自民党は、国と地方の公務員定員を10年間で20%純減する目標を掲げ、国家公務員については5年間で5%の純減の中間目標を決定した。地方公務員についても10年間で61.7万人の純減目標を立てた。「小さな政府」を作るために、行政の業務を効率化しようということである。裏を返せば、これまで公務員の働き方が非効率であったことを認めることであり、政府自身の怠慢を棚に上げての主張である。
民主党も公務員制度改革については、わが静岡県の渡辺周衆議院議員を座長として調査会を立ち上げる。メンバーは未定の部分もあるが、今後、この公務員制度改革は、与野党を問わず、活発な議論の場につくこととなる。待ったなしである。
公務員と一口に言っても、業務の内容も位置づけも異なる。質が落ち、量が減ったら困る業務もあれば、困らない業務や電子化やシステム対応でまかなえる業務もある。よって、私は、公務員を十把一絡げで論じることは乱暴だと考えている。また、民間に仕事を移しても成り立つ業務もあれば、市場原理に任せるとかえってコストが高くなる業務もある。小泉総理ではないが、「公務員も色々」である。ただ、色々とは言っても、公務員は、民間準拠が前提である。それ故、例えば、民間企業に与えられている労働基本権を公務員にも付与するといったことも重要課題だ。
今や民間企業、特にある程度の規模の企業(例えば、国家公務員の給与のベースとなる従業員100名以上の企業)では、評価制度を導入する企業が増加している。よって、公務員の給与や昇級・昇格を決定する際は、評価に基づいて判断することが当然と考えられるようになっている。
国家公務員の給与は、人事院が民間準拠を前提に給与等を調査し、勧告する仕組みである。民間企業のように労使交渉で決まるわけではない。その人事院は、国家公務員に対して評価制度を導入しようと試みている。来年1月から課長および課長補佐を対象に試行段階に入る。一気に完璧な評価制度を作り上げることは困難であるため、試行期間を設け、徐々に完全な制度に近づけていこうという方法である。この手法には進化論者である私も賛成である。ただ、デッド(完全導入目標時期)を予め決めていないところが問題だ。例えば、3年後なら3年後と決め、2008年度から完全導入すると決めるべきである。そうでなければ、完全実施がおぼつかなくなってしまう。
公務員は、収益目的で働いているわけではない。そのため、量的評価はなかなか難しい。「今期いくらか売り上げたから評価を上げる」といった方法を採ることはできない。どの程度のコストを切りつめたかは評価できるが、それは最終的なパフォーマンスとの見合いで評価が分かれることになる。そのため、パフォーマンスを質的に評価することとなるため、コストを切りつめたといっても結局量的評価は難しい。となると、公的サービスの質を図る方法を考えなくてはならない。
評価制度を導入している企業は、評価者はその上司であることが一般的である。そのほか、同僚の評価や部下を含めた360度評価を導入する企業もある。それらを参考にすると、公務員の評価者は、上司、同僚のほかに住民の評価を加えたら如何だろうか。レストランに行くと、顧客満足度(CS)調査のためにアンケート用紙がテーブルによく置いてある。これと同様に、役所の窓口で、住民の方々に担当者を評価してもらう仕組みを導入してはいかがだろうか。
国家公務員の場合は、一般の国民とは直接接触はないため、国民の皆様には評価の判断はしにくい。その点、地方公務員、特に市町村の職員や教員の場合は、住民の方々との接触は頻繁であるから、この方法は有用であろう。
私は、アメリカの大学院に通ったが、そこでは当たり前のように講義を受ける生徒が先生の評価を行い、ランキングが冊子になって公表されていた。「評価は上司がすること」という既成概念にとらわれない評価制度を作ることも検討すべきである。
公務員制度改革は、単に給与や人員を削減するという安易な発想ではなく、評価制度を導入して業務に見合った給与や人員に改めるという発想で捉えるべきである。そのためには、公務員の待遇を聖域化しないで、情報をオープンにして、広く意見を求めることが肝要である。
公務員制度改革は、公務員いじめではない。これまでベールに隠されていた公務員の待遇等を全て明らかにすることによって、国民の皆さんに公務員を理解してもらう絶好の機会と捉えることが大切である。
2005年11月14日
2005年11月08日
vol.040:閉会中のおしごと
