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2007年05月14日

地域公共交通の活性化及び再生に関する法律案

166-参-本会議-24号 平成19年05月14日



○藤本祐司君 民主党の藤本祐司でございます。

 会派を代表して、ただいま議題となりました地域公共交通の活性化及び再生に関する法律案について質問いたします。

 本題に入ります前に、去る五月五日、大阪府吹田市の遊園地エキスポランドで起きた痛ましいジェットコースターの事故に対し、死傷者の御家族、関係者の皆様に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 ジェットコースターの事故は、まかり間違えば多くの犠牲者を出しかねません。今回の事故について言えば、大変残念なことは、事故の原因が会社側のずさんな整備点検にあったということです。また、指導監督に当たる吹田市の対応も、条例で検査を義務付けることを怠ったことなど、手抜かりがあったとの問題点も指摘されております。

 十八日が最終報告というふうにされておりますが、現在までに国土交通省が把握した事故の原因、今後取るべき対応策や事故防止策について、冬柴大臣にお聞きいたします。

 それでは、本題に入ります。

 皆さんは、地域公共交通というと何を思い浮かべますでしょうか。恐らくは、鉄道とか路線バス、これを浮かべることだと思います。東京でも地元でも専ら自家用の車やタクシーで移動している方は、地域公共交通には何か問題点はありそうだなとか、だれかに問題点を聞いているということはあろうかと思いますが、利用者として、実感として、どの程度の不便があって、どんな問題点があるということを具体的にはなかなか分からないのかなというふうに思っているところです。

 私事で大変恐縮ですけれども、私は、都営地下鉄、東京メトロ、JRと乗り継いで自宅と国会を約一時間ぐらい掛けて行き来しているわけなんですが、例えば都営地下鉄線、これは駅にエスカレーターとかエレベーターが整備されていないところもございまして、極めてバリアフリーではなくてバリアフルな、つまりバリアが多い駅がたくさんあるということを私は実感として分かっております。オリンピックを誘致するお金があるんだったら、都営地下鉄の駅をすべてまずバリアフリーにしていただきたいものだなというふうにつくづく感じております。

 さて、本法案では、地域の関係者の合意形成を図るために、地域公共交通総合連携計画を作成することとしています。そもそも、法案で言うこの地域とはどの程度のどういう範囲を想定しているのでしょうか。

 車を自分自身で運転する方あるいはだれかに運転してもらえる方々は、さほど公共交通の重要性は肌身に感じては分かっていないのかもしれません。他方、児童生徒、そして一部の高齢者や一部の障害者の方など車の運転のできない方にとっては、地域公共交通は不便なく日常生活を営むためには大変大切なインフラであります。また、地球温暖化など環境対策の面からも、二酸化炭素の排出量が全体としては少なくなるマストランスポーテーションの評価が高くなってきております。

 本法案が想定している地域公共交通には、そのマストランスポーテーションの代表格である地方鉄道が含まれています。国鉄が民営化されJRへと鉄道路線が継承されたときに、地方鉄道によっては、これを存続すべきか廃止すべきかといったいろんな議論があったこの地方鉄道に対する沿線住民のいわゆるマイレール意識が徐々に薄くなってきていることは事実だと思います。また、地方の人口減少やモータリゼーションの進展とともに地方鉄道の利用者が減少し、採算が取れなくなってきています。こうした事態を打開するために、各地方鉄道や自治体は様々な企画を催して利用者の増加に向けて涙ぐましい努力を続けていますが、財政難に打ちかつほどではなく、はかばかしい効果は上がっていません。

 そこで、自治体、公共交通事業者、住民や交通施設の管理者等が一体となって地域公共交通の新たな活性化及び再生を図るための地域公共交通総合連携計画を作成することになっております。ただ、この場合、お互いが共有する理念が一致しなければなりません。冬柴大臣、本法案の策定において、一体どのような発想、理念に基づいて地域公共交通総合連携計画を立案しようとしているのでしょうか。

 次に、速達性、つまり早く目的地に到達できるかどうかという速達性や定時性、時間どおり目的地に到達できるかどうかというその定時性において、鉄道に比べたら若干見劣りする路線バスについてお聞きいたします。

 バスは、交通渋滞の影響、あるいは時間が余計に掛かること、あるいは行きたい場所の目の前では止まってもらえなかったりという理由で利用率がなかなか上がっておりません。最近は、フリー乗降バスやコミュニティーバス、バス専用レーン、優先レーン、あるいはパーク・アンド・バスライドの整備など、使い勝手を考えたバスシステムが増えてきたとはいえ、まだまだ資金的な問題もあって広く全国的に普及しているわけではありません。海外の例では郵便配達を兼ねたポストバスが走っていたり、日本でも過疎地のバスが、運転手がその住民の買物を手伝って、引き受けて、町で買ったものを運んであげるという、そういうソフト面での取組もなされてはいます。路線バスの活性化について国土交通省としてどのようなアイデアがあるか、御披露いただきたいと思います。

 地域公共交通の活性化及び再生を図るには、何よりも利用者にとって便利で使い勝手の良い公共交通を整備することが重要です。そのためには、サービスの供給サイドではなく、利用者、すなわちサービスを受ける側の視点に立って地域公共交通総合連携計画を作成することが成否を分けると思います。サービスを受ける需要者側の視点での計画に向けての重要性についての認識を冬柴国土交通大臣にお聞きします。

 その地域公共交通総合連携計画を作成する際は、多様な関係者が参加することになると思います。その際、各関係者のニーズが多様になるため、合意形成は口で言うほど、また頭で考えるほどは簡単ではありません。合意形成に向けてどのような方策があるか、お示しいただきたいと思います。

 また、この計画を作成する際は、具体的にどのような参加者を想定し、参加を促すためにいかなる方策を講じるつもりなのか、お答え願います。

 本法案が対象としている利用者は、地域住民のほかに観光旅客、いわゆる観光客があります。とかく交通インフラが整備されさえすれば自然に観光客が増えると考えている方がいらっしゃるかもしれませんが、それは神話です。交通インフラの整備は、地域の観光行動を大きく変えてしまうため、メリットを受ける地域もあれば、その逆にデメリット、つまりマイナスの効果をもたらす地域も発生するということです。簡単な例を挙げますと、例えば今まで立ち寄り地点だったところが通過地点に変わってしまう、あるいは宿泊をしてくれたほどよい距離だったところが日帰りになってしまったり、そういう変化が起こります。滞留時間が短くなって、消費が減ったりもします。

 また、五年ほど前のデータで恐縮ですけれども、日経新聞の調査の温泉地評価によりますと、人気の高い温泉トップテン、このトップテンは交通がむしろ不便な地域ばかりなんです。例えば、乳頭温泉、これは秋田県ですが、あるいは群馬県の草津温泉であったり大分の湯布院などです。決して交通が便利とは言えない地域ばかりがトップテンなんです。逆に、評価が低い温泉トップテン、すなわちワーストテンと言ってもいいんでしょうか、これは半数以上が実は新幹線が停車する駅にある温泉地なんです。差し障りがあるといけませんので温泉地名はここでは控えますが、後で知りたい方は是非、本散後、私のところに寄っていただければ、その情報は御提供いたしたいと思います。

 つまり、新幹線が止まるとか道路が整備されたということで、その地域の人々がそれだけで安心をしてしまって努力をしないで観光客が増えないという結果をもたらしています。交通が便利になったから自然に観光客が増えるんだというのは正に幻想です。つまり、観光地としての魅力を向上することをないがしろにしてしまう。

 観光地の魅力向上には、むしろ多少アクセスが悪いくらいの方が工夫しがいがあり、努力しがいがあるというふうにも言えるかもしれません。普通に考えれば、簡単にアクセスしていつでも行けるようなところというのは大体後回しにして、いつでも行けるからいいやと言って、結局行かないということが起こります。静岡県で生まれ育った私が富士山に一度も登ったことがないというのも全く同じようなことかもしれません。

 何が言いたいかと、何が言いたいかというと、公共交通の活性化というのは、魅力あるまちづくりと一体的に考えなければいけないということです。公共交通とまちづくりとの一体性の重要性について、冬柴大臣に御見解をお聞きいたします。

 今回の法案は、実はやたら英語、しかも略語が多くて大変困っておりますが、目玉はLRTとかDMVの促進を盛り込んだことにあります。LRTとはライト・レール・トランジット、つまり低床車両により高速、低騒音、低振動での運行が可能な路面電車で、昨年の四月から富山ライトレールが開業し、予想以上の営業成績を上げているようです。簡単に言えば、昔のあのチンチン電車、このチンチン電車を高性能にしたものと考えていただければいいのかなというふうに思います。また、DMVとはデュアル・モード・ビークル、つまり道路から鉄道への乗り入れを可能とする特殊な構造の車輪を備え、道路と線路の双方を走行できる車両です。現在、JR北海道が開発を進め、一部で試験運行がなされております。

 これらの新交通システムは、速達性と定時性に優れ、利便性が向上するだけではなく、燃料やコストの削減が可能です。成功させるためには、公共交通単体としてではなくて、やはり地域のまちづくりと一体化させる必要があると思います。

