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2006年06月13日

総務委員会

164-参-総務委員会-28号 平成18年06月13日
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。

 官民人事交流法の一部改正でありますけども、普通に考えてみると、普通に考えてみるとというか、割とこの交流をすることというのは普通いいことだろうというふうに思うんですが、そうは言っていてもいろんな問題点が出るということのようでございまして、この間の衆議院の総務委員会であるとか今日の議論も聞いてみると、官民の癒着の問題だとか天下りの問題とか、そういうような問題があるというような御指摘をいろんなところで受けているわけなんですが、正にこの交流するということ、人事交流というのは非常にいいことのはずなのに、それだけの問題点が多いと指摘もされると。

 で、これはよくよく考えてみれば、やはり官の権限が非常に強くて、民間というのが官の、まあ支配下とまでは言いませんけども、そういう上下関係みたいなものがあるからこそその癒着が悪いことになってくるんだろうというふうに思うんですけれども。

 そもそもこれは非常にいいことなんだろうなというふうに漠然とは思うんですが、最終的にどういう評価をされているかというのは先ほど内藤委員からも御指摘ありましたので、また聞かしていただきたい、時間があれば聞かしていただきたいと思うんですが。

 今回の改正内容というものは、平成十三年の閣議決定、十二月二十五日だったかな、公務員制度改革大綱の中で民間からの人材の確保ということで指摘を受けて、もう既に十三年の十二月の段階で指摘を受けていて、正に民間からの人材の確保に関する現行制度においては民間企業を退職しないと公務員として採用できない取扱いとなっており、このことが官民交流最大の阻害要因となっているということを指摘を受けているんですね。

 十三年の十二月というと今から四年以上、四年半ほど前にこのような指摘を受けているんですが、その割には、そんなに難しくなさそうな改正だなというふうに思うんですが、その割には四年半ほど放置されてきていると。何かこれ理由があってその間に改正をしなかったのかというふうに思うんですが、何か、どういう理由があったんでしょうか。


○政府参考人(戸谷好秀君) 経緯的なものでございますので、私の方からお答えさせていただきます。

 お話にございましたように公務員制度改革大綱、平成十三年に閣議決定されておりますが、この中で、民間企業等の身分を持ったままでの交流採用を認めるための官民人事交流法の改正について言及がされております。ただ、このときには公務員制度改革の一環として内閣官房において検討を進めていただいていたところでございます。

 その後、平成十六年になりまして今後の行政改革の方針、あるいは平成十七年の行政改革の重要方針という閣議決定ございますが、この中で、公務員制度改革の着実な推進を図る取組の一つとして、私ども総務省において官民人事交流を促進するため必要な措置を講ずることとされ、こういう段階に移りまして、検討を進めてきたところでございます。民間企業等の要望あるいは今般の人事院からの意見の申出をいただきましたので、官民人事交流の一層の拡大を図るため、今般この改正法案を提出させていただいたところでございます。


○藤本祐司君 平成十六年度、十七年度でまた検討を加えたという話ですが、これは検討の経緯を今御報告いただいたんですが、だから、私が聞いたのは、何でその間に、もう少し短期間に検討できなかったのかあるいは検討しなかったのかということをお聞きしたんですが、それは公務員制度改革と一体的にやろうと思っていたからなのか、ちょっと今の答弁で読み取れなかったんですが、そこをもう一度教えてください。


○政府参考人(戸谷好秀君) 先生お話にございましたように、当初は公務員制度改革全体の改正の中でこれも取り上げようというふうに考えていたというふうに承知してございますが、その後、公務員制度改革全体の部分についてはいろんな御議論ございましたので、これについては取り急ぎまずやっていこうということで今般の法案提出に至った次第でございます。


○藤本祐司君 官民の人事交流というのは、以前から、もうずうっと以前から交流、いろんな形で多分行われていたんだろうというふうに私は承知しておりまして、ただ、この官民人事交流法に基づく人事交流というのが、まあいわゆる法律施行が平成十二年の三月ですのでそれ以降になるんですが、それ以前も官と民との人事交流というのが行われていた、まあ昭和の時代からずっと行われていたんです、と思いますが、これはどういう枠組みの中で人事交流というのが行われていたんでしょう。

