○副大臣(木村勉君) 現行制度は、将来の災害に備えて都道府県が相互扶助の観点から積み立てた基金を原資として被災者に支援金を支給するということを基本的な枠組みとしており、既に起こってしまった災害に対してこの基金を原資として支援金を支給する遡及適用は本制度にはなじまないと、こう考えているものであります。
委員御質問の復興基金を通じた遡及適用と同程度の支援については、与党案において、被災者にとってみれば改正後の支給内容におおむね相当する程度の支給が受けられるよう検討されていると承知しているところであります。
せんだって、衆議院の総務委員会において増田国務大臣が、今般、国の支援制度が改正された場合に、地方公共団体の判断により災害復興基金を通じて改正後の支給内容におおむね相当する程度の支援金を支給するのであれば、交付税措置の対象ということにして財政を支援をしていきたいと、こういうことが表明されたわけであります。
いずれにいたしましても、被災者の生活再建を図るため、被災者生活再建支援制度に関し、与野党間で十分に協議を尽くして一日も早く成案を得るようにしていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○末松信介君 是非いい検討をしていただきたいと思います。
ちょっと時間が迫ってまいりますので、更に急ぎます。
民主党案と自民党案の違いは、この、今日ちょっと書類を配らさせていただいております、被災者生活再建支援金支給申請書でありますけれども、民主党案では、生活関係経費の支給について三十品目の物品、医療費等の項目ごとに申請、実績報告が必要になるとか、大規模半壊世帯が補修する場合に撤去費や補修費等の項目ごとに申請、実績報告や添付書類の提出が必要になるとか、そのため、被災時という非常事態にあって、被災者や被災自治体にとって過大な負担を掛ける可能性が実はある、私たちはそういうように見ているんですけれども。要は、これだけのものを書かなきゃいかぬわけですよ。いいですか。
自民党案では、まあ私のイメージとして申し上げます、ここだけ。と同時に、これはもうどこでも言えるんですけれども、住宅の建築又は補修工事あるいは購入の契約の写しと、そしてもう一つは、これは現行法でも必要となる住民票、罹災証明書、そして所得証明書だけを提出すれば支給を受けることができるんです。もちろん、定額支給でありますから、精算は要らないわけなんですけれども。
この事務作業量というか、被災された方が混乱している中で大変面倒なこれだけのものを書くことがあるぐらいだったら、渡し切りで定額で私は簡素にした方がいいと思うんです。民主党案は簡素じゃないんですよ、自民党案に比べれば、与党案に比べれば、公明党と自民党案に比べれば。この点の見解について伺います。
簡潔に、時間がないから、もう一問だけやりたいから。
○委員以外の議員(水岡俊一君) お答えします。
末松委員が一九九五年当時に兵庫県会議員として、本当に被災者の生活復興そして被災地の復興に全力を尽くされたということは、私も被災者の一人、兵庫県民の一人だった者として敬意を表したいし、感謝を申し上げたいと思うところでございます。
早速今の御質問ですが、今委員が御指摘になったこれらの書類でございますね。私たちの案は、この書類を踏襲するという考え方は持っておりません。大幅に簡素化することを考えながら政省令を変えていくことを今私たちは想定をしておりますので、今このままでいくとすれば、大変被災者の方々にも御迷惑を掛ける、あるいは申請に時間が掛かり、手間が掛かり、申請そのものが遅れてくるということはあろうかと思いますが、その点について私たちは大幅に簡素化をしていくという形で対処していきたい、このように考えております。
以上です。
○末松信介君 ようやく共通点が見付かったみたいでして、今のお言葉を忘れず、いいシステムというんでしょうかね、いいフォーマットを作ろうと努力したいと思うんです。
最後に、実は自民党の執行部会というのがございまして、もう間もなく委員長、終わりますんで、お昼あるんですけどね。一週間前でしょうか、尾辻会長が、自民党、公明党の与党案を衆議院にこの被災者生活再建支援法では提出した、そして野党案は参議院に提出された、我が党、公明党は、自民党と公明党は、これ与党案に自信を持たなきゃならないと。なぜそういうことを言うかといいましたら、この朝日新聞が与党案がいいと書いていると。常日ごろから朝日新聞には複雑な心境を抱いておる自民党としては、みんなすぐ帰ってコピーを取り寄せたというんです。朝日の記者の方も、これは本当に率直な気持ちで書かれたような感じでございます。まあ朝日新聞は公平な記事を書かれると私は思っていますけれども。しかし、勇気付けられたということを尾辻会長は大変喜んで、評価されたわけです。
読んだとおりなんですよね。もう時間がありませんから、大きな違いは、支援金の最高額とその支給方法だ、これは二段目の一番後ろから七行目ぐらいですけれども。限度額は、与党案で現行の三百万円に据え置かれ、民主党案では五百万円に引き上げられる。被災者にとって支援金が増えるのは魅力だが、新たな財源が必要になる。ここは据置きの与党案の方が現実だろうと。そして、最後の三段目、これも後ろから七行目、こうした巨大地震に最初からお手上げというのでは困る。国庫負担を大幅に引き上げてでも支援金を用意すべきだ。その措置がとれるような条項を改正案に盛り込んだ方がいい。自然災害は待ったなしで起きる。与党案を軸に改正を急いでもらいたいと。
本当に朝日新聞が冷静に考えられた結果だろうと私は思うんですけれども、民主党の皆さん方の意見を、朝日新聞に対するこの社説の意見をお伺いして、終わります。
○委員長(一川保夫君) 森ゆうこ君、簡潔にお願いします。
○森ゆうこ君 この今日、会場にも、朝日新聞の記者さんだけではないと思いますんで、こういう社説もあったというふうに私も存じ上げておりますが、新聞社は朝日新聞だけではありませんし、様々なメディアもございますし、私も、民主党案の方がいいという評価をいただいた新聞もございますので、今日は残念ながら御披露することはできませんけれども。
いずれにせよ、被災者の皆様の視点に立った、被災者の方々にとって本当に、先ほど来お話がありますように、しっかりと希望の持てる制度にすべきであるというふうに考えておりますし、先ほど来、先生の本当に熱意のこもった御質問に感動しておりますけれども、私どもも早くこの住宅の再建に公費を投入すべきという考え方の下に、何度も改正案をこの国会に提出をさせていただいております。立法府の責任としてもっと早くこの法案の審議をこのような形でできればよかったのになということを改めて感じておりました。
