9月12日の安倍総理の突然の辞任以降、報道の中心が自民党総裁に移った。テレビやラジオ、新聞までも自民党総裁選挙の話題に振り回されている。今の衆議院の勢力構造をみると、自民党総裁が日本の内閣総理大臣になることは明らかであるため、自民党総裁選イコール国のトップを選ぶ選挙となるが故に報道の中心テーマになることは、当然といえば当然のことである。民主党の国会議員である私からすると、してやられたという感じもする。完全に自民党にメディアジャックされてしまった。
福田康夫候補と麻生太郎候補のご両人は、一日に何度もテレビに映る。それに伴って自民党の支持率が回復する。その支持率は、民主党に近づき、追い抜く。安倍内閣があまりにもお粗末だったから、新内閣への期待感が高まり、支持率が上昇するというのもなんとなく理解できる気もする。しかし、冷静に考えると何かおかしい。
そもそも、政治的空白を招いた原因は自民党にある。国会を空転させたのも自民党、国際的な信用力を低下させたのも自民党。常識的に考えれば、国民はそんな自民党に怒って、支持率は低下するはずだ。支持率が上昇するというのは摩訶不思議な現象である。国会が始まったと思ったら事実上の休会状態。民主党が委員会を開きたくても自民党の受け入れ体制が整っていないという理由で休眠状態。それこそ自民党のおかげで国会運営に無駄な経費を払い続けているにもかかわらず、自民党総裁候補に熱狂する有権者たち。候補者以外の自民党の国会議員たちも意気揚々と街頭演説に臨んでいる。通常の神経の持ち主ならば、申し訳なさそうに振舞うはずだ。2名の候補者国民に対しての謝罪もなく、これまでの自民党の政策を自らで否定して人気を取ろうとする。もはや、滑稽だ。ひとり芝居とはこのことをいうのだろう
電波をジャックされたメディアもあまりその矛盾点についてはコメントしない。国民の皆さんには、自民党総裁選を感情だけで判断しないで、冷静に論理的に考えてチェックして欲しい。自民党総裁は23日に決定し、内閣総理大臣は25日に決まる予定だ。そろそろ、普通の国会にしていきたいものだ。(2007年9月21日)
2007年09月21日
2007年09月12日
vol.090 これぞ安倍総理の究極のサプライズだ!?
9月12日の午後2時、安倍総理が突然辞任の意向を示した。臨時国会が始まり、所信表明を終えたばかり、しかも衆議院で代表質問が始まる直前の出来事である。
総理の辞任が体調面あるいは精神面のことであるならば、ある意味致し方ないとも言えるが、そうでないらしい。そうであれば、安倍総理のとった行動は、無責任な行動だといわざるを得ない。テロ特別措置法の延長、つまりインド洋での給油活動を延長することにあれだけ執念を燃やしていたことを考えると、このタイミングでの辞任は理解できない。
総理は記者会見で、「自分が総理にとどまるとさらに状況が悪くなる」という趣旨のことを言った。局面を転換するために辞任するという。その認識は正しいかもしれない。しかし、その目的はあくまでテロ特措法の延長であって、国益のためではない。総理は、法律の成立が国益と考えているのだろうが、必ずしも、それが国民の意見とは限らない。先の参議院議員選挙がその証明の1つである。テロ特措法を理由にするのであれば、安倍総理の思い上がりである。そんなことだから、安倍総理は民意とかけ離れていても気がつかないと批判されるである。
考えてみると、安倍総理が誕生して以来、総理は何をしてきたのだろうか。年金記録の問題こそ民主党のお手柄だが、それ以外はすべて安倍内閣が勝手に逆風を吹かし続けてきた。政治家のカネや利権の問題、大臣の不用意な発言、それらをかばい続けた安倍総理ご本人。我々民主党をはじめとする野党、そして国民は、次から次へと噴出した問題に対しては、追及者または傍観者として観ているだけで、安倍内閣は自滅していった。まさに安倍総理のひとり相撲である。
