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2006年03月30日

総務委員会

164-参-総務委員会-11号 平成18年03月30日
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。

 午前中の議論から今までずっと、受信料のことを結構やはり皆さん気にされている。まあ当然と言えば当然で、NHKの屋台骨でありますその受信料がどんどん減ってきている、これをどう回復するのかということが一番その経営の柱になるんだろうというふうに思います。

 御承知のとおり、累計で百二十五万件の不払が生じていると。その元々原因をつくったものが一連の不祥事であると。それとともに、午前中もお話にありましたとおり、「戦争をどう裁くか」と、こういう番組の中で、事前に番組の中を説明をした、そしてそれに対して改変をしたんではないかという疑いが持たれたということもあって、国民の皆さんが非常にこのNHKに対して不信感を持った。しかも悪いことに、罰則がないので支払わなくてもとがめられないんだということを皆さんが知ってしまったということが、それに拍車を掛けたことなんだろうと思います。まあ、実際に未契約者を含めると三割の方が払っていない。逆に言えば、罰則もないのによくも七割の方が払ってくださっているなというのは、ある意味、別の方向から見るとそういうことがあるんだろうと思いますが。

 この受信料について、ちょっと個別にお聞きしたいんですが、平成十七年度、今回十八年で、その前のときなんですが、やはりこの受信料を回復させるためにはどういう手だてを考えていらっしゃるかということの質問の中で、国会のこういう委員会だけではなくて予算の説明のときにもお聞きしたんですけれども、そのときに、社員が一丸となって、もう特定、要するに支払をしてくださってない方々は特定できるので、個別訪問しますと。理事あるいは役員の方、さらにはふだん受信料を徴収する、そういう役でない方々、例えば番組制作のスタッフであるとか技術畑の方々とか、そういう方も一緒になって個別訪問をして、理解を促進していきたいんだというお話があったかと思うんですけれども、平成十七年度、そういうことをやられたのかどうか、で、具体的にどういうふうにやったのか、ちょっとお聞きしたいと思います。


○参考人(橋本元一君) 具体的な詳細につきましては担当役員から回答しますが、十七年度、とにかく新しい時代へ向けてNHK自体が脱皮するために、この信頼回復活動というのは大変重要なものでございます。

 我々役員あるいは幹部が、地域の集会といいますか、いろんなミーティングに参加して御説明申し上げると、こういうふうな活動もございました、外部的な活動ございました。それから、やはり役職員が具体的に訪問活動という中で、これも現在第五次を進めているところでございますけれども、もう既に第一次、第二次、第三次ということで、数次にわたって部門を問わず積極的に信頼回復のための訪問活動を加えてまいりましたし、電話でお願いをするという活動にも参加してきたということでございます。

 具体的には担当役員……


○藤本祐司君 いや、そのぐらいで結構です。


○参考人(橋本元一君) ああ、そうですか。


○藤本祐司君 そうしますと、まあ今年度もおそらくそういう形で、部門を問わず、いろんな職というか役の方々がそういう個別訪問なり、あるいはミーティングなりされるというふうに理解できるんですが。

 来年度、平成十八年度のその契約収納費なんですね、これを見ますと、五百九十七億円と、七%、約四十億ぐらい前年度から比べて減っているんです。普通に考えると、これすごく素朴な疑問なんですけれども、その受信料をとにかく回復させるために一生懸命努力をしなきゃならないんだから、普通で考えれば、そこはコストが上がってもいいんじゃないかなというふうに私は思う。そこに集中してやるんであれば、そこが正にコストが高くなって、ほかのところを下げるということなら分かるんですが、ここも下げる、下がっているわけなんですけどね。

 そこで、ちょっと質問なんですが、この契約収納費で、地域スタッフやその事業者等への委託関連経費、これはその地域スタッフに支払う人件費的なものなんだろうというふうに思いますが、これはその地域スタッフ以外あるいは事業者以外の人件費、先ほど言われたようなほかの役職員の方々とか、個別、また別個にこう雇ってやるような方はここの中には入っていないんでしょうか。また、別に人件費の方に入っていらっしゃるんですか。


○参考人(小林良介君) 人件費につきましても、先ほど御指摘ございました五百九十七億の中に入ってございます。

 ただし、四十億強削減してございますけれども、この中身でございますけれども、どこを削減したかということを申し上げますと、管理、間接的なものですね、余り人的な経費にかかわらない部分につきましては大幅に見直そうと、システム等に迂回できるなら迂回していくということによって削減しているということで、一方、委員が御心配いただきます収納対策の強化にちゃんとできているのかということに関しましては、その面だけでとらえれば約四億円、逆に増やしてございます。その差引きでなお四十億円強削減してございますけれども、そういった努力というのは営業部門を含めましてやっぱり取り組む必要があるということでそういう努力しておりますけれども、一方で、今申し上げたように、重要課題の収納対策につきましては逆に強化しているところでございます。


