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2006年03月27日

vol.054:諸説、様々なマニフェストの扱い

 マニフェストという言葉は、すっかり定着をした感がある。しかし、細かな部分で、まだ諸説様々だ。最近、時々議論になることに、政権を獲れなかった政党のマニフェストは修正すべきか否かという点である。

 マニフェストは、政権公約と理解されるのが一般的である。つまり、政権を獲った際にどのような政策を、いくらの予算をかけて、どのような手法で、いつまでに実行するか等を示した公約集である。それ故、政権政党は、マニフェストに書かれた内容に沿って政策を実行することが前提となる。では、政権を獲得することができなかった野党のマニフェストは、どのように扱えば良いのか。

 選挙で負けたということは、有権者の皆様に支持されなかったことになるのだから、修正しないまま、後生大事に保存しておくわけにはいかない。ただ、マニフェストは、政策のパッケージである。トータルでは支持されなかったもののある個別政策は支持されたというケースもある。となると、全ての政策を修正、見直すべきかというと、それは違う。

 それ故、各政党には、どの政策が支持され、どの政策が支持されなかったかを分析することが求められる。しかし、実際は、どの政党もその分析を行っていない。マーケティング調査などどこもやっていないのである。自己評価だけで、終わっているのが現実だ。こんなことでは、次の総選挙で、有権者に支持されるマニフェストを提示することはできない。

 別の議論もある。マニフェストは政権公約である。よって、政権選択の選挙、つまり衆議院選挙の際に提示する。では、政権選択選挙ではない参議院議員選挙では、マニフェストを提示する必要はないのかという議論だ。学術的には、参議院議員選挙でマニフェストを提示することは論理矛盾である。しかし、投票の重大な基準として、マニフェストを位置づけるのであれば、政治的にはマニフェストを提示することは必要であると私は考えている。

 同様に、地方選挙においても、都道府県知事や市町村長は、ローカル・マニフェストを提示することは重要である。一方、地方自治体議員選挙は政権を獲って政策を実行するわけではないため不要であるという議論もある。これもまた学術的に言えば、おそらく地方自治体議員はローカル・マニフェストを作成し、提示する必要はないのだろう。しかし、投票の有力な基準として、党派あるいは会派ごとに、ローカル・マニフェストを示すことは、政治的には必要である。

 と、まあ、マニフェストに関して諸説いろいろある。進化しつつあるマニフェストであるが、来年の統一地方選挙と参議院選挙では、全国で工夫を凝らしたローカル・マニフェストや政党マニフェストを見られる可能性は、非常に高い。
posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 藤本ゆうじのホンネ
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