 先ほど人事院総裁から、ほかにも任期付の職員法、研究員法とか、人事院規則とかあるというふうに話をされましたけれども、それよりも前に、それが制定されるよりも前にやはり官と民と人事交流というのは行われていたんですが、これは自由に勝手気ままに、制度、法の枠組みもないままにやられていたと解釈していいのかどうかを含めて、ちょっとその前、以前のことを教えていただきたいと思いますが。


○政府参考人(鈴木明裕君) いろんな法整備がなされる前でございますけれども、公務から民間への派遣につきましては、平成三年度に民間派遣研修制度という人事院規則を作りまして、それによって行われていたところでございます。それから、民間から公務への受入れにつきましては、交流を目的とした特別な制度は設けられておりませんでしたけれども、人事運用上、常勤又は非常勤の国家公務員として採用した上で、一定期間経過後に辞職をされて民間企業に復帰するというような形で行われていたというふうに承知をいたしております。


○藤本祐司君 相当昔は多分手弁当で、民間の企業の方々が官というか官僚というか省庁に採用、採用というんでしょうかね、手弁当で、要するに民間が、企業が丸抱えで行っていて、で、それが余り良くないんじゃないかということでいったん退職するような形になってきたというふうに私も承知しているんですが、それもただ制度としてはできていなかったんだけれども、この平成十二年でそれを法としてきちっと制度上担保できるようにしたという解釈でよろしいんでしょうか。


○政府参考人(鈴木明裕君) 官民交流法もそういう形態の一つとして整備をしたということでございます。官民交流のためのですね、民間からの採用、それから派遣のための仕組みの一つとして整備をしていただいたということでございます。


○藤本祐司君 それは分かっているんですけれども、要するに、その前も、この平成十二年よりも前にも、やはり民間から省庁に行って、行くときにやはり退職をして、それから採用をされて、もう一回元へ戻る、復職をするということが行われていたというふうに思うんですが、それは制度として法律としての枠組みの中ではなくて自由にそれをやり取りをしていたものを、この平成十二年にきちっと法律として制定したものですかということを聞いているんですが。


○政府参考人(鈴木明裕君) そのように考えております。


○藤本祐司君 そのように考えているというか、そうです、そうなんですよね。そのように考えているというよりは、そういうことで、要するにそういうことが以前もあったということも事実だということで理解してよろしいんでしょうか。


○政府特別補佐人(谷公士君) まあそういった形のものを整理するということもございますし、先ほどちょっと申し上げましたけれども、やっぱりこれからの行政ニーズに対応するために、積極的に新しい制度を設けて、こういったことを促進していかなきゃならないという動機もあったと考えております。


○政府参考人(戸谷好秀君) 民間からの採用につきましては、先生お話にありましたように、人事院規則に基づいての中途の採用とかそういうものがあったわけですが、その後、法律的な整備としては、研究職の方々につきまして任期付の採用をするとか、それから一般の職員につきましても任期付の採用をすると、こういう制度をつくってまいりまして、その中の一つとして官民交流という形のものも導入するということで、幾つかの、先生御案内のとおりの、法律の整備の中の一つとしてこれも整備させていただいたというふうに承知しております。


○藤本祐司君 任期付職員法あるいは任期付研究員法ということを今おっしゃったんだろうと思うんですが、それも、随分もう平成とか昭和の時代から、そういうことの制度として整備されていったと理解をしてよろしいんでしょうか。


○政府参考人(戸谷好秀君) ちょっと手元の資料であれでございますけれども、任期付研究員の制度は平成九年に施行されていると思いますし、その後、一般の方についてはそのもう少し後で任期付職員制度も制定されたというふうに考えております。