参議院議員になって間もない昨年の今の時期には、臨時国会が開かれていた。私もその臨時国会では10月29日に初めての質問に立った。今年はというと、総選挙直後に特別国会が開かれ、その特別国会は11月1日(火)に閉会した。昨年の臨時国会は、12月に入ってから閉会したため、閉会とともに年末の気分となったが、今年は年末までまだまだ日がある。なんとなく変な感じだ。
さて、通常国会が始まる1月20日頃(日程は決まっていないが、例年のことを考えるとおそらく1月20日頃に通常国会が始まるのではないかと想定できる)までの約2ヶ月半は、私のような新人議員は、国会に来なくても済むのかと思っていた。ところが、この閉会中にもたくさんの仕事があるようだ。
まずは、民主党が行財政改革の柱として既に取り組んできた約400兆円(重複分を除いて約200兆円)の特別会計の見直しに着手するための要員に借り出された。政府の予算は、約80兆円の一般会計とは別に31の特別会計がある。その特別会計は、使い道が決まっており、一般会計と比べて監視が行き届かない。構造的にも複雑で外部からもわかりにくく、無駄な事業の温床となっている。民主党の指摘を受けて、政府も見直しに取りかかっている。
また、毎年末には政府は予算案を作成する。民主党も独自案を策定する。政府は約33万人の官僚をバックに予算案を策定しており、与党はそれを承認するだけである。一方、民主党は独自の政策をベースに予算案を策定するが、その作業は国会議員自らが行う。民主党国会議員数約200名の知恵と33万人の官僚の知恵との戦いである。それ故、全く同レベルの予算を作ろうというのは、さすがに無理がある。民主党としては、重点的に取り組む政策や事業に関して予算を策定し、総額としてどの程度の予算額とすべきかという大枠を示す程度になると思う。まだ、最終的な方針が固まっていないが、人的側面や時間的側面から考えると、あくまでも個人的な意見としては、その程度になるような気がする。
私は、この予算の策定と特別会計見直しを担当することになった。予算調査会と決算行政監視調査会のメンバーに参加することになったのだ。そのため、おそらく12月中旬までは、会議やらヒアリング(省庁からの聞き取り)、さらには作業班として民主党案のたたき台を作成するために、週の半分は国会事務所に来なければならない。
閉会中は、静岡県内で多くの時間を過ごすことができると思っていたが、そんなわけで、少々当てが外れてしまった。もっとも、税金の使い方を正すことは、国会議員の重大な仕事の1つであるため、一所懸命に取り組むつもりである。政府案と是非比べてみて欲しい。
さて、通常国会が始まる1月20日頃(日程は決まっていないが、例年のことを考えるとおそらく1月20日頃に通常国会が始まるのではないかと想定できる)までの約2ヶ月半は、私のような新人議員は、国会に来なくても済むのかと思っていた。ところが、この閉会中にもたくさんの仕事があるようだ。
まずは、民主党が行財政改革の柱として既に取り組んできた約400兆円(重複分を除いて約200兆円)の特別会計の見直しに着手するための要員に借り出された。政府の予算は、約80兆円の一般会計とは別に31の特別会計がある。その特別会計は、使い道が決まっており、一般会計と比べて監視が行き届かない。構造的にも複雑で外部からもわかりにくく、無駄な事業の温床となっている。民主党の指摘を受けて、政府も見直しに取りかかっている。
また、毎年末には政府は予算案を作成する。民主党も独自案を策定する。政府は約33万人の官僚をバックに予算案を策定しており、与党はそれを承認するだけである。一方、民主党は独自の政策をベースに予算案を策定するが、その作業は国会議員自らが行う。民主党国会議員数約200名の知恵と33万人の官僚の知恵との戦いである。それ故、全く同レベルの予算を作ろうというのは、さすがに無理がある。民主党としては、重点的に取り組む政策や事業に関して予算を策定し、総額としてどの程度の予算額とすべきかという大枠を示す程度になると思う。まだ、最終的な方針が固まっていないが、人的側面や時間的側面から考えると、あくまでも個人的な意見としては、その程度になるような気がする。
私は、この予算の策定と特別会計見直しを担当することになった。予算調査会と決算行政監視調査会のメンバーに参加することになったのだ。そのため、おそらく12月中旬までは、会議やらヒアリング(省庁からの聞き取り)、さらには作業班として民主党案のたたき台を作成するために、週の半分は国会事務所に来なければならない。
