161-参-沖縄及び北方問題…-3号2004年10月29日
○藤本祐司君
民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。榛葉議員に引き続きまして、幾つか質問させていただきたいと思います。 〔理事ツルネンマルテイ君退席、理事榛葉賀津也君着席〕
私は、秋元議員と同じように、この七月の参議院の選挙で初当選をさせていただきました。ということで、委員会での質問も全くの今日が初体験ということでございますので、是非とも皆様方の温かい御協力をいただきたいと、そのように思っております。
また、本日は三十分という、三十分弱ということですね、限られた時間でございます。そしてもう一つ、両大臣が御就任後初めてのこの委員会での委員会ということでございますので、基本的な考え方あるいは御認識につきまして確認を中心に質問をさせていただきたいと思っております。
まず冒頭、質問させていただきます冒頭で、この台風の風水害そして新潟県中越地震で被害に遭われた方々、皆様方にお見舞いを申し上げますとともに、命を失った方々、そしてその御遺族の方々に対しまして御冥福を申し上げます。そして、イラクで拘束された香田さんのこの問題につきまして、早期の解決につきましては是非とも国が挙げて、政府挙げて取り組んでいただきたいというふうに思っております。
まず、私は沖縄についての質問をさせていただきたいと思います。
また、私が今回沖縄北方の委員会に配属されたよということで地元に申し上げますと、ああ、沖縄北方、この特別委員会は、沖縄に関してはやはり基地の問題ともう一つは沖縄振興の問題なんだねという答えが返ってくるわけなんですが、ただ、沖縄振興といっても、まだまだ世間一般には、IT産業では頑張っているんだとか、あるいは金融特区の問題とか大学院大学の問題、こちらについてはいささか認識が非常に薄いなという感じはあります。
やはり何といっても、沖縄というと最初に思い浮かべるのは、観光振興といいますか、観光リゾート産業をリーディング産業として沖縄を引っ張っていくということの認識の方が非常に強いんだろうというふうに思っております。
基地の問題につきましては、今、榛葉議員の方から話がございましたので、私はちょっと観点を変えまして、沖縄振興、特に、まずは観光リゾートの振興について基本的な御認識と質問をさせていただきたいと思います。
秋元議員は昭和四十五年ですか、六年ですか、に生まれたということですが、私が、本土復帰、沖縄が本土復帰あったときが私は中学生でございまして、ですから、そういう意味では結構覚えているところではあるんですけれども、それから三十年少したちまして、三次にわたる沖縄振興開発計画が策定、推進された結果、本土と、徐々にではありますけれども、格差が大分少なくなってきているということは言えるのではないかなというふうに思います。 ただ一方で、やはりまだまだ社会資本の整備というのは遅れている、あるいは基地の経済という特殊性があるということ、あるいは交通面で考えますと、やはり不利、離島であるという意味での不利な点があると。
これは、飛行機に乗っていかなければいけないと、二時間半から三時間掛かるということで不利ということだけではなくて、この間の台風なんかで見てもらうと分かるとおり、台風があるともう飛行機が飛ばない、船が出ないということになって、那覇空港とか那覇がもうごった返しになってしまう。ホテルも取ろうにも取れなくなってしまうということ。空港の中でもうみんなが寝転がっているという、ああいう状況というのは、かなり心理的にも沖縄にあの台風の時期は行くのをやめようかなという思いをさせてしまうというような意味でかなりの不利な点があるんじゃないかなというふうには思っております。
ただ、沖縄も経済的な発展を少しずつ遂げてきておりまして、今までのいわゆるキャッチアップ型の振興ではなくて、沖縄の特殊性、個性、特性、これを生かした形でのフロンティア創造型へと転換をしてきている、このような時期になってきているのではないかなというふうに思っております。その三次にわたる沖縄振興開発計画、そしてその後の沖縄振興計画、県の方でも観光振興計画を作られましたし、自立型経済の長期展望ということで、本当に本格的に自立型経済を目指して今沖縄は観光リゾート業をリーディング産業の一つとして振興を進めているということでございます。
そこで、ひとつこの観光についてお聞きしたいんですけれども、観光リゾート業というのを私もずっと研究調査をやってきているわけなんですが、観光リゾート業の基本というのは、やはりその地域がどれだけ魅力を提供できるかということに尽きるわけであります。多少交通網が発達していない、ネットワークが悪くても、本当に魅力があるところであれば必ず人は行くというのが今世界の潮流でございます。