9月10日の安倍総理の所信表明演説。14時からの衆議院本会議では味方というか仲間の与党が7割。一方、14:30からの参議院本会議では、仲間(与党)より敵(野党)が多い。野党からの野次はそれほどではなかったと思うが、確かに味方の拍手は少なかった。安倍総理が与野党逆転を体感した瞬間だったに違いない。頭では与野党逆転がわかっているつもりでも、参議院で演説して初めて与野党逆転、民主党の第一党の意味を実感したのではないだろうか。だからこそ、所信表明を終えたにもかかわらず、辞任を決意したのだろう。こうした与野党逆転の状況で総理を続けることは我慢できないと考えたのかもしれない。
安倍総理が辞任した方が日本の政治にとってはベターではある。その意味では良い判断である。安倍内閣が続けば続くほど、野党にとっては戦いやすいことは明白であるものの、それは日本国にとってはマイナスであった。
先月末の安倍改造内閣にはサプライズはなかったが、安倍総理の突然の辞任というサプライズを残していたとは夢にも考えていなかった。総理の辞任で、国会がしばらく空転する。政治に空白を作るのは良くないと言っていた本人が空白を作ってしまった。しかし、これでひとり相撲が終わる。
(2007年9月12日)
総理の辞任が体調面あるいは精神面のことであるならば、ある意味致し方ないとも言えるが、そうでないらしい。そうであれば、安倍総理のとった行動は、無責任な行動だといわざるを得ない。テロ特別措置法の延長、つまりインド洋での給油活動を延長することにあれだけ執念を燃やしていたことを考えると、このタイミングでの辞任は理解できない。
総理は記者会見で、「自分が総理にとどまるとさらに状況が悪くなる」という趣旨のことを言った。局面を転換するために辞任するという。その認識は正しいかもしれない。しかし、その目的はあくまでテロ特措法の延長であって、国益のためではない。総理は、法律の成立が国益と考えているのだろうが、必ずしも、それが国民の意見とは限らない。先の参議院議員選挙がその証明の1つである。テロ特措法を理由にするのであれば、安倍総理の思い上がりである。そんなことだから、安倍総理は民意とかけ離れていても気がつかないと批判されるである。
考えてみると、安倍総理が誕生して以来、総理は何をしてきたのだろうか。年金記録の問題こそ民主党のお手柄だが、それ以外はすべて安倍内閣が勝手に逆風を吹かし続けてきた。政治家のカネや利権の問題、大臣の不用意な発言、それらをかばい続けた安倍総理ご本人。我々民主党をはじめとする野党、そして国民は、次から次へと噴出した問題に対しては、追及者または傍観者として観ているだけで、安倍内閣は自滅していった。まさに安倍総理のひとり相撲である。
9月10日の安倍総理の所信表明演説。14時からの衆議院本会議では味方というか仲間の与党が7割。一方、14:30からの参議院本会議では、仲間(与党)より敵(野党)が多い。野党からの野次はそれほどではなかったと思うが、確かに味方の拍手は少なかった。安倍総理が与野党逆転を体感した瞬間だったに違いない。頭では与野党逆転がわかっているつもりでも、参議院で演説して初めて与野党逆転、民主党の第一党の意味を実感したのではないだろうか。だからこそ、所信表明を終えたにもかかわらず、辞任を決意したのだろう。こうした与野党逆転の状況で総理を続けることは我慢できないと考えたのかもしれない。
安倍総理が辞任した方が日本の政治にとってはベターではある。その意味では良い判断である。安倍内閣が続けば続くほど、野党にとっては戦いやすいことは明白であるものの、それは日本国にとってはマイナスであった。
先月末の安倍改造内閣にはサプライズはなかったが、安倍総理の突然の辞任というサプライズを残していたとは夢にも考えていなかった。総理の辞任で、国会がしばらく空転する。政治に空白を作るのは良くないと言っていた本人が空白を作ってしまった。しかし、これでひとり相撲が終わる。
