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2006年12月12日

国交委員会観光立国推進基本法

165-参-国土交通委員会-6号 平成18年12月12日



○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。

 観光立国推進基本法案につきまして何点か御質問をさせていただきたいと思います。

 今、塩谷委員長の方から観光立国推進基本法の趣旨説明をいただいたわけなんですが、その中にも恐らく、恐らくというか、大分入っているかと思いますけれども、今回この改正をするに至りました背景というか、いろんな観光を取り巻く環境の変化とか、そういう話はございましたけれども、具体的にポイントとして改正のその理由、もう少し分かりやすく、かみ砕いて御説明いただければと思います。



○衆議院議員(愛知和男君) 藤本委員にお答えさせていただきます。

 四十年以上前の現行法の制定時におきましては、そのときの時代背景を反映いたしまして、外国人観光客の増加による外貨の獲得、あるいは観光旅行による国民の生活の緊張緩和、勤労意欲の増進などが観光の主な意義と考えられておりました。しかし今日では、観光は潤いのある豊かな生活環境の創造を通じて国民生活の安定向上に貢献し、内外の旅行者に向けた観光地づくりの取組により地域を活性化するとともに、日本の魅力を世界に向けて発信し、諸外国との観光交流を拡大することにより国際的な相互理解の増進に貢献すること、さらにその延長線では世界の平和に貢献するということにつながると思いますが、意義がそういうことで、四十数年前よりも観光というものの意義が大きく拡大したと、それを踏まえてのこの改正ということでございます。

 そしてもう一つは、従来の法律ですとただ理念をうたった法律でございましたけれども、今回のこの観光立国推進基本法では、特に第十条におきまして観光立国推進基本計画を閣議決定するという定めになっておりまして、政府が観光政策をきちっと閣議決定して国民にこれを公約をするという形で観光政策を推進していくと、こういう仕組みに変えたところがポイントだと理解しております。



○藤本祐司君 確かに、最近の観光を取り巻く環境というのは大きく様変わりしてきているということがあるんですけれども、今、愛知先生からもお話があったその中で、今地方の活性化という、その地域を活性化するための一つの方法論というか、重要な方法論だというようなお話があったわけなんですが、先ほど趣旨説明の中にもいわゆる少子高齢化という言葉があって、その少子高齢化ということを背景とした改正ということが一つのポイントなのかなというふうに思うんですけれども、確かに少子化、特に少子化ということでは人口が減少局面に入ってきていると。人口が減少局面に入ってくると、どうしても地方の元気というのがどんどんどんどん衰退をしてしまうと。

 そこの中の一つの考え方として、いわゆる交流人口の増加ということが見込まれてきたんだろうというふうに思いますが、この点につきまして、国土交通省の方でも観光振興を積極的に進めていこうということがあろうかと思いますが、この交流人口をどう活用していこうかというふうに考えていらっしゃるのか、国土交通省の方からお答えいただけますでしょうか。



○国務大臣(冬柴鐵三君) 観光立国は、潤いのある豊かな生活環境の創造を通じて国民生活の向上に貢献するとともに、頑張る地域が知恵と工夫を生かして内外の旅行者に向けた観光地づくりに取り組むことを通じまして、地域の交流人口を拡大し、魅力ある地方をつくることにつながるものと考えております。

 また、日本の伝統や文化、自然、歴史などの魅力を世界に向けて発信することにより、世界に尊重され愛される国づくりを目指すものでありまして、その意味で、観光立国という政策は正に国の重要な政策の柱である、このような意義付けを考えているわけでございます。

 観光立国推進基本法案は、こうした意義を踏まえまして、観光立国の推進に関する政策を総合的かつ計画的に推進しようとするものでありまして、政府としてもその趣旨を十分に踏まえ、観光ルネサンス事業等によりまして、地域の自主性、自律的な魅力ある観光地づくりの取組を支援するとともに、ビジット・ジャパン・キャンペーンの強化に取り組むことによりまして、国、地域を挙げて観光立国の推進をしてまいりたいというふうに考えております。



