166-参-沖縄及び北方問題に関する質疑…-3号 平成19年03月19日
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。
高市大臣と麻生外務大臣に、北方そして沖縄に関しての御質問をさせていただきたいと思いますが、たくさんちょっと実は質問したいことがあるものですから、私もテンポよく、余り余計なことをしゃべらず質問させていただきたいと思いますので、ポイント絞りまして御回答いただければと思うんですが。
まず、高市大臣、北方四島に関しての視察といいますか、北方四島そのものだけではなくて、この間の大臣所信の中でも根室管内を訪問しというふうにあったんですが、大臣になってからあるいはそれ以前も含めまして、この北方に関しましての御視察は何回ぐらい、どこに行かれましたでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 根室管内は、大臣になる以前も個人的に、そうですね、三回ほど出掛けているかと思います。北方四島に関しましてはまだ行っておりませんが、私自身どうしても行きたいという希望が就任時から強うございまして、国会の日程の状況を見極めながら、今年の夏に何とか行かせていただきたいと思っております。
○藤本祐司君 この間の所信表明の中で、昨年十二月に根室管内を訪問して、納沙布岬から貝殻島、水晶島を間近に見て、北方領土が我が国固有の領土であることを改めて実感したとおっしゃっておりますし、また元島民の方々との話合いの中で、その元島民の方々あるいは地元関係者の思いを認識をしたというふうにおっしゃっておりましたが、具体的に間近に見て、見たからといって、間近に近かったからといって別に固有の領土というふうに定義付けることはなかなかできないだろうと思いまして、遠くても固有の領土もあるし、近くても固有の領土じゃないというのもあるので、ちょっとこの日本語の意味がよく分からぬなというところがあったんですが、もう少し具体的に、視察して何が分かったのかということをお聞きしたいんですが。
○国務大臣(高市早苗君) 確かに遠くても近くても日本固有の領土は日本固有の領土なんですが、ちょうど私が納沙布岬に伺いましたときにたくさんの元島民の方が出迎えてくださっていて、あんなに近いところで自分たちは生活を営んできたんだというようなことで説明を受けましたので、もう本当にその目と鼻の先にあるところに自由に帰れないということの悔しさをそのときは実感いたしました。
また、視察のときには、元島民の方始め北方領土返還要求運動に取り組んでおられる団体の方々や、それから市町村の自治体の代表の方々といろいろ意見交換をしました。
一つ私の中で頭の整理が付きましたのは、根室管内の経済的な状況も含めて先方の御要望をまずは直接伺うことができました。もう非常に厳しい状況の中にあります。それからもう一つは、やはり北方領土の返還運動、様々な取組をしてはおりますけれども、全国的な広がりを持って効果が十分に上がっているのかどうかということで、大変地元の方がもどかしい思いをされているということに気付かせていただきました。
○藤本祐司君 確かにその二点目の効果が上がっているのかということについても、全国的にこの北方四島のことについて、例えば子供たちとか小学校とか中学校とかで教育しているのかというと、やはりその部分については教科書でも随分、ほんの半ページとか数行にとどまっているということもありまして、この状況というのは余り変わっていないかのように、ここ数年間変わっていないのかなというふうに思われるんですが、高市大臣としては、その啓発活動をもっと広めていくということではどういう、具体的に例えばこういうことをしたらいいんじゃないかと、まあ確定ベースではなくていいと思うんですけども、そのとき聞いて、どういうことをやっていけばいいのかというふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 昨年十二月に、まず私の大臣室に、全国で、これは北海道だけに限らず先進的な北方領土教育活動をされている教師の方々にお集まりいただきまして、その方々は本当に積極的にやっていただいているんですが、実際に学校の現場でどういう問題点があるかということを伺いました。そしてまた、おとついですね、土曜日にも、これは北対協の行事でございますが、全国でやはり北方領土教育に取り組んでいらっしゃる先生方、これは各都道府県から出ていただいている先生方と意見交換をさせていただきました。