(2007年9月12日)
2007年09月04日
vol.089 『政治への参加』と『情報公開』は表裏一体
8月12日の日本経済新聞(大石格編集委員による記事)によると、日本は、『政治腐敗度』は163か国中、良い方から17番目だそうだ。ベルリンに本部を置く国際団体「トランスペアレンシー・インターナショナル」が毎年行う調査の結果だ。上位には北欧諸国が並ぶらしい。
大石氏の記事によると北欧諸国は「中立的な市民が政府を監視するオンブズマン制が充実している」ことで情報公開度が高く、不正を防止しているとしている。確かにその通りである。
さらに言うと、北欧諸国は『高負担・高福祉』の国家である(北欧諸国と一口に言っても、一律ではなく、各国程度の差はある)。高負担であるが故に国民の税金の使い道への関心は非常に高い。日本は、圧倒的な多数を占めるサラリーマンが源泉徴収で税金を納める。また、日本のように所得に対する税負担割合が世界の福祉国家と比べて決して高くない国は、どうしても税金の使い道に無頓着になってしまうのだろうか(その一方で、ネットカフェ生活者が5,000人を超え、おにぎりが食べたいと言って死んでいく人もいる。これで経済大国なのか)。
デンマーク(コペンハーゲン)とノルウェー(オスロ)の議事堂を見学したことがある。衛視がいない。さすがに中に入れば数人の衛視が議事堂の中にはいたが、玄関にはいない。議事堂は国民の税金で運営されている。それ故、最低のセキュリティー・チェックを受ければ、自由に出入りできるのが当たり前という発想であるとのこと。議事堂の写真撮影も自由。国会議事堂は国民のモノなのである。
納税者意識が高いから、政治への参加意識も高い。オスロでは、最近日本で言う県議選と市議選があった。選挙の際、議事堂の前の通りに各政党のブース(2〜3メートル四方)が設置され、そこには政党の政策を書いた冊子やリーフレットが置かれる。風船や飴がもらえる。あきらかに外国人でもプログラム(いわゆる、マニフェスト)をもらうことができる。市民がそのブースに立ち寄って、政党の担当者と党の政策について質問し、議論する。騒音となる遊説カーはない。対話型の選挙活動だ。議論をする中で自分がどの政党の誰に投票するかを決める。面白いことに、選挙日までに複数回投票ができるようだ。最後の投票がその有権者の有効投票となる。つまり、自分の意見が途中で変わっても、前言撤回を認めている。投票用紙を郵便で送ることもできる。国民が選挙により参加しやすい仕組みを講じている。
北欧諸国の特徴は、参加と情報公開である。日本では考えられないほどの意識の違いである。政治が、給付と負担の関係が見える工夫を積極的に取り入れているからこそ、国民のコンセンサスとして税負担意識や税金に対する哲学が出来上がったのであろう。
一方、日本では、政治家が政治資金の流れを極力隠そうとする。自民党には、5万円以上の領収書を添付すると自由な政治活動ができないと抵抗する政治家がいる。領収書を二重計上、五重計上しても事務的なミスだとうそぶく。5,000万件もの年金記録が消えても内閣支持率が4割を超えている。年金記録が消えていたら、北欧では大暴動が起きて、時の政権は完全に崩壊しているはずだ。
意識の違いを国民性の違いと安易に解釈してはいけない。我々政治家は“参加”と“情報公開”を徹底する仕組みを取り入れていかなければならない。情報公開によって、給付と負担の関係をわかりやすくすることが重要だ。そうすれば、必ず政治家の質と民度は高まるだろう。
(2007年9月4日)
大石氏の記事によると北欧諸国は「中立的な市民が政府を監視するオンブズマン制が充実している」ことで情報公開度が高く、不正を防止しているとしている。確かにその通りである。
