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2005年10月20日

総務委員会

163-参-総務委員会-3号 平成17年10月20日
○藤本祐司君 民主党の藤本でございます。

 麻生大臣におかれましては先週、郵政の特別委員会でも質問させていただいて、今週になりまして火曜日も質問させていただきまして、もうそろそろうんざりかなというふうに思われているかもしれませんが、それはもう少しでございますので是非とも御辛抱いただきたいと思いますが、まあそれはお互いさまということで、よろしくお願いしたいと思います。

 橋本会長におかれましては浜松の御出身だというふうに伺っておりますが、私も静岡県でございます。今は裾野というところに住所がありますけれども、浜松生まれでございますので、同郷のよしみでと言いたいところでございますけれども、今日はきちっと質問をさせていただきたいと思います。

 まず、決算に関連しては、決算を受けて予算ができるというのを、先ほど御指摘あったとおりなんですが、十三年度から十五年度を今日やって、もう十七年度の予算はこの通常国会では終わっているという、順序が逆になっているということは、かついろいろ指摘があるところだと思いますが、予算を出すときに、予算を出したその中身についてといいますか、収支予算、事業計画及び資金計画が示されたとき、総務大臣がそれに対して意見を付けるという状態を今、国会では、政府の方ではあると思いますが、平成十五年度というのは配慮すべきこととして六項目の意見がございました。十六年度は七項目、そして十七年度は八項目と、一個ずつ増えているんですけれども。

 まず、十六年度と十七年度が十五年度と何が違ったかということなんですが、要するに平成十五年度の決算を受けて十六年度の予算を見て総務大臣が意見を出されたというふうに解釈をできるかと思いますが、まず受信料の契約のことについて追加された事項として、「未契約世帯等の解消が十分に期待されると認められない場合には、所要の検討を行うものとする。」という項目が追加されています。そして、さらに、十七年度の八項目めとしては、日本放送協会はもとより協会の子会社等の経営や業務について情報公開を一層積極的に進めるとともに、業務委託及び調達について、契約・経理処理手続の適正化と審査・管理体制の強化及び競争契約の原則等の徹底を図り、一層透明性の高い事業運営を推進することという点が追加されています。

まず、一点目の未契約世帯の解消が十分に期待されると認められない場合に所要の検討を行うということについてなんですが、具体的に橋本会長にお聞きしますが、平成十五年度から十六年度、十七年度、このトータルで結構です、中身、細かいことは結構ですので、トータルで、「未契約世帯等」、「等」が入っていますが、「等」は解消されたんでしょうか。イエスかノーかでお答えいただけますか。


○参考人(橋本元一君) 結果的にこれは努力をしております。実際には、この未契約というのは固定的なものばかりではなくて、何といいますか、新たに契約が確保されたものと、それから未契約が新たに発生したもの、これが毎年、例えば世帯移動とか、引っ越しですね、そういうふうなものとか、いろんな社会動態の変化によってプラス分とマイナス分があるというふうなことがございまして、我々一生懸命、これまで未契約だったものを新たに契約化するという努力を大変加えてまいりましたけれども、結果的に、プラスマイナスでいえば、残念ながらプラス方向だけが顕著に確保されたということは言えない状況にございます。


○藤本祐司君 要するに、解消されていないということだと思いますが、解消されない場合は所要の検討を行うという、麻生大臣、二か年続けてそれを出されていますが、総務省としてその所要の検討というのはどういうことだったんでしょうか、麻生大臣にお聞きしたいと思います。


○国務大臣(麻生太郎君) 平成十六年度、十七年度のNHKの予算にあっては、御存じのように、景気の低迷とか、一番問題になったのは、独身世帯等々が増えて面接、面接極めて困難というのがえらく増加した、まあ景気の低迷もあったんだと思いますけれども、受信料の伸び率、毎年減少という状態が二年続いたと。十七年目はマイナスということになっておりますんで、そういう状況にあっては、これは公平負担というのが元々の話ですから、そういった意味では、これは改善するというより、抜本的な見直し必要ありということで、十七年度につきましては総務大臣としてのいわゆる意見を付したんだと記憶いたしますけれども。

 今その中で挙げておりますように、今後とも、認められない場合は所要の検討をするということをいたしておりますんで、私どもとしては、今回新生プランに基づくNHKの取組、改革というものにどのような成果が出てくるかと、どのような成果が挙げられるかというところが一番の問題でして、その成果が十七年度でどのような形で出てくるかを見た上で検討せねばならぬと思っております。