○藤本祐司君 今、冬柴大臣からも交流人口、私も交流人口を活用するというお話をさせてもらっているんですが、そこで素朴な実は疑問がございまして、今回の観光立国推進基本法を提出されたという意義は非常に私も高いなと、いいことだなというふうに思うんですが、逆に言うと、交流人口を活用するというのは国土庁の時代から、もう十年以上も前からずっと言ってきて、言われてきていることなんですね。

 ところが、観光基本法に関しては、特に今まで改正をしようという動きが政府の方からはなかったということを考えると、逆に言うと、今までどうして放置してあったのかなということが逆に言うと不思議でならないんですけれども、その辺りについて国土交通省の御見解として、交流人口は十年以上も前から多分話はいろんなところで公に文書としても出てきているはずだと思いますけれども、そこをむしろ今遅過ぎたんじゃないかなというふうな感じさえ持っておるんですけれども、その点については国土交通大臣としていかがでしょうか。



○国務大臣(冬柴鐵三君) もう随分前になりますが、この観光基本法も議員立法で行われたものでございますし、また今回も議員立法ということでございますが、いろんな基本法の中でも現在十七本ほどが議員立法で行われています。その意味で、この議員の先導によるこのような議会活動というものはすばらしいものだと私は思います。

 それじゃ、政府は何もしてなかったかというと、そうではなしに、いろいろとこういうものを検討はしてきたんですけれども、今回このような総合的な政策の指針をこれで示していただきましたので、なお一層拍車を掛けて頑張っていかなきゃならない国の基本的な政策だというふうに考えております。



○藤本祐司君 それでは、次のちょっと具体的なところに入っていきたいと思いますが、皆さんのところに、お手元にお配りをしているこの「現代の温泉地評価」という、「主要六十六温泉地」、これは全国すべての温泉地を出していないので、全体の総体的な評価にはなりにくいのかもしれませんが、これは日本経済新聞社のところから持ってきたものでございますが、プロ百人、まあ百人ですからサンプル数としてはそんなに多くないという御批判もあろうかと思いますが、プロということで、旅行会社であるとか、観光学を専門にされている先生方とか、あるいは旅行評論家などの結果でございまして、左の方に高い評価があるところが一位から十位、トップテンぐらいがありまして、右の方に評価が低かったところのトップテンというのがございまして、これについて塩谷委員長、せっかくいらっしゃっておりますので、ちょっとお聞きしたいんですが、これがすべてだというふうに私は思っておりませんし、これがすべての評価だというふうに判断すること自体が間違っている部分もあろうかと思います。

 一つの客観的な評価として、私も同じ静岡ですので何とも言えないところがあるんですが、一番下に舘山寺温泉というのがございまして、これは別に舘山寺温泉をいじめるわけでも批判するわけでも全くないんですが、逆に言うと、今度右側に書いてある割と評価が低いというところは、意外と有名な、昔から著名な大規模な温泉観光地でありまして、左側の高い評価のところは比較的小規模な温泉観光地ということになっていまして、ここのところがなかなか面白いところかなと思いまして、御提示させていただいたんですが。

 逆に、この低評価になってくると、いわゆる魅力が衰退してきているということにならざるを得ないのかな、そう評価をせざるを得ないかなというふうに思うんですが、塩谷委員長、この点につきましてどういう点が、御地元でございますので、どういう点がやはり評価されないと思われているか、ちょっとその魅力が落ちてきているその原因といいますか、理由がもしお分かりであれば教えてください。



○衆議院議員(塩谷立君) 藤本委員も同じ浜松出身で、お互いにこの評価はちょっと残念なことでございますが、やはり、まずは一般論として、この右側がかつて有名だった温泉地がたくさんあるんですが、団体旅行が主流であった時代、それから時代が変化して、最近では小グループとか、あるいは自然体験とか、人々と交流するとか、やはり旅行の内容が変わってきました。人々のニーズが変わってきたのに、なかなか対応し切れなかった点が一つあると思うんですね。

 ですから、今はどちらかというと、ほかの地域との差別化とかブランド化とか、そういった特色を持ったところが非常にもてはやされている時代になってきていると思いますが、そういう点では我が地元がちょっと後れているかなと思っておりますが。