さらに言うと、北欧諸国は『高負担・高福祉』の国家である(北欧諸国と一口に言っても、一律ではなく、各国程度の差はある)。高負担であるが故に国民の税金の使い道への関心は非常に高い。日本は、圧倒的な多数を占めるサラリーマンが源泉徴収で税金を納める。また、日本のように所得に対する税負担割合が世界の福祉国家と比べて決して高くない国は、どうしても税金の使い道に無頓着になってしまうのだろうか(その一方で、ネットカフェ生活者が5,000人を超え、おにぎりが食べたいと言って死んでいく人もいる。これで経済大国なのか)。
デンマーク(コペンハーゲン)とノルウェー(オスロ)の議事堂を見学したことがある。衛視がいない。さすがに中に入れば数人の衛視が議事堂の中にはいたが、玄関にはいない。議事堂は国民の税金で運営されている。それ故、最低のセキュリティー・チェックを受ければ、自由に出入りできるのが当たり前という発想であるとのこと。議事堂の写真撮影も自由。国会議事堂は国民のモノなのである。
納税者意識が高いから、政治への参加意識も高い。オスロでは、最近日本で言う県議選と市議選があった。選挙の際、議事堂の前の通りに各政党のブース(2〜3メートル四方)が設置され、そこには政党の政策を書いた冊子やリーフレットが置かれる。風船や飴がもらえる。あきらかに外国人でもプログラム(いわゆる、マニフェスト)をもらうことができる。市民がそのブースに立ち寄って、政党の担当者と党の政策について質問し、議論する。騒音となる遊説カーはない。対話型の選挙活動だ。議論をする中で自分がどの政党の誰に投票するかを決める。面白いことに、選挙日までに複数回投票ができるようだ。最後の投票がその有権者の有効投票となる。つまり、自分の意見が途中で変わっても、前言撤回を認めている。投票用紙を郵便で送ることもできる。国民が選挙により参加しやすい仕組みを講じている。
北欧諸国の特徴は、参加と情報公開である。日本では考えられないほどの意識の違いである。政治が、給付と負担の関係が見える工夫を積極的に取り入れているからこそ、国民のコンセンサスとして税負担意識や税金に対する哲学が出来上がったのであろう。
一方、日本では、政治家が政治資金の流れを極力隠そうとする。自民党には、5万円以上の領収書を添付すると自由な政治活動ができないと抵抗する政治家がいる。領収書を二重計上、五重計上しても事務的なミスだとうそぶく。5,000万件もの年金記録が消えても内閣支持率が4割を超えている。年金記録が消えていたら、北欧では大暴動が起きて、時の政権は完全に崩壊しているはずだ。
意識の違いを国民性の違いと安易に解釈してはいけない。我々政治家は“参加”と“情報公開”を徹底する仕組みを取り入れていかなければならない。情報公開によって、給付と負担の関係をわかりやすくすることが重要だ。そうすれば、必ず政治家の質と民度は高まるだろう。
(2007年9月4日)
2007年08月30日
vol.088 支持率に一喜一憂するなかれ
安倍改造内閣の顔ぶれが27日に決まり、報道各社の評価と世論調査がほぼ出揃った。安倍内閣への支持率は、新聞各社によって大きく異なる。内閣支持率が44%という読売新聞があるかと思えば、朝日や毎日にように33%というところもある。なんと10%も開きがある。何を信じてよいのやら。ただ、7月30日の参議院議員選挙直後と比べると概ね安倍内閣支持率が上がったことは間違いない。
これをどう読むか。ご祝儀需要なのか。あるいは、参議院議員選挙で自民党が負けすぎたことに対する同情なのか。はたまた、舛添効果なのか。それとも、安倍内閣への激励と期待なのか。
しかし、選挙後の1ヶ月間、安倍総理は何も実績を挙げていなかった。むしろ、小池前防衛大臣と防衛省の確執の露呈、菅前総務大臣がやはり政治資金問題など、必ずしも良い評価はなかったはずだ。しかも、党内からあれだけ安倍総理続投に対して的確な批判が出たにもかかわらず支持率が上がるとは、いささか理解に苦しむ。