○藤本祐司君 済みません、私の言い方が抽象的だったのかもしれないんですが、平成になる前の段階から民間企業の方々が、まあ言ってみれば、私がいた三和総研の、前、親会社が三和銀行で、三和銀行の方々が、結構、当時の通産省とか大蔵省とか郵政省とか外務省とか、そういうところに二年間とか行かれるわけですよ。で、最初は手弁当で行ってたんですが、それが駄目になって、結局、駄目になったのか自主的に駄目にしたのか分かりませんが、それでいったん退職をして行くようになっていたんです。これは、今言われた任期付研究員法の平成九年よりもはるか昔の話であって、その職員法の平成十二年のはるか昔の話だったんですが、そのはるか昔とは言いながらも、そういうことが行われていたその制度上の根拠は何だったんですかというのをお聞きしたいんですが。


○政府参考人(鈴木明裕君) 制度上は一般の採用という形になります。常勤職員としての採用又は非常勤職員としての採用という形で行われていたということでございます。


○藤本祐司君 要するに、その民間企業がその省庁に行かせるためにいったん企業を、これは企業側の理屈として辞めさせて、で、官の方は、それを辞めた方だからといって採用する、常勤で採用するというような枠組みだったということでよろしいんですか。


○政府参考人(鈴木明裕君) そのように理解しております。


○藤本祐司君 はい、分かりました。多分それをきちっと法整備しましょうということでこういうことが流れ、任期付職員法とか研究員法とか、この今回の官民人事交流法など、あるいは人事院規則などができ上がったんだろうと。それは多分そういう経緯なんだろうなというふうに思いますが、この四つといいますか、要するに民から官に行く仕組みとしては、今言った官民人事交流法のほかに任期付の職員法あるいは研究員法あるいは人事院規則というのがあると理解をしておりますが、また逆に官から民に行くのも官民人事交流法と人事院規則があるというふうに理解していますけれども、これは何がそもそも違うのか、その違い目だけちょっと教えていただきたい。

 制度全部を話をしてくださいというと大変長くなりますので、何がどう違うのか、まず民から官に行く四つの制度、これ何が違うのかを教えていただきたいと思う。違い目だけ、相違点だけお願いします。


○政府参考人(鈴木明裕君) 官民人事交流法に基づく交流は、組織と組織の間で受け入れるという仕組みになっておりまして、それから任期付職員法は公務に必要な専門的な、特に専門的な知識等を持っておられる方を任期付で採用をするという、そういう仕組みでございます。それから、研究員につきましても、特に専門的な任期付の研究員の方を採用するという仕組みでございます。

 それから、人事院規則に基づきます中途採用制度というのは、これも部内の育成ではなかなか得られない専門的な知識等を持っておられる方を円滑に採用するために、これは任期をなし、任期のない中途採用という形で採用するというものでございます。


○藤本祐司君 通告していたんで、もうちょっとうまく説明していただきたいような気もするんですけども。

 今ばあっと聞いていると、私もこれ全部、制度見ていますから何となく頭に入ってきちゃうんですけど、今の話を聞いていると、全部専門家が、専門的な知識と経験を持った人が民間から官、府省、省庁に行って採用を受けるというふうにしか聞き取れなくて、私のヒアリング能力がないのか理解力がないのか分かりませんが、全部どれもが同じものに、どこ、どれを使おうと何でもできちゃうんじゃないかなというふうに思わざるを得ないので、違い目は何ですかというのをお聞きしていたんですが、もう一度明確に、明確に具体的にお聞きしたいと思います。お答えいただきたいと思います。


○政府参考人(鈴木明裕君) 官民交流法は、公務員に採用するということを、個人として採用するということを目的としているわけじゃなくて、官民の組織が相互に学び合う人材の育成を官民の交流を通じてやるということが趣旨でございます。

 それから、復帰前提じゃなくて、採用をする仕組みの中に任期付のものと任期付でないものがございまして、任期付でないものとしては人事院規則に基づきますいわゆる中途採用がございます。それから、任期付のものとしては任期付職員法に基づく任期付採用、あるいは任期付研究員法に基づきます、任期付研究員法があるということでございます。


○藤本祐司君 そうすると、相当その制度には、中身について採用される人たちというのは明確に違うと。それぞれの制度あるいは法律を使って民間から官に採用されるのは、もう明確にそれは専門の中身も目的も全然違うものだというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。


○政府参考人(鈴木明裕君) 相互の制度でかなり共通する部分もございますので、ケースによりましてどの制度に乗るのが一番適当かということも考えながら活用されているというふうに理解をしております。