閉会中は、静岡県内で多くの時間を過ごすことができると思っていたが、そんなわけで、少々当てが外れてしまった。もっとも、税金の使い方を正すことは、国会議員の重大な仕事の1つであるため、一所懸命に取り組むつもりである。政府案と是非比べてみて欲しい。
2005年10月28日
vol.039:NHKは民営化すべきか
今特別国会での私の全質問が終了した。14日の郵政民営化特別委員会に始まり、18日、20日、そして25日の総務委員会で終了した。18日は、麻生大臣所信と人事院勧告(国家公務員の人事・給与制度等)および郵便法の一部改正についての質問であった。20日はNHKに関する集中審議。その様子は夜中、録画で放映された。25日は、電波法と放送法の改正。私は主として放送局の外資規制(間接規制)について質問した。最近、楽天とTBSの買収(経営統合)の問題が持ち上がった。フジテレビ・ニッポン放送とライブドアの問題に続き、IT企業が通信と放送の融合を捉えての株取得である。今回の法案である放送局の外資規制は、このライブドアとフジテレビの事件をきっかけに、政府が自民党から言われて慌てて法整備しようとしたものである。
20日と25日は、マスメディア、特にテレビ局に関しての質問であった。お陰様で、NHKをはじめ、マスメディアにも少々詳しくなったような気がする。
さて、そのNHK。NHKは昨年からの一連の不祥事が原因で、受信料の不払い件数が127万件に達し、予算からすると234億円の収入減となっている。それをきっかけとして、NHKは「新生プラン」を公表したが、巷には、NHKを民営化すれば良いという意見が持ち上がっている。そこで、今回のホンネ・コメントは、NHKの民営化について。
私は、NHK民営化論には賛成しない。それは何よりもテレビの影響力は大きいうえ、我々が安心して生活するためには迅速かつ正確な災害情報や緊急的な情報が必要不可欠だからである。地震や災害が発生した時、我々は真っ先にNHKにチャンネルを合わせるのではないだろうか。さらに言えば、NHKは商業放送(民放)とは異なり、視聴率至上主義に走らず、教育的な番組や文化性の高い番組、あるいは様々な啓蒙・啓発に役立つ番組を放送するために必要である。
裏を返せば、良い番組が必ずしも視聴率が高いとは限らない。しかし、視聴率が高い番組は、視聴者の欲求をある程度捉えているとも言える。その欲求を民放が担えば良いのではないか。つまり、民間放送局への規制は最小限にとどめ、市場に任せても良いのではないかと考える。放送と通信が融合し、多メディア多チャンネル時代になった今、“多選択の中の責任ある個人の意思決定”が、今求められていることである。だからこそ、放送局の外資規制には積極的には賛成できない。株式を上場しておいて、規制をかけて欲しいというのも、よく理解できない。
公共放送と民間放送の役割を明確にして、全体として放送事業が国民の生活を豊かにすることが求められる。有限で希少性の高い電波は公共性が高い。故に、テレビで5波(総合・教育・衛星第一・第二、ハイビジョン)をNHKが保有することは、ある意味で民業圧迫に当たるとも考えられる。
NHK民営化論議ではなく、むしろ5波のうち、公共放送としての役割を果たすべき3波(総合・教育・衛星第一)に絞り、その他の2波を放出することによって、新規参入を促すようにしては如何だろうか。NHKの民営化よりも、有限希少性の高い電波の有効利用を促進することの方が、我々視聴者の満足を満たすことになると思う。皆さんは、どのように考えますか。
ところで、放送事業は総務省の許認可事業なので、テレビは多かれ少なかれ政府の関与があることを認識していますか。
20日と25日は、マスメディア、特にテレビ局に関しての質問であった。お陰様で、NHKをはじめ、マスメディアにも少々詳しくなったような気がする。
さて、そのNHK。NHKは昨年からの一連の不祥事が原因で、受信料の不払い件数が127万件に達し、予算からすると234億円の収入減となっている。それをきっかけとして、NHKは「新生プラン」を公表したが、巷には、NHKを民営化すれば良いという意見が持ち上がっている。そこで、今回のホンネ・コメントは、NHKの民営化について。