安倍総理は、今回の内閣を「政策実行内閣」と名づけたようだ。では、逆に言えば、今までの内閣は政策実行内閣でなかったことになる。となれば、何を実行する内閣だったのだろうか。やはり、単なる“お友達内閣”だったのだろう。
安倍改造内閣を見ても、舛添厚生労働大臣と増田総務大臣以外は目新しさを感じられない。目新しさがないことが国民に評価されたのか。いかにも手堅い内閣といった印象が支持率を引き上げたのだろうか。「戦後レジーム」からの脱却と言いながら、古い自民党内閣といった印象をぬぐえない新内閣を国民は支持したのだろうか。そうであれば、安倍総理の言う「戦後レジーム」からの脱却はそもそも国民には受け入れられなかったということか。
確かに舛添大臣は選挙の前後には安倍総理批判を繰り広げていた。ただ、その後は、結局安倍総理を護るような発言もあったように感じられる。とはいうものの、安倍内閣の目玉の1人であることは間違いない。舛添大臣の入閣に国民はまた翻弄されてしまうようだ。
個人的には増田総務大臣には、私は期待をする。しかし、都市と地方の格差が拡大してしまったのは、小泉内閣の責任のはずだ。安倍総理はその小泉総理の片腕でもあったし、安倍内閣はその小泉内閣を引き継いだのだ。皮肉にも、小泉、そして安倍内閣で拡大した地域間格差を是正するための担当大臣が増田寛也総務大臣であり、その大臣が今度の内閣の目玉の1人である。自ら蒔いた種を自らが刈り取ることになったわけだが、その担当大臣が安倍改造内閣の支持率を上げたとしたら、自作自演の名演技ということになる。安倍晋三総理は千両役者ということか。それを見た国民が内閣を支持しているとしたら、国民はあまりにも馬鹿にされている。
さて、人のことはさておき、わが民主党の支持率が気になる。軒並み下がっている。選挙後、国会では何もなく、民主党もさして何もしないのに支持率が落ちているのは何故だろうか。一部の新人議員のスキャンダルがその理由なのだろうか。
ただ、私としては、あまり支持率に過剰に反応する必要はないと思っている。無関心でいるとは言わないが、過敏に反応しても仕方がない。要するに、秋の臨時国会で成果を挙げることが重要である。自然体で地道に成果を挙げていけば、自ずと評価は上がってくるだろう。焦ってはいけないし、名を挙げようと背伸びをしてもいけない。淡々と精一杯の努力をしていけば、必ず国民の多くの方々は評価してくれると信じている。今は、党一丸となって頑張るしかない。(2007年8月30日)
これをどう読むか。ご祝儀需要なのか。あるいは、参議院議員選挙で自民党が負けすぎたことに対する同情なのか。はたまた、舛添効果なのか。それとも、安倍内閣への激励と期待なのか。
しかし、選挙後の1ヶ月間、安倍総理は何も実績を挙げていなかった。むしろ、小池前防衛大臣と防衛省の確執の露呈、菅前総務大臣がやはり政治資金問題など、必ずしも良い評価はなかったはずだ。しかも、党内からあれだけ安倍総理続投に対して的確な批判が出たにもかかわらず支持率が上がるとは、いささか理解に苦しむ。
安倍総理は、今回の内閣を「政策実行内閣」と名づけたようだ。では、逆に言えば、今までの内閣は政策実行内閣でなかったことになる。となれば、何を実行する内閣だったのだろうか。やはり、単なる“お友達内閣”だったのだろう。
安倍改造内閣を見ても、舛添厚生労働大臣と増田総務大臣以外は目新しさを感じられない。目新しさがないことが国民に評価されたのか。いかにも手堅い内閣といった印象が支持率を引き上げたのだろうか。「戦後レジーム」からの脱却と言いながら、古い自民党内閣といった印象をぬぐえない新内閣を国民は支持したのだろうか。そうであれば、安倍総理の言う「戦後レジーム」からの脱却はそもそも国民には受け入れられなかったということか。
確かに舛添大臣は選挙の前後には安倍総理批判を繰り広げていた。ただ、その後は、結局安倍総理を護るような発言もあったように感じられる。とはいうものの、安倍内閣の目玉の1人であることは間違いない。舛添大臣の入閣に国民はまた翻弄されてしまうようだ。