○藤本祐司君 多分そうなんだろうと思いますが、総務省のアンケート、平成十七年の五月から六月にやったアンケートですが、先ほど内藤委員からサンプル数が少ないと。確かに全体で百五十のサンプルで、しかも回答しているところはそれから更に少なくなるので、誤差率という点では相当誤差率が高いんだろうなと思いながら、統計的な処理をするにはちょっと難しいので定性的に見ればいいのかなというふうに思いながらこのアンケートを拝見させていただいたんですが、その中で交流採用、交流派遣のいずれも実施したことがない理由の一つで、回答数がそうはいっても一番多かったのが、官民交流法以外の制度を活用しているので、この官民交流法によって交流採用、交流派遣を実施しませんと、したことがないというふうに回答しているのが七割ぐらいあるんですね。全体のサンプルが十一のうちの八ですから、それが全体を表しているかどうかと言われるとそれまでなんだろうと思いますが、そうはいってもアンケートですので、そういう結果が出ている。

 そうなってくると、官民交流法以外の制度を利用してやっていますよと、それで、だからほか、この官民交流法を活用して人事交流を図る必要性がないですよというように取れるんですが、そうなってくると、その制度ごとに目的が違ったり中身が違うんですが、相当オーバーラップしているものがあるというふうに省庁の方では認識をしている。であるならば、この官民交流法自体の設定理由といいますか存在意義といいますか、そういうものがちょっと見えにくくなってきてしまうと思うんですが、竹中大臣、この辺り、官民人事交流法を活用しなくても済んでしまっているという、そういうような実態がこのアンケートからは見て取れるんですが、それについてお答えいただければと思います。


○政府参考人(戸谷好秀君) ちょっと官民交流法以外に何を使っているかというところまでは調査してないんで、そこら辺までは分からないんですけれども、やはり官民交流法の場合に、一番後発の制度でございまして、いろんな場面でまだ使い慣れておられないというところもございますし、人事院のところでいろいろ手続的には、特にこの身分をなくすというところでございまして、それについてのいろんな会社側の規定の整備等があるということで、その辺も使い勝手がこれまで良くなかったのかなというところでそういうお答えもいただいたかと思っております。


○藤本祐司君 確かにほかの制度と比べると人数が非常に少ないということが、まあ一つのそういう今おっしゃったようなことを表しているのかなというふうには思うんですけれども、この官民交流法の第一条も相当、民間から、民間の人、割と要するに、官のといいますか、民間から官に、そして官から民に行くにおいても、結構省庁側、官の方のメリットというのは物すごく強く打ち出されているんですが、比較的民間の方のメリットというかが余り明確に打ち出されていないなというふうな感じがしてならないわけですけれども。

 この官民人事交流の中の民間にというのは、いわゆる公益法人、これは含まれていないわけですよ、民間企業。これは、公益法人はこの人事交流制度の枠には入っていないと理解してよろしいんでしょうか。


○政府参考人(鈴木明裕君) 官民交流法の対象としては入っておりません。


○藤本祐司君 総務省さんから総務省所管の公益法人への出向、まあいわゆる交流という広い意味で考えると出向者というのも交流の一つになるんだろうなというふうに思うんですが、総務省所管の公益法人への出向が全部で九つの公益法人に出向しているんですが、これは特にどういう制度を用いてやっているということはないんでしょうか。この制度を用いて行っていますよと、先ほど言われた四つの制度のどれかに該当するのか、官民人事交流法は該当しないとすれば、あと三つのどれかに該当するのか。また、別の制度の中でこの公益法人への出向があるのかどうか。教えてください。


○政府参考人(戸谷好秀君) 突然のお話でございますので間違っていたら申し訳ございませんが、研究休職という、職員が休職をして、休職命令をいただいて公益法人で研究に従事するという制度がございます。それではないかというふうに思っております。


○藤本祐司君 突然のというか、昨日ちゃんと通告しておりますので、公益法人については。突然ではなく一日前ですね、しておると思いますが。

 休職をする、つまり、例えば総務省の職員の方がいったん休職をして、例えば財団法人行政管理研究センターに行ってもう一回復職をすると、そういう制度だということでよろしいんですか。