○藤本祐司君 そうすると、また次のときに同じようなことが出てくる可能性は、意見が出るということもあり得るということだというふうに思いますが、やはり受信料ということがこのNHKの経営に非常に大きくかかわってくる、それだからこそ、未契約世帯等の解消というのが意見として出されたんだろうと思いますが。

 放送というのは大きく、非常に大ざっぱに分けると、国営放送と公共放送と商業放送というのに分類されるんだろうと思います。御承知のとおり、NHKは商業放送ではないということは明らかですが、じゃ、国営放送なのかというと、これも恐らくノーという回答になるんだろうと思います。国家予算とか国庫からの補助金、助成金によって、財源で賄っていると、ほとんど国家から出てきているわけではないということになれば、それは国営放送ではないんだろうということだと思います。

 この新生プランの中にも、二ページ目になりますが、公共放送の使命として、広告収入でもなく、税金でもなくという、受信料によってということが書かれているところからも明らかでありますので、この受信料というのはいわゆる税金とは趣旨が全く異なるものだということなんだろうと思います。

 そういうことを考えれば、ある意味では、視聴者の方々あるいは受信料を払ってくださっている方々というのは、NHKにとっては株主みたいな存在であるんだろうと、だからこそ視聴者第一主義というような方針を打ち出されているというふうに思うんですが、そのような考え方、理解でよろしいんでしょうか、橋本会長、お願いします。


○参考人(橋本元一君) 藤本委員、大変具体的なところを突かれられたんですが、視聴者の方々というのはNHKをどうもまだ国営放送だと思っている方がかなりいらっしゃるという事態の中で、やはり我々改めて公共放送だということをアピールしたかったということでございます。一言で言って、国営放送というのは、やはり国の税金、補助金によって成り立つ役目を持っていますし、それから、NHK、公共放送については、その独立性をキープするために、受信料という視聴者の皆様方から直接、個人個人からいただく放送機関として成り立っている、ここが国営放送と公共放送機関の違いでございます。


○藤本祐司君 今、橋本会長がおっしゃったところで、やはりまだ国営放送だと思っている方が大変いる、大勢いるということなんだろうと思いますが、NHKというのは、よく引き合いに出されるのはイギリスのBBC、イギリス放送協会と訳せばいいんでしょうか、と非常に類似しているんですが、御承知のとおり、BBCの場合はその受信料はいわゆるライセンスフィーであって、いわゆる許可料ということで支払義務が生じているから罰則規定があると。ただ、NHKの場合は、その支払義務ということよりは契約義務制ということで罰則規定がないと。ただ、契約自由の原則との兼ね合いはどうなのかなというところは問題点としてあるんだろうと思いますが、今、橋本会長がおっしゃったとおり、NHK世論調査所が、当時ですね、一九九八年のデータがあります。

 ちょっと古いんですが、恐らく余り変わっていないんだろうなと思いますので御紹介すると、三千六百人の聞き取り調査でNHKは国営の機関かどうかということを聞いたところ、全体の二九%が国営の機関だと、二二・九%が半官半民だと。つまり、何らかの形で官の経営が入っているというのがもう半分を超えていたんですね。財源を見るとほとんど、要するに必要な経費ですね、NHKの必要経費としてはほとんど国が賄っているというのは五%なんですが、半分ぐらいは国が負担しているんじゃないかというのが一四・三%、受信料で足りない分は国が負担しているというのが二五・一%で、何らかの形で財源を国に依存しているというふうに考えている方がもう半数近くいるということを考えると、国民の皆様の半数程度がNHKは国営放送だと、何らかの形で財源を国からもらっているんだというふうに考えて、あるいは税金に負っているんだというふうに考えている方が多いということ。これをやはりもっとアピール、こうではないんだよと、皆さんのNHKだと言うんであれば、そこのところをきちっと理解をしていただかないといけないのかなというふうに思っております。

 ちょっと今日は時間が限られていますのでテンポよく行かせていただきますが、ちょっと次の質問に行きますが、先ほど来から、NHKの昨年からの不祥事の問題があったり、あるいは番組への政府の介入疑惑ですね、介入の疑いがあるということを言われたりということで、受信料不払の責任を取る形で海老沢前会長が会長を退任なさったということですが、そのとき、一月だったと思います。海老沢前会長ほか副会長、専務理事の三名を顧問にして退職金を払おうとしたことがあって、結局それは、退職金を払わないよと、顧問にならないよということで決着が付いたんだろうと思うんですが、現在その三名の方はNHKの仕事をされているのかということが一点と、その退職金はどうなったんでしょうか。払っていない、あるいはどういう処理をされたのか、ちょっとお聞きしたいと思います。