個人的には増田総務大臣には、私は期待をする。しかし、都市と地方の格差が拡大してしまったのは、小泉内閣の責任のはずだ。安倍総理はその小泉総理の片腕でもあったし、安倍内閣はその小泉内閣を引き継いだのだ。皮肉にも、小泉、そして安倍内閣で拡大した地域間格差を是正するための担当大臣が増田寛也総務大臣であり、その大臣が今度の内閣の目玉の1人である。自ら蒔いた種を自らが刈り取ることになったわけだが、その担当大臣が安倍改造内閣の支持率を上げたとしたら、自作自演の名演技ということになる。安倍晋三総理は千両役者ということか。それを見た国民が内閣を支持しているとしたら、国民はあまりにも馬鹿にされている。
さて、人のことはさておき、わが民主党の支持率が気になる。軒並み下がっている。選挙後、国会では何もなく、民主党もさして何もしないのに支持率が落ちているのは何故だろうか。一部の新人議員のスキャンダルがその理由なのだろうか。
ただ、私としては、あまり支持率に過剰に反応する必要はないと思っている。無関心でいるとは言わないが、過敏に反応しても仕方がない。要するに、秋の臨時国会で成果を挙げることが重要である。自然体で地道に成果を挙げていけば、自ずと評価は上がってくるだろう。焦ってはいけないし、名を挙げようと背伸びをしてもいけない。淡々と精一杯の努力をしていけば、必ず国民の多くの方々は評価してくれると信じている。今は、党一丸となって頑張るしかない。(2007年8月30日)
2007年07月10日
vol.087 国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ!!
事務所費問題が“また”起こった。今度は、故松岡利勝農林水産大臣の後任の赤城徳彦大臣である。事の詳細は、報道等でご存知だと思うのでここでは省くが、安倍内閣になって同じことの繰り返しに国民の皆さんは、「もう、うんざり」「またか」という感想をお持ちのことだろうと。しかも、安倍総理はこれまでと同じように「本人の説明で十分理解して頂けると思う」とかばい続けている。当の本人も故松岡大臣と同じように「法律にのっとって適正に処理しているから、領収証等を公開するつもりはない」と答え、本日さっさと欧州へ旅立ってしまった。「国民を馬鹿にするのもいい加減にしろ」と言いたい。
先般の通常国会で「改正政治資金法」が成立した。その改正法は、相次ぐ閣僚の不透明な事務所費問題に対応した中味だったはずだ。しかも、自民党と公明党の与党は強引にその法案を採決して成立させた。それなのに、何故、赤城農水大臣は事務所費の内訳を明らかにしなくても良いのか。
それは、その改正された政治資金法が、いわゆる“ザル法”だからだ。つまり、領収証添付が義務付けられているのは資金管理団体のみ。今回の赤城大臣の後援会ケースのような『その他の政治団体』は対象外。民主党をはじめとする野党は、『その他の政治団体』にも領収証の添付を義務付ける法律にしなければ意味がないと主張したが、与党が断固として聞き入れなかった。結局、赤城大臣のケースで改正政治資金規正法が“ザル法”であることが、法律成立から1ヶ月も経たないうちに証明された結果となった。
安倍総理は、必要であれば再改正すればよいといった、とんちんかんな発言をしている。何をいまさらという感じだ。民主党の対案を尊重していたら、こんな馬鹿げた安倍総理の発言はありえなかった。
与党の対応は、一事が万事だ。国会を12日間延長し、参院選を1週間延期してまで成立させた『国家公務員制度改革法』も、与党は「これで天下りがなくなる」とうそぶいた。安倍総理は「国民の求める法律が成立した」と胸を張った。これも“ザル法”である。天下りがなくなるどころか、今までよりも天下りが促進される可能性が高い。何しろ内閣が運営する“天下りバンク”を設置する法律なのだから。