 冬柴大臣、まちづくりと一体的に整備するこれらの計画を更に推進していくためには、交通事業者や地方公共団体等への支援が必要だと思いますが、その具体的な支援策をお聞かせください。

 また、LRTの整備に関しては、軌道事業の上下分離の制度の導入を想定しているようですが、既存の交通事業、例えば先ほど申し上げました地方鉄道の確保に向けて、同様の上下分離制度の導入をお考えになっているのか、お答えいただきたいと思います。

 交通の活性化は、ハード整備だけではなくて、ソフト面の工夫が重要です。列車への自転車の持込み、移動としての交通ではなくて、乗って楽しい、乗ることを目的とする交通、例えば、デザイン面への気配りとか移動中に景色がきれいに見えていたらちょっとアナウンスするとか、例えば私が乗っている新幹線で富士山がきれいでみんなが写真撮っているにもかかわらず、何のアナウンスメントもないという、こういうアナウンスとか、さほどお金を掛けなくても実行できるソフト政策はたくさんあるのではないかなというふうに思います。交通事業者に対して、海外の事例を含め、ソフト政策の事例紹介や情報を提供するなどを促進していただきたいと思います。この情報提供についての取組の意欲をお聞きいたします。

 我々民主党は、一つ、移動に関する権利を明確化し、すべての国民に保障する、二つ、利用者の立場に立ち、バリアフリー化や生活交通の維持を促進する、三つ、非効率的な公共事業をやめ、交通体系の整備を総合的、計画的に実施するなどを柱とした交通基本法を衆議院に提出しています。本法案を執行するに当たり、民主党案の趣旨をできるだけ生かすよう求めたいと思います。

 地域の公共交通は公共財です。この活性化及び再生を図るには、国、自治体、交通機関、住民、すなわち公、共、民が一体となって連携をしなければ実現できません。そして、必須の社会的インフラの整備だけに、短期的な採算性だけにとらわれるのではなくて、中長期的な視点で取り組む必要があると思います。とりわけ、地域の公共交通の位置付けは、環境対策あるいは観光対策の面からも重要視されるようになっていることを踏まえ、地域の公共交通の活性化及び再生に取り組む真剣な姿勢を再度示していただきたいと思います。

 また、最後に、民主党の交通基本法に対する考えを併せてお聞きいたしまして、私の質問を終わりにいたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔国務大臣冬柴鐵三君登壇、拍手〕



○国務大臣(冬柴鐵三君) 藤本祐司議員から私に対して十二点にわたってお尋ねがございました。順次お答え申し上げたいと思います。

 まず、大阪エキスポランドにおけるジェットコースターの事故についてお尋ねがありました。

 コースターや観覧車など遊戯施設は昭和三十四年から建築基準法の対象となっており、六か月から一年の範囲で特定行政庁が定める期間ごとに定期検査を実施するとともに、検査結果を報告することが義務付けられております。定期検査は、検査項目ごとに日本工業規格の検査標準に基づいて検査を行い、特に車輪軸については一年に一回以上の探傷試験を行うこととされていますが、今回の事故があった施設については定期検査がこの検査標準に従って行われていなかったと聞いており、定期検査の内容に問題があったと考えております。

 一方で、この検査標準については、建築基準法上の位置付けが間接的で分かりにくいことから、より明確に位置付ける必要があると考えております。このため、去る五月十日、社会資本整備審議会の部会を開催し、検査標準の建築基準法上の位置付けを含め、定期検査の方法や報告内容の在り方等について検討を始めたところでございます。

 次に、本法案の地域公共交通の地域の範囲についてお尋ねがありました。

 本法案は、地域住民等の日常生活、社会生活について必要不可欠な公共交通の活性化、再生を図ることを目的としたものであり、この場合の地域とは人々の日常生活圏を指しており、おおむね市町村の区域に近いエリアを想定しております。

 なお、地域によっては生活圏が市町村の区域を越えることも想定され、その場合は複数の市町村の区域が本法案に言う地域の範囲を指すこともあり得るものと考えております。

 地域公共交通の基本理念と実現に向けた方策についてお尋ねがありました。

 地域公共交通は、住民の自立した日常生活及び社会生活の確保、活力ある都市活動の実現、観光その他の地域間交流の促進、交通に係る環境への負荷の低減を図る上で不可欠であり、その活性化及び再生は我が国にとって喫緊の課題であると認識しております。地域公共交通の活性化、再生を推進するに当たっては、まずは当該地域の実情を熟知した地域の関係者自身がお互いに連携して、その地域にとって最適な公共交通の在り方について総合的に検討し、合意形成を図り、各主体が責任を持って推進することが重要であります。

 本法案では、このような考え方に基づき、市町村を中心とした地域の多様な関係者の連携による地域公共交通総合連携計画の策定の仕組みや、同計画に基づく取組に対する国の総合的な支援策を定めたものでございます。

 次に、路線バス事業の活性化方策についてお尋ねがありました。

 路線バス事業の活性化を図ることは、高齢者を始め地域住民の足の確保に大変重要であると認識しています。

 このため、バスの速達性や定時性の向上について、連節バスを活用した都市型のバス輸送システムなどの導入促進を新法に盛り込み、関係機関と連携して普及していくこととしております。また、需要の少ない地域においても、便数増や低廉な運賃などのサービス改善により需要を拡大する取組や、利用者の求めに応じていつでもどこでも乗り降りできるバスサービス、旅客をそれぞれの目的地まで届ける乗り合いタクシーの導入など、地域の様々なアイデアを国土交通省としても積極的に支援をしてまいります。

 需要者側の視点での地域公共交通総合連携計画策定の重要性についてお尋ねがございました。

 御指摘のとおり、真に地域にとって有益な地域公共交通を実現するためには、そのサービスを利用する需要者側の視点を十分に取り入れることが重要であると考えています。

 このため、本法案では、地域公共交通総合連携計画を作成するために設置される協議会のメンバーには地域公共交通の利用者が含まれる旨を明記したほか、市町村が同計画を作成する際には、あらかじめ住民、利用者などの意見を反映させるための措置を講じることを義務付けています。さらに、利用者等は市町村に対して、素案を示した上で地域公共交通総合連携計画を作成することを提案できる制度も設けているところでございます。

 地域公共交通総合連携計画の作成に当たっての想定される参加者と合意形成の方策についてお尋ねがございました。

 地域公共交通総合連携計画を作成するに当たっては、地域の多様な関係者が計画作りに参加することにより真に有益な計画が作成されることが重要であると考えており、市町村のほか、関係する公共交通事業者、道路管理者、公安委員会、利用者、学識経験者などが参加する協議会での協議を経て計画が作成されることを想定しております。この際、公共交通事業者等に対しては、協議会への参加応諾義務を課することにより、正当な理由なく協議に応じないことを防ぎ、多様な関係者による協議の促進を図ることとしております。

 また、御指摘のとおり、計画作成に当たって関係者間の合意形成は困難なケースもあるかと思います。このような場合においても、関係者間の粘り強い論議をしていただくことが肝要であると考えますが、本法案では、都道府県は各市町村の区域を越えた広域的な見地から必要な助言、援助を行い、国は必要な情報やノウハウの提供、助言等を行うこととしており、地方運輸局、地方整備局を通じて、関係者間の合意形成を積極的に支援してまいりたいと考えております。

 地域公共交通とまちづくりについてお尋ねがございました。

 地域公共交通は、地域の経済活動や日常生活によって支えられているものであり、地域公共交通の活性化、再生に当たってはまちづくりとの連携が非常に重要です。

 このため、本法案においては、まちづくりとの連携に関して、その目的規定において、活力ある都市活動の実現を図る観点から地域公共交通の活性化及び再生を推進することの重要性を規定するとともに、市町村が作成する地域公共交通総合連携計画について都市計画や中心市街地活性化法の基本計画等との調和を求める旨を規定しております。

 地域公共交通とまちづくりとの一体的整備に向けた支援についてお尋ねがございました。

 先ほど申し上げましたとおり、地域公共交通の活性化、再生に当たってはまちづくりとの連携が非常に重要です。例えば、LRTなどの地域公共交通の導入に合わせ、パーク・アンド・ライド等の都市交通施策、中心市街地活性化施策等のまちづくり施策、利用しやすい料金体系等のソフト施策を一体的に実施することにより、利用者の利便性の向上を図り、その導入効果を一層高めることができます。

 本法案においても、まちづくりの諸施策と連携しながら地域公共交通の活性化及び再生を推進することとしており、このような取組について総合的に支援を行ってまいります。

 地方鉄道における上下分離制度についてお尋ねがありました。

 鉄道事業については、既に鉄道事業法において上下分離制度が整備されております。地方鉄道の分野では、この制度を活用して、施設の保有や管理を沿線自治体などが担うこととし、運行会社の経済的負担を軽減することで路線の維持や活性化を図ろうとする取組が広がりつつあるところであります。

 ソフト施策の事例紹介などの情報提供の取組についてお尋ねがありました。

 地域公共交通の活性化、再生のためには、公共交通機関を魅力あるものにする地域の独自性をイメージした車両デザインの導入や、利用者への地域の様々な情報のきめ細やかな提供、お年寄りの利用に当たってのサポートを行うサービスなど、様々なソフト施策が重要です。