幾つか問題点はあります。今委員が御指摘になったとおり、本当に教科書の中で数行、現場の教師に言わせれば二ページぐらい、ちょうど教科書二ページで一時間の授業に使うぐらいの分量なんだそうです。そうすると、もう数行の記述ということではそう十分な授業時間が取れない。それからもう一つ、同僚の教員の方々の理解が得られないと。何か北方領土について生徒に一生懸命教えようとすると、あの人右翼やと言われたり、何か妙に誤解をされてしまっているとか、それから教材作りなどでも大変御苦労がある等々、いろんな問題をお聞きいたしました。
それで、一月に私、伊吹文部科学大臣をお訪ねしまして、書面もお渡しして申入れをしたんですが、一つは、今使用されている教科書について、北方四島は我が国固有の領土とする根拠ですね、法的な根拠など、歴史的な背景をも含めて北方領土問題に関する記載内容が十分とは言えない。つまり、日露通交条約の調印によって日ロ間の国境が初めて法的に画定したというような記述がなかったり、ですから、系統立って時系列的にまず理解できるような書きぶりができないかということ。
それからまた、学習指導要領にも書いてはあるんですけれども、ただ、ここでも歴史的な背景を含めて国家主権にかかわる重要事項という位置付けで的確に取り組むように、小学校、中学校、高校、それぞれの段階で明記をしてもらえないかと。これは私の所管外になってしまいますので、伊吹大臣にお願いに上がり、そしてまた中教審の会長さんとも意見交換をさせていただきました。
まず、この教育の部分、一番根っこの若い方々の教育の部分が変わると、相当この啓発運動も相乗効果が出てくると私は考えております。
○藤本祐司君 私も二年ほど前かな、根室管内に行って話を聞いてみると、やっぱりそこのところは大変実感をいたしましたので、是非そこは積極的に取り組むように働き掛けをしていただければというふうに思いますが。
麻生外務大臣にも同じような質問なんですが、北方四島の視察、過去、島に入るか入らないかは別として、北方四島のことに関しての御視察はされた御経験がありますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、北方四島を支援する団体の中に青年会議所というのが、全国組織あると思いますけれども、この北方四島の委員会を、当時青年会議所の会頭をしていましたか副会頭をしていましたかちょっと忘れましたけれども、そのころにこれを視察したときに一回、それ以後も二、三回はあるんじゃないでしょうか。
○藤本祐司君 この辺のちょっと難しさがあるのかなというふうに思ったんですが、高市大臣も時間があればできる限り行ってみたいというお話なんですが、例えば外務大臣が四島の中に、島に入って、上陸というのか、入って視察をするということは、なかなかやっぱり外交上難しいものなんでしょうか。例えば相手側の、ロシア側との交渉にやっぱり支障を来す懸念もあるものなのかどうなのか、その辺はどういうふうに外務大臣はお考えになっていますか。必ず行っても大丈夫なのかどうかということなんですが。
○国務大臣(麻生太郎君) ビザなし渡航というのが今ありますので、その中で出ていかれる、不可能なわけではないと思いますけれども。
たしか、外務大臣政務官をしておりました山中あき子先生が、たしかあれは漁船の拿捕と射殺の事件があったあのときに外務大臣政務官として上陸する、しないで結構いろいろあったとは思いますけれども、結果的にはそのときも話合いが付いておったと記憶いたしますので、そういったわけでできないわけではない。ただ、簡単にというのとはなかなかちょっと、いろいろ名前が分かり、身分が分かると話は込み入るだろうなとは思っております。
○藤本祐司君 今は北方に関して言うと、いわゆる帰属の問題と、帰属を明確にする、平和条約を結ぶ、で、返還をするという、こういうおおよその考え方があるんだろうと思うんですけれども、実際に、ちょっとこの後沖縄のお話もさせていただくときに関連して考えるのは、やっぱり返還をすればそれで済んだという話では多分ないんだろうと思うんです。沖縄の場合も、復帰をしてその後に三十五年、沖縄は特別にいろいろな支援をしてきても、なかなか本土との格差が縮まらないということを考えると、じゃ、北方四島が返還をしましたよ、さあこれですべて解決ですよということにはならないので、何か今、四島の状況がどうなっているのかということを知っておかないといけないのかなと。