○藤本祐司君 ちょっとよく分かんないんですが、どうしてこのコストを減らして今年から急にパフォーマンスを上げることができるのかなというところがとってもよく分からないんですけれども、そこをちょっと御説明いただけますか。


○参考人(小林良介君) パフォーマンスということではございませんけれども、当然ながら収納対策の強化というものは、まあ単純に人的経費だけじゃございませんけれども、もちろん地域スタッフの活動にかかわるコスト、あるいは大きいのは郵便物ですね、郵便等によりましてより信頼回復を図ろうということで、NHKの活動を御理解いただくための文書、お手紙を強化してお出しする、そういったものに強化をしていこうということで、具体的にはそういうことを展開していこうという意味で申し上げたんですけれども。


○藤本祐司君 そういう効率化ができるんであれば、もっともっと早くからやっていれば良かったのになというふうに思うんですけれども。要するに、受信料というのは、国民の皆さんからいただいて、それがまあ元々の収入のほとんどなわけですよね。いわゆる他人様のお金をいただいてということになると、どうしても自分のお金じゃないので効率化を図ろうという意思が働かなかったのかなというふうにちょっと思わざるを得ないです。ここで急に良くなりますよという、何かそれだったらもっと早くからパフォーマンスを、コストパフォーマンスを上げるように努力していれば良かったじゃないかというふうに思わざるを得ないんですが。

 先ほど橋本会長がおっしゃっていた、ほかの部署の方々も個別訪問なりをして受信料を徴収する業務に就くということなんですけれども、そこでふと考えますと、例えば番組制作のスタッフがそちらの方も回るということであれば、方法としては二つしかなくて、例えば一日八時間掛ける五日間の四十時間を今まで番組制作にずっと費やしてきたと。いい番組を作ろうということに費やしてきたその部分の何%かを、例えば一週間の五日のうちの一日を受信料徴収に充てるというような方法か、五日間、それはそのままやっておいて、プラスオンで土曜日に回ってくださいよとやるか、あるいはその複合的なやり方しか多分ないんだろうというふうに思うんですけれども、まあ受信料払っている我々国民側からすれば、いい番組を見たいよと、番組制作きちっとやってほしいよといって払っているわけで、それがもし少し何%かを受信料を取りに行くために使うんであれば、それはある意味機会損失になるわけですよね。そのほかに、このプラスオンでやった場合は、これ当然人件費が上がるか、いわゆるサービス残業をするか、どっちかしかないんだろうと思うんですけれども、これどういう形で実際には受信料を徴収の活動をされるんでしょうか。


○参考人(小林良介君) 営業部門以外のいわゆるおっしゃるようなディレクター、アナウンサー含めたいろんな全職種から全員参加を旨にしてやっていただいたものでございますけれども、やり方としては、今複合的というお言葉をいただきましたけれども、まあどちらかと言えば複合的でやると。電話等による短時間で済むものについては同じ局舎内でちょっと来ていただいて対応してもらうというやり方もやっていますし、勤務外のところでボランティア的にやってもらうものも当然ございます。

 そういう中で、とにかく今視聴者の皆さんがどういうお考えを持っているかということをじかに体験してもらうと。そのことが、翻って言えば自分の本来業務にも反映できると、視聴者の意向を踏まえた業務活動ができるということもございますから、そういった意味で、これは正に公共放送懸けての信頼回復活動でございますんで、いろんな形で総力挙げてやってきたというのが先ほど会長申し上げました規模でやったものであります。大変な数の職員が、延べで言えばこれまで、十六年度も含めますけれども、二万数千人の職員が、視聴者の皆さんに対しては全体で約三十五万人の方に電話あるいは訪問により活動をしたということでございます。


○藤本祐司君 それであれば、それは多分その契約収納費には入ってないんですね、その方々の人件費というのは。要するに、番組制作をやっていた、アナウンサーをやられていた方、その方はほかのところで人件費で取っているわけですから、これの中には入っていないんだろうと思うんですが。

 それであれば、受信料が回復するために使われているコスト、総コストですね、そういう方も当然機会損失になっているわけですから、ほかのいわゆる本業といいますか、そこのところは機会損失になっているわけなんですけど、そこの部分の、じゃ何時間かやったよと、今二万人以上の方が三十五万件にアクセスしましたよ、これはいわゆるコストに入ってくると思うんですが、そうなってくると受信料を回復するためのコストとして、平成十七年総コストですね、この契約収納費ではなくて、もっとそれを全部トータルでこれは幾ら掛かったかというのは計算されているんでしょうか。で、されているんであれば、それがどのくらいになったかお聞きしたいと思います。