以上でございます。
○末松信介君 延びましたことにおわび申し上げて、終わります。
ありがとうございました。
○委員長(一川保夫君) 午後一時三十分まで休憩いたします。
午後零時三十四分休憩
─────・─────
午後一時三十分開会
○委員長(一川保夫君) ただいまから災害対策特別委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、被災者生活再建支援法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言を願います。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
午前中に引き続きまして、私の方からも幾つか御質問させていただきたいと思います。
この法案、とにかく被災者の方々がもう待ちに待っていらっしゃる法案でございますので、より良いものに、またより使い勝手のいいものに仕上げていくということが大変に大事だろうと私も大変認識しております。
そこで、午前中となるべく重ならない点につきまして御質問をしたいとは思っておりますが、しかし、午前中も随分充実した議論がございましたので重なる部分もあろうかと思いますので、どうか御了承いただければと思います。
まず初めに、法改正の目的ということにつきまして御質問をさせていただきたいと思います。
現行法の問題点、幾つか指摘されております。とりわけ、居住関係経費の支給率が三〇%にも満たないという、大変に実効性が低いと、こういう問題がよく言われるわけであります。なぜこのようになってしまうと民主党の発議者の皆様方御認識なさっていらっしゃるのか、また、その支給率を引き上げるためにこの改正案にはどのような工夫を施しておられるのか、これにつきましてお聞きしたいと思います。
○森ゆうこ君 西田議員の質問にお答えをさせていただきたいと思います。
現行法の問題点はどこにあると認識しているのかということで、午前中の御質疑にもお答えさせていただきました、自然災害による被災者がその被害から回復するためには生活の基盤たる住まいの再建を欠かすことができないということで、また被災地における住宅再建が、単に個人のレベルにおける再建ではなく、地域コミュニティーの再建の見地からも重要であるとの観点から我々はこの法改正を目指しているわけでございます。
しかしながら、この現行制度におきましては、支援の対象がローン関係経費や瓦れき撤去費などいわゆる周辺経費に限定されまして、住宅の建築、購入、補修など、住宅本体再建のための支援が認められていない。住宅地、被災地において十分な住宅再建が行われていない状況にございます。
この施行実態、今ほども御指摘ございましたように実行率が低いというこの原因は、今言いましたような限定された条件ということも、また加えまして、その施行実態を見た場合には、年収、年齢要件が細かく区分され厳し過ぎること、それから半壊世帯が対象外であること、そして支援金の支給額が十分とは言えないことなどの問題が存在しているというふうに私どもは認識をさせていただいております。
重ねてでございますが、このような不十分な現行制度を見直し、真に被災者のために早急な法改正を図るべきとの考え方から法案を提出させていただいたところでございます。
○西田実仁君 幾つかの複数の要因が重なってやはり支給率が低いということにつながっているんだろうと思うわけであります。とりわけ大きな問題点としては、一つはやはり住宅本体への支援がなされていないということ、そしてもう一つ、私自身が大変認識しているのは、やはり使い勝手の悪さ、特に手続等大変に複雑で実際にはなかなか使われない。それを乗り越えるために、今民主党さんからも案が出され、また与党からも衆議院では出されたと聞いておりますけれども、その住宅本体への支援は両案ともこれはできる形にはなっていると。しかし、問題は手続の煩雑さというところにも、私は大きいと思っております。
先ほど、午前中にも末松議員から御指摘ありましたけれども、この手続の煩雑さの原因はどこにあるのかといえば、やはり使途を限定をして、そして積み上げていくという方式、ここにやはり支給方法としての問題点があるんじゃないかと思っておるんですね。
そこで、民主党さんからは午前中、いや、そうではなくて、使途は限定はしているけれども概算払で一定額を支給するとか、あるいは算定基準を大幅に簡素化するとか、こういうお話がございました。しかし、より根本的には、その使途を被災者の皆様にゆだねていけるかどうかというところが私はやっぱり使い勝手の良さに一番つながってくるんだろうと思うんです。支給方式として、使途をいずれにしても限定をして積み上げていくというそのやり方に、私はやはり今問題となっております支給率の低さということを改善するのにどうしても阻害要因になってしまうんではないか、こう考えますけれども、いかがでございましょうか。
○委員以外の議員(水岡俊一君) 西田委員にお答えをしたいと思います。
御指摘のとおり、手続が複雑であるということが大きな申請の手続全般にかかわって阻害要因になっているということはそのとおりだというふうに思っております。ですから、そのことを午前中から何度も申し上げているところでございますが、できるだけ簡素にしていく。
そしてまた、末松委員の方からも提示をいただきました現行の手続の書類の形をやはり根本的に考えていくんだという形を、被災を受けられた方々の御意見も聞きながら、また地方自治体の御意見も聞きながら、そういったものをより現実的で、そして被災者の方が手続しやすい形に変えていくということを私たちは考えていると、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。
○西田実仁君 具体的にお聞きしますと、現行法による支給申請書兼使途実績報告書、こうしたたぐいは必要なんでしょうか。
○委員以外の議員(水岡俊一君) 申請書、また実績報告書という形式が現在の手続上には必要になっておりますが、私たちが今考えているのは、書類をすべてなくすということではありません。中身を非常に書きやすく、申請しやすい方法で考えていくということを現段階では想定をしております。
○西田実仁君 そうしますと、概算払で一定額を支給して、その後領収書の提出を求める、何を買ったのかということを報告するわけですね。
○委員以外の議員(水岡俊一君) 領収書でもってその実績を確認するという方法についてはもう現行でも変更されておりまして、領収書を必ずしも添付しなくてもいいという手続で今運用されているというふうに私は聞いておりまして、我が民主党案ではそれを逆戻りさせるようなことは元々考えておりません。