具体的に言うと、どういう振興計画を作って考えていかないといけないのかということも、おおよそのところはやはり考えておかないといけないのかなというふうに思ってはいるんですけれども、この所管がどこに当たるのかというのが正直言って分かりませんで、この間、事前に質問通告をしたときには、例えば北方四島の地域振興といいますか、隣接地域は北海道局が国土交通省でやっているんですが、北方四島の中の、じゃ現状がどうなっているのか、どこが足りないのか、何をしなきゃならないのか。あるいは、そういう具体的なビジョンというかグランドデザインを描くところがどこなのかというふうにお聞きしたらば、内閣府は国土交通省だと言われて、国土交通省に聞くと、いや、うちは隣接地域しかやっていないと。北方四島は、じゃどこがやっているのかなというふうに思ったんですが、この辺りというのは内閣府の御担当ではないんだろうと想像はするんですが、じゃ具体的にどこなのかなというところについて、もしお答えできるのであればお答えいただければと思うんですが。
○国務大臣(麻生太郎君) だれも答えるやつがいそうもないんで、私の方で。
今の御指摘は、すごくいい指摘なんだと思っておりますけれども、そこに今住民がおりますんで、ロシア国籍の人、その人たちをどうするのか等々、これは問題は山積しております。
問題は、港の整備やら何やらは国土交通省ということになりましょうし、当分の間、格差ができるのは当然のことだと思いますんで、そこについては、地方交付税だ、特別交付税だというのは総務省ということになるでしょうし、いろいろな問題、これは学校をどうするのという話なら文部省になるでしょうし、これは実にいろんなことが考えられると存じます。
ただ、今の段階で、それが住民ゼロで返ってくるのか、住民が付いて返ってくるのかでもう全く前提条件が違いますんで、そこらのところを含めて、まだそこらのところまで話が煮詰まっていない。しかも、相手のある話でもありますので、今の段階でそれをまとめてどこかで検討しているということはないと。というより、私どもの方は、私というか私の立場としてはそのように認識をいたしております。
○藤本祐司君 私も全く、外務大臣がおっしゃったように、今住んでいるのは日本の方ではなくてロシアの方。じゃ、帰属が決まりましたよ、何年以内にお戻りくださいよとするものなのか、そこに住んでいる中でどう支援策をするのか、あるいは元島民の方っていうのはもう大変高齢者の方なので、その方のお戻りいただく条件が合うのか、あるいは戻る意思があるのかないのか、そういうところが非常に微妙なところがあるんですが。
ただ、これをどの段階でこういうのは考えていくべきものなのかなというふうに考えたときに、例えば帰属が決まった段階で、じゃそろそろやりましょうかと、あるいは平和条約を結ぶ段階で条約の中の項目としてそれを考えていくのかと。その辺りについてのおおよそのところは今のところ、いわゆる交渉をするということで外務省としては考えていらっしゃるのか、あるいは全くそこは考えていない段階なのかということもちょっとお聞きしたいんですが。
○国務大臣(麻生太郎君) 藤本先生、これは仮にどこかで話がまとまったとしましょうか。まとまって、交渉がまとまりましたといって、はい、あしたなんということはないわけです、絶対に。したがって、返ってくるまでの間というのはかなりの時間が掛かると思います。
その時間が掛かるという前提である程度考えますんで、サインした翌日に、はいというわけにいきませんし、講和条約ですらサインしてから発効するまで、九月で、翌日の、四月まで約七か月ぐらい掛かったと記憶しますんで、そういったものを含めまして、これはとてもじゃありませんけど、もっと時間が掛かる、決まってから。時間が掛かるだろうと思いますんで、その間にやっぱり各省、これはプロジェクトチームきちんと立ち上げて、何をやるかというようなことをざっとやっていかなきゃいかぬというのがその段階になるんだと、私どもはそう理解をいたしております。
一番問題なのは、そこにおられる今いる人、それから元おられた人等々の関係やら何やらはこれは物すごく難しくて、これは多分法務省という話になるんだろうと思いますけれども、こういったところを含めて検討せねばならぬ問題はたくさんあろうと存じます。
○藤本祐司君 分かりました。
やはり帰りたいと思っている方々あるいはその関係の方々なんかも、どういうデザインになるのかなというところが多分気にされることだと思いますので、できるだけこれは早く帰属の問題は解決できて、そこで可及的速やかにやっていくという、そこのところだけは是非お願いをしたいと思います。
それでは、沖縄の問題について移りますが、北方に関しましては麻生大臣にお聞きしましたが、ちょっとこの沖縄に関しましては高市大臣中心にお聞きしたいというふうに思っております。
全く同じ質問ですが、高市大臣、沖縄の訪問歴といいますか、何十回も行っているとなかなか思い出せないだろうと思いますけれども、大体どの辺りに行かれて、あるいは大臣になられてからどこにどういう目的で行かれたか、教えてください。