○参考人(小林良介君) その信頼回復活動だけ取り上げて、そこで幾らだっていう計算はしてございません。先ほど申し上げたように、複合的なかかわりでやっていただいているということでございますんで。

 ただ、念のため申し上げておきますけれども、そのことによって本来業務に支障が起きたということでは決してございませんで、あくまでその本来業務については、それはもちろんそれをきちっとやってもらっている中で活動してもらっているということでございますんで、そのことについては一応御報告しておきたいと思います。


○藤本祐司君 本来業務に支障がなかったかどうかというのは、例えば番組制作の中身を我々は分かりませんので、その分どこかを薄くしているかもしれない、それは全然分からないわけなので、それでどうかというのはちょっと我々としては判断できないんですが、そこが私は、やっぱりNHK結構官僚的だなというふうに思わざるを得ないんですよ。やっぱり普通の民間企業だったら、というか私であればというか、大体これに対してどのくらいのコスト掛かったのかというのをやはり計算をして、トータルでどうだったかと、コストパフォーマンスはどうだったかというのを私は考えるべきなんじゃないかなというふうに思うんですが。

 逆に、民間の経営者でいらっしゃいます石原委員長、こういう、これは私はとても今のNHKのやり方というのはどんぶり勘定で官僚的だなというふうに思うんですが、民間企業の社長として、例えばこういう場合はそんなもんだということなのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。


○参考人(石原邦夫君) なかなか一概に申し上げることは難しいかと思いますけれども、御承知のように、NHKの場合、受信料拒否等が非常に異常の事態になってきた中で、NHK全体が危機感を持って、そしてその回復に向けてここのところ努力しているわけでございまして、ある意味ではNHKの信頼回復というのは、NHKの事業全体が信頼回復のための活動であるとも言えるのではないかというふうに思っております。

 ただ、そういう中で、今回予算策定に当たりましては、私どもの方で一律にその経費をカットするのではなくて、やはり優先順位を付けて、そして本来必要なものは何かということをやって、それは残しつつという形での予算編成を求めた結果が今日御提出するものでございますけれども、中でも一番大事にしておりますのが番組の放送、これの質を高めていく、そして視聴者の方に喜んでいただく、これは何よりもそれが視聴者の信頼を回復し、受信料を回復する一番の大きな手段だと思います。

 今回の予算書をごらんいただきましても、そういった意味では、番組に対するコストというものとそれ以外の、先ほどお話ありました間接経費なりそういったものとの比重関係というのはおのずから現れていることと存じます。そういう中でやっていく必要があるのかなと。今先生おっしゃいました、そういったものを財務会計的にあとはどういう形で対応していくのかと、これはある意味で私どもにとっての一つの宿題だというふうにも思っております。

 そういった中で、今後いろいろな評価基準等を作っていくことも、それが果たしてどういう形でやっていくのかというのはございますけれども、まずは私どもとしてこの平成十六年、十七年にあったこの危機状態、ここからの脱出に、それこそ私、経営委員長、会長も含めまして、組織全体を挙げて取り組んできたこの成果を、これから徐々に現れてくる、既に数字の面でも大分現れてきておりますけれども、そういったことを御了解いただければ有り難いなというふうに思っている次第でございます。


○藤本祐司君 竹中大臣がお隣でにこにこ笑いながらお聞きしていらっしゃいまして、そのにこにこした笑顔が何を意味しているのかちょっと分からないので、ちょっとひとつ同じ質問をさせていただきますが。

 民ができることは民にと、私、今官僚的という言葉を使ってしまいましたけれども、民ができることは民に、官がやるべきことも民にという竹中大臣の基本方針なんだろうと思いますが、こういうNHKの体質といいますかその辺について、やはりもっと活性化させていく、国民のための公共放送にするためには、こういう体質をどうお考えになっていらっしゃるかということをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(竹中平蔵君) お答えを申し上げます。ちょっとにこにこしておりましたのは、大変藤本委員らしい御質問だなというふうに思いました。

 確かに、ただの物はないわけで、職員総動員して何かやるということはそこにオポチュニティーコストが発生しているわけですから、そういった点も含めてトータルの結果に責任を負うというのが正に経営であると思います。そういう意味では、是非経営陣には私は頑張っていただきたいと思うわけでございます。

