総務委員会は今「嵐の前の静けさ」といった感じである。郵政民営化法案を特別委員会で審議するか、総務委員会で審議するかという入り口でもめている。民主党をはじめとする野党は、総務委員会で審議すべきと主張している。一方、自民党執行部は特別委員会で審議したい。自民党の郵政民営化法案反対派は、本音では総務委員会で審議して、あわよくば廃案にしてしまいたいと思っているはずであるが、表だって特別委員会設置に反対できないというのが実情のようである。
こうした国会での駆け引きは、なかなか一般にはわかりにくい。かくゆう私もつい先日までは何が起こっているか見当もつかなかった。今は、多少はわかるようになった。つまり、こういうことである。
郵政民営化は、そもそも郵政公社の改革であるから、その所轄省庁である総務省に関する委員会である総務委員会で審議するのが普通である。しかし、総務委員会は常任委員会である。常任委員会というのは、定例日しか開催できない。衆議院が週2日、参議院も週2日である。衆議院で審議した後、参議院に法案が送られてくるため、実際には毎週2日しか審議できない。となると、6月19日に会期末を迎える今通常国会を大幅に延長しても、十分な審議時間をとることができにくい。ましてや、この郵政民営化法案が自民党内で調整するのに時間がかかり、その他の法案も審議しないまま放置されている。それらも審議しなければならないとなったら、30日や40日延長しても足りないかもしれない。
そこで、特別委員会を設置して、集中的に審議しようというのが自民党の魂胆である。特別委員会は、毎日開催できるため、会期を延長すれば、なんとか可決成立できると自民党は考えているようだ。野党が審議に応じれば、自民党内の反対派議員が造反(欠席するか、反対するか)しても、この法案は可決成立してしまう可能性がある。造反者が何人いるかも不確かである以上、入り口で防がなければならない。委員会や本会議で妥当な反対意見を言っても、聞き入れられる可能性は薄い。最後は多数決。可決成立してしまう可能性は高い。
こうした与野党の対立があって、今、総務委員会は開催されていない。自民党は19日に衆議院に特別委員会を設置する方針のようだ。参議院でも同様の方法をとってくるだろう。そこで、再度与野党が交渉する場面が予想できる。
と、国会では郵政民営化の審議を巡って、こんなことが起きている。国民の皆様には、なんともわかりにくい仕組みである。そんなわけで、先週のショート・トークでの予告に従って、今回ホンネ・コメントで、このわかりにくい一連の動きを紹介した。
だから、今は、「嵐の前の静けさ」なのである。私は、総務委員会の委員であるから、特別委員会が設置されてその委員になる可能性もある。郵政民営化という台風が上陸しても困らないように今から十分な備えをしておかなくてはならない。さあ、勉強、勉強。国会議員の本来の役目を果たさなければ・・・。
2005年05月17日
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