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2004年11月27日

vol.003

<またもや、名ばかりの小泉改革>
 国と地方の税財政改革、いわゆる「三位一体改革」のことです。実は、この件は、郵政民営化と合わせて民主号外12月号に掲載しようと考えていたテーマですが、26日にその概要が明らかになったことを受けてコメントすることにしました。
 本来は、政策を推進する権限を地方に移譲し、地方が自由裁量のもとで責任をもって自治体経営をして、地方の自立を確立しようというのが、地方分権の目的です(ちなみに、私は「地方主権」と言い続けています)。権限だけを地方に移しても、実際にその政策を推進する財源やその分配方法などが国にコントロールされているのでは、地方は手も足も出せません。そこで、使い方が限定された補助金を削減し、その代わりに地方が自らの裁量と自己責任のもとで自由に使える財源を持ち(税源を移譲し)、地方交付税の見直しを図り、地方に自助努力をしてもらおうということが、三位一体改革なのです。これまでは、大雑把にいえば、国が、使い方を限定した補助金を地方に与えるとともに、そもそも財政力の小さい自治体に交付税を渡してきました。その結果、財源を分配する権限をもつ省庁が地方に対して権限を握ってきたのです。
 26日の最終案は、地方主権の本来の目的とはほど遠い結論でした。政府・与党が、改革を先送りしたことは歴然です。地方、各省庁、与党の利害が対立する構造を打破できず、すべてを1年後に先送りしました。例えば、1年だけの暫定措置として4,250億円の義務教育費の国庫負担削減を決め(地方6団体案では、8,500億円)、最終的には来年秋の中央教育審議会の結論を待つこととしました。生活保護関連の補助金については、今回は見送り、やはり新設する国と地方の協議会に結論を委ねました。また、国民健康保険の補助率を下げ、7000億円を削減しました。こうして、結局は数字合わせに終始しました。もともとは2005年の予算で実施するはずでしたが、これを2005年と2006年の2年間で行うという結論にしたことが、調整を可能にした理由です。すなわち、1年後への「先送り」がキーワードとなり、合意が形成されたのです。
 この最終案を小泉首相は自画自賛していますが、これでは改革ではなく、単なる政策調整です。小泉首相が考える三位一体改革はこの程度だったのかとがっかりしました。全国知事会会長の梶原岐阜県知事は、今回の最終案を60点と評価しましたが、私は、全く評価に値しないと思います。それは、この最終案では、当初の目的である地方の自己責任に裏打ちされた自由裁量権はほとんど拡大しないからです。それに加え、補助金を全額削減するのでなく、補助率を下げるという手法では、中央政府は小さな政府になりません。権限と業務はそのまま中央省庁に残るからです。実のところは、政府には地方主権を進めようという意欲や熱意はないとしか考えられません。またもや、名ばかりの小泉パフォーマンス改革でした。
posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 藤本ゆうじのホンネ
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