 国としても、今申し上げたように、公共交通機関を魅力あるものにする様々なソフト施策について必要な情報を収集し地域の関係者に対して提供することにより、地域の関係者による地域公共交通の活性化、再生のための取組や創意工夫を積極的に支援してまいりたいと考えております。

 地域公共交通の活性化、再生に取り組む姿勢についてお尋ねがございました。

 地域の公共交通をめぐる環境は非常に厳しい状況にありますが、急速な高齢化の進展など今後の我が国の経済社会情勢に照らして考えると、高齢者を始め地域住民の自立した日常生活や社会生活の確保、活力ある都市活動の実現、観光交流の促進などによる地域の活性化、環境問題への対応の観点から、良質な公共輸送サービスを確保することが極めて重要な課題であり、地域の公共交通の活性化、再生が喫緊の政策課題と考えております。

 地域のニーズや課題は多種多様でありますが、今後、この法案を大いに活用して、市町村、公共交通事業者、地域住民等、地域の関係者が協働して主体的に創意工夫を発揮して頑張る地方を総合的かつ強力に支援し、地域公共交通の活性化、再生を図ってまいりたいと考えております。

 最後になりましたが、民主党の交通基本法に対する感想についてお尋ねがございました。

 民主党の交通基本法の柱となっているバリアフリー化や生活交通の維持などの考え方は非常に重要なことであり、本法案においても、自立した日常生活及び社会生活の確保を目的に規定するなど、民主党の交通基本法案の趣旨を十分踏まえたものとなっていると考えております。

 ただし、移動に関する権利につきましては、その実現のためには、交通事業に対する国の関与権限の強化、財政支出の大幅な増大や、あるいは非効率化を招く等の様々な問題点がある、このように考えております。

 以上でございます。(拍手)
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2007年05月09日

平成17年度決算 総務省審査

166-参-決算委員会-7号 平成19年05月09日



○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。

 今、朝日委員からは内閣府中心に質問をしていただきましたので、私の方は総務省を中心に質問をさせていただきながら、その周辺情報とか周辺のことにつきましては財務省、内閣官房、そして会計検査院の方々に質問をしたいと思います。

 今日、一応用意をしているのが、四つぐらいのテーマがございまして、一つは電子申請、オンライン利用、これがなかなか進んでいないということがございまして、これが一点目でございまして、二つ目が独立行政法人、全般の話と、あとは総務省の所管の独立行政法人についてのことと、あとそれに付随しまして三つ目が、それに関連して財団法人であるとかいわゆる国家公務員の再就職、天下りという部分について、そして最後は指定管理者制度、指定管理者制度の実態、この四つについてお聞きしたいと思いますが、時間の都合で後ろの方は少しはしょることになるかもしれませんが、その点は御容赦いただきたいと思います。

 まず、オンライン利用促進についてなんですが、これは平成十八年の十月、昨年の十月に会計検査院法に基づく報告書として、この決算でいろいろ指摘をしてきた経緯もありまして、「各府省等におけるコンピュータシステムに関する会計検査の結果について」というのが出されたわけなんですが、ちょっとこれは確認事項として会計検査院にお聞きしたいんですが、これは平成十六年度のお話になろうかと思いますが、手続の申請についてちょっとお聞きしたいと思います。

 確認として、まず汎用システムと専用システムがあると思いますが、申請可能な手続数、全手続数は全部で幾つあるんでしょうか。



○説明員(増田峯明君) お答えを申し上げます。

 お尋ねのありました電子申請等関係システムの利用状況につきましては、ただいま御指摘がありましたように、参議院から御要請を受けて検査した結果を昨年十月に取りまとめました各府省等におけるコンピューターシステムについての報告書の中に記述しているところでございます。

 私どもが検査をいたしました結果、電子申請等関係システムにおきまして電子申請が可能となっている手続数は、十六年度末におきまして、汎用システム一万二千七百九十九手続、それから専用システムにつきましては一千四百二十六手続となっております。

 以上でございます。



○藤本祐司君 この平成十六年度の会計検査院報告によりますと数は若干それよりも少ないわけなんですけれども、平成十六年度で利用率がわずか〇・九四%と。そして、開発・運用経費が百五十二億というこれは結果として出ているわけなんですが、百五十二億円、百五十億も掛けてわずか一%だということで、これは大変だということで恐らくその後いろいろ施策を講じてきているんだろうと思いますが、前の決算委員会で高市大臣も、うちの藤末委員の質問の中で、平成十七年度に関して言うと、平成十七年度末でその利用率は〇・九四から一一・三%まで上がったということで、努力の跡が見られるというお話もあったわけなんですけれども。

 その十七年度もそうなんですけれども、この十六年度の段階で〇・九四%。このうち、全申請可能手続のうち全く一件も利用されなかった件数と、五十件未満の件数と、それらが全手続に対しての割合、何%ぐらいなのかというのをちょっと会計検査院に確認をお願いしたいと思います。



○説明員(増田峯明君) 今お尋ねのありました点につきましては、十六年度における書面による申請も含めました全申請件数について見てみましたところ、汎用システムにおきましては、電子申請が可能な一万二千七百九十九手続のうち申請の全くないものは六千七百十六手続でございまして、一件以上五十件以下のものにつきましては二千八百八十二手続となっております。両者を合わせました五十件以下の手続数は七四・九%を占めております。

 それから、専用システムでございますが、電子申請が可能な一千四百二十六手続のうち、申請が全くないもの、これは三百三十八手続、一件以上五十件以下のもの、これが四百二十七手続となっておりまして、両者を合わせた五十件以下の手続数は五三・六%を占めている状況となっております。



○藤本祐司君 これトータルで大体七割から七割五分ぐらいが五十件以下ということだという話なんでしょうが、こういう状況でIT新改革戦略というのが平成十八年の一月十九日にIT戦略本部で決定をして、世界一便利で効率的な電子行政の目標ということで、利便性、サービス向上が実感できる電子行政を実現して、国、地公体に対する申請、届出の手続におけるオンライン利用率を二〇一〇年、平成二十二年度までで、五〇%以上とするということを定めたわけなんですが、それを受けて、各オンラインの利用対象手続について、現状どうなっているのか、あるいは今後の目標としてどうなるのかということについて、オンライン利用促進のための行動計画というのを策定をして、まあこれは一部抜き出してきたものなんですが、こういったものを作って、その事務局として総務省と内閣官房があるということでございますが。

 これを、そのオンライン利用促進のための行動計画に基づいてちょっと質問をさせていただきたいと思うんですが、これ総務省のホームページから取ったものなんですが、これ内閣官房と総務省と両方のホームページにこの行動計画載っているのかなというふうに認識をしているんですが、それでよろしいんでしょうか。そしてまた、それぞれ総務省、内閣官房の最新データというのは、これは全く一致しているものかどうか、まず確認をさせていただきたいと思います。

 内閣官房と総務省、それぞれお願いしたいと思います。



○政府参考人(安藤友裕君) お答え申し上げます。

 今委員御指摘のオンライン行動利用促進計画につきましては、内閣官房のホームページに全体の取りまとめたものを掲示させていただいております。



○政府参考人(石田直裕君) お答えいたします。

 私どもといたしましても、内閣官房と協力をしてオンライン行動促進計画を策定いたしたものでございます。



○藤本祐司君 その行動計画を見てちょっと質問をしたいんですが、これ財務省の関係、これ全省庁の多分調査をされていると思いますので、それ全省庁やるのはなかなか大変なものですので、ちょっと財務省のことだけ質問をしたいんですけれども。

 この行動計画、お配りしました配付資料の、これ表裏ありますが、横で見ていただく方の財務省オンライン利用率と目標利用率と書いてあるタイトルのものを見ていただきたいんですが、全体の中から幾つか国税の関係のところだけを抜き出したものがこれだけございます。これをぱあっと見ていますと、実はこれ、それぞれの手続ごとに全部実績値と目標というのが書いてあって、方策というのが書いてあって、非常に分かりにくいのでそれを抜き出したものなんですが、これ見ていただくと、目標利用率を見ていただきますと、この一から三十、全部これそれぞれ違う手続なんですが、利用率が平成十六年度、十七年度載っていまして、ゼロというのとか、一番上の納税証明書の交付請求というのは利用率が〇・〇三%、平成十七年度が〇・〇一%。目標利用率が、平成十八年で二%、十九年で三%、平成二十年で八%と。これ一番右側は枠を取って網掛けをしておりますけれども、この三十の手続全部が、全部これ目標が二%、三%、八%になっているんですね。こればっと見ると、何で全部一緒なのかなと。全部手続が違うのにどうして一緒なのかなという素朴な疑問があったんですけれども、その辺りについて明確な理由というか、なぜこうなっているのかというところの理由をお示しいただきたいと思うんですが。



○政府参考人(荒井英夫君) お答えいたします。

 国税関係手続のオンライン化に当たりましては、運用開始時期や利用手順、それから認証基盤の普及拡大を前提としていることなど共通しているため、オンライン利用行動計画の各手続につきましては一律の目標を定めているところでございます。