例えば、アマングループというのがあるんですが、ここは、元々のコンセプトは、飛行場から二時間以上離れたところにリゾート地を造るという、それで大成功して、一人十万でも平気で払うと。こういうようなリゾート地があるわけで、飛行機で行かなければいけないとか時間が掛かるということだけで観光地は振興できないということではないと。本当の魅力を作っていくためにはどうしたらいいのかというところがやはり観光リゾートの基本であろうというふうに思っております。
そして、小池大臣にお聞きしますが、就任後の記者会見で、観光で沖縄は数回訪れたことがあるというふうにおっしゃっておったというふうに記憶しておるんですけれども、仕事でなく、観光で行かれたとき、どういう行動といいますか、どういう活動を取られたか、ちょっとお聞きしたいと思います。○国務大臣(小池百合子君) 沖縄は、何と申しましても年間を通じて暖かいということで、寒がりの私にとりましては大変すばらしい地域であると思います。今年、ただ今年の夏は、稲嶺知事がお見えになったときも、最近は沖縄に避暑に、避暑に見えるということで、東京の方が暑かったようでございますけれども、いずれにいたしましてもとても暖かいと、そしてまた、すばらしい海岸があり海がある。
私はダイビングはいたしませんけれども、やはりあのすばらしい環境がこの沖縄にはあるということに引かれるわけでございます。そして何よりも、首里城など独特の歴史、文化に触れるということも魅力の一つかと思います。世界遺産、そしてまた、ひめゆりの塔などを含めましての戦跡への訪問なども、これも私たちにとりましては大変実際に沖縄の歴史に触れるいい機会だとも思います。最近は、ゴーヤチャンプルなどというのは新橋辺りの飲み屋に行ってもあるという、別に確認したわけではないですけれども、大変人気のある沖縄料理ということでございます。 それから、最近、私の周りではリタイアした人たちが、ずっとこのまま住むより、今いるところに住むよりは、もう沖縄に移ろうかというような方々が、結構複数そういう声を聞いたりもするわけでございます。アメリカだったら、最後はフロリダに引っ越してなんていう、そういうデスティネーションが考えられますけれども、そういう位置付けも最近沖縄にも出てきているのではないかということでございます。
いずれにしましても、私は沖縄担当大臣といたしまして、エコツアーを含めて、観光リゾート、この産業を沖縄の産業振興の柱に、もう既になっておりますけれども、これを更に推し進めたいと、このように考えております。
○国務大臣(小池百合子君)
もうたくさんあり過ぎてまだ絞り切れていないので、これからしっかりと絞り込むようにしたいと、そのまた時宜を得ましたら御報告をさせていただいて、御相談も、大田先生からも是非とも推薦などいただいて、しっかりと行きたいと思っております。 ただ、できるだけ長期滞在ということをベースにできるような、そういう観光施設なども必要なのではないかなと、またそういったところも数多く増えてきているのではないかと思います。
○藤本祐司君
実は私も沖縄が大好きでございまして、仕事でもよく行っておったんですが、昨年八月から今年二月に会社を辞めるまでの半年間の間に仕事を含めて十回行きました。一昨年はちょっと行けなかったんですが、その前の年は二十二回ほど行っておりまして、結構、沖縄も北から南までいろんなところを行ってきておるんですが。
ある調査によりますと、今の小池大臣のお話と非常に重なるところですけれども、ネットアンケートをやりまして、魅力、沖縄の魅力は何かというふうに聞いたところ、七割の人が、やはりサンゴ礁など国内の他の地域では見られないきれいな海だというふうに答えているわけであります。次いで、南国ムードでのんびりできるとか、冬でも暖かいとか、そういうお話があって、それ以外は、やはり沖縄料理、沖縄独特の料理、そして、今日はちょっと喜納さんがいらっしゃいませんが、音楽、舞踊などの本土とは異なる伝統芸能というところが順番に上がってくるわけなんです。沖縄料理というと余りダイエット気にしなくていいという部分もありまして、たくさん食べていただいても健康にもいいなというところもあって、女性に大変人気があるというふうに思っておりますが、やはり何といってもこのサンゴなどのきれいな海というのが一番回答数が多いんですね。
つまり、先ほど冒頭で、魅力がやはり観光の原点であるということを申し上げましたが、そのきれいな海、サンゴのある海、そういう海が少なくなってしまうと沖縄の魅力は半減していく、どんどんどんどん魅力がなくなってくるということになると思いますので、これを守るということがやはり一つ沖縄の振興には重要なポイントなんであろうというふうに思っております。