○国務大臣(高市早苗君) 大臣になりましてから、昨年十月に沖縄を訪問いたしておりますが、私自身が大臣になる前には、そうですね、もうちょっと数え切れないほど行っております。これは、目的はプライベート、スキューバダイビングでございます。
で、大臣になりましてから、十月に訪問いたしましたとき、まずは県の関係者、それから市町村の御代表の方々、経済団体との意見交換もいたしましたし、到着しましてすぐ、その日なんですが、国立戦没者墓苑等、戦没者の慰霊を数か所回らせていただきました。そしてまた、普天間飛行場の視察もさせていただきました。
○藤本祐司君 大臣になられてからは恐らく沖縄本島の方に行かれたんだろう、今のお話からすると本島なんだろうなと思いますが、離島の方にも行かれた御経験は、まあスキューバをやるということは多分離島の方まで行かれているんだろうと思いますが、石垣とか宮古とかあちらの方にも行かれた御経験はあるんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 何度も行っております。残念ながら、大臣になりましては、やはり国会日程との関係からちょっと離島まで私は行っておりませんけれども、政務官が今その分カバーして、実情を見てくるということで出掛けてくれております。
○藤本祐司君 こういうのは百聞一見にしかずでございまして、私も参議院議員になる前は、十五年間シンクタンクにいて、沖縄の仕事をやって、大体年間三十回ぐらいは行っておりましたので、やっぱり見ると聞くとは大違いということもありますので、できるだけ御自分の目で確かめていただく機会を増やしていただければというふうに思っておりますが。
大臣所信の中で、本土復帰以来、様々な施策を積極的に講じた結果、社会資本整備面を中心に、次第に本土との格差が縮小しという御発言がございました。先ほど西銘先生が情報格差のお話されましたけど、この社会資本整備という点で本当に本土と格差が縮小してきているのかと、そこについて具体的にどのような点でこの格差が縮小したというふうに考えられるのか、具体的な事例、数値、あれば教えていただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) そうですね、整備水準が向上している分野は廃棄物処理施設だと思います。例えば全国を、ごみ焼却処理率で見るんですが、全国を一〇〇といたしますと沖縄県が一〇四・四、ただし、施設整備は進んできたんだけれども、全国平均と比べてリサイクルそのものがまだ進んでいないという状況がございます。
また、教育施設、これもかなり良くなってきたかなとは思います。これは小中学校の校舎整備率ですが、全国一〇〇、沖縄県が九六・一、またちょっと全国平均には及びません。ただ、子供さんたちが非常に増えた時期に建てられた校舎などにつきまして、塩害の被害が出ておりまして老朽化が著しい、ここはしっかり見ていかなきゃいけないと思います。
医療、これも委員が御指摘の離島などでは非常に厳しい状況ではございます。ただ、十万人当たりの一般病床数では、全国が一〇〇として沖縄県が一〇四・二と。ですから、これからの大きな課題は、離島の中核病院の老朽化ですとか、それから離島、へき地での産科などの診療科の医師不足、こういった問題に対して支援を行っていくということだと思います。
ただ、依然まだ、随分社会資本整備は進んできましたけれども、道路それから下水道などは特に私は本土と比べて整備水準が低い分野であると思っております。まだまだ課題は随分あるかと思います。
○藤本祐司君 昨年の臨時国会のときは、社会資本整備という言葉でなくて施設整備面を中心にというふうにおっしゃっていて、今回、社会資本整備面をというところなんですが、大臣としてはこれは、社会資本整備というのと施設整備というのはほぼ同じものと考えていらっしゃるんですか。それとも、そこのところは、先ほど情報格差のお話もあって、電波とか放送局とかということも含めると、社会資本というのはもう少し広い概念なのかなというふうに思うんですけれども、臨時国会と今回でそこのところが微妙に変わっている、ちょっとそこの意図がのみ込めなかったものですから、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 社会資本整備という方が更に広い概念でとらえていただけたらと思います。