○藤本祐司君 一律の目標を定めているから全部二、三、八でいいと。そういうことであるならば、よく分からないのは、この二〇一〇年までに、平成二十二年度までに全部五〇%というのであれば、全部同じようにばっとすべてが同じようになってもおかしくないのかなというふうに思うんですけれどもね。

 これ手続全部違って、しかも年間の平均申請件数が、もう多いところで二百二十九万というところから少ないところで二千というところまで含めて、現状もゼロから〇・〇八%という、〇・〇八というと数字上非常にちっちゃい数字ですけれども、それが全部同じにしているというのは、何か普通に考えるととっても違和感があるなと思うんですけれども、ちょっとそこのところ、ちょっと目標を示して設定しているからこれでいいんだというのであればこんな調査は要らなくて、全部二、三、八で、全部すべてこれでおしまいというんで済んじゃうんじゃないかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうかね。



○政府参考人(荒井英夫君) オンライン利用行動計画につきましては、御承知のように十八年の三月の段階で決めたものでございまして、その段階で、この数字を見ていただくように、国税関係手続のオンラインの利用率というのは非常に低いような状況でございました。

 そういう中でオンライン行動計画を作ったわけでございますけれども、先ほども御説明しましたように、国税手続のオンライン化につきましては開始した時期というものがみんな同じでございます。十六年の六月から全国拡大するという手順でやっておりますし、それぞれの手続につきましての利用の方法もまた同じでございます。それから、先ほど御説明しましたように、認証基盤が必要になってきまして、その認証基盤の普及度合いによって手続の普及が大きく影響されるということも同じでございまして、状況としては各手続同じような状況の中で、また行動計画を作った段階では利用率が非常に低いところで行動計画を作ったということでございますんで、各手続一律な目標を定めたということでございます。



○藤本祐司君 何か分かったような分かんないようなお話なんですけど、多分これ、二が正しくて二・五が正しくないとか、そういう話には多分なりにくいということで一律にだっとやってしまったのか、あるいは平成二十二年度を五〇%ともう固定にして、そこから曲線で流したらこのぐらいになったとか、何かもっともらしい数字を作ったという、何かそんな感じにしか見えないんですね、これ。

 そもそも、今これだけ、〇・数%とか、このいわゆる国税関係に関して言うと非常に低い。この低い理由、その原因を取り除かないと、多分五年後の五〇%というのは達成できないんだろうというふうに思うんですが、その低い理由、原因となっているもの、その障害を取り除く、その障害を乗り越える、そのものというのは何なんでしょう。つまり低い理由は何かということなんですがね、簡単に言ってしまえば。



○副大臣(富田茂之君) 低い低いと御指摘ですが、十八年度は頑張りまして、後に述べるように目標を達成しております。

 今のオンライン利用促進のための行動計画に基づきまして、税理士の先生が関与した場合の納税者本人の電子署名の省略とか、還付申告書の処理期間を六週間程度から三週間程度への短縮をしたり、また確定申告期の二十四時間受付などの施策により、国税電子申告の普及拡大にこれまで取り組んできたところであります。

 この結果、オンライン利用促進対象手続の利用件数は、二〇〇五年度、平成十七年度ですが、十二万七千件に対しまして、二〇〇六年度、平成十八年度は百五万七千件と、前年比で約八倍の増加となりました。行動計画初年度の利用率二%の目標を達成したところであります。

 国税庁また財務省挙げてこの促進に取り組んでおりまして、議会の先生方にも是非e―Taxを利用していただきたいというお願いもしてまいりましたし、私自身も三月十日に電子申告をいたしました。e―Taxの利用拡大を図ることは、利用者利便の向上、行政の簡素化、効率化の観点から重要と考えており、今後とも関係機関や税理士会などの関係団体との協力を図りつつ、e―Taxのより一層の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。

 また、十九年度以降、所得税額の特別控除制度を創設いたしますし、医療費の領収書とか給与所得の源泉徴収票等の第三者作成書類、これまでこの添付が必要だったんですが、平成二十年一月からはこれを要らないというふうにしますので、今後、e―Taxの利用がますます普及されていくというふうに考えております。



○藤本祐司君 この数字のことをずっと詰めていても多分余り意味がないと思いますが、お配りしました配付資料でもう一個だけ、ちょっとだけ何か変だなと思うのは、この十九番、二十番、二十一番、二十二番、これ大体不動産の関係での取引で、年間申請件数が二百二十九万一千件なんですが、二十四番、二十五番も二百二十九万一千件で、利用件数もそれぞれ四千二百十件で、これ全く違うものなんだけど、これは偶然の一致で数字が一致しちゃってるんですかね。この数字が全然別物でこういうのができているというのが何か不思議でならないんですけど。



○政府参考人(荒井英夫君) この手続につきましては、書類の様式が同じものになっておりまして、事実上これを個々に区別することができないということになっていますので、トータルの利用件数を割り込んで入れているという形になっているのでこういう数字になっているということでございます。



○藤本祐司君 何と言ったらいいのかな、ちょっとそういう、実際のことを考えると、この手続でこの件数というのは多分合わないのかなというふうには思うんですが。

 そもそも私が申し上げたいのは、これは財務省さんがいけないとかいいとかという話というよりは、これ見るだけでも物すごい大変だったんですよ。これ作っている側は相当、コピー・アンド・ペーストしているかもしれませんが、方策が大体同じなのでコピー・アンド・ペーストしているかもしれないんですが、これは作る側としても相当大変だったんじゃないかなと思いまして、ある意味、行革というのは、こういう作業の非効率なところをもっとうまく効率よくしていく。

 例えばこの国税のことで言えば、今おっしゃったように、二%、三%、八%、平成二十一年度が二二%、平成二十二年度は五〇%、ぐっと上がるわけなんですが、これ全部同じですよというふうに言っているんであれば、これ何十ページもになっているわけなんで、これを一個ずつ作っているということ自体が何か機会損失が起きているような気がしてならなくて、これはむしろ、財務省さん、こんなことをやっていていいのかなというのも逆にあるのと同時に、こういうフォーマットで内閣官房あるいは総務省がこれは共管で一緒にやっていると思うんですけれども、何かもっと手間を掛けないで分かりやすいものを作るというのが普通の民間の企業だったら発想するんですが、その辺りの工夫というのをやっぱりしていくことによって、相当なコストというのは、いわゆる人件費コストも含めてなんですが下がってくるんじゃないかなというふうに思うんですが、これは事務局であるとすれば内閣官房さんが事務局なんですが、その辺りについて、ちょっとこれは工夫をすべきだというふうに指摘をしたいと思いますが、いかがでしょうかね。



○政府参考人(安藤友裕君) お答え申し上げます。

 委員御指摘の点でございますけれども、このオンライン行動利用促進計画につきましては、利用者の立場に立って、利用者の件数が多い百七十五手続、当初ですね、を選定いたしまして、それぞれの手続の特性に応じた利用促進策を基本的には検討していただくという基本的な考え方に立ちまして、当初こういう形で、各手続ごとにそれぞれの手続の特性に応じた的確な利用促進策というものを各担当府省において御検討いただくという観点から、こういう形で様式を定めて手続ごとの利用促進策をまとめていただいたということでございますが、結果といたしまして、その手続の特性が似通ったものについて申し上げますと、その促進策も基本的には同じような手続になるというものも出てきておりまして、そういうものが財務省さんのオンラインの対象手続の中で、こういった先ほど委員御指摘のような形で一部表れているという点はあろうかと思います。

 いずれにしましても、別段こういった形で個々に作ること自体が目的ではなくて、実際に利用者の立場に立った的確な利用促進策というものが講じられていくということが基本的な私どもとしての念願ではあるわけでございまして、そこら辺が事務効率との関係でどういう形がいいかというのは、今後、毎年これは改定してまいりますので、その改定のプロセスの中でしんしゃくさせていただければ幸いだと思います。



○藤本祐司君 やっぱりちょっと仕事の効率性ということを考えて、ちょっと無駄なことが余りにも多過ぎるような気がしてならないので、ちょっとそこのところは、今後、多分毎年やってフォローしていかれると思いますので、そこのところで考えていただきたいなと、御検討いただきたいと思います。

 そして、このオンラインのシステムに関しては、平成十六年度の措置要求決議と講じた措置ということで、地方自治体、独立行政法人におけるITシステムの見直しというのがございまして、共同アウトソーシングを進めましょう、進めなさいよということを地公体に対して総務省さんが多分これ出されているんだろうと思いますが、地方自治体におけるITシステムの見直しということで、類似の業務システムについての共同調達、これを推進するということになっておりますが、この共同調達の推進具合についてちょっとお聞きをしたいと思います。

