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2012年12月03日

新仕分けのお話

 3年前、民主党政権になって注目されたのが「事業仕分け」だった。平成21年11月には国が行う449事業について、翌年4〜5月には独立行政法人や公益法人が行う233事業、さらには同年10〜11月には特別会計と国の事業を対象として112事業を取り上げた。その結果、平成22〜23年度予算として1.3兆円の歳出削減と2.4兆円の歳入を確保した。

 今年も11月16日〜18日の3日間、「新仕分け」を実施した。行政刷新担当大臣の岡田克也副総理は今回の仕分けでは一般傍聴者を会場に入れずに内閣府内の会議室で実施した。これまでが、庁舎外の会場を使用して一般傍聴人にも会場内に入ってもらって行ったのとは、若干スタイルが違った。ただ、仕分けは外部性と公開性を特徴としているため、これまで通り外部の有識者(専門家)に議論に参加してもらった。また、マスコミにはフルオープン、しかもインターネットで中継し、人気ブロガー3名に参加してもらい、広くツィッターを集め、直接の疑問にも答える形式で行った。これまでとは少しやり方を変えたので、今回の仕分けを“新”仕分けと呼んだ。私は行政刷新担当の副大臣として事前の勉強会やヒアリング、現地視察などを行い、当日の仕分けにとりまとめ役として参加した。 
 新仕分け初日は衆議院が解散した16日。参議院では委員会や本会議が開かれたため、新仕分けを日程通りこなせるかどうか心配だったが、衆参で日程がずれたため、なんとか予定通りに実施できた。
 仕分け1日目は復興予算に関連する事業を取り上げた。法律的には問題なくても、事業を一般会計ではなく復興特別会計で行う必然性(東日本大震災からの教訓を踏まえて緊急性と即効性がある事業かどうか)について議論した。2日目は生活保護と日本再生戦略に位置付けられているライフ(医療)関連の事業を議論した。3日目は、やはり日本再生戦略の柱であるグリーン(エネルギー関連)と農林漁業関連事業を対象とした。
 
 会場に用意された4つのモニターにはインターネットを通じてツィッターのコメントが次々に流れていた。ただ、モニターに流れるコメントを読み始めると次々に流れていくコメントが気になって議論に集中できない。そのため、自分が取りまとめ役となる時はモニターを見ずに議論に集中し、取りまとめ役でないときはだけモニター画面とにらめっこ。コメントは静止していない。絶えず右から左、あるいは上から下へと文字が動く。すごく目が疲れた。肩も凝る。議論も高度、専門的なので、頭も疲れる。もう少しで知恵熱が出るところだった。ネットを通じて終日議論に参加された方もいらしたようだが、その方々もさぞや疲れたに違いない。
 仕分けの最後にネット中継の閲覧者にアンケートを行った。その結果、約8割の方が今回の仕分けは意義があると評価してくれた。中には「自民党政権になったら止めちゃうんだろうね。」というコメントもあった。ちなみに、ネット視聴者は約延べ40万人、ツィート数約1万件だった。
 ただ、中には仕分けと全く関係のないコメントも数多くあったのは残念でもあったが、仕方がない部分でもある。例えば、役所の説明者の話し方や容姿・容貌に関するコメントや、ツィッター同士で岡田副総理や役所の陪席者が「寝てる」「寝てない」と論争を始めるとか、発言者席の後ろに映る岡田副総理のSPさんが「強そ〜」だとか、カメラに映った女性が可愛いとか、全く仕分けに関係のないコメントも数多くあった。仕分けの最後のセッションの時、「あっ笑点終わっちゃった」というコメントが流れて、私は「そうか。今日は日曜だったんだ」と気づいたりもした。

 仕分けは実施して良かったと思っている。ツィッターのコメントにもあったが、総選挙後、どのような政権の枠組みになっても同様の取り組みは続けるべきだと思う。選挙だけでなく、国民が政治に参加する仕組みを作ることは大切だと思う。テレビ(NHK)を通してスキャンダルを追及するだけの予算委員会を観るよりも、仕分けで実質的議論を聞く方がよほど政治を身近に感じる方法だと思う。残念だったのは、仕分けに関するマスコミの報道が少なかったことだ。マスコミは仕分けにもう飽きてしまったのだろうか。大事な政策論議を報道せずに、どうでも良い政局ばかりに注目するマスコミには批判も大きいことを自覚すべきであろう。こんなことでは、今後の情報社会ではテレビや新聞等のマスコミは、確実にネットにその地位を奪われてしまうだろう。(2012年12月3日)
posted by 藤本祐司事務所 at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 藤本ゆうじのホンネ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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