○西田実仁君 そうすると、領収書の提出は要らないということですね。
○委員以外の議員(水岡俊一君) はい、基本的にそう考えております。
○西田実仁君 なぜ使途を定めるのかという先ほどの午前中の質問に、それは悪用されるからであるということでございました。領収書は要らないということで、それは防げるんでしょうか。
○委員以外の議員(水岡俊一君) あくまでも被災者の方々の生活復興を支援するという考え方でございますから、すべてを疑って掛かるという考え方には立っておりません。
ただ、領収書を出すか出さないかという問題については、かなり手続上手数が掛かるということもありますので、現在のところ、契約書であるとか、そういったあらかじめそのことを計画する段階で用意ができるようなもの、あるいは申請のときにもう既に用意をされているようなもの、そういったもので確認ができるような、そういった方途が考えられると私たちは今想定をしております。
以上です。
○西田実仁君 制度ができれば、それを悪用する人というのはどんな制度もあると思いますので、それを言っていたらもう切りがないと思うわけでありますので、であるからこそ、与党案は渡し切りにして、むしろ被災者の方に自由に使ってもらえるような使い勝手の良さというものを追求したんではないかなというふうに私は理解しております。
しかし、使途実績報告書は多分出されるんだと思うんですね、領収書は要らないけれども。これはいつまでに出すんでしょうか。
○森ゆうこ君 いつまでにという御質問でございましたけれども、これらの細かい施行につきましては施行令にゆだねられておりますので、この法案が成立後、施行後、速やかに行われるというふうに想定をしているところでございます。
○西田実仁君 申請から支給までの期間が、二〇〇四年十一月二十四日、災害特のこの委員会で森議員が質問されている中に、二か月、二割というようなことで大変に遅いということを御批判されていらっしゃいました。
この申請期間ですけれども、現行法では、生活関係費は十三月、居住関係費のうち家賃については二十五月、その他の居住関係費については三十七月と、こういうふうに定めておりますけれども、民主党さんの案では、この申請期間、生活関係費、居住関係費別に異なるんでしょうか。異なる場合には、どのぐらいをお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
○委員以外の議員(水岡俊一君) お答えします。
民主党案では、支給制度についてはできる限り被災者の要望に沿った制度となるように見直しが必要であると考えていて、それに基づいて居住関係経費の申請期限に合わせて生活関係経費の申請期限も定めることが適当ではないかというふうに今考えが至っております。
なお、速やかな生活再建を支援する上で、申請期間を長期にすることは適当ではないという指摘もあるわけでございますが、概算払を活用して迅速に支援金の支払を行うとともに、対象経費について支出が終わった被災者は申請期限の到来前でも精算手続が取ればよいということになりますので、被災者の心情に沿った形になるものと私たちは考えております。
○西田実仁君 私もこの委員会で初めていろいろとお聞きしていますので細かいことを聞いていて誠に恐縮ですけれども、できる限り理解しようと思ってお聞きしておりますので御理解いただければと思います。
生活関係経費は、現行では三十品目というふうに定めております。民主党さんの案では、聞き及ぶところによれば、その対象となる物品の範囲を拡大すると、こういうふうに理解しておりますが、どういうものが加わるんでしょうか。また、どのぐらいまで拡大をする御予定なんでしょうか、お聞きしたいと思います。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 今、現行法では、この辺り限定列挙されておりまして、かなり厳格になっていて、逆にそれが使い勝手が悪いじゃないかというお話は出ているんだろうというふうに思いますが、西田委員が御指摘をしていただいたとおり、我々もそこのところは、使途は拡大をしていきたいと。
実際に被災者の生活再建のために必要な物品というのは、その地域地域あるいはその被災者ごとに異なっているということも考えられるんだろうと思っております。例えばパソコンはどうするんだとか、そういうような意見もあろうかと思いますが、その辺り余り限定的にがちがちに決めてしまうのではなくて、できるだけ幅広い支援の対象と認めていくべきだというふうに思っています。
ただ、生活関係経費に関しましては支給率も九三%前後ということでございまして、この部分については確かに複雑で、限定的だとは言われながらも、やっぱり九三%ぐらいまでは高くなってきているということを考えれば、そこのところの幅を広げることによってそれは九三%を超えた形で拡大ができるのではないかなというふうに思っておりますので、今の限定的な、余りにもちょっと限定的な列挙というのは使い勝手が悪いというふうに考えております。
○西田実仁君 民主党さんの案では、被害実態に応じた支給額の違いというのがございます。全壊は最大五百万、大規模半壊が最大二百万、半壊が最大百万と、こういうふうになっているようでございます。
そこで、まず政府参考人の方にお聞きしたいと思いますけれども、この全壊、また大規模半壊、半壊、それぞれの定義ですね、簡単なもので結構でございますので、お願いいたします。
○政府参考人(田口尚文君) お答え申し上げます。
まず、全壊につきましては、被害認定基準におきまして、住家がその居住のための基本的機能を喪失したもの、すなわち、住家全部が倒壊、流失、埋没、焼失したもの、又は住家の損壊が甚だしく、補修により元どおりに再使用することが困難であるものとされているところでございます。具体的には、住家の損壊部分の床面積が延べ床面積の七〇%以上の程度に達したもの、又は住家全体に占めます経済的被害の割合、損害割合が五〇%以上に達した程度のものを全壊として定義をいたしております。
そして次に、半壊につきましては、住家がその居住のための基本的機能の一部を喪失したもの、すなわち、住家の損壊が甚だしいが補修すれば元どおりに再使用できる程度のもので、具体的には、損壊部分の延べ床面積の割合が二〇%以上七〇%未満のもの、また経済的被害につきましては、損害割合が二〇%以上五〇%未満のものをいうとされております。
なお、このうち大規模半壊につきましては、経済的な被害の割合が四〇%以上五〇%未満のものをいうというふうに解されているところでございます。