 二〇〇五年十一月二十二日にこの共同アウトソーシング推進協議会第二回企画運営部資料というのが、これは総務省の方から出されておるわけなんですが、そこの中で都市間の比較をしています。人口が例えば三万五千人から五万五千人ぐらいの規模、そして産業構造が非常に類似しているというところの中で、財務管理システムの初期構築費用と運用・保守費用という比較が出ているんですが、それによりますと相当なばらつきが見られておりまして、財務管理システムの中で、例えば千葉県の館山市というところがございまして、千葉県の館山市と北海道の石狩市というところを比較すると初期構築費用と運用・保守費用が相当違うんですが、それぞれ館山と石狩の初期構築費用、運用・保守費用が幾らずつになっているか、まずお答えいただきたいと思います。これは総務省ですね。



○政府参考人(久保信保君) 申し訳ございません。今御質問があった資料、ただいま用意しておりませんので、また後ほどでも御報告させていただきたいと思います。



○藤本祐司君 昨日、通告の中でこの資料をわざわざ私は示しまして、相当なばらつきがありますよと、これについて質問したいということは申し上げていたというふうに思いますが、それでも今は手元にはないんでしょうか。



○政府参考人(久保信保君) 個別の、今御指摘があったところについて資料を今持ち合わせておりません。ただ、もちろん規模によって、一般論として言いますと、小規模の自治体ではコストが高くなっていくということは私ども行った調査で明らかに出ております。



○藤本祐司君 私、そんなこと一言も言っていなくて、同じ人口規模で比較をしてくださいという話をしておりますので。

 いや、これ、ちゃんとこの資料があればそこの中にちゃんと載っているので、持ち合わせていないというのはよく分からないんですが。

 ちょっと御紹介しますと、千葉県館山市の、まあこれレンジがありますのでぴったりの金額は出してないんですが、初期構築費用が一千万円以下のところでグラフの中であります。運用・保守費用は百万円以下です。館山市は初期投資が一千万円以下で、保守点検費用が百万円以下です。石狩市、初期費用が一億二千八十万円、これ館山が一千万以下ですから、ちょっと幾らか、八百万か九百万か分かりませんが、石狩市は一億二千万、保守点検費用が七百万を超えていると。例えば、また逆に、青森県三沢市は初期費用はゼロなんですね。これは点検、メンテナンス費用に組み込んでいますのでゼロなんですが、運用・保守費用は二千二百七十四万円と、もうこれ断トツ。これだけばらつきがあるんですよ。

 ということは、要するに、共同調達というのが余り進んでいなくてまだまだばらついていると見るしかないのかなというふうに思っておりますが、その共同調達の推進具合、いわゆる共同調達というのは共同開発であるとか共同アウトソーシングということになろうかと思いますが、その辺りについて総務省は自治体に対してどういう評価をされて、あるいはどういう指導をされているのか教えていただきたいと思います。



○政府参考人(久保信保君) 御指摘のように、自治体間ではばらつきがございます。そして、先ほど私が申し上げましたけれども、一般的には規模が小さいところでコストが割高になるといった傾向も顕著に現れております。

 したがいまして、私ども総務省におきましては、複数の団体が共同してシステムの構築や運用を実施する共同アウトソーシングの推進などによりまして御指摘のように情報システムの構築、運用の効率化を図っていこうと、こういうふうに考えておりまして、具体的には、共同アウトソーシングのためのモデルシステム、これを開発、実証いたしまして地方公共団体に無償で提供をいたしております。また、専門家を派遣するといったような形で人材面での支援も行うということにしております。さらには、共同アウトソーシング導入の手引というものを作ってそれを配付をするといった取組を行っております。

 その結果、例えばでございますけれども、電子申請システム、これにつきましては、平成十八年度末で三十都道府県におきまして当該都道府県と管内市町村による共同アウトソーシングが行われているということに現在なっております。そして、共同アウトソーシングの導入によりまして、例えば人口十二万人規模の自治体におきましてはほぼすべてのシステムにおいて六〇%以上のコスト削減の効果が見込まれてございます。

 こういった形で、共同アウトソーシングの効果というのはかなり大きいものがございますので、私どもは今後とも情報システムの構築、運用、特に共同アウトソーシングの推進といったことに向けて地方公共団体に対し必要な助言、支援を続けてまいりたいと考えております。



○藤本祐司君 このオンラインシステムに関しては、国あるいは地方公共団体両方とも、やはりせっかくお金を掛けたらちゃんと使えるような仕組みをつくらないといけないし、まだまだPRも少ないのかなというふうに思っておりますので。

 ちょっとそこで最後に高市大臣と菅総務大臣にそれぞれ、これを、電子申請システムを今後もっと活用していく、そのための意気込みといいますか、その辺りをお答えいただければと思います。



○国務大臣(高市早苗君) 確かに利用率まだまだ低い。このままで終わってしまっては税金の無駄遣いになるかと思います。

 このオンライン利用促進のための行動計画、先ほど委員が御指摘あったものでございますが、これは昨年三月に策定した上で、今年の三月にも追加措置を盛り込んで計画の改定をいたしました。それから、電子政府評価委員会でかなり各省庁の取組について厳しい評価もいただいておりますので、改善策も提案していただいておりますので、この評価を踏まえまして、利便性の向上、それから今お話しになりましたような効果的な周知広報に努めてまいりたいと思います。



○国務大臣(菅義偉君) 私ども、正にこのCT立国を目指す中で、実際、政府、地方団体の中で非常にまだまだ利用率が低いということを私ども非常に深く反省をいたしておりまして、高市大臣と連携をしながら、今なぜ使われていないのか、様々な障壁がありますので、そうしたものをできるだけ早く取り除いて、またインセンティブも与えるなどして、こうした方向をしっかり定着させるようにしていきたいと思います。



○藤本祐司君 オンラインのことにつきましてはこれでおしまいにいたしますので、高市大臣、どうもありがとうございました。もう退出なさって結構でございます。

 それでは、独立行政法人のことについてお聞きしたいんですが、まず全般的な話として総務省に簡潔にお答えいただきたいと思いますが、独立行政法人の予算とか決算とか、それを見ますと、必ず出てくるのが運営費交付金、それと、あと目的積立金というのが出てくるわけなんですが、この独立行政法人の運営費交付金、そして目的積立金というのは、具体的にはどういう定義があってどういう中身なのかを、まず簡潔にお答えいただきたいと思います。

   〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕



○政府参考人(石田直裕君) お答えをいたします。

 まず、運営費交付金でございますけれども、通則法四十六条で、独立行政法人に対しましては、政府として、その業務運営の財源に充てるために必要な金額を運営費交付金として交付するとされておりまして、この運営費交付金につきましては、使途の内容を特定せずに渡し切りの交付金として措置するということとなっております。

 また、もう一点の目的積立金でございますが、独立行政法人においては、利益が生じた場合には、まず繰越損失を補てんし、なお残余があるときには積立金とすることが原則ではございますけれども、ただし、経営努力による利益として主務大臣が承認した額につきましては、中期計画にあらかじめ定めた使途の範囲内で翌年度以降の使用が可能であるとされておりまして、これを目的積立金と称しております。



○藤本祐司君 今度は財務省にお聞きしたいんですが、この「国の財務書類」という、この間の大久保委員が質問したときに全員に配付してもらったこの国の財務資料によりますと、平成十六年度なんですが、独立行政法人への運営費交付金が一兆五千四百六十一億円あるというふうに記されております。それで、これが平成十六年度なんですが、じゃ逆に平成十八年度の場合、予算としてどのぐらい計上されていたのかを教えていただきたいと思います。



○政府参考人(鈴木正規君) その間に新たに独立法人化されたものもございますけれども、そういうものも含めまして、平成十八年度予算におきましては一兆七千四十八億円でございます。



○藤本祐司君 一兆七千四十八億円ということは、約一千五百億強、一千六百億ぐらいが増えていることになるんですが、今御答弁で数も増えているということだったんですが、幾つから幾つに増えているんですか。



○政府参考人(鈴木正規君) 済みません、ちょっと根っこの数字があれなんですが、新たに増えた独立法人が四法人ございます。



○藤本祐司君 四法人で約千六百億増えたということだと思いますが、逆に言うと、既存の法人、その四法人を除いた分としては運営費交付金は増えたでしょうか、減ったんでしょうか。減ったとしたら幾らぐらい減っているんでしょうか。



○政府参考人(鈴木正規君) 新たに独法化したものを除きますと、平成十六年度との予算比でマイナスの二百四十二億円という減少になっております。



○藤本祐司君 ということは、全部で今百一ですか法人数、百前後だと思いますけれども、それ以外で約二百億円ぐらいの経営努力をして減ることになったという解釈でよろしいんでしょうか。



○政府参考人(鈴木正規君) 運営費交付金の場合には、研究法人の場合など新たに研究のニーズが出ているものもありますので、そういうふうな中では運営費交付金が増えている法人もございますけれども、そうしたことを含めましても、全体として二百四十二億円の節減ができているということだと考えております。



○藤本祐司君 多分、独立行政法人によっては増えているところと減っているところが個々を見ていくとあるんだろうと思いますが、トータルで約二百億円ほど減っていると、そういう認識だというふうに思いますが。

