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2006年06月30日

vol.063:あっけない通常国会の閉幕

 1月20日にスタートした第164回国会は、会期を延長することなく、6月18日に閉幕した。過去の例をみると、参議院選挙の年は150日間の会期で閉会となるが、政府自らが提出した法案、しかも重要法案と位置づけていた法案を残したまま、会期を延長しないのは前代未聞である。

 余程、小泉総理は人を驚かすことがお好きなようである。別の言い方をすれば、良い意味でも、悪い意味でも、小泉総理はこれまでの政治の常識を覆してきた。小泉総理は全く常識にとらわれない希有な政治家であるかもしれない。

 2年前、国民のほぼ8割近くが反対したにもかかわらず、「100年安心」と強調した年金改革。常識的に考えれば、世論調査等で8割もの国民が反対しているとわかったら、気恥ずかしくて“100年安心”などと強調できない。
 昨年の郵政民営化法案の採決と衆院解散。法案が衆議院で可決、参議院で否決され、その結果、可決したはずの衆議院を解散した。常識的な総理であれば、勝てるタイミングを慎重に見計らって解散するが、小泉総理の場合、勝てる勝てないよりも、解散することを優先して決断した。負ければ辞めるだけと決めていたようにも思える。
 そして、今年。重要法案を棚上げにしたまま、国会を閉じた。おそらく、自分がやるほどの法案でないと最初から決め込んでいたに違いない。
小泉総理は、幾度となく、政治のプロを自称する方々が素人に成り下がるほど、常識では考えにくいことをさらっとやってきた。

 よく考えてみれば、私のように民間企業に20年も勤めていると、環境が大きく変化する前に新たな手を打つことの重要性はよくわかる。過去の常識にとらわれていては、成功はしない。たとえ、前年度に上手くいった方法であっても、今年はまったく別の方法でなければ、上手くいかないという例は枚挙に暇がない。

 政治家は、一貫して考えを改めない方が「ぶれない人だ」と評価されるようだ。しかし、民間の企業人の場合、考えを一貫して変えないと「頭が堅い」とか「融通が利かない」言われ、どちらかというと評価が低くなるケースも多い。朝令暮改は、政治の世界ではマイナスだが、民間企業の世界では当たり前である。考えたからこそ改めるのであって、スピード感を持って対処しなければ、環境の変化に着いていけなくなるからだ。

 このように考えてみると、これからは、過去の政治のプロ的な常識は邪魔になるかもしれない。私たち政治家が進歩し、多くの国民の皆様から支持されるには、これまでの政治の常識をまず疑ってみることから始める必要がある。基本は基本として認識し、身につける一方で、常識に過度にとらわれていては、新しい政治の潮流や環境についていけない。あっけない通常国会の幕切れではあったが、こんなことを考えさせてはくれた。
posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 藤本ゆうじのホンネ
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