 しかしながら、近年若い経営者等、あるいは観光関係以外の農業とかその地域の産業に携わっている若手が一緒になって新しく立ち上げて、実は浜名湖エンタメというグループをつくって、国土交通省からも指定を受けて十年計画で浜松地域観光振興計画というのを作って昨年から取り組んでいるわけでして、そういう中で、やはり地元の特産物、これ今、遠州天然トラフグというものを売り出して、この結果、四万人ぐらいの新しい観光客が来ている。

 さらには、一昨年、浜名湖花博というものをやりまして、このフラワーツーリズムというものを盛んに今行っているんですが、そういう関係でも今、大分観光客が増えているということで、やはり何らかの地域を生かした特色を出すということがこれからのやはり観光産業に大きなポイントだと思っておりますので、そういう点でも、この基本法をしっかり成立させて、地域の特色を生かして振興することが大事だと思っております。



○藤本祐司君 ありがとうございました。

 そういう部分が非常に大きいかなと思いますけれども、もう一つ、実はこの高評価と低評価で比べてみますと、低評価のところは実を言うと、これ新幹線の駅を持っているところが半分ぐらいあるんですね。

 これ、よく言われるのは、観光振興のために交通網を整備しなければならないというふうによく言われて、交通網を整備することによって観光地がすべて丸く収まって発展するというふうに思われがちではあるんですが、逆にこれだけを見てしまいますと、交通網を整備することがイコール観光地の振興、観光の振興になるものではないという判断もできるんだろうというふうに思うんですが、この点につきましては国土交通省としてはどういうお考えをお持ちになっていらっしゃいますでしょう。



○政府参考人(柴田耕介君) 観光地ごとによりまして、その魅力の状況にもよりまして、例えばひなびたところにバスで入っていきますとか、歩いて入っていきますとか、そういう魅力のところもございます。また、ある程度利便が良くないとよろしくないところということもございますので、地域の特性に応じまして様々なアクセスの仕方を考える必要があるのではないかと、こういうふうに考えております。



○藤本祐司君 正に今の地域の魅力というお話がありましたが、その地域の魅力というのは、多分交通網というのは魅力の一つかもしれませんけれども、それがすべてではないということでね。

 実は、交通網が整備されると、よくあるのは、高速道路が通ったとか新幹線が通ったということだけで安心をしてしまいまして、自分たちの地域の魅力向上というか、その辺に工夫を逆に言うとしなくなってしまうというおそれがありまして、そういう意味では地域の魅力の一つの材料ではあるかもしれないけれども、それがすべてではないということを、多分、地域の魅力向上というところはそれぞれの地域が考えていかないといけないことなのかなというふうに思っております。

 それでは、ちょっとこの条文につきまして少しずつお聞きしたいというふうに思いますが、その地域の魅力ということについてもちょっと幾つかお聞きしたいんですが、せっかくですから、塩谷委員長がいらっしゃっておりますのでお聞きしたいと思うんですが、例えば御自宅にお客様をお招きすると、塩谷委員長の豪邸にお客さんをお招きすると、そういう場合に、観光というのは外から人を呼び込むというか、来ていただくということと行為としては大体似ている部分があるんですが、そういう場合、どういう対応をされようとするか。例えば、庭の掃除をしましょうとか、部屋の掃除しましょうとか、いろんなことがあると思うんですけれども、そういうときに、やはり気にされて何らかの対応をされるんだろうと思いますけれども、事細かにお答えくださいとは申し上げませんが、大体こんな方向でやるよということを教えていただければと思います。



○衆議院議員(塩谷立君) 大変、拙宅に招くということはできないぐらい私は貧しい家に住んでおりますので、なかなか人を招くということないんですが。

 一般的に、やはり人をお招きするとなったら、きれいにお掃除したり、例えば食事の場合は何が好みかなとか、やっぱり相手によってどうしようかなと。あの人はこういうところがうるさいからこういうところを気を付けようとか、やっぱりそういうことを気にする。

 つまり、人のニーズをいかに受け止めていくかということが観光につながると思うんですが、やはりその中で一番大事なのは、もてなす心といいますかね、気持ちよく迎える心が大事かなと思っておりまして、我が浜松も、もてなしのまちなんというのをやり始めたんですが、いかにもてなしがなかったかということだと思うんですが、やはりそういう気持ちが一番我々どこかへ行ったときにも有り難いなと、気持ちいいなということだと思いますので、ただ単にハード的なものだけじゃなくて、やっぱりそのおもてなしの心というか、気持ちというか、それが大事じゃないかなと思っております。