 先ほど目的積立金の話が出ました。これはやはり主務大臣が承認をするということで、最終的にはそれが目的積立金となるかならないかというところが決まってくるんだろうというふうに思いますが、実際にこの目的積立金制度、これはある意味インセンティブ制度だというふうに思いますが、これ効果的な役割を果たしているかいないかというところについては議論が分かれるところなんだろうと思うんですが、これについては財務省としてはどのように、要するにインセンティブ制度として非常に効果的な制度かどうかということなんですが、それについてはどのように評価をされているんでしょうか。



○政府参考人(鈴木正規君) 独立法人化を図りますときに、やはりできるだけ各独法によります運営の効率化をお願いしたいということで、制度のつくり方としましては、一定の効率化の努力をされたところについては今おっしゃられたような形でインセンティブを与える必要があるんじゃないかという御議論の中で出てきた制度だと考えておりまして、そういう意味では一定の役割を果たしていただけているんではないかというふうに考えております。

   〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕



○藤本祐司君 平成十六年度決算においていわゆる独立行政法人で利益を出している法人が八十一法人で、約それが利益額が八千七百七十八億円という数字が出ておりますが、そのうち、八千七百七十八億円、八十一法人のうち目的積立金の実際に承認を受けているのは何法人の幾らぐらいなんでしょうか。



○政府参考人(石田直裕君) お答えいたします。

 平成十六年度におきましては、十三法人、十九・六億円が経営努力認定を受けております。



○藤本祐司君 十九・六億円。で、利益がもっともっとたくさんあるわけですよね。ということは、これ主務大臣によって承認されていない金額の方が非常に多くて、実際には余りこれは目的積立金として主務大臣が承認をしていないと。その辺の基準は、どういう基準でするしないというのは決まっているんでしょうか。



○政府参考人(石田直裕君) 委員御指摘の利益ということでございますが、私どもとして認めております目的積立金につきましては、私どもの定義上、当該独立行政法人の経営努力による利益として承認した額というふうになっておるわけでございます。



○藤本祐司君 経営努力によらない利益というのは、じゃ逆に言うとどういうものがあるんでしょうか。



○政府参考人(石田直裕君) 経営努力認定基準について御説明いたしますと、まず法人全体の利益が計画予算を上回っているということで、従来の計画よりも上回っている必要がございます。さらに、その上回っている利益が原則として前年度の実績額も上回っている必要があると。様々な条件が付いておるわけで、若干の差が出ておるということでございます。



○藤本祐司君 ちょっとこれだけやっているわけにいかないので、次に進みますが。

 総務省所管の独立行政法人情報通信研究機構についてお聞きをしたいと思いますが、これは平成十六年度と十七年度の比較において、独自財源からの収入額というのが約五十億。四十七億円減少して、ここは運営費交付金は実は十八億ちょっと増加をしているんですが、すべて補助金とか委託費とかひっくるめて、この独立行政法人情報通信研究機構には幾らぐらいの公費が投じられているんでしょうか。



○政府参考人(松本正夫君) 情報通信研究機構、NICTにつきましては、運営交付金を中心としまして約四百六十億円程度の運営交付金が交付されておるところでございます。



○藤本祐司君 そうですね、約四百五十億円前後ということで、若干報告書によって数字が最後の細かなところは違っているんですが、まあ大体四百億円以上はそこに入っているんですが、これ運営交付金が増加をしているんですが、この運営交付金が増加をしている主な理由というのは何なんでしょうか。



○政府参考人(松本正夫君) お答えいたします。

 毎年度の予算、運営交付金、交付されたお金がございますが、その分の年度末というか、その年度で使う予定だったものが使えない場合に翌年度に繰り越す場合がございます。その繰り越したものを翌年度に計上いたしますと形式的に増加したというようなことになる場合がございます。



○藤本祐司君 これは、ただ運営費交付金だけじゃなくて、補助金とか、あと施設費とかというのがあるんですね。この施設費に関して言えば、これは施設を造るということで、前の年できなかったものをもう一回繰り越しているというのは実際にこの独立行政法人ではあるんですが、運営費交付金とはそれ多分別物だと思うんですね、施設費は。運営費交付金も、やはり同じように、予算立てをしていたものが使わなかったから来年に回して、来年で増やしたということになるんでしょうか。ちょっとそこの仕組みがよく分からないんですけど。



○政府参考人(松本正夫君) 今手元に具体的な予算、運営費交付金、毎年度どうなったかというのを持ち合わせておりませんが、そういう場合もあるということを承知しておりますが。



○藤本祐司君 でも、予算と決算で、予算額と決算額とがまた微妙に違ったりしているものですから、これ中身をちょっと見てみないといいとも悪いとも、おかしいともおかしくないともちょっと言えないなというふうに思うんですが、本題がまだ後なので、またちょっと時間があったらこの問題については戻りますが。

 一般論としてちょっと財務省さんと会計検査院にお聞きしたいんですが、この独立行政法人で非常に問題視されているのが随意契約が多いということで、新聞等々で約六割が全体で随意契約だというふうに言われるんですが、随意契約と一口で言っていますが、いろんな随意契約があるんだろうと思いまして、随意契約、指名競争入札、一般競争入札、この定義をまず確認をしたいと思うんですが、財務省さんでよろしいんでしょうか。



○政府参考人(鈴木正規君) 一般的な定義でございますけれども、一般競争入札というのは、公告によりまして不特定多数の者から申込みを受けさせまして、それにより競争を行わせ、その申込者の中から国に最も有利な条件をした者を選定し、その者と契約を締結する方法というふうに言われております。

 他方、指名競争入札というのは、国の場合には限定的に認めておりますが、例えば、契約の性質又は目的により競争に加わるべき者が少数である場合とか、一般競争入札に付すことが不利と認められる場合に、特定の者を指名しまして競争を行わせ、その申込者の中で最も有利な条件を出した者をもって選定し、その者と契約する方法というふうに言われております。

 他方で、随意契約というのは、これもやはり国の場合には限定的に認めておりますが、契約の性質又は目的が競争を許さない場合、緊急の必要により競争に付すことができない場合、競争に付すことが不利と認められる場合などに、競争によることなく資力、信用などのある特定の者を選定して、その者と契約を締結する方法というふうに言われているというふうに承知しております。



○藤本祐司君 じゃ、ちょっと一般競争入札についてもう一度財務省にお聞きしたいんですが、いわゆる落札率というのがありまして、よく言われるのは、九五%だとか九七%だとか九九%というのは談合の疑いがあるんじゃないかというふうによく言われるんですが、これ一般論ですよ、一般論として、確率としてゼロとは言いませんが、いわゆる競争入札で落札率が一〇〇%となるということは起こり得るんでしょうか。起こり得るといえば起こり得るんでしょうが、頻繁に起こるとお考えになりますでしょうか。



○政府参考人(鈴木正規君) 個々の状況はよく分かりませんが、予定価格の算定方式がかなり公開されているようなケースもありますし、一概ににはなかなか言えないとは思いますけれども、最近の状況からいいますと、一般競争入札に付した場合には予定価格を下回る例が多いというふうには聞いております。



○藤本祐司君 会計検査院さんにもちょっとお聞きしたいんですが、今の随契、競争入札の定義、そして一般競争入札として落札率が一〇〇%になることが起こり得るかということの財務省のお答えですが、それ会計検査院も同じような答えでよろしいんでしょうか。



○説明員(増田峯明君) それぞれの契約についての定義といいますか、につきましては、先ほど財務省さんの方から御答弁がありましたとおり、私どもも同じ認識でございます。

 それから、落札率一〇〇%ということにつきましては、一般論として申し上げるわけでございますけれども、起こり得ないということは言えないわけですが、頻繁に起こるとは考えられない、それは委員おっしゃるとおりだと思います。



○藤本祐司君 今日の新聞なんかでも、談合防止でこの一般競争入札を全面的に導入しようというような話があるんですが、実は、この予備的調査を衆議院の方でやられた。この総務省の独立行政法人情報通信研究機構さんのこれを見ますと、全部で支出件数、支出件数というのは、独立行政法人からどこかほかの第三者、民間であったり財団であったり社団であったり、いろいろなところに支出している件数が全部で千九百三十四件、随意契約が千七百二件あるんですね。約八八%が随契なんです。逆に言うと、一般競争入札件数は何件あるか御存じでしょうか。



○政府参考人(松本正夫君) 私どもが把握している数字では、全契約数が千九百十九件でございまして、そのうち一般競争入札によるものが二百十七件、それから随意契約によるものが千七百二件というふうに承知しております。



○藤本祐司君 お手元にお配りをしました、今度は縦長のところを見ていただきたいんですが、これは予備的調査を全部見たんですが、実は、一般競争入札二百十七件のうち四十三件が落札率が一〇〇%なんです。

 これ、確率からいくと、一個や二個が交じっているということは、これは全く問題ないというか、たまたま当たるということは起こり得るんですが、四十三件も落札率が一〇〇%のものがあるということがちょっとにわかに信じ難くて、これはどういう原因でこういうことが起こるんだろうかということなんですが、その理由が明確であれば教えていただきたいと思います。