○西田実仁君 民主党さんの改正案は今の定義と何か変わるところありますでしょうか。
○委員以外の議員(富岡由紀夫君) 同じでございます。基本的に同じでございます。
○西田実仁君 そうしますと、全壊の場合、補修に対する支援というのはどういうふうになるんでしょうか。
○委員以外の議員(富岡由紀夫君) 全壊であれば必ず建て直さなくちゃいけないということでもございません。全壊であっても、補修で済ます部分があれば補修で対応を選択する、それは被災者の方の御判断にゆだねるものと考えております。
○西田実仁君 与党案では、建て直し、住まいの再建の仕方によってこの支援額を変えて柔軟になっているわけですね。大規模半壊でも補修の場合も当然あるし、また全壊といっても補修の場合もあるわけであります。したがって、全壊の中でも補修することに対する支援がなされると、こういう仕組みになっているんじゃないかと思うんですね。これは与党案の話ですけれども。
これは民主党案でも同じなんでしょうか。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 与党案の詳細は私も存じておりませんので、ちょっとそこのところのコメントは、実際にここで討議が、我々が九月二十七日に出していますが、ここで与党案も出れば一緒に討議できたんですが、それができないのが残念ではありますが。
我々としては、特に今、補修の仕方とか建設の仕方によって考えるんであって被害の程度ではないという与党案だというふうな説明を聞いておりますが、逆に我々としては、被害実態に応じた支援金として規定をしております。現行制度においても居住関係経費については、全壊、大規模半壊と、このように分けて、被害実態に応じて支給額が異なっているわけでございまして、我々も、全壊、大規模半壊、そして半壊という被害実態に合わせて支給額を規定をしております。
○西田実仁君 そうすると、住宅を建て直す、購入をする、あるいは建設をするという行為がありますね。全壊の方の住宅の購入、建設、その際には最大五百万円が払われる、生活費も入れてですね。大規模半壊の場合は、同じ住宅の建設、購入にもかかわらず、民主党案では最大二百万円、こういうことになりますね。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 全壊ならば建て直し、あるいは大規模半壊なら大規模補修、あるいは半壊ならば補修と、こう一律にはなかなかいかないんだろうなというふうに思います。
ただ、もうどうしても、実際には、全壊と認定されても三割程度は補修で済ましているというところがあろうかと思いますが、総じて建て替えざるを得ないような状況になっている全壊と、建て替えもあり得るし補修でも大分、住宅を再建することができるであろうという、選択肢が若干、大規模半壊あるいは半壊の方が広がってくるということでありますので、最もその打撃の大きい全壊世帯から見ても、若干その辺り、もしそこを一律にしてしまうと不公平な面もあるんだろうというふうに思っておりまして、被害実態に応じての規定と我々は考えております。
○西田実仁君 同じ住宅の建設、購入で、全壊と大規模半壊でその支援額が異なるということですね。
ここは、私もプロではありませんので厳密なことは分かりませんけれども、大規模半壊で建て直す場合は、正に大規模半壊ですので当然解体費用とか全部出てきますね、と思います。全壊の場合も当然そういうこともあり得ると思います。全壊という定義も、母屋と離れている場合とかいろいろありますのでね。しかし、素人的に考えてしまいますと、大規模半壊の方がむしろ費用がより掛かるんではないかと、解体費用も含めるとですね。ということも考えられませんか。
つまり、住宅の建設、購入という同じ行為をする際に、全壊そして大規模半壊とこの支援額の上限が二倍半も違うということの合理性があるかどうかということについてお聞きしたいと思います。
○委員以外の議員(藤本祐司君) ちょっと質問の趣旨が明確に分からないので、もしかしたら間違っていたらまた再質問していただければと思うんですが。
大規模半壊、じゃ半壊はどうなんだという話も多分そうなってくると出てくるんだろうと思いまして、大規模半壊はあくまでも半壊の中の大規模なものというふうな位置付けをしてございまして、そうなってくると半壊をどうするのかという問題というのも恐らく出てくる可能性というのはあるだろうと。
ただ、大規模半壊と全壊を考えますと、やはり大規模半壊の方が補修で済む可能性というのは高い。だからこそそこで認定をされているというふうに考えれば、やはりそこで多少の、多少のといいますか、支援、支給の額が被害に応じて違うということに対して合理的ではないという指摘は私は当たらないのかなというふうには思っております。
やはり選択肢として、補修もできるし建て直しもできる。じゃ、この際、大分傷んだから、大規模半壊と認定されたから、まだ補修でもできるけど建て直してしまえよという場合と、もうどうしても全壊と認定されて住むことができない、もうこれを取り壊して、あるいは一からやらなきゃならないというのを逆に同じにする方が不公平だという考え方もあるんだろうと思います。ですから、それはどちらが正しいというか、あるいはケース・バイ・ケースという部分というのも多分出てくるのかなというふうには思っております。
○西田実仁君 先ほど発議人からも御指摘ございましたとおり、全壊で住宅を補修によって再建をしているというのは知事会の調査によれば全壊世帯の約三三%あるわけですね。これは決してまれなケースではないという数字だと思うんです、三三%というのは、三分の一ですから。
つまり、私が申し上げたいのは、おっしゃるとおり、全壊であれ大規模半壊であれ、住まいの再建ということは、一概に全壊だから全部住宅の建設、購入、あるいは大規模半壊だから補修ということにはならないだろうと。そこはケース・バイ・ケースでより柔軟に対応できるような仕組みの方がより使い勝手がいいんではないかというふうに私は思うわけであります。
そういう意味では、今与党で言うところで言えば、例えば大規模半壊の住宅を建設、購入する場合には、与党案に基づくと、これはこちらの与党案のものですので別にお答え結構ですけれども、二百五十万円になると思うんですね。民主党案でいけばこれは二百万円ということに多分なるんでしょう。
