これだけ国民の関心が薄い重要法案は珍しい。そして、これだけ採決に関心が集まった法案も珍しい。昨日衆院を通過した『郵政民営化法案』のことである。
5日の衆院本会議はテレビに釘付けになった。討論の中身はさて置いて、自民党の誰が造反するのかに衆目が集まったのではないか。結果はご承知の通り、5票差。233票対228票。さすがにこれだけ拮抗すると、議会は面白い。
さて、いよいよ舞台は参議院に移る。いつから始まるかは、現時点では定かではないが、小泉首相がサミットから戻る来週から始まることになろう。自民党は、衆院と同様、特別委員会の設置を主張する。当然、我々は本来の総務委員会での審議を主張し、真っ向から意見がぶつかる。仮に特別委員会設置で合意したとしても、今度は特別委員会の規模(人数)で意見の対立がある。委員会には委員会運営を仕切る理事がいる。その理事の人数は、委員会の規模によって決まっている。自民党は民主党よりも多くの理事を出したい。一方、我々は自民党と同じ人数の理事を出したい。委員会規模が大きすぎると、今度は第3党の公明党からも理事が出ることになる。こんな駆け引きが、与野党で繰り広げられる。
そして、参議院での審議が始まる(たぶん、衆院と同じく特別委員会が設置されることになるだろう)。採決の時は、自民党は衆院の時と同じように委員を賛成派に差し替えるため、特別委員会では可決されることが予想される。そして、本会議。衆院よりも自民党と民主党の議席差は少ない。自民党から18人が反対に回れば否決される。否決されると両院協議会の開催され、それでも成案が得られなかった場合は、不成立となるか、または衆議院で再議決される。衆議院での再議決の場合、3分の2以上の賛成を得られなかった場合、否決され、廃案となる。両院協議会の人選も絡むが、今回の場合、状況から考えると成案が得られない可能性の方が高い。たとえ、賛成派だけで両院協議会を構成し、成案を得たとしても、両議院で可決するとは考えにくい。また、衆院に差し戻された場合、5日の衆院本会議での5票差を考えると、衆院で3分の2以上の賛成多数で可決される可能性はほぼ皆無である。
いずれにしても、参院で否決されると、もはや政府は手詰まりとなる。廃案になれば衆院を解散するという小泉首相の弁があるようだ。しかし、衆院で可決され、参院で否決されて衆院解散とは、道理に合わないが、そもそもこの郵政民営化の内容自体、道理にあっていないから、解散の道理なんて、小泉首相にとってなんの罪悪感もないだろう。
さてさて、普段地味な参議院だが、今回は、その審議と採決には注目が集まる。会期末まで気が抜けない。
2005年07月07日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/25265343
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/25265343
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