○藤本祐司君 多分、そういう場合に、御自宅にお招きするような場合、多分奥様とかが結構注意をして気を付けてやられるんだろうというふうに思うんですが。

 ここに、第八条、御提案いただいている第八条に、これは年次報告のことが書いてありますが、そこで「交通政策審議会の意見を聴いて、」というふうに入っておるんですが、これはちょっと国土交通省の方にお聞きしたいんですが、実際に観光を検討している交通政策審議会の観光部局になると思いますし、国土交通省のまたちょっと組織編成がされた観光セクションですね、これどういう体制で、どういう例えば属性といいますか、になっているか、ざっとで結構ですので教えていただきたいと思います。



○政府参考人(柴田耕介君) 交通政策審議会観光分科会の状況と、私ども国土交通省観光部門の状況について御説明をいたします。

 交通政策審議会観光分科会につきましては、現在十四名の委員の方々がおられまして、学識経験者、民間の観光に関する有識者、経団連などの経済団体や観光関係団体の代表者などの方々で構成されております。これらの委員の方々の男女の内訳でございますが、男性が九名、女性が五名というふうになってございます。

 また、国土交通省観光部門におきましては、これまで幹部職員も含めまして他省庁等との人事交流を活発に行ってきたところでございますが、本年七月に四課体制から六課体制に拡充したことを機に、更に人事交流を進めたところでございます。具体的には、省内の関係部局はもとより、文部科学省、経済産業省、厚生労働省、農林水産省などより、関係省庁との人事交流を行っているところでございます。



○藤本祐司君 国土交通部門のその男女比というのはどうなっていますか。



○政府参考人(柴田耕介君) ちょっと正確なところは分かりませんが、六、一か七、一ぐらいで女性が一の方だと思います、はい。済みません。



○藤本祐司君 なぜそんなことをお聞きするかといいますと、先ほどおもてなしの話をしましたが、実際に旅行の選択、場所どこに行こうかとか何をしようかというのは、圧倒的に女性がイニシアチブを取っていまして、ヘゲモニーを握っているのが女性だという、これも調査の結果としてあるんですね。ですから、むしろ計画を考えるとかそういうことに関して言うと、やっぱり女性の視点を入れないと、先ほど塩谷委員長がニーズを把握してと、ニーズは男性だけじゃ把握できないものですから、ここのところが観光を考えていく上である意味一つのポイントになってくるんではないかなというふうに思います。

 交通政策審議会の方は九対五ということですが、大本の国土交通省さんが六対一とか七対一というと、ちょっとそこのところのバランスがやはり欠けてくるという部分があろうかと思いますので、客観的に意見を取り入れるなりいろんな方法があろうかと思いますので、是非そこは、男性女性の比率というのは考えていただければなというふうに思っております。

 ちょっと時間も大分なくなりましたので、三十分しか私の持ち時間がありませんので、一条から順番に本当はやりたいんですが、時間掛かりますので飛ばし飛ばしでやらしていただきます。

 第二条、「施策の基本理念」。この第二条の構成を見ますと、非常に私は、これすばらしくうまく構成されているなというふうに思っておるんですが、最初に「地域における創意工夫を生かした主体的な取組を尊重しつつ、」という、この点非常に、頭に出てきているというところが評価できるかと思いますが、法案の意図として、ここの第二条全体として、法案、どういう意図でこの理念を定められたのか、お答えいただきたいと思います。



○衆議院議員(三日月大造君) ありがとうございます。謹んで元気良く御答弁申し上げたいと思うんですが。

 今、藤本議員が言われたところが、正にこの法案、最もこだわったところであります。各地千差万別で、それぞれに美しいところやいいところがたくさんあります。そして、日本の各地域においては、来てもらおう、見てもらおうということで、観光のための町づくりが自治体、民間団体、事業者一体となって今行われております。