○政府参考人(鈴木明裕君) 研究休職制度は、休職をして調査研究等の業務に従事するための制度としてございますので、休職をしてまた復職をするという仕組みになっております。


○藤本祐司君 いや、同じ休職をしても、何度も、三度も四度も言われたんですけれども。

 要するに、先ほどから例えば官民の癒着の問題というのがあって、民間企業へ行ったこと、あるいは官から民へ行くと民間企業は癒着がどうのこうのと言われていますけど、公益法人も、結局官から出向をして休職をしてその公益法人に行って、そこの公益法人に民間から出向者がいて、その公益法人というものを媒介とするというのは、そこに要するに民間の人も官庁からも入ってそこで一緒に仕事をしていると、これも正に同じ構造になっていると。

 同じ構造というのは、例えば官民癒着の問題が出るのであれば、こういうところもやっぱりあるんだろうというふうに思いますので、その辺りについては、何か明確な規定は多分ないんだろうなというふうに思いますが、公益法人、行ってもいいという公益法人は多分決まっているんだろうと思いますけれども、こういう中で民間と官庁、国の行政機関の職員とが一緒に仕事をするということも一つの官民交流のワンパターンだと、一つのパターンだというふうに思っているんですけれども、竹中大臣、どうお考えでしょうか、その辺り。


○国務大臣(竹中平蔵君) 今ありました研究休職制度、その制度、詳細についてはまた必要であれば答弁をさせますが、先ほどから委員御指摘の点で、かつてはどういう制度であったのかという御指摘から説き起こされての御質疑、大変意味深いものだというふうに私は拝聴いたしました。

 実は私も二十年前、二十年もう以上前ですかね、そういう交流の中の一人としておりまして、周りには正に三和銀行を含め銀行から出向してきた人が一杯いました。当時は本当にある種非常にルースだったという言い方もできますし、のどかな時代だったわけで、皆さん人事部付とか、人事部付なんです。それでここに来て、役所に来て実態的には日当のような形を受け取るわけですが、それはもう給料にはとても及びませんので、差額をきちっと派遣している本社が出していたというように記憶をしております。

 そういう、実は双方が、役所も銀行も双方が終身雇用で成り立っていて、終身雇用はもう揺るがないんだということで暗黙の約束でとにかく行ってこいということで、暗黙の約束でいずれは帰っていただくということで受け入れて、そういう仕事をしていた。しかし、それはいかにもルースであろうという議論が一九八〇年代にあって、それでまあやめることに形の上ではしようと。しかし、間違いなく帰ってきたら雇ってあげるからねということで、それが形式要件を少し満たすような形になってきたと。そういうやり方、風土が今でもやはりいろいろな形で残っているんだと思います。

 そういう中で、官民交流、それではいけないということで、任期付の採用というようなパターンもあり得るのではないだろうか、官民交流法でカバーできるところはしっかりカバーできるよということで、今そういう空白を一生懸命埋めている段階なんですが、先ほどからの両委員の御指摘は、それだけではまだ制度全体は完結していないのではないのかと、そこは改めてそのように感じます。

 先ほどの七割がこの交流法以外のものを活用しているというのも、先ほど言ったその暗黙の世界の中にまだやっておられるところもあるのかもしれません。そういうところは私ども含めてしっかりと実態の調査を是非していきたいと思っております。

 お尋ねの公益法人についても、これは交流の意味はあると思います。しかし、同時に中立公正な官の仕事の確保、隔離というのはやっていかなきゃいけないわけでありますので、今まだそういう意味では全体として制度が熟していく一つの途上であります。我々は問題意識を持って、そういう御指摘のような点についてもしっかりと調査をしてまいりたいと思っております。


○藤本祐司君 それで、じゃまあこれが途上だということだと思います、今御発言ですけれども。

 じゃ、総務省として公益法人に、ほかの省庁も含めてなんですけれども、出向されている人たちがどれだけいるのか、今休職されて行っているというお話だったんですけれども、その辺りは把握されているんでしょうかね。