そこで、ちょっと観点を変えて一つ質問をさせていただきますけれども、先ほどから辺野古の沖の問題がいろいろ質問として上がってきております。普天間の移設に伴いまして、辺野古沖に軍民共用空港の建設計画があるわけでございます。
この辺野古の問題というのは、基地の問題というだけではなくて、やはり環境、そして今申しましたとおり、沖縄の魅力という点では観光という側面、この本当に三つの側面で考えていかなければいけない問題になってきている。非常に複雑で、恐らく小池大臣も相当悩まれる部分だろうというふうに思っておりますけれども、この地区は、御承知のとおり、絶滅の危機に瀕する可能性が非常に高いというジュゴンの生息海域の中心部にあるということでございます。そしてまた、この地域から北の方に行くと、北部の地域に行きますと、やはり同様に、山原の森に生息しているヤンバルクイナとかノグチゲラとか、こういったやはり絶滅危惧種というものがありまして、この沖縄の開発といわゆる環境とのバランスをどう考えていくのか、基地の問題と環境の問題をどうとらえていくのかということが大きな問題点になってくるんじゃないかなというふうに思っております。 この三種に関しましては、御承知のとおり、国際自然保護連合、IUCN、こちらからも勧告を受けておりまして、このIUCNというのは日本国政府も加盟されていますし、環境省としても加盟されているということでございますが、やはりこの沖縄の魅力というのは非常に希少性の高い自然資源というのが沖縄の魅力であるということになりますと、この問題、要するに国際自然保護連合の勧告、これについてどのようにお考えになられるのか。沖縄振興、観光で振興させる、あるいは基地としてバランスを取っていくということについて、この勧告をどのように受け止めていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(小池百合子君)
基地か環境かという、どちらを取るのかなどといった、そういう観点からも大変難しい問題ではあろうかと思います。
これは、基地を開発という言葉に換えると全国どこにでも発生をする問題かと思います。ですから、開発と、そして環境を守るという二つの問題を、これまでもいろんな事例がございます。
その開発の部分で私たちの生活にとって必要な部分をどうして、どのようにして確保しつつ自然を守るかというような観点からも、これまでも環境調査、アセスなどがそのためにもしっかりと行われてきて、それによって開発を進めると同時に環境も守る、若しくはもう環境の方を優先して開発はしない、そしてまた、環境はもういいから開発だけでやると、これまでいろんなパターンもあったかと思います。
いずれにいたしましても、私は、先ほど来お話出ておりますけれども、地域の住民の生活と自然環境に著しい影響を及ぼすことのないように最大限の努力を払いつつ、そしてまたしっかりと役割を果たしていかなければなりませんし、また、今御質問の中にもございましたけれども、山原の自然環境の保全ということに対しましても配慮をしっかりとしていかなければならないと、このように思っております。
また、御質問の後半の方にございましたIUCN、国際自然連合の会議の方で環境アセスメント、この辺野古の問題を御指摘をされて、提案がされている、勧告案が提案されているということも、これも承知をいたしております。この内容についてはまだこれから更に精査をして、関係省庁ともよく相談をして対処してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、先ほど来、観光産業ということで沖縄の振興の一番大きな柱であるということは、ここは共通の認識であろうかと思います。また、委員がこれまでシンクタンクにおかれて御研究なさったことも十分参考にさせていただいて、その意味で環境の保全にはしっかりと努めてまいりたいと思っております。
○藤本祐司君
先ほども説明ございましたが、この辺野古の沖では、今、環境、何といいますか、ボーリング調査ですね、正式に言うと現地技術調査ですか、これが進められているということでございますけれども、この事前調査自体に、事前調査自体をやること、つまり、ボーリングを六十三か所打ち込むということでやっているわけなんですけれども、この現地調査自体が環境に及ぼす影響というのは防衛施設庁の方では認識されているんでしょうか。
○政府参考人(河野孝義君)
お答えいたします。