特に意図というわけでもないんでございますけれども、例えば今沖縄の空港でも、観光客がどんどん増えていくのはとてもこれはリーディング産業ですからいいことですけれども、ただ、かなり需要が大きくなりまして、厳しい状態になっている。道路も交通渋滞が非常に大きゅうございます。ですから、個々の施設整備で御要望のあるものにもきっちりとこたえてはまいりたいと思っておりますけれども、圏域全体見渡しながら社会資本整備を充実するという自分なりの思いで取り組んでまいりたいと思っております。
○藤本祐司君 今度、予算の委嘱ありますので、余り予算の面には踏み込むつもりはないんですが、平成十九年度の内閣府の沖縄担当部局の総予算が二千六百四十二億円ほど、そのうち公共事業関係費が約そのうち八割ぐらい、今までも八割以上を公共事業関係費に投じていたわけなんですが、この社会資本整備面での格差が縮小してきているというのは、やはり公共事業に集中している、集中して投資をしている、その結果として現れているというふうにとらえてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 公共投資を進めているということも確かに結果として現れていると思います。
○藤本祐司君 それで、先ほど道路のことで交通渋滞が多いというふうに、まだまだ激しいというお話なんですが、公共事業のうち道路整備に対してのどのくらいの費用、何%ぐらいというか、公共事業のうちの何%程度が道路事業に投じられたものなのか。平成十九年度に限らず、ここ数年間の間でおおよそ何%ぐらいが道路整備に投じられてきているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
お手元の数字で申し上げますと、十九年度の沖縄関係の公共事業関係費の総額でございますが、約二千百二十八億九千八百万円のうち、道路につきましては七百四十六億四千五百万円となってございますので、おおむね三割前後が振り向けられているところでございます。
十八年度につきまして申し上げますと、公共事業関係費が約二千二百十三億円、このうち道路は七百九十四億円ということになってございます。
○藤本祐司君 通告しておりませんので、また後ほどでも構わないんですが、復帰後今までトータルで、公共事業の中でやはり道路整備というのも非常に大きな投資額だったと思うんですが、全体で、もし分かれば今お答えいただいて、分からなければまた追ってで結構でございますが、過去もやはりずっと三〇%から三五%ぐらいが道路費用になっていたのかどうか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(清水治君) 手元の復帰以後の沖縄関係の開発事業費、補正等も含めた数字で推計したものでございますが、公共事業関係で約七兆四千六百七十億円のうち、道路につきましては二兆八千五百二十億円ほどとなってございます。
○藤本祐司君 ありがとうございました。
おおよそその三割とかそのぐらいが定常的に費用として使われてきたのかなというふうに思うんですが、高市大臣が正におっしゃったとおり、那覇市を中心にかなり交通渋滞はひどいと。時間が何分掛かるか分からないという状況なので、土曜日、日曜日、飛行機に合わせて相当早めに、例えば北部から那覇空港に行くときには戻ってこなきゃならないというロスがあるんだと思いますし、また流通に関してのいろんなロスもあるんで、ロスをどのように測るかという定義付けの問題もあるんですが、これ、例えば経済的な損失額というのを割り出したことがあるんでしょうか。渋滞による経済損失額、おおよそどのくらいなのかというのは、出したことがあれば教えていただきたいんですが、一年間のですね。
○政府参考人(清水治君) お答え申し上げます。
具体的な定量的な計測というのはちょっと承知してございませんが、いずれにいたしましても、御指摘のように、道路の整備水準が全国水準に比べ六割程度と低い中で、例えば那覇市周辺で大都市圏にも次ぐような交通渋滞が発生しているということで、この点については大きな課題であると認識しているところでございます。
○藤本祐司君 要するに、経済的損失額がどのくらいか、何千万なのか何億単位なのかというところまでは計算されていないということでよろしいんでしょうか。あるいは、そういう計算することができないものなのかどうか、そこは技術的なところもあるので、ちょっと教えていただきたいんですが。
○政府参考人(清水治君) 県全体で試算をしたものはあるようでございますが、ちょっと手元にございません。失礼いたします。
○藤本祐司君 ちょっとその辺り、もし県全体のがあれば、また後ほど追ってで結構ですので、教えていただきたいと思いますが。