私は、NHK民営化論には賛成しない。それは何よりもテレビの影響力は大きいうえ、我々が安心して生活するためには迅速かつ正確な災害情報や緊急的な情報が必要不可欠だからである。地震や災害が発生した時、我々は真っ先にNHKにチャンネルを合わせるのではないだろうか。さらに言えば、NHKは商業放送(民放)とは異なり、視聴率至上主義に走らず、教育的な番組や文化性の高い番組、あるいは様々な啓蒙・啓発に役立つ番組を放送するために必要である。
裏を返せば、良い番組が必ずしも視聴率が高いとは限らない。しかし、視聴率が高い番組は、視聴者の欲求をある程度捉えているとも言える。その欲求を民放が担えば良いのではないか。つまり、民間放送局への規制は最小限にとどめ、市場に任せても良いのではないかと考える。放送と通信が融合し、多メディア多チャンネル時代になった今、“多選択の中の責任ある個人の意思決定”が、今求められていることである。だからこそ、放送局の外資規制には積極的には賛成できない。株式を上場しておいて、規制をかけて欲しいというのも、よく理解できない。
公共放送と民間放送の役割を明確にして、全体として放送事業が国民の生活を豊かにすることが求められる。有限で希少性の高い電波は公共性が高い。故に、テレビで5波(総合・教育・衛星第一・第二、ハイビジョン)をNHKが保有することは、ある意味で民業圧迫に当たるとも考えられる。
NHK民営化論議ではなく、むしろ5波のうち、公共放送としての役割を果たすべき3波(総合・教育・衛星第一)に絞り、その他の2波を放出することによって、新規参入を促すようにしては如何だろうか。NHKの民営化よりも、有限希少性の高い電波の有効利用を促進することの方が、我々視聴者の満足を満たすことになると思う。皆さんは、どのように考えますか。
ところで、放送事業は総務省の許認可事業なので、テレビは多かれ少なかれ政府の関与があることを認識していますか。
2005年10月07日
vol.038:1年に1回すら国会で質問しない議員が誕生?!
本日10月7日(金)から、衆院の郵政民営化特別委員会が始まった。始まったと言っても政府与党は、前通常国会で十分な審議をしたからという理由で、来週早々には衆院をこの法案を通過させたい意向のようだ。しかし、8月8日の衆院解散は、小泉郵政民営化法案を成立させることが目的だった。しかも、今特別国会には民主党は対案を示した。それ故、衆院でたった2〜3日で終了させるというのは、あまりにも強引であり、安易であるように思えてならない。
さて、国会は、こうした特別委員会や常任委員会を中心とした“委員会主義”を採っている。すなわち、本会議での審議はどちらかと言えば形式であって、委員会での議論を主体に法案審議が進む。しかし、自民党の場合は、記録が公表されない党内議論(部会や総務会等)が、議事録として残る委員会よりも重要とされている。つまり、与党の議席数が過半数を超えた場合、党内でコンセンサス(同意)がとれれば、委員会審議はどうでもよい。必ず、自民党の意思通りに法案の成否が決まるからである(前国会での郵政民営化法案は、自民党の中でコンセンサスがとれなかったが、あのような事例は極めて稀である)。
となれば、自民党は委員会では真剣には議論したがらない。与党は、委員数から考えれば質問時間も多く取れるはずだが、自民党は党内で結論が出ているためなのか、現実には委員会ではあまり質問しない。
今回の総選挙で自民党は議席を大幅に増やした。議席が増えた分、自民党議員の各委員会での委員数も増加した。質問しない議員が増加したことになる。我々民主党は質問の順番が回ってくる回数が多く、1回の時間も長い。一方で、自民党議員は質問の順番がなかなか回ってこないし、回ってきたとしても時間は短い。1年に1回も質問しない国会議員が出るかもしれない。
総選挙で政治とはかけ離れた国会議員が複数誕生してしまった。誰とは言わないが、テレビ、雑誌でお馴染みの方々だ。歳費や文書通信交通滞在費、公設秘書の給与、その他の経費をあわせて、国会議員1人当たりにかかる費用は1億円と言われている。さらに、見えない経費として、議員会館の事務所使用料、備品代など、細かな経費も含めると1億円では収まらない。国民の皆さんは、税金1億円以上を投じて国会議員を雇っていることになる。小泉総理は、「当選してすぐ働ける国会議員ばかりではない。もう少し暖かく見守ってあげて欲しい」という趣旨の発言をした。暖かく見守るために1億円の税金を使うことが、果たして納得性があるのか。本会議で拍手したり、野次を飛ばしたりするだけに、税金1億円を使っていることになってしまう。