私どもは、今、現地技術調査、これは護岸の構造を検討するために必要な基礎データを収集するものとしてやっておりますけれども、例えば内容としましては、ボーリング調査、これと、補完するものとしまして弾性波探査といいますか、音波を使った地盤の調査もやっております。
こういったものがある程度環境に影響を及ぼすことも考えられますので、私どもは、この行為そのものが環境影響調査の対象とはなっていないとはいえ、地域住民の生活環境及び自然環境に与える影響を最小限にとどめることは非常に大切であるとの認識の下で、環境省などの助言を踏まえた作業計画を作成し、さらには沖縄県から示された環境配慮事項についても真摯に検討し、必要な措置を講じた上で本調査を行っているところでございます。
○藤本祐司君
今、この環境事前調査については環境アセスの対象ではないというふうにおっしゃいましたけれども、これは対象ではないというのは、何か具体的な制度の中でのっとって、制度上これは対象ではないということで根拠があるわけなんでしょうか。
○政府参考人(河野孝義君)
お答えいたします。
環境影響評価法において、ボーリング機材を用い海底を削孔する今回のような行為は対象事業とされていないわけであります。
○藤本祐司君
これは日本の政府、日本の中ではこれは制度上対象外ということになっているんですが、先ほどお話ししましたIUCN、こちらの中では、今、正式ではないにしろ、この事前調査についてもかなり影響があるので十分配慮するようにというような意見が出てきているということでございますけれども、この辺りは環境省として何か把握されていることはございますでしょうか。
○政府参考人(桜井康好君)
お答えいたします。
私ども環境省といたしましては、防衛施設庁に対しまして、ボーリング調査を含みますこの現地技術調査の実施に当たりまして、ジュゴン、海草藻場あるいはサンゴ等への影響をできるだけ回避、低減するよう助言をしてきたところでございまして、これを踏まえて適切に対処していただくということを期待しておるところでございます。
また、先ほど大臣から答弁申し上げましたように、IUCNにおきましてそのような勧告案が提案されているということは承知をしているところでございます。
○藤本祐司君
確かに、昨年の九月の十七日、環境省の方から、この現地技術調査の作業計画についての助言というのが防衛施設庁さんの方に出されているんだろうと思います。それで、環境省の方からはそのような指導というか、それがあるということで、これに対しては非常に評価をしたいなというふうに思っておるんですけれども、実際に、じゃちょっとここでお聞きしますけれども、実際にボーリング調査を始めて以降、いわゆるモニタリング調査、これは防衛施設庁並びにあるいは環境省の方で今もう既にやっているわけなんですけれども、それに対してのモニタリング調査は行っている、あるいは行う予定があるんでしょうか。防衛施設庁と環境省にお聞きします。
○政府参考人(河野孝義君)
先ほども述べましたけれども、調査を実施するに当たりましては、作業計画を作成しまして、その中でも海底の状況等のモニタリングをしながら実施することとなっております。現実に海底の、潜りまして、昨年五月から六月に掛けて確認しております藻場等の海底の状況と、今回ボーリングで現地の位置確認等をやっておりますけれども、そういう比較しながら、先日にも中間報告として、昨日でございますけれども、ジュゴン、藻場等のはみ跡の調査等を公表しているところでございます。
○政府参考人(桜井康好君)
先ほどお答えいたしましたように、私どもといたしましてはこの現地技術調査につきます助言をしてきたところでございますが、この実施につきましては事業者であります防衛施設庁さんにおいて、防衛施設庁において適切に対処いただくということで考えております。
○藤本祐司君
是非、この観光面あるいは環境面という点では沖縄の海の資源というのが重要なものでございまして、これは沖縄だけのものではなくて世界の有数の資源でありますので、是非ともこれは徹底的にモニタリングをやって、そして事後評価も含めましてやっていただきたいというふうに思っております。
それでは、次は北方、あと五分程度ですので、北方関連についてお聞きしたいと思います。