つまり、その建て替えの仕方の組合せというものはいろいろ多分ケース・バイ・ケースであるわけですから、それに対応できるような仕組みの方がより被災者の方にとってはいいんじゃないかなと、こんな感想を持ちますけれども、最後、もうこれでやめますけれども、そういう意見についてどう思いますでしょうか。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 今回の改正については、多分与党の方も、細かい点は除いたとしても、被災者の方々がいかに使い勝手が良くなるのかというところが一番重要なことだと思います。ですから、今西田先生がおっしゃったような考え方というのもやっぱりあるだろうし、逆に全壊世帯の方から見れば、大規模半壊と同じだというのも不公平だと思う方もいらっしゃる。だから、これはやっぱりケース・バイ・ケースといいますか、その辺りの認識の差というのは当然出てくるんだろうなというふうに思います。
ただ、冒頭申し上げたとおり、やはりこれは被災者の方々がいかに柔軟に使い勝手が良くて、いかに早く生活を再建できるかという視点を忘れないでやっていくことが必要だろうというふうに認識はしております。
○西田実仁君 もう一つ、民主党さんの案で教えていただきたいのは、この対象世帯の支給限度額をいろいろ定めておりますけれども、持家と借家の場合の別で何か違いがあるのか、また居住場所の県内、県外の別によって支援額に何か違いがあるのかどうか、これについてお聞きしたいと思います。
○森ゆうこ君 今の問題につきましてはちょっと御通告をいただかなかったものですから、それでもお答えをさせていただきたいというふうに思います。
持家と借家世帯に関しましては、持家世帯と借家世帯では、その居住する住宅が同じように被災した場合でも住生活の再建の困難さが異なると考えられるため、住宅関係経費の支援金の上限額を異なるものとする方がよいと考えております。
また、今ほど御質問ございませんでしたけれども併せて申し上げますと、複数世帯と単数世帯におきましては必要となる生活関係経費、住宅関係経費の額が異なることから、これらについて支援金の上限額を異なるものとするというふうに我々では考えさせていただいているところでございます。
○委員以外の議員(藤本祐司君) もう一つ、今まで住んでいたところに建てる場合と都道府県を越えた場合という、そういう御質問ですよね。
基本的には、これは地域復興という視点を考えれば、今まで住んでいたところ、あるいはそこから余り遠くないところに住むというのが建前だろうというふうには思っておりますが、そうはいってもやはり被災者の方の生活のことを考えれば、やはりそれ以外に転出する場合と自分の今までいたところとを考えたときに、やはり上限額ぐらいの差は設定をすべきだというふうに考えておりますので、上限額を異なるような形で対応すべきだというふうには考えております。
○西田実仁君 ちょっと通告してなかったことを聞いてしまいまして済みません。通告したことに従って、済みません、質問させていただきましょう。失礼いたしました。
次に、遡及について、もう午前中御議論ございましたので確認でございますけれども、よく言われるのは、遡及は本制度がそもそも持つ趣旨と反してしまうんではないかと、こういう疑問をよく掛けられるわけでありますが、この点については、特に都道府県が基金を拠出しているという趣旨からして遡及がこの制度そのものにそぐわないという指摘もあるわけでありますけれども、この点いかがでございましょう。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 遡及の点につきましては、午前中の中でいろいろな御意見をいただいていろんな形で答弁をさせていただいているんですが、基本的には、我々の考えているのは、今まで、今回で四回目です、ですから今まで三回、直近で言うと平成十七年の八月に参議院に提出したものについても議論をされずに廃案となってしまったということを考えると、やはりその間のことを考えて、政府のいわゆる不作為の責任というのもあるんだろうということを考えて、今回は今年の一月一日から、暦の中でのその年ということで、今年成立するものについては一月一日でも御理解をいただけるんではないかということで、平成十九年一月一日からというふうにしております。
ただ、実際に、末松先生からも午前中御指摘がありましたとおり、本当に目の前で困った人たちがいる、それをそのままほうっておくということも、制度が違うからだということだけで、だけで、それも一つの考え方かと思いますが、それだけでだから駄目なんだよということにもなかなかなりにくいのかなというふうにも思っておりますので、この辺は御議論はいただいておりますが、我々としては、今年成立したものは今年の一月一日からということで規定をさしていただいております。
○西田実仁君 その場合に、既に現行の枠組みで支給を受けている被災者の方々にはどのような支給の仕方になるんでしょうか。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 今の質問は、現行の枠組みで支給を受けている被災者に差額などをどうするかという、そういう趣旨でいらっしゃいますか。──ええ、その差額を支給する予定でございます。
○西田実仁君 遡及の問題では、政府の不作為ということを再三御指摘なさっておられます。
平成十六年の改正の際に全会一致で決めたことが幾つもあろうかと思いますが、私は当時議員じゃありませんでしたけど、それを確認をさせていただきたいと思いますが、その際、四年後の見直しということは全会一致で決めたんじゃなかったでしょうか。
○森ゆうこ君 今ほど先生の御指摘なさったように、平成十六年の改正におきましては、我々民主党も含めて全会一致で法改正がされたところでございます。いろいろと我々はその当時思いはございましたけれども、全会一致ということで、そのときに、今ほど御指摘がございましたように、法改正は四年後の見直しを検討することということで、これは衆参の附帯決議によって行われているところでございます。
ただ、私、午前中に申し上げましたように、その後も全国の様々な被災地の状況を見させていただいたり、また現在の法の施行状況等検討させていただいて、私どもはやはり改正が早期に必要であるということから、既に何度も法改正をさせていただいておりますし、四年後の見直しということでございますけれども、そうすると、十七、十八、十九、来年ということで、政府の方もそういうふうに予定されていらっしゃったようでございますが、そういうことも含めて、私どもとしてはそういう状況を踏まえた上で改正が必要であるということで何度も、四度目でございますけれども、改正案を提出させていただいたということでございます。