 というのは、今回、私、総務省以外の幾つかの省庁にもこの状況をお聞きしたんですけれども、厚生労働省とか国土交通省は、自分のところから所管の公益法人に出向して、出向という聞き方をしてしまったのがそれがいけなかったのかもしれないですが、出向しているところはどこも、一つもないというふうに言われているんですが、現実的には国土交通省の職員が所管の公益法人で仕事をしている人たちは何人か知っておりますが、いるというふうに認識しているんですが、それはまたまた別の、出向じゃない、またいろんなやり方があって行っているのかなというふうに思いますが。

 そういう全体の、いわゆる官民だけではなくて、官官もあるだろうし、公益法人だとか独立行政法人だとか、いろんなところとの交流というのが行われているんだろうと思います。その辺りは総務省として全体像を把握されているかどうか、お聞きしたいと思います。


○政府参考人(戸谷好秀君) 私どもの所掌でございますと、やはり公務員制度関係の法律に基づくものとして関係省庁あるいは人事院さんの協力を得て数字を集めておりますが、ちょっと公益法人等につきまして、ほかにも先生何かお考えあろうかと思いますけれども、それについては把握をいたしておりません。

 ただ、先ほど申し上げました研究休職につきましては、人事院の御了承を得てこれ各省行うことになっておりますので、これについては人事院さんの方で数字はお持ちになっておられるかというふうに思います。


○藤本祐司君 今の段階ではそういう全体像を把握されてないということは私も承知をしておりますけれども、これ今後の問題として、こういうのをやはり全体的な、統括的なといいますか、そういう仕組みの中で把握をしていく意義があると私は思っておりますけれども、竹中大臣として、こういう公益法人なども対象のもの、あるいはいわゆる人事交流が行われているものに対して全体的に把握をする意義があろうかと私は思いますが、大臣はいかがお考えになりますでしょうか。


○国務大臣(竹中平蔵君) 国家公務員の管理でございますから、その国家公務員の人事管理という意味において、そういう実態の把握にはいろいろと努めなければいけないというふうに思っております。


○藤本祐司君 ありがとうございます。

 それで、次の質問に移りますが、官民人事交流の効果と問題点についてお聞きしたいと思うんですが、先ほど申しましたとおり、官民人事交流法の第一条でこれ官側のメリットが強調されていて、その人事交流の目的が、民間の効率性のあるような経営といいますか、そういうことを学ぶことが重要となっているというふうに言われていますけれども、例えば一人で巨大な官に乗り込んでいっても、先ほど内藤委員もおっしゃっていましたけれども、半年ぐらいどういう仕事をやっているかを覚えて終わってしまって、発言力なんてそれほどない。若手なんかの場合、特に長いものには巻かれた方が得だろうみたいなところもありますので、実際にそれを官が身に付けるというようなことは行われないんじゃないかなと、それはもう神話にすぎないんじゃないかなというふうに私なんかは思っているんですけれども、そうなるとこの法律の目的は達成できないんじゃないかなというふうに思いますが。

 その法律の目的の効果を上げるためにはどういうことが考えられるのか。非常にまだ人数も少ないということもありますし、一つの部署に一人で乗り込んだって、それを教えているとか、そんなような文化じゃないんだと思うんですね、行政機関の文化というのは。そこで本当にこの目的達成できないんじゃないかなというふうに全く私は疑っておるんですけれども、この効果を上げるためにはどういうような方策が考えられるかどうかをお聞きしたいと思います。


○国務大臣(竹中平蔵君) これは私の経験を踏まえての私の意見ということになりますが、実際にいらっしゃった方を拝見していると、非常に活躍される方と、申し訳ないですけれども、本当に時間を過ごしてお帰りになる方と、ちょっと極端に分かれるなというふうに私は思っております。これ前の内閣府での事例でございますので、すべての省庁に当てはまるかどうかは分かりませんが。