九月二日、北方領土を小泉首相が海上から訪問したと、視察をなさったということで、非常に霧が多かったところでやられたようですけれども、私ども参議院の、私も視察の方に連れていっていただきまして、同行いたしまして、九月の十五日から十七日の三日間視察をしてまいりました。幸い、我々心掛けがいいものですから霧が晴れてよく見えた。よく見えまして、非常に有意義な視察であったというふうに思っておりますけれども、今まで小泉さんの前に、小泉首相の前に鈴木首相あるいは森首相がやはり視察に行かれたということでありますけれども、現地の方にお聞きしますと、やはり今まで行ったというだけで、その後のほとんど解決に結び付いていないということで、小泉首相の視察が二度あることは三度あるにならないように是非頑張っていただきたいというような話があったわけなんですけれども、町村外務大臣に、基本的なところで大変申し訳ないんですけれども、この北方四島の帰属そして返還について今後どのような形で交渉されていくのかということについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君)
先ほど榛葉議員にも申し上げましたけれども、北方領土問題、日ロ間の最大の課題と言ってよろしいかと思います。日ソ共同宣言が出て以降もう随分時間もたちました。私は、先ほど榛葉議員もお触れになられました、鈴木議員の話もされました。いろんな方々が御努力をされてきたと思います。歴代総理、当然のことでありますけれども、最近で言えば橋本総理も、また小渕総理も森総理もそれぞれの立場でそれぞれの工夫をされた。どういう工夫、どういう努力をされた、これは外交交渉のプロセスなものですから、なかなか公の文書で今こういうことを提案をしたとかこういうことをやったということを一つ一つが言えないのが、私自身も実はもどかしさを感じておりますが、外交交渉というのはそういうもののようでございます。 したがって、小泉総理も既にプーチン大統領とも会い、そして来年早々にはプーチン大統領が来るということを先般のサミットでも確認をしたと。それに向けて、一週間ほど前に、二週間前になりますか、我が方、田中外務審議官もロシアに訪れてそうした準備を始めております。十一月中旬にはAPECで再び両国首脳が会う、その後に多分ロシアの外務大臣も来る。そういうことの積み重ねの中で、次のプーチン大統領の訪日というものが十分な成果の上がるものにしたいということについては両国首脳が一致をしておりますので、そこで願わくば本当に積年のこの課題が一挙に解決できればこれにすぐる幸せはないと、こう思ってそれに向けて全力を、努力をしていきたい、傾けていきたいと、かように考えております。
○藤本祐司君
国際法上のいわゆる法的拘束力がある一番近いものというのは、やはりその一九五六年の日ソ共同宣言だというふうに私は認識をしておるんですけれども、町村大臣としてはどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君)
古くを言えば先ほどお話のあった下田条約ということになるわけでありますが、戦後の時点で申し上げるならば、今委員御指摘の一九五六年日ソ共同宣言が戦後の出発点であろうかと思います。
○藤本祐司君
それでは、最後のちょっと質問でございます。
それに関連いたしまして、そうであるならば、歯舞、色丹の二島の帰属問題はこの五六年の時点である程度もう解決済みであって、あとは返還の条件であると。あるいは、この択捉、国後の帰属問題を解決することが今後の交渉の大きな争点になるんだろうという解釈でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君)
平和条約というのは戦争状態の終結を確認すること、それから賠償請求権の処理をはっきりすること、それと領土問題の解決ということで、この共同宣言は、賠償請求権の問題というのはまず処理ができたと、それから戦争状態の終結。だから、一番目と二番目の条件はこの共同宣言で一応決着を見た。残る課題というのは正に領土問題の全面的な解決ということで、すなわち今委員御指摘の国後、択捉の帰属問題の解決が困難であったがゆえに平和条約まで行かなかったので、日ソ共同宣言という形で落ち着かざるを得なかったということであります。
したがいまして、私どもの解釈は、正にこの国後、択捉の帰属問題ということについてロシア側と合意に至ればいいんだろうと、こう思っております。ロシア側がどういう言い方をするのか、これは時として少しずつ変化が出たりしているようでございますけれども、私どもはそのように考えて議論をしているところでございます。
○藤本祐司君
それでは、これからロシアの国民世論というのを高めていかなければいけないし、我々日本の国民も本格的、本当に国を挙げて世論を高めていかなければいけないというふうに思っておりますので、私も全力を挙げて頑張っていきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。
今日はどうもありがとうございます。
2004年10月29日
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