 特に、特殊法人についてでございますので重要な問題が幾つかあると思うんですが、そういうコストが発生する、一方でお客様、視聴者の満足度がそれによって影響を受けるということがあってはいけない。そういうトータルの評価というのを、やはり市場の中にいる企業というのは最終的には株価とかいろんな形で評価を受けるわけですけれども、特殊法人については実はそういうことの評価のシステムが通常の企業とやっぱり違っているわけです。であるからこそ、特殊なある一つの工夫とかガバナンスを働かすための仕組みが要るんだというふうに思います。

 先ほどから、ガバナンス、ガバナンスというふうに申し上げていますのは、そういうNHKにふさわしいガバナンスの仕組みをやっぱり根本から考えなければいけないという問題意識を持っているからでございます。その意味で、ガバナンスの強化に向けての議論を私たちもしっかりとやりたいと思いますけれども、これは民間の会社でも委員会設置会社という新しい仕組みがここ過去数年できてきて、常に進化している部分だと思うんですね。そういう意味では今、石原委員長の下でもいろんな評価をお考えになっておられますけれども、その組織論としてもどういう評価を織り込む仕組みが、評価をビルトインできる仕組みがあるかということを私の立場としては是非しっかりと考えていきたいと思っております。


○藤本祐司君 はい、ありがとうございます。

 先ほど、石原委員長もこういうことをやはりきちっとチェックをしていくというお話だったので、私としてはこの受信料徴収というのを一つのプロジェクトと見て、実際にどのぐらいのコストが掛かって、それがどのぐらい回復したかというのを、ちょっと個別になるんですけれども、そういうことはやはり決算なりのときにでもきちっとやっていただいた方がいいのかなというふうに思いますけれども、石原委員長どうでしょうね、その辺りについて。


○参考人(石原邦夫君) 先ほど申し上げましたように、今、役員の業績をどういう形で評価していくか、その観点から、約束評価委員会の答申を待ちながら、そういったものを日常業務の中でどうビルトインしていくかということをやっております。

 そういう中で、先生いろいろ御指摘のございましたような点も含めまして検討材料としていきたいと、こういうふうに思っておる次第でございます。


○藤本祐司君 じゃ、決算のときを大変楽しみにしておりますので、どうぞよろしくお願いします。

 やはりガバナンスの問題で、やはり経営委員会も昨年の十月、私もこの委員会の場で指摘をさせていただいたし、またほかの方もいろいろなところで指摘されていたように、議事録に実名入りで議事録を公開、経営委員会していただいています。そこの辺り、非常に私は評価できるなというふうに思いまして、正に政治との距離というのをやはり保っていく、そのためには経営委員会がきちっとしていただくということが一番重要なことなんだろうと。我々国会があれだこれだいろんなことを言うわけにはいかないし、番組の中身どうのこうのとやっぱり言ってはいけないことだと思いますので、それをきちっとやるためには、当然NHKさん本体もそうなんでしょうが、経営委員会の役割って物すごい重要なんだろうなと。やはりその改善、改革というところも必要だと思っておるんですけれども。

 もう時間がありませんので一つだけお聞きしたいと思いますのは、例えば、イギリスのBBCなんかで実施している経営委員の公募制の問題であるとか、あるいは、今、放送法第十六条の規定で放送の専門家は入れない、現役の方は入れないということになりますが、そういったところもやはり、元々の出身元に対する情報をばらさないといいますか、をしないような形で、情報管理をきちっとするような方法で放送の専門家というのを入れるということも一つの案なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、いろいろ障害はあろうかと思いますが、今、経営委員長をやられていて、経営委員会を活性化する、あるいは本当の公共放送を考えていくために何か障害になっているようなことがある、あるいは何かアイデアがあればお聞かせいただきまして、私の質問を終わりにします。


○参考人(石原邦夫君) 経営委員会といたしまして、ガバナンスの強化という観点からいろいろな方策を取ったことは先ほど来御説明しているとおりでございます。更にそれを強化すべく、例えば事務局を、機能をより強化する等々の対策を講じてまいりたいというふうに思っております。

 現在、御指摘のように、経営委員十二名は非常勤という形になっております。そういった中で、今のお話のようないろいろな形になるか、多分、今の経営委員の選出方法と申しますのは放送法の規定によるわけでございますけれども、いろいろな趣旨、背景、バックグラウンド等があって今日に至っているかと思います。

 私どもといたしましては、そういった現在の放送法の規定の中で我々が果たし得る職務を最大限に発揮していきたいと、そういったものを補完するものとして事務局の活用、あるいは監事との連携の強化、あるいはその他いろいろな手段を講じてやっているつもりでございますけれども、是非いろいろ先生方からごらんいただきまして、今日的な視点であるべき姿というものを御論議いただければ有り難いなと、こういうふうに思っている次第でございます。
posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 国会会議録
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