9月21日から特別国会が始まった。26日(月)には、衆参の本会議で小泉首相の所信表明演説が行なわれた。演説時間は14分。私は演説が短いからいけないというつもりはない。短くてもしっかりと政権運営の方針を述べていれば全く問題はない。しかし、今回の小泉首相の演説はお世辞にも評価できない。
自民党の新人議員の方々や郵政民営化反対の急先鋒だったはずの岐阜の某議員は、こぞって小泉首相の演説を褒め称えた。しかし、そのコメントを聞くと内容を評価したのはわずかの議員で、むしろ演説の力強さや小泉首相の自信に対する評価だった。
演説内容は、結局選挙時の街頭演説と同じ。郵政民営化の意義と反対することがおかしいことを繰り返し言っていただけだった。郵政民営化について約半分の時間を割き、その他の山積する問題については政策課題を羅列したに過ぎなかった。
小泉自民党は10月中旬までに郵政民営化法案を成立させる意気込みである。数の論理から言えば、成立は必至である。ということは、郵政民営化だけに絞った今回の所信表明演説の有効期間は、わずか1ヶ月足らずということになる。それ以降の方針は、「良きに計らえ」と執行部と官僚に丸投げしようとでも言うのだろう。
演説の結びに次のような下りがあった。「今まで郵政民営化は『暴論』でないかとの指摘もありましたが、総選挙の結果、国民は『正論』であるとの審判を下したと思います。」と。しかし、選挙結果を見ると、確かに議席数は与党の327に対し、野党は153であるが、得票数は与党と野党とはそれほど差はなかった。小選挙区では、与党と野党とでは実は野党の方が得票数は多い。無所属で郵政民営化賛成の方もいたので半々という結果だった。比例区の場合は、与党と野党は51%対49%とやはり半々に近く、拮抗している。これで郵政民営化は「正論」と言い切ってしまうことは、少し乱暴すぎる。総理が本当にこのような認識だと考えると、呆れて思わず笑ってしまう。正直、所信表明演説を聞いて野次を飛ばす議員もいたが、私は思わず吹き出してしまった。
小泉総理の所信表明演説は明らかに×(バツ)だった。今週行われる代表質問には、しっかり答弁してもらいたい。そうでなければ、小泉首相には国民の皆様からの期待が大きいだけに、裏切ると政治家への不信感がさらに広がってしまう。そうなると、我々にも、日本の政治にも悪影響が出る。小泉総理、どうかひとつお願いしますよ。
2005年09月27日
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