 こうした取組の中で、これまで成功した地域の事例を見てみますと、各地域の持っている美しい自然だとか景観だとか、地場産業、文化、伝統、それぞれの持っている固有の良さを生かした町づくりをしようと。また、これまで埋もれていた観光資源に目を向けて、それに創意工夫しながら主体的な取組を行うということが成功の大きな要因になっております。何より、自分たちの住んでいる地域に愛着と誇りを持って他の国や地域の人たちに自信を持って紹介できるということがやはり観光の大切な原動力になるでしょうし、持続性の高い観光地の実現に結び付くものだという思いから、この第二条の基本理念の中に、地域における創意工夫というものを強調しております。

 既に、先ほど大臣の方からありました観光ルネサンス事業というもので地域の創意工夫の、特にソフト面での応援が行われているところなんですけれども、今後この法案の理念に基づいて、観光立国実現のために地域主体の町づくりを積極的に応援をしてまいりたいというふうに思っています。

 以上です。



○藤本祐司君 北海道から九州、沖縄まで、様々いろんな特性があると。そこの特性を一律に国で計画したり国が主体的にやるということは、もう、もはやそういう時代ではなくなってきているということを考えれば、地域が正に自分たちで、責任と自分たちの裁量の中でやっていくということが観光にとっては非常に重要なことなのかなというふうには思っております。

 そこで、過去のいろんなリゾート法だとかそういう、余りうまくいっていなかったところもあろうかと思いますし、うまくいっているところもあるんですが、その中で懸念されているのは、本当に自然を破壊するような行為が起きるとか、あるいは観光事業者が箱物を造って、そうしたらその観光事業者が倒産をしてしまうとか、ちょっと最近で言うと夕張の例なんかも一つあろうかと思うんですが、その辺りもやはり配慮をしていかないといけないと。

 観光事業者が、法律の範囲内だからといって何でもこれやってしまってもいいものなのかどうかというところは、やはり住民の方々の意向であるとか、その方々の気持ちというか、持続性といいますかね、観光の、観光の持続性というところが非常に重要なことになろうかなというふうには思っているんですが、その点については、今回の基本法の中でどの辺りで担保されていると解釈すればよろしいんでしょうか。



○衆議院議員(三日月大造君) 大切な視点だと思います。

 第六条、「住民の福祉に配慮する」という文言があるんですけど、正に平成十五年ですか、観光立国懇談会の中で、住んでよし、訪れてよしの観光地づくり、観光立国だということが指摘されています。その住んでよしという部分を規定していくためにこの六条、住民の福祉に配慮するという文言を入れて、そこには三つの思いが込められております。

 一つ目は、やはり小規模の観光地に大規模の資本が投入されたり大量の観光客を送り込むことによって、交通渋滞を起こしたり、ごみを散乱さしたり、騒音立てたりと、そういったことで住民の生活環境に悪影響を及ぼすようなことであってはならないし、二つ目は、やはり箱物整備に固執をしたり、また、ハードの整備に依存をし過ぎることによって、地域が持っている自然ですとか、景観ですとか、町並みですとか、そういう大切な持続的な発展のために不可欠な観光資源、資源を壊してしまうようなことではあってはならないと。また、最後に三つ目といたしましては、地域における雇用の確保に是非積極的に協力をしてほしいと、こういうところをこの六条の中に思いとして込めております。



○藤本祐司君 ありがとうございます。

 観光の形態というのはいろんな形態が増えてきておりまして、昔のように名所旧跡を回る物見遊山的なというか、そういう観光だけではなくて、あるいは一泊宴会快楽何とか型みたいなそういうものから、大分そこの地域地域のテーマといいますか、それを見ながらの観光というのが非常に人気が出てきているということを考えると、その地域の方々がやはり正に愛着を持つ、誇りに思うようなそういう観光地づくりをしなければいけないということになろうかと思いますが、それが多分地域の魅力付けということになろうと思うんですが。