このお話、例えば道路で一つを取ってみると、結構三〇%、三五%が道路に対して予算が付いていると。過去ずっとそのような状況になってきている。だけれども、まだまだ渋滞がひどいということであると、多分、全国平均を一〇〇とした場合の七割、七〇以下ということであると、まだまだ道路整備が足りないんだというお話だと思いますが、そういう意味では、逆に社会資本整備、道路についてはまだまだ追い付かないというふうに判断をするものなのか、それとも、那覇市を中心に渋滞があるわけなので、那覇市を中心にしたいわゆる圏域構造を是として道路を造っていくのが正しかったのかどうなのかという、そういう議論というのも私はあるような気がしてならないんですよ。
つまり、那覇市だけを一極集中させてしまっている。むしろ、北の方に何か拠点都市を計画的につくっていくということで、ただ単に道路を造るという考え方だけではなくて、圏域構造を見直すというようなやり方で、その道路整備に当たったものをほかのもの等に振り分けるというような開発の方法もあるだろうと思いますし、また道路という陸送だけではなくて別の交通モードを持ってくるということもあるんだろう。まあモノレールではなくて例えば船を持ってくるとか、その船の移動をもっとスムーズにできるようにするとか、また別の考え方があるんだろうと思うんですが、余りにも道路一辺倒になってしまうのもちょっと危険なのかなというふうに私は思っているものですから、ちょっとその圏域構造がどうなのかなというところは少し検討していただきたいなというふうに思うんですが。
この公共事業とか社会資本整備において、じゃ具体的に沖縄県民にとってどういう利益が生まれてきているのか、あるいは沖縄県民だけではなくて沖縄経済にとってどういう利益が生まれてきているのかということを、何か具体的に示すものがあれば教えていただきたいと思いますが。
○国務大臣(高市早苗君) そうですね、数字でということ、例えば入域の観光客数ですね、これは確かに増加をいたしております。数字でと言われてもなんなんですけれども、観光客が増えることで確かに交通渋滞も起きるし、いろいろ御不便がある点もあるかもしれませんが、一方で私は、今の沖縄振興計画で完了した美ら海水族館のオープンですとか首里城公園等、それから世界遺産を活用した都市公園整備ですとか、国立劇場おきなわのオープンですとか、こういったことによってやはり地域は活性化されていると。雇用にも結び付くし、それから物品の販売等にも結び付いていっていると思います。
それから、じゃ、それで県民所得がどうなっているのかということなんですけれども、これは全国と比べるとまだまだ低いかと思います。やはり今の沖縄県民所得、約二百万円ということですから、全国平均の七割でございますけれども、それでも雇用者数は増えてきているということでございます。
ただ、失業率がじゃなぜ高いんだというと、人口も一緒になって増えてきているということで、まだまだ失業率が高いわけでございますけれども、さらに、もう内閣府としては、とにかくリーディング産業である観光産業、それから健康関係、環境ですね、環境関係の産業、IT産業、こういったところを一生懸命応援をしていって、一人でも多くお地元の方の雇用に結び付く形をつくって結果を出していければいいと、このように考えております。
○藤本祐司君 失業率とか雇用の問題はまたちょっと後ほど時間があればお聞きしますが、先ほど西銘先生、情報格差の話されたんですが、所得格差、確かに所得は上がってきていて、復帰時と比べると上がってはきている。ただ、全国的にも上がってきている。
所得格差ということを考えると、沖縄県なんかが出している資料等々を見ますと、復帰時、昭和四十七年あるいは四十八年当時、四十八年ぐらいで見ますと、全国を一〇〇とすると沖縄が七〇・四なんですね。じゃ、平成十五年度、一番近い直近のデータを見ると、全国を一〇〇とすると七三なんです。ほとんど変わっていない。要するに、全国的な意味での格差という点ではずっと横ばい状態。これだけ一生懸命投資をして、社会資本整備をして、ある意味特別にやってきた結果としてもなかなか所得の格差が縮まるというところには貢献していないというのが現実なのかなというふうに思うんですね。
実際に、雇用が増えましたとか観光振興に結び付いてきていますと言っているんですが、普通に考えると、観光振興に結び付いてくれば沖縄の経済に貢献をして、いわゆる県民所得というのも全国と比べると多少は縮まってきてもいいのかなと思うんですが、そこがなかなか縮まっていないということが一つ大きな問題点としてはあるんだろうと思うんですが、その辺りの原因は何だというふうにお考えになっておられるんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 企業所得は増加傾向にあるんですね。ところが、まだ県内にお住まいの方の失業率が高いと。それから、非正規雇用の増加などを背景に雇用者報酬そのものは減少しているということ。それから、先ほども申し上げましたが、就業者総数は増加しつつあるんですが、人口も、総人口も増大してきているということでなかなか成果は出てきていない、このように思います。