○参考人(橋本元一君) この三人の方々については、現在NHKと関係ないといいますか、NHKの役職にも就いていませんし、関連団体の役職等にも就いていません。無関係な状態になっているということがまず第一点。それから、退職金については全く支払われてございません、おりません。以上です。


○藤本祐司君 支払われていないというのは一時凍結をしたということなんでしょうか、それとももう支払わないということを決定されたんでしょうか。


○参考人(橋本元一君) 現在、退職金につきましては全く支払える状況にないということで、言い換えれば凍結という言葉を使っております。これについては、どういう段階で凍結というのが解けるのかどうかというふうなところは言える状況にはないというふうに考えております。私は、やはり凍結は、凍結状態だということで考えております。


○藤本祐司君 払える状況にないということで、一時的には凍結されたということなんですが、払える状況にあるようになる、つまり受信料の収入を予定どおり得ることができるようになれば払える状況になるので、その際は払いますよという解釈でよろしいんでしょうか。


○参考人(橋本元一君) そういうことも含めて、まだいまだ考える状況にはないというふうに考えております。


○藤本祐司君 これは、じゃ、その時点で払うか払わないかを決めるのは、どなたが決めるんでしょうか。それはNHKの役員会あるいは会長がお決めになるのか、経営委員会の方の判断をゆだねるのかどうかということですけれども、それについて聞きたい。だれが決めるかということです。


○参考人(橋本元一君) これは具体的な、手続的に申し上げれば、NHK執行部、私の方から経営委員会にそのような伺いを出しまして、それについて経営委員会が議決を行うということが放送法の中で定められてございます。


○藤本祐司君 それに対して石原経営委員長にお聞きしたいんですけれども、その件について経営委員会としてはどういう方向で考えていらっしゃるんでしょうか。


○参考人(石原邦夫君) ただいまお話ございましたように、執行部からの提案を受け経営委員会が議決するという定めになっておりますが、現在執行部として、先ほどお話ございましたように、現在の厳しい環境の中でこの退職金について払える状況にない、あるいは払える、払えないという判断をすべき段階ではない。こういう判断につきましては、経営委員会としても同じような考えを目下のところ持っている次第でございます。


○藤本祐司君 要するに、払える状況にないというのは恐らく経営状況のことを言われているのかなというふうには思うんですけれども、これ、なぜそういう状況になったかという引き金になったNHKの内部の体質であるとか、公共放送の在り方とか、ジャーナリズムとしての考え方とか、その辺が問題でこういう事件が起きたということであれば、その責任はもう、経営状況がどうのこうのという問題以前にその責任は免れないんだろうというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。橋本会長、お願いします。


○参考人(橋本元一君) 前会長の、あるいは三役でございますが、お辞めになられたのはやはり、辞めたのは経営的な、十六年度に比して十七年度の予算を低いレベルでやはり組まざるを得ない、こういう経営的な状況を来したというふうなことで責任を取られたというふうに承知しております。
 したがって、そういう経営的な状況というのはもろもろの要因ということがやはりあろうかと思います。そういうものが複合して全体的な経営責任ということで考えております。


○藤本祐司君 それでは、今回、子会社、関連団体の中に海老沢前会長時代の理事の方々が再就職をしたと。それが財団法人NHKインターナショナル、N響、NHK交響楽団、NHK文化センターだということだと思いますが、前会長時代の幹部、理事の方三名が子会社や関連団体へ再就職をされたわけですが、その方々も当時は理事であったわけでそれなりの責任があるんだろうというふうに思いますけれども、これに関しましては橋本会長は、いわゆるNHK本体、日本放送協会から子会社への天下りという言葉は当たらないということをおっしゃっていますが、この三名に対しては、いったんお辞めになっているということだと思いますが、この三名の方に対しての退職金は支払われたんでしょうか。


○参考人(橋本元一君) 今御指摘の三名については退職金支払っております。はい。

 というのは、理事の、役員だった方ですね、前会長と副会長と専務理事でない三名ということをおっしゃったわけですね。この三名、任期満了ということで辞められておりまして、次の子会社、関連会社の方の任期といいますか改選時期、これに合わせて転籍といいますか、新しい職に再就職しているわけでございます。この三人に限らず、三人と申し上げますが、前会長、前副会長、前専務理事以外の役員の方々については退職金を支払っております。はい。