 それで、非常に活躍される方はやはりその上司が大変立派ですね。わざわざそういうふうに来てもらっているんだから周りにも、彼のこういうところは言うことを聞けとか、そういうことをやっぱり上司がちゃんと管理して、そういう一種の上司のアームの中でしっかりと仕事をさせている場合には、これは結構いい仕事をされるケースがあると思います。そうでなくて、必ずしもそうじゃないと、やはりこれは違う文化のところに、民間から役所に入ってきて、それで後々のことも考えると余り波風立てないで終わろうというふうなメンタリティーになってしまうのかなというふうに思います。したがいまして、そこは管理職がしっかりと人事管理を行うという割と当たり前のことが大変重要だなというふうに思います。

 もう一つは、将来の問題としては、一つのまとまった仕事があるというのであるならば、これは一人ではなくてチームで来ていただくということもこれはあり得るんだと思います。この場合は大きな力を発揮し得るのではないかと考えております。


○藤本祐司君 確かに、チームでまとまって何人かが行くということになれば相当な力を発揮することになるんだろうなというふうに私も思っておりまして、それは大変いい意見だなというふうに正直思いますが。

 先ほど、民間企業にとって公務員を受け入れる効果が大きければ、まあ効果があれば皆さん積極的に行こうと思うんですが、それがまだまだ少ないというのは、この制度のことを知らないか、あるいは官の力が余りにも強過ぎて行っても意味がないか、あるいはやはり受け入れる要するに効果が小さいというふうに思わざるを得ないと思うんですが、アンケートで、総務省のやはりアンケートの中で、これは幾つか職員の受入れ効果、要するに国の職員の民間への受入れのところなんですが、今度は、職員の受入れ効果や問題点ということで挙げている項目がございまして、先ほども効果はどうですかということで御答弁いただいたんですが、幾つかに分けられるんだろうと思います。

 例えば、行政機関での知識、経験が役立つような業務があり、受け入れた者の活躍が期待できるとか、国の職員の受入れを通し、職場の活性化、社員の知見、人脈の拡大が、この人脈って何を意味しているのかなというのがちょっとありますが、まあ素直に読んで、人脈の拡大が期待できると、こういう非常に積極的なものもあるんだろうというふうに思いますが、また別の意味で、回答で多い回答が、国の職員の中でも経営一般や業界の状況についての相応の知見のある者であればと、たらればで回答して、あれば、今、竹中大臣がおっしゃっていますが、ある者であれば知見を生かすことが期待できるとか、行政官として優秀な者であれば民間企業においても期待できるという、これはもう完全に個人によって全然違うという、じゃ優秀な者じゃなかったらとっても迷惑だよという話になるんですが、裏を返せば、逆に言うと。

 だから、このあればというのは、これは必ずしも積極的な効果を表していることではないんだろうなというふうに思いますし、逆に言うと期待できないというような意見もあると。あるいは、政府や経済団体の方針として受け入れることであれば相応の協力は必要と考えるとか、いろんな回答が出てきていると思いますが、このむしろ積極的なプラスの効果よりも消極的な、何とかであれば、その人によっては受け入れる意味があるけど、全体の制度としての効果としてはそれほど目立たない、顕著なものはないというような意味合いの回答が非常に多いなという印象を私は持っておりますが、こういうことに対して、先ほど効果がありますというふうに断言をされたと思いますが、こういう回答を実際に目の当たりにすると多少の意見も変わるのかなと思いますが、これに対しての御所見、効果という点での御所見をいただきたいと思います。


○政府参考人(戸谷好秀君) 今回、受入れをしていただきたいという私どものいろいろ思いも影響してしまったかというふうに思いますけれども、やはり民間の企業から見てどういう方かとか、そういうところは非常にまだ不明な部分が多いということでございます。その点もあって我々はいろんな場面で御協力をお願いしておりますので、そういうことで協力をしてやろうというふうにお考えになっている会社もありますし、実際に受け入れて非常に良かったという会社もあるというところもありまして、それぞれの会社のいろんなお考えの下にこういう結論をいただいていると思いますが、やはり受け入れていただいたところからは、あるいは出した各省はそれなりの評価をしているというふうに考えております。


○藤本祐司君 分かりました。

 一つ人事院に確認なんですが、この官民交流の受入れ、あるいは国の職員の受入れとかあるいは国の行政機関への派遣というのはどういう手続でなされているのか。要するに、民間企業の方からの要請で、こういうような人が欲しいよということで、あくまでも民間企業からの応募というのかな、それに基づいてこういう交流が行われると認識してよろしいんでしょうか。


