7月31日に自民党が政権公約(マニフェスト)を発表した。政権政党でありながら、最も遅れての発表であった。これでやっと全ての政党のマニフェストが出揃ったことになる。
さて、報道でも指摘されているように、政権政党の場合は4年前のマニフェストの中身を検証しなければならない。というわけで、私たち民主党も政権政党である自民党の2005年のマニフェストの検証を試みた。その検証結果は、岡田幹事長が静岡市で7月30日に発表したが、実は検証したくても検証できない項目がたくさんあって困ったのである。
本来マニフェストに書き込む内容は、検証できるように表現することが前提である。しかし、05年の自民党マニフェストは抽象的な表現が多いうえ、「○○を検討します」とか「●●を目差します」という表現が多かった。そのため、政策がどの程度進んでいるのか全くわからない。「検討した」と言われても自民党内のことであって外部からはわからない。「検討した」と言われても客観的事実が見えなければ評価しようがない。
つまり、05年の自民党マニフェストは、マニフェストではなく、相変わらずの『ウィッシュ・リスト(願望集)』の域を脱していなかったことになる。検証作業をしてみることによって、マニフェストとは名ばかりで、実際はマニフェスト“もどき”であったことが明らかになった。
7月31日に発表された自民党マニフェスト。ここでは政策の中身についての批判はあえて避けるが、今回もやはり4年後の評価できない表現が多いことだけは言っておきたい。
今回も05年と同様に抽象的な表現があることに加え、目標年度が遠すぎる。今回の総選挙の次の選挙は遅くても2013(平成25)年9月。つまり、今回のマニフェストの政策の達成年次は2013年までのはず。仮に長期的な目標を立てたとしても、この4年間で何をどの程度まで実行するかを示す必要がある。しかし、自民党マニフェストを読むと、「道州制の導入は2017年」「国家公務員の定員削減は2015年」「プライマリー・バランスの黒字化は今後10年以内」「訪日外国人観光客2,000万人達成は2020年」と2013年以降の目標ばかりが目につく。
たとえ今回の総選挙で自民党が政権を維持したとしても、次回の総選挙では今回のマニフェストを検証することはできない。検証できないマニフェストは、マニフェストと呼ぶに値しないのである。
(2009年8月3日)
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2009年08月03日
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