 ただし、こういう状況でございまして、金額については減額して支払っております。


○藤本祐司君 この三名以外にもその他の業界団体に移られた方とかいらっしゃるというふうに認識しておるんですが、減額というのは何%ぐらいの減額なんでしょうか。


○参考人(橋本元一君) 一五%と承知していますが、ちょっとその金額を、確認させてもらいますが、後ほど確認します。


○藤本祐司君 ただ、一般的な感情からすれば、感覚からすると、受信料収入が、NHK本体、日本放送協会の全事業収入の九五%ぐらいになるんだろうと思いますが、その本体から、その責任の一端を担ってきた元理事に退職金が支払われるということになると、ますます不払、未払者に対して受信料を払ってくれということをお願いしにくくなるんじゃないかなと。それはかなり経営にも影響してくる、あるいは元々の原資が受信料で賄っているわけですから、それに影響してくるんじゃないかなというふうに思いますが、石原委員長、その件についての御見解をいただきたいと思います。かなり影響があるんじゃないかと思いますが。


○参考人(石原邦夫君) ただいま会長から申し上げましたとおり、減額の上支給することといたしました。当時における職責の重さの違い、あるいは任期満了等々の事情を勘案して決めたもの、最終的に執行部案を了解したものでございます。

 たしか割引率は三五%だったかと思います。従来に比べまして、そういった意味では大幅な減額をということでやった記憶がございます。


○藤本祐司君 また、着任された財団法人と子会社、NHK文化センターというのは、NHKからの出資金なりNHKとの取引によって、結局受信料がまたぐるっと回ってくる、いわゆる環流する形での会社になっているんだろうと思いますけれども、そういうところに今度勤められて、もう一回そこで辞められたときは、当然のごとくいわゆる退職金を受け取るということになるんだろうと思いますけれども、そういう解釈でよろしいんでしょうか、橋本会長。


○参考人(橋本元一君) 関連団体へ行った後の処遇がどうなるかというところまで私は今確証を持っていません。

 これは、その組織ごとの運営方針に基づいてやっていくというふうに考えておりますが、基本的に、子会社、関連会社といいますのは、NHKの番組制作、あるいはその成果物を視聴者、社会に還元する、そういうふうな役割を担っております。特に番組制作、それからイベント、それから成果物の還元、そういうふうなところで密接にNHK本体の活動の分身として機能しておりますので、そういうところで適材適所、働いていただくということは肝要かと、これは実際にNHKの機能を満足に十分行うためには肝要かというふうに思っております。


○藤本祐司君 ちょっと一般的な感覚からすると、その辺は非常に天下りと同じ、似ていて、そういう構造を変えていかないといけないのかなという思いがするわけです。子会社があり孫会社があり、そこと要するに密接につながっているというところに動いているということは、非常に感覚的には、できるだけ避けたい、避けた方がいいんじゃないかなというふうに思うわけなんですけれども。

 新生プランの中で、ちょっと関連してきますけれども、新生プランのいわゆるスリム化ということで、三年間で一〇%の、平成十八年度から三年間で全職員の一〇%、千二百人を削減するということをうたっておるわけなんですけれども、これどこかで見たことがあるなというふうに思ったところ、やはり先ほど紹介しましたBBC、これは二〇〇三年度の職員をやはり三年で一〇%削減するというのと全く同じなんですね。

 ところが、一点だけ違うところがございまして、BBCの場合は関連会社を含めて一〇%を削減すると。今回は、このNHK本体は一万二千弱の職員がいらっしゃいますので、一〇%というのは千二百人ですから、日本放送協会さんだけのだというふうに解釈ができると思います。

 ただ、ここで一つ疑念といいますか疑いが持たれるのは、いわゆる子会社、関連会社へ転籍あるいは出向によって千二百人を減らすというような、そういうような数字のマジックというのがあるんじゃないかというふうに思われていますが、その件については、もう千二百人の削減は出向とか転職は含めないという理解でよろしいんでしょうか。橋本会長、お願いします。


○参考人(小野直路君) 労務人事担当の小野でございます。私の方からお答えさせていただきます。

 今御質問の千二百人のスリム化でございますけれども、スリム化につきましては、こういう厳しい財政状況でございますので、NHKのあらゆる部門の業務あるいは組織を見直しまして、組織の統合、それから業務の削減、そういうようなことを様々に工夫いたしまして、放送制作機能に影響を最小にする中での構造を変えていくということで、その千二百という数字を挙げております。