○政府参考人(松本正夫君) お答え申し上げます。

 今委員御指摘のように、二百十七件の一般競争入札のうち落札率が一〇〇%のものが四十三件ということでございますが、四十三件の数字が多いかどうかというのは、ちょっと私どもまあ申し上げることはないんですが、一般的に言って、どういうケースにこういうことが起こり得るかということを申し上げますと、一つには、我々が予定していた予定価格、入札する側の予定価格というのがございまして、これと入札される側の入札額というのが、入札額が高い場合がございます。そうしますと、一回の入札ではそれが落札できないということで、何回か繰り返して入札をやって、最後にその予定価格が一致するかあるいはそれを下回った場合に落札するというケースがございます。

 そういうケースが一つあるのかなというのと、それから、毎年間同じような業務を委託している場合がございまして、そういう場合につきましては前年度の実績を予定価格ということにする場合がございます。そういう場合に、前年度の落札者が大体幾らで落札されているかというのは公になっておりますので、それを踏まえて入札するということになりますと全く同額の入札、一〇〇%ということになり得る場合があるというようなことを聞いております。

 そのほかに、カタログ商品的なものがございまして、それは一般の市場で売られている値段が決まっているようなものについてもそういうケースがあるというふうに聞いておるところでございます。



○藤本祐司君 何か言い訳にしか聞こえなくて、二百十七件のうち四十三件ですよ。十件やそこら、四件とか五件とかというんだったらそういうことがあり得ることかなというふうに思いますが、二百十七のうちの四十三件もそういうことがあるということは、よっぽど予定価格の立て方がおかしいということになってくるんじゃないでしょうかね。だから、ちゃんとした予定価格を立てていればこういうことは起こり得ないし、ということは、業者さんが泣いているということですよね。

 本来であったらば、例えば一千万円のもので、みんなが一千万円以上で、一千百とか一千二百万円で応札をして、それが駄目だから、何とかここで一千万でやってくださいという話になるわけですよ。となると、普通の感覚でいくと、ここのところ二百万泣いてもらったから、こっちの分随契で出しますからこっちでもうけてくださいという、そういうことが起こり得ることになるんです。

 だから、一般競争入札にしましょうねとよく言うんですが、実は、一般競争入札というのも非常に落とし穴があって、これをやればすべて何か丸く収まるというような発想というのも、やっぱりちょっとここも逆に言うと危険だと思いますし、随契の中でも、随契の中でちょっと先ほど説明なかったんですが、いわゆる企画コンペとかというのは入っていると思いますし、その企画コンペというのも、例えば五社、A社B社C社D社E社が参加をして、その名前が分かっているのであれば、その企画どこがいいというふうにやったら、これはもう多分ほとんど随契と同じ、随契というか、競争ということではなくて、A社がいいなとかB社がいいなともうそれ分かっていると、実はそこでもう恣意が入ってしまう、恣意的に選ぶことができるわけですね。だから、その辺りのことを考えていかないと、一般競争入札だったら安全で随意契約だったら危ないとか、そういう話というのは実はそんな単純な話ではないんだろうというふうに思うんですが、ただ、ここの四十三件というのは、余りにも一〇〇%の四十三件というのは多過ぎるということを考えると、この独立行政法人の情報通信研究機構の多分価格設定というのが非常に甘いと。甘いというか、いい加減というか、実態が分かっていないというか、そういうことにしかならないんですね。

 これ実際にもっと調べますと、落札率九五%以上、一〇〇%も含めて九五%以上のものと随意契約のもの、この二つを合わせたものを全体から引く、つまり九五%未満で競争入札をしたものというのは全体の三・三%しか残らないんです。だから、二千件近くあって、わずか六十件とか六十五件ぐらいしかまともな入札なり契約をしていないということになってしまうというふうに思うんですけれども、これについては、大臣、ちょっと今のいろいろ答弁を聞いていていかがでしょうか。



○国務大臣(菅義偉君) 私も、今の藤本委員とうちの局長の答弁を聞いていまして、これはかなり問題があるというふうに思っております。私自身、この質問まで全くこの件について知り得ておりませんでしたので、これはしっかりと精査をして、きちっとした形の入札が行われるように対応をさせていただきたい、そう思います。



○藤本祐司君 今たまたま、たまたまと言っちゃあれですけど、独立行政法人の総務省所管のものを一つだけ見てこれだけなんですが、これ全独立行政、百一多分あると思うんですが、これを全部精査するとなると相当大変。これは多分総務省さんが所管、管轄になってくると思いますけれども、その辺りは、総務省の所管のことだけではなくて、やっぱりこの辺り全体を指導なさっていただきたいなというふうに思います。

 それともう一つ、ちょっと最後、指摘だけになってしまいますけど、時間の関係で。

 農水省の関係の緑資源機構なんかも、結局、独立行政法人があって、そこから財団法人に行って、この財団法人が民間に丸投げしているものがあるという構造がありまして、これは農水だけではなくて、実はこの独立行政法人情報通信研究機構からその後の財団法人に再就職をしている方々がいるとか、あるいはそこからまた同じ財団法人へ調査なり委託をしているとかいうことになってくると、この天下りあるいは仕事とお金の流れが、総務省からこの独立行政法人だけではなくて、今度更にその先の財団法人に行っているというような構造というのは、緑資源機構だけではなくて、同じようなことが多分出てくるんじゃないかと。

 これ予備的調査を見ますと、再就職の人が何人いてとかというのは、全部見ていくとこれ全部つながっていってしまいますから、この辺りやはり抜本的な独立行政法人改革をしていくか、経済財政諮問会議が言っているように、本当に必要なものだけに絞り込んで民営化していくとか廃止をしていくということを考えていかないといけないのかなというふうに思いますけれども、その件に関しては、菅大臣、いかがでしょうか。



○国務大臣(菅義偉君) 実は私ども、これ全体としても所管をしておりますので、そういう意味において今委員御指摘のことをやはりきちっとやっていくという、そのことは極めて大事だというふうに私自身も思っていますし、また、私ども所管をしているこの情報通信研究機構ですか、今いろいろ指摘されましたけれども、自らやはり襟を正す意味で、まず私ども所管のことはしっかりとこれはもう一度調査をし直すと同時に、さらに他省庁の所管のものについても私ども所管をいたしておりますので、より一層透明になることと同時に、無駄なものはやはり民営化をしていく、民間に任せるという、そういう方針に私もこれは対応していきたいと思います。



○藤本祐司君 この独立行政法人だけではなくて、今日実は質問したかった指定管理者制度に関しても、結局は従来の、従前のいわゆる公的機関であるとか、そういったところが受託しているというのが圧倒的に多くて、民間企業、これはまあ地方の話になりますけれども、民間企業の受託というのは全体の一一%になってしまっているということを考えると、民間に委託できるもの、あるいは公的団体を廃止するとか、その辺りのところは国だけではなくて地方自治体も含めてやはり考えていっていただかないといけないかなというふうに思っております。

 これで終わりにします。ありがとうございました。
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2007年04月17日

国交委員会航空の安全について

166-参-国土交通委員会-10号 平成19年04月17日

○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本でございます。

 今、田村委員から相当専門的といいますか、非常にすばらしい的をついた質問を聞いておりまして、私の場合は、専門外ではございますので、少し素朴な疑問といいますか、その辺りを少しお聞きしたいなというふうに思っています。

 私、選挙区静岡なので飛行機に乗るということが余り多くはないんですが、前職のときに相当いろんな出張で飛行機に乗りまして、そのときいつも大丈夫なのかなと思っていたことが幾つかありますので、それを中心にお聞きしたいと思いますが。

 航空の安全といいますと、今回例えばボンバルディアのいわゆる機材の故障と不具合ということをまず最初に頭に浮かべるわけなんですが、多分この安全ということを考えるときに、もう幾つかに分かれるんではないかなと。時系列的に分かれるというか、先ほど田村委員の方もありました。

 航空機材の調達、購入というのが一番最初にあって、それが本当に安全かどうかというところがまずチェックできないといけないと。その次には、やはり実際に飛行機が飛び立つまで、いわゆる整備とかメンテナンスとか、そういったところでのやはりチェックが必要になってくるんだろうと。今度はその上、今度その後の段階では飛行機が飛んでいるとき、これは乗客あるいは乗務員も含め、乗務員なんですが、いわゆるキャビンアテンダントやパイロットを含めてその辺りの訓練が大丈夫なのかどうか。今度はそれが、飛行機が今度着陸して降りるとき、その段階での空港の整備の問題であるとか、あるいは故障が分かったときの対応とかということがある。

 今度は、その次の段階に行くと、今度着陸をした後に、けが人が出なければいいんですが、軽い、重い関係なくけが人が出た場合のその後のフォローアップ体制ということということで、いろいろ段階が順番にあって、それぞれがやはりチェックができる、それぞれのところで事故をなくす、あるいは起きてしまった、不幸にも起きてしまったら、それをできるだけ小さな事故に、事故というか小さく、被害を小さくするという、そういう努力というのがだんだん順番に起きてくるのかなというふうに思いまして、少しずつその前段階からお聞きしたいと思いますが。