○西田実仁君 最後に私の意見でございますけれども、今御提出いただいているこの法案につきましては、とにかく被災者の方々に使い勝手良く、また住宅本体にもしっかり使えるようにと、こういう御趣旨だろうと思っておりまして、それをとことんやはりより良いものを追求していくことが必要であろうと思っております。
それに対して衆議院で与党案が出されておりますけれども、これを見ると見舞金的な性格になっておるということで、これもやはり住宅本体に使える、また使い勝手をより良くしようと、こういうことだろうと思うんですね。
この見舞金的な性格ということで考えますと、これは与党案の話ですので意見として聞いていただければ結構ですけれども、これは収入要件なんかはもう外しても見舞金という意味であればこれはいいんではないかと、私の個人的な意見でございますけれども。見舞金ということであれば、これは収入が多いから見舞わなくていいということにもならないし、当然被災をすればいろいろとその後大変になってしまうということからしますと、収入の多寡によって見舞金、今は一応八百万円というのが、これは与野党ともに案としては同じだろうと思っておりますけれども、こういう年収要件ということは要らないんじゃないかなというふうな意見を私は個人的に持って、もし御感想があればお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
○森ゆうこ君 衆議院に出された与党案については一応見舞金ということではあるけれども収入要件はあると、将来的にはこれを外したいという御趣旨の御発言であったかというふうに思います。
一つの考え方であろうというふうに思いますし、いずれにせよ、より被災者にとって使い勝手が良く、そして広く自立を促せるような制度にすべきであるというふうに考えておりますし、私どもも今回のこの改正案でそういう視点に立って、今できる範囲で私どもとしては、私どもの法案の場合は政令事項にゆだねている部分が多うございますけれども、これもより被災状況に合わせて柔軟に対応できるようにということもございまして、今回のような改正案を出させていただいた次第でございます。
○西田実仁君 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
まず、民主党案、改正案の第一条の目的について、改正案は、支援の対象となるものについて現行法の経済的理由などによって困難なものなどの文言を削除するとともに、端的に被災者の生活の再建を支援するということにしておられるわけでございます。その趣旨、そしてとりわけ被災者の生活基盤の再建と被災地域全体の迅速な復興との関係についてどのようにお考えかという点を私なりの思いも含めてお尋ねをしたいと思うんですけれども。
今日、先ほども阪神・淡路大震災以来のお話がございました。私は、当時福岡の駆け出し弁護士でございまして、法律家団体、日弁連はもちろんのこと、各種団体が挙げて神戸、阪神・淡路に調査に入り、当時、個人補償という言葉を使っておりましたが、生活基盤、とりわけ住宅や営業の再建支援を行ってこそ復興を進めることができるのではないかという提案をしていたことを大変強く思い出してこの委員会に臨んでおります。当時、私どもの党もそのような方向での実現の法案大綱を提出をさせていただいたこともあるわけでございますけれど、そういった意味では、三年前に国会に参りました私としては、阪神・淡路後の政治家ではありますが、この被災者生活再建支援法の見直しを考える上で阪神・淡路がやはり原点だというふうに思っています。
一昨日の質疑の際に紹介をしました全国災対連の先週土曜日の集会にも阪神・淡路大震災被災者ネットワークの代表の方がおいでになって、冒頭おっしゃったのは、十三年を迎えようとしているが、一番遅れているのが人間の復興だという言葉でした。これは藤本議員も一緒に聞かせていただいたんですけれども、その中で災害復興住宅の高齢化の実情をお話しになりました。
神戸市中央区のある借り上げ復興住宅で、ここは入居者四十六人の方が全員単身で、多数の方が女性。入居する際には、お互いに年寄りばっかりやなというふうに驚いたそうです。現在、一番若い方で七十一歳、平均年齢が八十歳とおっしゃいます。中心街にありながら、買物に行ける人が少なくて、週二回来てくれる小型トラックの食料販売が頼りだというんですね。九十四歳になるある女性は、震災の前は自宅でお茶とお花の先生として若い人に囲まれて楽しい暮らしをしていたんだけれども、今はその復興住宅の部屋に閉じこもっているので、手足が弱り、室内で歩くのも不自由です。震災さえなかったら自分の家で安らかに死ねたのにとお話しになっておられるというわけです。
そういった中で、二〇〇三年にその住宅でも孤独死があって、これを契機として、一つは励まし合って生きていくための食事会、そして安否確認のための朝食作戦、それを被災者の皆さんがずっと取り組んでいらっしゃるわけですよね。
このネットワークの代表の方は、元の場所で自宅再建ができておればこんな惨めなことはなかったでしょうと、そういうふうにお話しになりました。この方、代表の方御自身は、ポートアイランド第三仮設住宅百三十戸の自治会長を四年二か月なされて、最後に仮設住宅を出られたそうです。
平成十年、九八年五月ですね、最後の希望であった被災者生活再建支援法が成立をしたが、住宅本体再建の支援は認めないと決まった、それでやむを得ず復興公営住宅に応募した六十歳以上の夫婦世帯が十二件あった、だが二〇〇五年までにその世帯主十一人の方々が既に亡くなられてしまったと、そのような実情を語られた後にこのようにおっしゃいました。
住宅再建の夢は失われ、見知らぬ土地で無念の思いが死期を早めたと思われます。元のところに自宅を再建できたら人生は継続されたことでしょう。被災者生活再建支援法は、阪神・淡路大震災被災者の声と運動を原点に、国民的世論を背景に成立しました。しかし、二〇〇四年の見直しでも住宅本体建設には適用しませんでした。仏作って魂入れずだと思います。私たち被災者ネットワークは、行政が五年で打ち切った市民追悼式を続けています。六千数百人の犠牲者、関連死などを含めますと一万人にも上る犠牲者があったと思われます。全犠牲者に対して、あなた方の死は無駄にはいたしません、安全、安心して住める住宅建設のために被災者生活再建支援法に住宅本体再建支援を実現するまで戦い続けることを誓いますと、毎年一月十七日の日に誓っておられるというんですね。
今日も、この阪神・淡路以来の数々の被災地での被災者がどのような思いでこの国会を見詰めているだろうかというお話がございました。その皆さんの思いを推し量って私が考えるのは不遜だと思いますけれども、この被災者の皆さんが十三年に及ぶ悲願達成のために全国の皆さんと力を合わせたいというふうにおっしゃっておられる、その言葉、思いというのは極めて重いものがあると思います。