 その中で、放送部門以外の事務管理部門でありますとか放送支援部門でありますとか、そういうところにつきましては、組織の統合でありますとか業務の見直しでありますとかということで、業務そのものを削減する、廃止するというようなことでかなりの人数を生み出そうということを考えております。

 ただ、一方で、番組制作あるいは技術関係の業務など、アウトソーシングを可能なものにつきましては一定程度外部に出していこうということを考えております。その中に、一部、関連団体への業務の移行ということを含んでおります。

 新生プランの中でもうたっておりますけれども、一方で、関連団体を含むグループ全体のスリムで活力ある体制というものを全体としても考えていくという視点を持ちながら、NHKの中としては千二百人の削減ということを考えているところでございます。


○藤本祐司君 時間もなくなってまいりましたので最後の質問にしたいと思いますけれども、先ほど来BBCの例を出しておりますが、やはり、公共放送の在り方というのをやはりきちっと問い直して、問うていかないといけないんだろうなというふうに思います。やはりBBCというところは、NHKよりも更に政府との関与が、厳しく制約があるという中できちっとそれができ上がっていると。特に、やはり政府からの自律というところについては、フォークランド紛争のときやあるいはイラクの大量破壊兵器、イラク戦争のときの大量破壊兵器をめぐる報道の中でも、ジャーナリズムの精神というのを曲げないで、政府と対立してでも真実を伝えようというそういう気持ちがあったからなんだろうと思います。

 先ほど来、椎名さんからもお話がありましたが、自民党の有力議員に事前説明をした、それが改変に結び付いた結び付かないという議論が朝日新聞との間にありますけれども、これは、改変に結び付く結び付かないという以前の問題として、実際にこれは政治家、我々もそうなんですが、ジャーナリズムというのは何だということをやはりきちっととらえていかないといけないんだろうと思います。それを説明をして、事前説明は予算説明のついでに説明をしましたよということであって改変には影響がなかったというふうに言いますが、あったなかったじゃなくて、そういう番組のことを聞くこと自体がまず間違っているし、話すこと自体が間違っているわけです。聞く方も聞く方だし話す方も話す方だというふうに私は思うんですね。それであればそのきっかけをつくって与えてしまうことになるわけですので、そういう態度自体もうやはりまずいんじゃないかなと。そういう場合は、番組の中身についてはお聞きすることはできませんと断るべきものだったというふうに私は思います。

 それともう一つ、BBCとの決定的な違いというのは、麻生大臣も、先ほど冒頭で私が御説明申し上げましたが、ちょっと紹介しましたけれども、日本放送協会はもとより云々、情報公開を一層進めていくべきであるということを言われています。やはりその情報公開というのが非常に重要なポイントになってくると思います。罰則規定があるなしにかかわらず、BBCの場合は、今でも日本よりも高いと思いますが、今の料金でいいと言っている方が八割、二倍でもいいと言っている方が四割いるというのは、その報道としての精神がきちっと根強く残っているからだというふうに思います。

 先ほど、いわゆる視聴者は株主だということをおっしゃっておりましたので、情報公開が非常に重要なことだと思います。経営委員会の議事録はやっと公開されるようになりましたが、その透明性を確保するという点では、やはりだれが、議事録にも実名入りで公開するべきだというふうに私は思っております。そうすれば更にその透明性が確保できてNHKの信頼を確保できる、向上できるんじゃないかなという思いがあるんですが、最後、石原経営委員長に、実名で発言者が分かるような議事録の公開について御意見をいただきたいと思います。


○参考人(石原邦夫君) 経営委員会の議事につきましては、その都度その中身につきまして議事録という形でホームページ等に公開しております。その議事の詳細化並びに内容の詳細につきましてできるだけ詳しく書くということで、視聴者の皆様の御理解を得るように、また私どもの説明責任が果たせるようにとやっている次第でございます。

 ただいまの実名か云々かという問題につきましても、今後の検討課題としてまいりたいと思っておりますが、委員それぞれの意見並びに経営委員長の意見ということがその中に相当詳細に書いてございますので、是非ごらんいただければと思います。

 また、それと併せまして、経営委員会、終わった都度と申しますか、記者ブリーフィングというのも行っておりまして、情報公開には最大限努力しているつもりでございますので、引き続き一層その点につきましても努力してまいりたいと、こういうふうに思っている次第でございます。


○藤本祐司君 これで私の質問を終わりにします。

 ありがとうございました。
posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 国会会議録
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