もっとも、選挙で選ばれたことを考えると、当の国会議員本人だけに責任があるわけではない。出馬させた政党の責任でもあり、投票した有権者の皆さんの責任でもある。せめて、国会議員には、公の監視があり、議事録に記録が残る委員会での活発な議論に参加してもらいたいものだ。
地元に戻って活動したり、顔を出したりすることは、それなりの評価を受けて然るべきである。しかし、それだけでなく、委員会や本会議で、何回、何時間、質問したのかも評価して欲しい。質問内容までは評価できないかもしれないが、数と時間の評価は比較的容易である。地元のマスコミの方々も、地元(都道府県内)の国会議員の評価として、国会での質問回数と時間を公表してみたらどうだろうか。もちろん、委員会等での質問数だけでなく、議員立法の数、党内の役割での仕事など、評価となりうるその他の活動を含め、主観ではなく、客観的な指標をマスコミの方々が集約して公表してみたらどうだろうか。
ところで、皆さんも、街頭演説、挨拶回り、座談会等で国会議員に会ったら、是非、その国会議員に聞いて欲しい。「今年何回、何時間、どの委員会で質問したの?」
さて、国会は、こうした特別委員会や常任委員会を中心とした“委員会主義”を採っている。すなわち、本会議での審議はどちらかと言えば形式であって、委員会での議論を主体に法案審議が進む。しかし、自民党の場合は、記録が公表されない党内議論(部会や総務会等)が、議事録として残る委員会よりも重要とされている。つまり、与党の議席数が過半数を超えた場合、党内でコンセンサス(同意)がとれれば、委員会審議はどうでもよい。必ず、自民党の意思通りに法案の成否が決まるからである(前国会での郵政民営化法案は、自民党の中でコンセンサスがとれなかったが、あのような事例は極めて稀である)。
となれば、自民党は委員会では真剣には議論したがらない。与党は、委員数から考えれば質問時間も多く取れるはずだが、自民党は党内で結論が出ているためなのか、現実には委員会ではあまり質問しない。
今回の総選挙で自民党は議席を大幅に増やした。議席が増えた分、自民党議員の各委員会での委員数も増加した。質問しない議員が増加したことになる。我々民主党は質問の順番が回ってくる回数が多く、1回の時間も長い。一方で、自民党議員は質問の順番がなかなか回ってこないし、回ってきたとしても時間は短い。1年に1回も質問しない国会議員が出るかもしれない。
総選挙で政治とはかけ離れた国会議員が複数誕生してしまった。誰とは言わないが、テレビ、雑誌でお馴染みの方々だ。歳費や文書通信交通滞在費、公設秘書の給与、その他の経費をあわせて、国会議員1人当たりにかかる費用は1億円と言われている。さらに、見えない経費として、議員会館の事務所使用料、備品代など、細かな経費も含めると1億円では収まらない。国民の皆さんは、税金1億円以上を投じて国会議員を雇っていることになる。小泉総理は、「当選してすぐ働ける国会議員ばかりではない。もう少し暖かく見守ってあげて欲しい」という趣旨の発言をした。暖かく見守るために1億円の税金を使うことが、果たして納得性があるのか。本会議で拍手したり、野次を飛ばしたりするだけに、税金1億円を使っていることになってしまう。
もっとも、選挙で選ばれたことを考えると、当の国会議員本人だけに責任があるわけではない。出馬させた政党の責任でもあり、投票した有権者の皆さんの責任でもある。せめて、国会議員には、公の監視があり、議事録に記録が残る委員会での活発な議論に参加してもらいたいものだ。
地元に戻って活動したり、顔を出したりすることは、それなりの評価を受けて然るべきである。しかし、それだけでなく、委員会や本会議で、何回、何時間、質問したのかも評価して欲しい。質問内容までは評価できないかもしれないが、数と時間の評価は比較的容易である。地元のマスコミの方々も、地元(都道府県内)の国会議員の評価として、国会での質問回数と時間を公表してみたらどうだろうか。もちろん、委員会等での質問数だけでなく、議員立法の数、党内の役割での仕事など、評価となりうるその他の活動を含め、主観ではなく、客観的な指標をマスコミの方々が集約して公表してみたらどうだろうか。
ところで、皆さんも、街頭演説、挨拶回り、座談会等で国会議員に会ったら、是非、その国会議員に聞いて欲しい。「今年何回、何時間、どの委員会で質問したの?」
2005年09月27日
vol.037:小泉首相の所信表明演説、賞味期限は10月中旬まで
