先日、久しぶりに大分県の由布院温泉を訪れた。大分県選出の足立信也参議院議員の支援者の集いの賑やかしを兼ねて、同僚10人と由布院に宿泊した。私の由布院訪問は、確か8年ぶり位だと思う。由布院は、その時と比べて随分変わったような気がした。特に、駅からのメインストリートや金鱗湖の周辺が大きく変わってしまった。
今回、由布院を一流の温泉町に育てあげた方々の中心人物の一人である中谷健太郎氏と会ってお話する機会ができた。2時間程度の時間だったと思う。中谷氏の奥様にもお会いすることができた。光栄である。
さて、私が中谷氏に「由布院は、以前と比べて随分変わりましたね。」と言うと、中谷氏は、「ここ6〜7年のことです」とおっしゃった。由布院の名が全国に轟くようになったことから、外資、つまり由布院以外の資本が押し寄せたことにその原因の一端があるということだ。外資は、「自分たちのお金でやるのだから、とやかく言われたくない。」と主張し、由布院独特の魅力をよくある一般的なものにしてしまったのではないか。結果として、私の目からみると、由布院もいわゆる“観光地化”しつつあるようで、ちょっと心配だ。
由布院は、5年や6年で一流になったわけではない。私の知る限り、一流と言われるようになるまで、最低でも20年はかかっている。由布院は、大資本による開発型温泉観光地ではなく、地元の創意と工夫による“町おこし型”の温泉地である。その努力が生んだ一つ一つの魅力の蓄積が、由布院独特の風情や文化を形作ってきたのである。そのために、時間も必要だったが、それ故に由布院の魅力は継続していたのである。それが、最近の経済至上主義の波によって、由布院の一部の地域が、普通のどこにでもある観光地になってしまった。地域全体として文化の香りが薄まりつつある印象を受けた。
ただ、そんな由布院でも安心したこともあった。中谷健太郎氏が経営する「亀の井別荘」の本質は何も変わっていなかったことだ。「亀の井別荘」の食事は、近隣農家で作られた有機野菜や地元産の肉や川魚が中心である。それらを丁寧に調理した食事は、もてなしの心をしっかりと伝えてくれるだけでなく、体の中から浄化されるような癒しを与えてくれる。また、調度品の趣味のよさと適度な贅沢感はなんとも心地よい。とかく高級旅館では高価で豪華な調度品を揃えているケースが多いが、亀の井別荘では安心して時間を過ごすことができる。
私は、参議院議員に当選する前は15年間ほどUFJ総研で地域振興、特に観光振興を専門に調査研究活動を行ってきた。さらに遡ること、大学卒業後6年ほどはホスピタリティの現場(ホテルなどの接客業)で仕事をした経験がある。はたまた、私にとって旅行は趣味と実益を兼ねた行動でもある。こういう私からみると、ここ数年の由布院の変化には不安を覚える一方で、亀の井別荘の変わらぬおもてなしの質の高さを何よりうれしく思うのである。私は今後も街づくりや町おこしという視点から、また1人のファンとしても由布院を見守り続けていこうと考えている。
(2008年3月11日)
2008年03月11日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/89125624
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.seesaa.jp/tb/89125624
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