このように、外見や法律名だけ見ると一見改革をしているかのように思えるが、実際の中味は改革と程遠い中味になっている法案や政策が余りにも多すぎる。安倍総理はしきりに「改革を止めてはいけない。民主党に任せると逆行する」と叫んでいる。でも、中味をみると改革に逆行しているのは、紛れもなく与党の方である。
今回の赤城大臣の事務所費の問題は、単なる「政治とカネ」の問題ではない。安倍内閣誕生後、事務所費の問題や大臣の不用意な発言が相次いだ。この危うさは尋常ではない。常識を持ったリーダーであれば、故松岡大臣の後任であればなおさら慎重に身辺調査をして、問題のない大臣を任命するはずだ。安倍総理には危機管理の意味がわかっていないようだ。自分の内閣の危機管理に対してこんなにお粗末な総理大臣に、危なっかしくて国家の危機管理を任せることはできるはずがない。
参議院議員選挙が、明後日の12日(木)に公示される。私は、もし国民がここまで危うい安倍内閣をまだ続けさせるという選択をするとしたら、もはや日本の政治に明日は来ないとさえ思っている。甘い言葉に騙されず、本質を見て、国民の皆さんはきっと賢い選択をしてくれると私は信じている。
(2007年7月10日)
先般の通常国会で「改正政治資金法」が成立した。その改正法は、相次ぐ閣僚の不透明な事務所費問題に対応した中味だったはずだ。しかも、自民党と公明党の与党は強引にその法案を採決して成立させた。それなのに、何故、赤城農水大臣は事務所費の内訳を明らかにしなくても良いのか。
それは、その改正された政治資金法が、いわゆる“ザル法”だからだ。つまり、領収証添付が義務付けられているのは資金管理団体のみ。今回の赤城大臣の後援会ケースのような『その他の政治団体』は対象外。民主党をはじめとする野党は、『その他の政治団体』にも領収証の添付を義務付ける法律にしなければ意味がないと主張したが、与党が断固として聞き入れなかった。結局、赤城大臣のケースで改正政治資金規正法が“ザル法”であることが、法律成立から1ヶ月も経たないうちに証明された結果となった。
安倍総理は、必要であれば再改正すればよいといった、とんちんかんな発言をしている。何をいまさらという感じだ。民主党の対案を尊重していたら、こんな馬鹿げた安倍総理の発言はありえなかった。
与党の対応は、一事が万事だ。国会を12日間延長し、参院選を1週間延期してまで成立させた『国家公務員制度改革法』も、与党は「これで天下りがなくなる」とうそぶいた。安倍総理は「国民の求める法律が成立した」と胸を張った。これも“ザル法”である。天下りがなくなるどころか、今までよりも天下りが促進される可能性が高い。何しろ内閣が運営する“天下りバンク”を設置する法律なのだから。
このように、外見や法律名だけ見ると一見改革をしているかのように思えるが、実際の中味は改革と程遠い中味になっている法案や政策が余りにも多すぎる。安倍総理はしきりに「改革を止めてはいけない。民主党に任せると逆行する」と叫んでいる。でも、中味をみると改革に逆行しているのは、紛れもなく与党の方である。
今回の赤城大臣の事務所費の問題は、単なる「政治とカネ」の問題ではない。安倍内閣誕生後、事務所費の問題や大臣の不用意な発言が相次いだ。この危うさは尋常ではない。常識を持ったリーダーであれば、故松岡大臣の後任であればなおさら慎重に身辺調査をして、問題のない大臣を任命するはずだ。安倍総理には危機管理の意味がわかっていないようだ。自分の内閣の危機管理に対してこんなにお粗末な総理大臣に、危なっかしくて国家の危機管理を任せることはできるはずがない。
参議院議員選挙が、明後日の12日(木)に公示される。私は、もし国民がここまで危うい安倍内閣をまだ続けさせるという選択をするとしたら、もはや日本の政治に明日は来ないとさえ思っている。甘い言葉に騙されず、本質を見て、国民の皆さんはきっと賢い選択をしてくれると私は信じている。
(2007年7月10日)