○藤本祐司君 今の高市大臣のお話、お答えも一つなんだろうと思うんですが、沖縄の観光産業の一番大きな問題点は外部に依存しているということなんだろうと思います。
例えば旅行会社、旅行代理店というのか旅行会社というのも割と東京の、沖縄にももちろんあることはあるんですが、沖縄以外の、まあ東京のと言ってしまった方がいいのかもしれないんですが、そういうところに依存をしてしまっている。あるいは、観光の方も、その結果として地元に落ちるお金がいわゆる利幅が非常に薄いということの中で、それを県民に還元する、いわゆる雇用の、仕事をしている従業者、社員に還元ができていない。これが全部外へ外へとお金が流れていってしまっているというところが非常に大きな沖縄の観光産業の問題点でありまして、オーバーブッキングするまで一生懸命取っても、やればやっても利益が上がらないというところが非常に大きなポイントなのかなというふうに思っております。
そこのところを改めていかない限り、多分観光客がどんどんどんどん来ればごみが増える一方で、むしろ社会コストが掛かってしまう一方になってしまうということになっていく懸念もあると思うので、そこのところをどのようにとらえて考えていくのかということも、その沖縄の所得向上という点では重要なんだろうと思うんですけれども、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 私の地元の奈良県も全く同じ状況で、観光客は非常に多いんですが、泊まるのは京都で泊まられてしまいまして、おいしいところは大方京都に持っていかれて残るのはごみというようなことで、非常に同じような状況で悩んでおられる県もほかにもあるかと思います。
沖縄の場合は、私はやはり長期滞在型、ここをまず定着させていく。それから、今安倍総理も、日本をアジア最大の国際会議の開催国にするということを表明されているんですけれども、特に沖縄で国際会議、そして研究、実際に科学的な研究、ワークショップなどによって滞在する、そこで数日滞在してきっちりお金を落としていただけるような、そういう仕組みづくりというのが私は有効になっていくと考えております。
また、地元の方でも、それぞれやはり県知事を中心にこうすれば観光客が長く滞在してお金を落としてくれるんだという工夫をされ、そしてまたそれを教えていただいて私たちの方でできるだけ有効なお手伝いをしていくということになるんじゃないかと思います。
○藤本祐司君 正に今、国際会議を増やしていくというお話がありましたけれども、そうなってくると、もちろん沖縄の場合は特にそうなんですが、島の中での移動ということもそうですが、あるいは島と島の間の、離島間の移動ということと、あと県外からの移動というこの大きな三つの交通施策というのを総合的に考えていかないといけないんですが、観光客あるいは国際会議というと、やっぱりポイントになってくるのは空港の問題、これは那覇空港を含めて国際競争力をどう高めていくのかということなんですが、那覇空港の国際競争力、そういう点では、那覇空港の国際競争力についてはどのように評価をされていらっしゃいますでしょうか、大臣。
○政府参考人(清水治君) 那覇空港の利用状況という点から見まして、全体として国際線の乗降客数でございますが、平成十七年度約三十万人ということで、全国九位になっているところでございます。
○藤本祐司君 全国というか、国際競争力という意味では、その周辺の韓国とか中国とかシンガポールとか、そういうところの着陸料ということが運賃に跳ね返ってくるわけなんですけれども、その辺りでもやっぱり価格競争力というところが一つ問題になるんだろうと思う。
そのアジア地域の周辺の、例えばデスティネーションの目的地をどこに考えようかと、国際会議を誘致しようかといったときに、上海に行くのか、シンガポールに行くのか、韓国に行くのか、沖縄なのか。そういったところがその旅費との関係あるいは滞在費との関係で、そういったところの価格競争力というのも非常に重要になるのかなと思う。その意味での国際競争力はどういう評価をされていますでしょうか。着陸料とかそういうものを含めてなんですが。