 ただ、地域の魅力付けをするということで考えると、いわゆる、例えば北海道のある町と沖縄のあるところと地域の魅力があるといったときに、あるパイを食い合うだけになっちゃうんですよ。要するに、それぞれが地域の魅力を付けましたよといっても、今の需要からいくと、国内需要というのもそれほど伸びていないというか、むしろ低く、下がっている傾向の中で、需要が伸びないとパイの食い合いになる。地域に魅力付けをするとそれぞれがやっても、結局地域間競争が激しくなって淘汰されるところが出てきてしまう。そこをこの観光振興ではもっとその需要を増やしていくという、そういうことを考えていかなければいけないわけなんですが、そのためには何をすればいいかというと、所得を増やすことと、要するに移動するといいますか、休日を取るとか、その辺りに何か配慮をしていかないといけないことになると思うんですが、ここの中で十九条に「観光旅行の容易化及び円滑化」というところで「休暇に関する制度の改善」という、ここの項目を一項目入れてあるんですけど、ここの休暇に関する制度の改善というのは具体的にどういうようなコンセプトでこの条文が入ったんでしょうか。



○衆議院議員(赤澤亮正君) ありがとうございます。

 現在、我が国の旅行需要、盆、正月、ゴールデンウイークなど特定の時期に集中をしております。交通渋滞の発生でありますとか、旅行商品が高くなるといった弊害で国民が旅行しづらい環境になっております。また、受入れ側の宿泊施設においても、需要が特定の時期に集中しますので繁閑の格差が非常に大きなものとなって経営を圧迫するような状況すら認められるところでございます。

 そこで、休暇取得の分散化でありますとか、年次有給休暇の取得促進などによりまして、特定の時期への集中を緩和し、国民が柔軟に休暇を取得して旅行しやすい環境を増大させることが非常に重要であるというふうに考えて、このような規定を置かせていただいたところでございます。



○藤本祐司君 やはり総需要が増えなかったらば結局観光の振興にはならないということになろうかと思いますけれども、今の御発言の中で渋滞の緩和とか、そういうこともやはり見据えていかないといけない、いわゆる休日の分散化というところが非常に重要なところだというふうに思います。

 盆、暮れ、正月だとかゴールデンウイークに全部集中するという中で、平日はがらがらだということになるんですが、私の伊豆、静岡県の伊豆も特定の休日のときばかりもう行っても一時間掛かるのが三時間、四時間掛かってしまう。普通だったら一時間のところが四時間も五時間も掛かる。そうすると地元の方から交通渋滞が激しいので道路を造ってくれみたいな話になる。ところが、平日はがらがらだという。そういうことを考えると、実はこれを分散化して平準化することによって新たな道路を造る必要もなくなって、それが平日に回ってくるということを考えると、非常にいわゆる企業側からすれば所得を落として休暇をたくさん出すということではなくて、そこのところは一定の水準に保ちながらも休日を分散化することによって、働く側としても非常に平準化した労働時間を保つことができるという点では、この休日については相当の効果が現れるんではないかなというふうに思います。

 また、旅館とかホテルなんかも忙しいときに大量にいわゆる非正規雇用をするわけです。まあこの宿泊業が多分非正規雇用の数としては、割合としては圧倒的に高いんだろうというふうに思うんですけれども、そこのところも改善できる、その平準化することによって、お客様がいつも平準化することによって改善できるし、観光客側もいつも三万円、四万円払わなくても一万円でも泊まりにできると、いわゆる旅行機会を増やすということになろうかと思いますので、この休暇というのは非常に重要なことなのかなというふうに思います。

 時間がございませんので、最後に一問だけお聞きしたいんですが、第二十六条、これは国及び地方公共団体が協力といったところを、これわざわざといいますか、国と地方公共団体が協力というところを入れ込んでいるその辺の法案の意図についてお聞きしたいと思います。



○衆議院議員(伊藤渉君) 御質問ですが、観光立国の実現には戦略的な日本のブランドの海外への発信や諸制度の改善など国が取り組むべき課題と、地域の特性を生かした観光地づくりなど地域が取り組むべき課題があり、これらを連携して進める必要がございます。このため、国と地方公共団体が適切な役割分担の下で相互に協力することにより、観光立国の実現に関する施策を策定をし、実現すべきことを定めたものであります。

 このことは、本法案中の各規定に共通して当てはまるものでございまして、法案の第二十六条においてまとめて規定をさせていただいたものでございます。



○委員長(大江康弘君) いいですか。



○藤本祐司君 はい。終わります。

posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 国会会議録
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