この法改正、見直しが成案を得て、今国会で実現をするということが是非に求められているわけですけれども、この阪神・淡路の教訓というのは、生活基盤、中でも住宅、その再建こそが復興のかなめなのであって、その住宅を取り戻していくために公的な支援が何としても求められているということだと思います。この改正の目的についてどのようにお考えか、発議者にお尋ねをいたします。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。
今、仁比先生のお話、本当に全く同感でございますし、大変重く受け止めております。
私も地元、中越大地震、先日も復興住宅から御要望がございまして、話をとにかく聞いてくれということで伺いました。そのときに率直に感じましたのは、この方たちはやはり自分たちの住宅が再建できていたならばもっと違う思いを持って生活をされていたんだろうな。今先生がおっしゃいましたように、将来に対する希望というものを住宅の再建をする過程において希望を取り戻していく、おじいちゃん、おばあちゃんたちが家を直し、今まで住んでいたところに戻っていく中で元気を取り戻していくというさまを私も中越地震のときに実際見させていただいているところでございます。
いかに住宅再建をして元の生活に戻れることを公的な支援で後押しをしていくのか、このことが大変重要だということは全く同感でございますし、そのためにも、一昨日は先生の方から私どもの法案の趣旨説明に対しまして、今日は歴史的な日になるだろうというふうなお話がございまして、大変身の引き締まる思いでございましたけれども、私も何としても皆様の声におこたえできるように、住宅本体に対するこの公的な支援というものが今回の法改正、成案を見て実現できるために頑張りたいというふうに思っております。
この法案の改正の目的につきましては、午前中来度々繰り返させていただいておりますけれども、被災者の住宅の再建が単に個人のレベルだけではなく、被災したその地域全体のコミュニティーの復興の見地からも大変重要であるということでございます。すなわち、単に経済的理由により自立困難な方の再建を図るだけではなく、被災地において被害を被った多くの方々について広く自立を促すことが私は本法のあるべき趣旨に合致したものであると考えます。その点をかんがみまして、今回提出した法案におきましては支援金の上限額を大幅に増額をさせていただき、また住宅本体の再建についても支援対象としたものでございます。
よって、この趣旨を踏まえまして、本法の目的部分についても、「経済的理由等によって」という部分と「困難なもの」というこの文言を削除をいたしまして、端的に被災者の「生活の再建を支援すること」に改めることとさせていただいたところでございます。
○仁比聡平君 今、森先生の方からお話をいただいた思いは正に与野党を超えての思いだと、私は改めて確信をいたしました。
実際に、先駆けて住宅本体への再建支援の独自の手だてを打たれた鳥取西部地震の際の片山当時知事が、日本居住福祉学会という学会が出している「知事の決断」という本の中で、講演をしておられるんですけれども、片山元知事がやっぱり住宅、居住というものが人間が生き生活をする上で一番基本となるのだということを再認識したそのエピソードとして、被災者の相談に携わっている役場の女性職員の声を紹介をしています。
相談においでになる被災をされた年を取ったおじいちゃん、おばあちゃん、家が壊れたけれどと言うけれども、相談は必死だけれども、だけれども実際に対応する手だてが自分たちにない、実際に自力で住まいを建て直そう、改修しようとする人に資金援助するなどの手を差し伸べる手だては何もない、メッセージすら与えることができない、その事態にもう耐えられません、何とか自分も助けてあげたいと精一杯ですが何もしてあげられないんです、そんな自分が歯がゆくて惨めですと言って更に泣き崩れてしまったというエピソードを紹介をしておられます。
そんな中で、住宅本体再建支援への単独策をいろんなハードルがあったけれども実現をしたときに、一番に拍手喝采を寄せてくれたのは神戸だった。そして、実際にその制度の下で、大変高齢者が多かった被災地だったわけですけれども、それでも人口の流出はほとんどなかったんですね。
今年発生をしています能登あるいは中越沖、あるいは豪雨の、せんだっては秋田のことをお話をさせていただきましたが、ここで被災者の皆さんがお一人お一人、御自身がこれまで住み続けてこられた土地、そしてその生活を取り戻していくという、その支えになってこそ支援法だし、私たちの国会の取組が本当に意味のあるものになるんだと思います。阪神・淡路の災害援護資金の問題など、私は、今回の法案の議論の中のテーマにはなってないかもしれないけれども、同じような思いで解決のために知恵を尽くす、そのことが私たちの責任なのではないかと改めて思っております。
少し思いが、述べましたけれども、具体的に二点お尋ねをしたいんですが、一つは、店舗兼住宅など生業に必要不可欠な住宅等の再建支援について、この法律上どう考えるかという点ですね。
住宅本体の再建支援に足を大きく踏み出すということが、これは大変大切です。さらに、零細の商店主さんが自宅とお店を一体として担っておられて、これが災害によって壊れる、こういう事態は各地で広がっているわけですね。これまで私どもも強く申し上げてきて、現行制度の下でも、店舗部分の被害が居住部分に、居住のための基本的機能を喪失するような影響を及ぼす場合は、これを住家の被害として調査することは可能であるという運用がされてきましたが、これは現場で周知されているとは言えない実態があります。
加えて、この店舗、この運用が、これまでの運用が本当にニーズにかなっているのかといえば、それは十分でないという実情が語られ、そして、中越でも大変問題意識を持ちましたけれども、農家の皆さんの作業場なども含めて生活と生業が一体となっているからこそ生業なわけで、そのために不可欠の住宅などの建物の再建支援、ここも拡充をされてしかるべきだというふうに私は思ってまいりました。
阪神・淡路のときでいいますと、そのような商売をされている皆さんの営業再開が復興のシンボルだというふうに言われたニュースを思い出します。これらの災害の中で、中小業者の皆さんが地域経済の重要な担い手であり、住民生活に密接に役立っている技能や技術をお持ちになり、それを活用することで営業と生活を成り立たせておられる、そういった存在として地域のコミュニティーの重要な担い手、不可欠の存在なんだということが明らかになってきたと思うんですね。