○政府参考人(鈴木明裕君) 民間企業からこういうような交流をしたいという公募を受け付けるところから手続はスタートいたします。ただ、実際には、例えば昨年経団連の協力をいただきまして、こういう制度がありますよ、交流をやってみませんかというようなことを、PR活動も行いますので、そういう過程を通じて交流が成り立っていくということもございます。


○藤本祐司君 昨年経団連のというのは、昨年の多分秋口だというふうに認識をしておるんですが、この総務省のアンケートはその前にやったものでありまして、その中に、国の職員の受入れで、十六社の回答の中ですね、国の職員を受け入れたことがある民間企業十六社のうち十五社が行政機関からの受入れの要請があったからというふうに答えていて、国の行政機関への派遣というのが三十四社実績があるところのうちの二十八社がやはり行政機関から派遣の要請があったからと。

 つまり、民間企業が積極的にやろうというのではなくて、むしろ行政機関から要請があったから国の職員を受け入れたり国へ派遣したり、採用といいますか、派遣したりということが行われているんじゃないかなという、実態はですね、というふうに思わざるを得ないんですけれども、それは、先ほどの手続上は民間からだというふうに言っていますが、現実的にはやはり行政機関が要請をして初めてこれが成り立っているというふうに思わざるを得ないような結果になっていると思いますけれども、それに対しての御意見いただければと思います。


○政府参考人(戸谷好秀君) お答えいたします。

 アンケートの中は、各社いろんな職員の受入れあるいは派遣ということがございますので、必ずしもすべて官民人事交流法の視点に立ってお答えいただいていない部分もあるというふうに承知しております。


○藤本祐司君 時間がないので、ちょっとこの問題お聞きしたかったんですけれども、内閣官房から内閣審議官せっかく来ていただいたので、ちょっと全然話が変わってしまいますけれども、最後の一問だけ質問させていただきたいと思います。

 これは官官の交流の問題です。いわゆる各府省間の人事交流ということで、骨太の方針二〇〇四、二〇〇五で、幹部職員に関して、各府省間交流に関して、二〇〇四年のときには三年間で一割と、二〇〇五年になったら二年間で一割ということを言われて、書いてあったんですけれども、これについて現状がどのような目標の達成状況になっているか、あるいはそれに加えまして、それを進めていく上で何か障害があるかどうか、その二点だけお答えいただければと思います。


○政府参考人(千代幹也君) 府省間の幹部の人事交流についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、いわゆる縦割り行政を打破すると申しますか、幅広い視野からの政策課題に取り組むという趣旨から、平成十六年の二月の総理の指示に基づきまして現在取り組んでいるところでございます。

 内容といたしましては、三年間掛けまして各府省の幹部の一割を目標に他府省との間の人事交流を行うというものでございます。具体的には、いわゆる本省課長級以上を各府省の幹部としてとらまえておりまして、数字的には、既に一割以上の人事交流を達成している府省を除きます十省庁の本省課長級以上のポストが約千四百ございますので、政府全体としてはその一割であります約百四十を目標として取り組まさしていただいているところでございます。

 これまで二年間経過してございますが、約百十ポスト、目標の八割弱まで来てございます。残りは約三十ポスト、二割強となってございます。本年が最後の年となってございますので、目標達成に向けまして引き続き努力してまいりたい、かように考えてございます。


○藤本祐司君 じゃ、それにつきましては全部で最後の質問にさせていただきます。

 今約八割というふうにおっしゃいましたが、既にもう一割以上達成している府省庁もあれば、まだはるかかなたというところもあるのかなというふうには思うんですけれども、もう既に一割を達成してしまった、当時の段階では十の府省が達成していないから、その十の府省を対象に一割というふうに言っているんだろうと思いますが、現時点で幾つの省庁が達成をしていないでしょうか。


○政府参考人(千代幹也君) おっしゃいましたとおり、取り組みました時点において一割を達成しておる省庁を除いた十府省において今現在取り組んでございますが、二年間におきまして一割を達成したところは実はございません。


○藤本祐司君 終わります。
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