9月21日から特別国会が始まった。26日(月)には、衆参の本会議で小泉首相の所信表明演説が行なわれた。演説時間は14分。私は演説が短いからいけないというつもりはない。短くてもしっかりと政権運営の方針を述べていれば全く問題はない。しかし、今回の小泉首相の演説はお世辞にも評価できない。
自民党の新人議員の方々や郵政民営化反対の急先鋒だったはずの岐阜の某議員は、こぞって小泉首相の演説を褒め称えた。しかし、そのコメントを聞くと内容を評価したのはわずかの議員で、むしろ演説の力強さや小泉首相の自信に対する評価だった。
演説内容は、結局選挙時の街頭演説と同じ。郵政民営化の意義と反対することがおかしいことを繰り返し言っていただけだった。郵政民営化について約半分の時間を割き、その他の山積する問題については政策課題を羅列したに過ぎなかった。
小泉自民党は10月中旬までに郵政民営化法案を成立させる意気込みである。数の論理から言えば、成立は必至である。ということは、郵政民営化だけに絞った今回の所信表明演説の有効期間は、わずか1ヶ月足らずということになる。それ以降の方針は、「良きに計らえ」と執行部と官僚に丸投げしようとでも言うのだろう。
演説の結びに次のような下りがあった。「今まで郵政民営化は『暴論』でないかとの指摘もありましたが、総選挙の結果、国民は『正論』であるとの審判を下したと思います。」と。しかし、選挙結果を見ると、確かに議席数は与党の327に対し、野党は153であるが、得票数は与党と野党とはそれほど差はなかった。小選挙区では、与党と野党とでは実は野党の方が得票数は多い。無所属で郵政民営化賛成の方もいたので半々という結果だった。比例区の場合は、与党と野党は51%対49%とやはり半々に近く、拮抗している。これで郵政民営化は「正論」と言い切ってしまうことは、少し乱暴すぎる。総理が本当にこのような認識だと考えると、呆れて思わず笑ってしまう。正直、所信表明演説を聞いて野次を飛ばす議員もいたが、私は思わず吹き出してしまった。
小泉総理の所信表明演説は明らかに×(バツ)だった。今週行われる代表質問には、しっかり答弁してもらいたい。そうでなければ、小泉首相には国民の皆様からの期待が大きいだけに、裏切ると政治家への不信感がさらに広がってしまう。そうなると、我々にも、日本の政治にも悪影響が出る。小泉総理、どうかひとつお願いしますよ。
自民党の新人議員の方々や郵政民営化反対の急先鋒だったはずの岐阜の某議員は、こぞって小泉首相の演説を褒め称えた。しかし、そのコメントを聞くと内容を評価したのはわずかの議員で、むしろ演説の力強さや小泉首相の自信に対する評価だった。
演説内容は、結局選挙時の街頭演説と同じ。郵政民営化の意義と反対することがおかしいことを繰り返し言っていただけだった。郵政民営化について約半分の時間を割き、その他の山積する問題については政策課題を羅列したに過ぎなかった。
小泉自民党は10月中旬までに郵政民営化法案を成立させる意気込みである。数の論理から言えば、成立は必至である。ということは、郵政民営化だけに絞った今回の所信表明演説の有効期間は、わずか1ヶ月足らずということになる。それ以降の方針は、「良きに計らえ」と執行部と官僚に丸投げしようとでも言うのだろう。
演説の結びに次のような下りがあった。「今まで郵政民営化は『暴論』でないかとの指摘もありましたが、総選挙の結果、国民は『正論』であるとの審判を下したと思います。」と。しかし、選挙結果を見ると、確かに議席数は与党の327に対し、野党は153であるが、得票数は与党と野党とはそれほど差はなかった。小選挙区では、与党と野党とでは実は野党の方が得票数は多い。無所属で郵政民営化賛成の方もいたので半々という結果だった。比例区の場合は、与党と野党は51%対49%とやはり半々に近く、拮抗している。これで郵政民営化は「正論」と言い切ってしまうことは、少し乱暴すぎる。総理が本当にこのような認識だと考えると、呆れて思わず笑ってしまう。正直、所信表明演説を聞いて野次を飛ばす議員もいたが、私は思わず吹き出してしまった。
小泉総理の所信表明演説は明らかに×(バツ)だった。今週行われる代表質問には、しっかり答弁してもらいたい。そうでなければ、小泉首相には国民の皆様からの期待が大きいだけに、裏切ると政治家への不信感がさらに広がってしまう。そうなると、我々にも、日本の政治にも悪影響が出る。小泉総理、どうかひとつお願いしますよ。