被災地が、その後も、被災後も子供からお年寄りまで安心して安全に暮らしていくことができるためには、そのような中小業者の皆さんが、多様で生き生きした、その中で住民同士が日常的なつながりを強くしながら暮らしていく、そういうコミュニティーをつくっていく、そういう役割を果たしていくことが本当に大切だと思うんです。
ですから、この店舗兼住宅の再建支援を始め、農山村でいえば営農者の皆さんのそのような不可欠の建物を始めとして、ここにも支援を私は及ぼすべきだと思いますが、提出者の皆さん、どのようにお考えか、お尋ねをいたします。
○委員以外の議員(藤本祐司君) 仁比議員とこの間同じシンポジウムで説明をさせていただきましたが、そのときも同じような意見が出されたというふうに私は記憶しております。
確かに現行法でも店舗兼住宅については住居部分に着目をして支援できることになっていますが、結局、住宅本体に今までは支援できていないということはありますので、この法律を改正することによって住宅本体あるいは店舗兼住宅の再建に一歩これは前進できるんだろうというふうに私は考えています。
この法律が成立した場合、皆さんのそうした意見を取り入れて、柔軟な運用を、やはり生業となる店舗などの再建ができないと生活再建できないじゃないかという意見は大変多くあろうかと思いますし、内閣府の検討会の中でもそのようなことが出されていますので、ここは柔軟に対応できるようにはしていきたいというふうに考えています。
○仁比聡平君 もう一点は、宅地を始めとした地盤被害、これへの支援についてこの法律上どう考えるかという問題なんです。
特に、住宅にはさほどの損傷がない、けれども、宅地被害が甚大であることによって解体、再建がやむを得なくなる場合というのが実際に中越でも中越沖でも経験をされてきて、例えば中越沖地震に関して言いますと、柏崎、刈羽の地域の地盤の特質やこれまでの造成工事の様子なども関連するのかもしれませんけれども、特に平地での地盤災害というのが大変大きな問題になっておりますですね。これはもう委員各位御存じのとおりかと思います。
これは柏崎市の政府への要請書を拝見をしましても、これまでの急傾斜地崩壊対策事業など、がけの問題としてとらえて高さを特例措置で緩和をしていこうということで、中越のときには三メートルにまで特例措置ということになったようですけれども、それでは平地だと三メートルもないということで適用されないという実情があるわけで、これを二メートルにまで引き下げられないか、あるいは被災者の中からは、一・五メートルまで下げて救ってくれないかというような本当に痛切なお話がございます。
このように、これまである手だてを何とか被災地の要求に合うようにかなえていくということは私たちのこれはこれで一つの大きな責務だと思いますし、実現をさせなきゃいけませんけれど、支援法の中でそのような宅地被害についてはもう正面から支援の対象とするということをはっきりさせることも大事なのではないかと思いますけれど、いかがでしょうか。
○森ゆうこ君 今ほど仁比先生からの御指摘がございましたことは、発議者水岡議員、そして富岡議員ともに我々の被災者支援法改正案プロジェクトチームで先般、直接、柏崎、被災地を訪れまして、被災者の皆さん、それから行政当局からもお話をいただき、確認をしてきたところでございます。
御指摘のように、地盤災害、特に中越沖地震につきましては液状化現象ということで大変、見た目は何ともないんですね、家壊れてないんですけれども、中へ入ってみるともう住めない、そういう状況がございまして、内閣府の中間報告におきましても今の現制度ではそれに対応十分できていないということで、これは内閣府の中間報告の十二ページに書いてございますが、住宅に直接の被害がなくとも、地盤被害のためにそのままでは居住できない場合や隣接地に影響を及ぼす場合については現行法では支援金の支給対象とはなっておらず、被災者の生活再建のためにはこのような場合も対象とすべきといった指摘があるところであると、このようになってございます。
そこで、私どものこの改正案につきましては、今回の改正後、この被災者生活再建支援法においては、地盤被害を受けた世帯については、被災世帯として定義はしておりませんけれども、全壊と同等の被害を受けたと認められる世帯として政令で定めるものは全壊世帯に含めるものとしていることから、例えば、住宅の被害はなくても地盤被害によって住宅の解体に至った世帯については政令で定めることによって全壊世帯として取り扱っていくべきものと考えております。また、解体に至らず補修、補強することとした場合であっても、その被害の程度により、大規模半壊、また、私ども今回、半壊ということを入れさせていただいておりますが、大規模半壊、半壊の認定を柔軟に行い、その状況に応じた支援を行っていくことが必要と考えております。
なお、本法案では半壊世帯を対象に含めることとしておりますので、地盤被害やそれから水害の被害、一昨日も御指摘ございました、先生からの、そういった水害被害などの場合においても現行法よりも支援の対象となりやすいものとなっているということを申し添えさせていただきたいというふうに思います。
○仁比聡平君 時間が参りましたので、最後、要望だけ申し上げておきたいと思うんですけれども、遡及適用の問題については一昨日私の立場は議論をさせていただきましたので、もう皆さん御了解のとおりでございまして、何としても成案を得て、今国会で成立をさせなければならないと思います。
最後に、本日の審議を聞いておりましても、本体再建への支援、それから要件の緩和、それから制度の仕組みはいずれいろいろ議論があるとしても、目の前にいる被災者にしっかりと必ず手を差し伸べるという思いは一つだと思うんですね。そういう意味で、今国会で成案を得るとともに、実際にこれから運用をしていく中でいろんな実情や要求が出てくるんだろうと思うんです。そういった意味での今後の見直しを講ずるんだということも、この今回の見直しの中でもはっきりとさせていくことが当然だというふうに思っております。
御答弁をすれば、うなずいていらっしゃいますので、そうだというふうにおっしゃられるんだと思いますが、時間が参りましたので、これで終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○委員長(一川保夫君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
午後二時三十一分散会
2007年11月22日
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