○政府参考人(清水治君) 具体的なその国際会議の開催等との関係での旅費等で比較した検討というのはちょっと手元にはございませんが、恐縮でございますが、例えば那覇空港のそういった国際乗降客数、先ほど申し上げましたように、国内でもかなりあるということで非常に利用の度合いが高いのかなと考えているところでございます。
○藤本祐司君 着陸料の話をちょっとさせてもらうと、那覇の着陸料と例えばシンガポールとかバンコクとかその辺と比較すると、どういう状態、状況にあるんでしょうか。
○政府参考人(清水治君) 那覇空港の場合、今、国際線につきましては、那覇とマニラ、台北、ソウル、上海、四路線でございまして、着陸料を含めた具体的な検討をまだ進めている段階ではございません。
○藤本祐司君 例えば、観光客を誘致する、国際会議あるいは国際コンベンションを誘致するといったときには、どこをターゲットにどういう売り方をするのかというのはもう戦略上当たり前のことなんですけれども、そういう意味ではほとんどそこのところは検討されていないということであると。やはりターゲットをどこに置いてどういう誘致戦略を立てるのかというところがないと、自然に増えているのを待っていますということにしかなってないんですけれども、そんなことで本当に沖縄を、観光リゾートをリーディング産業とするというふうに言っている以上、そんなところの基本的なマーケティングができていないというのはちょっと信じられないなというふうに思うんですけれども、その国際戦略上あるいは観光リーディング産業の戦略上、何かその空港についての位置付け、ポジショニングはどのように考えていらっしゃるのか、もう時間がありませんので、端的にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) まず観光に関してでございますけれども、これは県外や海外との交流を促進したり、産業振興、観光リゾート振興、いずれにしても着実につなげる取組というのは必要なんですが、これはハード、ソフト両面ということになるかと思います。クルーズの旅客船の誘致、こういったものも一つの手段ですし、那覇空港につきましては、やはりこの滑走路の増設ですとかターミナル地域の整備ですね、こういったことも、増大する輸送需要に対処して抜本的に空港能力を向上する取組というのは検討課題であると思っております。
それで、やはり観光客の方々からも、夏場の観光シーズンですとか年末年始、ここでなかなか希望の便の予約が取れないですとか、こういったお声もいただいておりますんで、空港に関しましては、やはり私は空港能力の限界というものも感じております。今年度までに大体今後の航空需要予測の見通しについて考え方を取りまとめておりますんですけれども、現状の利用条件の下では、もう二〇一〇年から二〇一五年の夏季で滑走路処理能力に余裕がなくなると、那覇空港についてはそういった予想が出ております。
ですから、今後、これらの結果を踏まえまして、平成十九年度でございますけれども、まずは既存施設を最大限活用した有効的な活用方策、これはどういうことかというと、既存施設の改良ですとか、機材の大型化ですとか、ピークの分散ですね、こういう方法。それから、滑走路増設を含む抜本的な空港能力の向上方策につきまして、これは情報提供と意見募集を予定しておりまして、これはうちだけじゃなくて、国土交通省と沖縄県と内閣府で連携して検討を進めたいと思っております。
シンガポール等との比較をしてみますと、やはりシンガポールは完全なアジアの国際ハブとして、これは交通ハブとしてもITハブとしても非常に積極的な取組を進めておられる。だから、シンガポールに来たら、世界じゅうどこにでもかえって行きやすいという特徴があるかと思います。
沖縄県の場合はまだまだ路線が少のうございますので、ただこれも需要が増えてくると、ニーズが出てくると路線というのも増えていくだろうと。そのためにも、私は、学会ですとか、ワークショップですとか、国際会議に関してはまず魅力的な企画を打ち出していく。特に私は、沖縄の科学技術大学院大学でワークショップなんかも開かれておりますけれども、こういったものの内容を充実させて、とにかく沖縄に来たいと、あそこは勉強になると、非常にすばらしい研究者がいる、こういう情報を発信していくこと、そして人が集まってくるようになると、路線の増加も含めてよりいい対応ができていくんじゃないかと思っております。
○藤本祐司君 時間が来ましたので、これで終わりにいたします。どうもありがとうございました。
2007年03月19日
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