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2012年03月02日

vol.145 休暇のあり方を考える

 3月3日は、五節句の一つ、「桃の節句」です。元々は健康と厄除を願う「上巳(じょうし)の節句」に由来すると言われています。唐時代の中国の暦法で定められた季節の変わり目を「節」と言い、この中国の暦法と日本の農耕を行う人々の風習が合わさり、定められた日に宮中で邪気を祓う宴会が催されるようになりました。これを「節句」と言うようになったということです。節句制度は、江戸時代に始まり、明治6年にその制度は廃止されましたが、今も年中行事の一環で定着しています。現在、日本の祝日法では五節句の中で祝日(休日)は5月5日の端午の節句(子どもの日)だけです。ちなみに3月3日と5月5日と7月7日(七夕の節句)は同じ曜日です。今年はいずれも土曜です。
 さて、日本の祝日は15日あります。アメリカは12日、フランスは11日、ドイツが9日、イギリスが10日、韓国は10日と日本の祝日は他国と比べ多いようです。ようやく日本でも、ワークライフバランスという言葉が広がってきました。しかし、依然として有給休暇取得率は上がらず、平成5年をピークに50%に満たない低位傾向が続いています。お上から強制的に休みを与えられなければ、自分から率先して休みを取らない、いかにも“自立できない日本人”的な祝日の多さと有給休暇取得率の低さです。
 有給休暇取得率が100%のフランスの有給休暇法の成立は1936年に遡ります。労働時間の短縮による労働者の権利行使の一つの手段として制定された有給休暇法は、やがて女性の社会進出、さらには経済振興と失業対策のためのワークシェアリングという側面を反映するようになりました。つまり、休暇は、労働者の生活を豊かにし、労働生産性を向上させるだけでなく、経済や雇用対策面での効果を及ぼしているのです。

 わが国では政権交代を期に、財政出動が少ないが経済効果が高い観光(ツーリズム)が成長戦略の1つの柱として位置づけられ、休暇改革の必要性がうたわれました。観光需要を拡大するには実質的な所得を上げることに加え、自由時間の選択の幅を拡大する必要があることから、休暇改革の必要性が示されたのです。
 ツーリズム先進国である欧州、特にフランスには、休暇制度に関して、わが国と全く異なる特徴があります。その1つが長期休暇制度(休暇付与の義務つき有給休暇制度やサバティカル休暇等)であり、もう1つが国を3つのゾーンに分割して休暇をずらして取得し、観光需要を平準化する休日の分散システムです。この休暇システムを先導しているのはフランスでは教育省です。つまり、子どもたちの学習能力を上げるために休暇が果たす役割、特に親と一緒に旅行を楽しむことの大切さを意識しての制度でもあります。
 わが国も産業構造が変化し、付加価値の高いサービス産業に従事する人口割合が高まるに連れ、日本人の働き方や生活様式さらには価値観が大きく変わりつつあります。今後成長するであろうサービス産業や、さらには人材育成の面からも子どもの教育をベースに休暇のあり方や制度を考えることが肝要です。将来に向けて時代にマッチした新たな休暇制度を検討するために、民主党は「休暇のあり方検討PT」を3月中旬に立ち上げる予定です。(2012年3月2日)。
posted by 藤本祐司事務所 at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 藤本ゆうじのホンネ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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