 航空機材の調達につきまして、今、田村委員の方から御指摘があったとおり、これは代理店が入って航空機材を調達するということの構造というのは大体分かるんですが、その機材調達、この機材にしようという、それを決める決め手というのは恐らく航空会社がお持ちなのか、あるいはそこまでも代理店の思うどおりに動いてしまうのか、ちょっとその辺り非常に複雑なのかなというふうに思っております。

 我々が車を買うような場合は、もちろん排気量だとかメーカーの信頼性とか価格とか、あるいはデザインとか様々なことで我々車を、じゃ乗用車を決めようというふうに決めるわけなんですが、航空機を決める、その購入、この機材にしようということの決定する基準というのは、価格だけで合ってもやっぱりこのように問題が頻発するようなところでやってはやはりまずいということを考えるのか。何を基準に、何を決め手に、どういうところが一番のポイントで決めていらっしゃるのかということをちょっとお聞きしたいと思います。


○参考人(西松遙君) 先生の御指摘のとおり、機種を決めるというのはいろいろな作業を必要としているわけでございますが、まずどの路線に入れるかというところが一番最初に出てきます。当然距離もありますから、アメリカに飛ばすのか、あるいは近距離の大阪に飛ばすのか、そういったところがキーポイントになりますので、まず路線につきましてどういう路線に投入するかというのを、必ずしも限定的じゃないんですけども、イメージとしてまずそれをつくり上げまして、その路線に適合する機材、すなわちその大きさですよね、機材の。お客様、やはり多いところには大きな機材を投入するということになりますので、そういった意味では、路線を決めた後、大きさを決めます。そして、同時に航続距離も問題になってきますから、今は昔と違って途中で降りて最終目的地にまで行くというのはほとんどなくて、直行化が主流になっていますので、航続距離がどこまであるかというのが非常にポイントになりますので、こういった航続距離を次に調べていくということになります。

 それも決定の第一段階で、第一段階、第二段階とございますけれども、さらにその機材の信頼性、今までの実績等々がありますので、そういった実績を踏まえてリライアビリティー、信頼性が高いのかどうかと、こういったところも判定の基準になりますし、さらに、売りっ放しではなくてその後のアフターケアもきっちりとした体制が取られているかどうか、こういったことも決定の一つの要素になってまいります。
 これを総合的に決定するのは、もちろん価格、我々も営利企業でございますので、価格等の前提を入れまして、トータルとしてどちらが有利か、こんな順番で判定をしているというふうに我々としては認識をしております。


○藤本祐司君 三月の十三日に高知空港でのボンバルディアのいわゆる胴体着陸したその以前に、同型機が二〇〇四年十一月に高知空港で着陸後、滑走路から脱輪したトラブルがあって、それに関しましては、三月三十日に航空・鉄道事故調査委員会の報告として、新聞報道によれば設計上の問題がトラブルの一因となったというふうに記されておるわけですね。

 これは、航空・鉄道事故調査委員会の事務局長、各務事務局長いらっしゃっていると思いますけども、これは、やはりボンバルディア社のこの機材というのは設計上の問題と新聞が書いてあるんですが、そちらの調査報告書にはそこまで具体的には書いていないんですが、設計の改善を検討するようにというようなことで読み取れるのかなというふうに思うんですが、これ、やはり設計上の問題だったということで認識してよろしいんでしょうか。


○政府参考人(各務正人君) ただいま先生の御指摘になりましたインシデントでございますけれども、私どもの発表いたしました調査報告書におきましては、要は原因といたしましては、横風の中で着陸した際に機長がハンドル操作を始めた時期が早過ぎたということで、前車輪のステアリングが不作動になった、つまりぶらぶらな状態になったということと推定をされております。

 なぜそうなったかについては、機長による方向の制御が適切に行われなかったこと、それから会社が適切な訓練を行っていなかったことが関与したと考えられると、こういうふうに原因としては結論付けておりますけれども、ただ、本インシデントにかんがみまして、こういったステアリングが利かなくなるということが起きないような設計の改善を検討することが必要ではないですかということにつきましてカナダ運輸省に対しまして勧告を行ったと、こういうことでございます。


○藤本祐司君 広い意味でいくとやはり設計上の問題ということになるのかなというふうに思うんですが、機材を調達するときというのは、いわゆる設計上のミスとかそういうことというのは、図面とかそういうところではやっぱり全く分からないものなんでしょうか。西松参考人か山元参考人にちょっとお答えいただきたいんですが。


○参考人(西松遙君) 我々、もちろん整備についてはきっちりとマニュアルに基づいてやるという、そういう体制は取っておりますけれども、設計にさかのぼって性能上正しいのか云々ということにつきましては、ちょっと我々航空会社の域を超えているのかなと、ちょっと印象論で申し訳ございませんけれども、そんなふうにちょっと今伺いました。


○藤本祐司君 というと、その辺は、設計上の問題というのは事前にはといいますか、購入するときにはどこもだれも分からないんですか。航空局の方でもそんなところまでは当然分からないわけですよね。これ、じゃ相手のメーカーを信用するしかない、そういうことでよろしいわけですね。あるいは代理店の言っていることを一〇〇%うのみにするということでしかチェックができないというふうに解釈してよろしいんですか。


○参考人(山元峯生君) 来年五月に入ってまいりますボーイング787の例で申し上げますと、我々、ボーイング社と787の初号機を入れる契約をいたしました。したがいまして、我々の技術陣と、例えば国内線を飛ばす787の重量は大体ターゲットをどのぐらいにするかとか、それから、当然、国内線を運航するので脚回りの強さをどうするとか、どこからどこまでが性能というふうに、ちょっと私も専門家でないので分かりませんけれども、我々がこの飛行機に性能上期待するものを率直にボーイング社と話し合って、トゥギャザーチームといいますか、一緒になって初号機の品質、性能を決めていくということでございまして、今先生のおっしゃったように、一方的に造られたものをただあてがいぶちのように受け入れるということには少なくとも787の場合はなっておりません。


○藤本祐司君 今、787の場合はという限定の助詞を使われているので、それ以外はそうじゃないのかなというふうにうがった見方をすると出てしまうわけなんですが、我々というか、乗る、いわゆるカスタマーといいますか、そちらの立場からすると、これは安全だというふうに思って乗っているわけなんですが、こういう設計上の問題があるというふうに言われると、どの飛行機に乗ったらいいかというのが全く不安でしようがなくなってしまうわけなので、そこのところはやはり調達時には最低限のところは確認をしていないといけないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、いかがですか。


○参考人(西松遙君) 先ほどもちょっと触れればよかったのですが、こういった型式に関しては、それぞれの国でそれぞれの型式の航空機について型式証明というのを出していますから、今回のケースでいきますと、ボンバルディア社というのはカナダでありますので、カナダの国から型式証明が出ているという理解でありますので、そういった意味でいうと、設計上といいますか、基本的な製造にかかわる部分についての一応サーティフィケートはそれぞれの国でオーケーを出しているという認識で我々はおります。付け加えさせていただきますけれども。


○藤本祐司君 いわゆる平成十六年十一月の高知空港で発生したその重大インシデントの結果というのが、結局のところ、平成十九年三月三十日、つまり二年四か月たってから公表されているということを考えると、その間は何事もなかったかのように結局飛んでいると。その結果がこの間の三月十三日の高知空港と、その後の、直後の熊本空港、天草エアラインに結び付いてしまっているとなると、先ほど田村委員からは、高知空港の事故があった翌日に飛ばしたのはどうだという話もありました。もっと言ってしまうと、この平成十六年から二年四か月間そういう飛行機を飛ばして、我々、まあ私は乗ったことはありませんが、乗っていたということになると、物すごいこれ不安で、飛行機なんか怖くて乗れないんじゃないかというふうに思うんですが、これ二年以上運航していたということに対して、航空局長、これ、どういうふうにとらえたらいいんでしょうね、どういうふうにお考えになりますか。


○政府参考人(鈴木久泰君) まず、先ほど来のやり取りを聞きましての航空局からもちょっと御説明させていただきますが、基本的に航空機の製造につきましては製造国がまず責任を持つという体制になっておりまして、ボーイングであればアメリカの連邦航空局、ボンバルディアであればカナダ航空局がきちんと世界的な基準に基づいて耐空証明を行う、あるいは型式認定を行うと、型式証明を行うというようなことでやっております。我々運航国の方の当局は、それをきちんと確認するというような仕組みでございます。

 ボンバルディアにつきましては、余りにも十六年から十七年ぐらいにかけてトラブルが多発しましたもので、これはやはり設計上の問題があるんではないかということで、昨年の四月に私どもの担当をカナダに派遣いたしまして、カナダ政府とボンバルディア社と両方と話をしまして、設計の変更なり部品の改良なりをお願いしたところでございまして、一部の部品については改良型部品ができまして、既存の航空機についてもそれの交換がなされているというふうな状況にございます。

 ただ、今御指摘のありました十六年のトラブルにつきましては、事故調の報告が最近出たところでございまして、これは、この点を踏まえまして、また必要な対応をしてまいりたいと考えておるところでございます。


○藤本祐司君 もう終わってしまったこと、飛ばしてしまったことについてはけしからぬとしか言いようがないんですが、今のような設計上の問題点があるんだということが分かって申入れをしているというふうに言っているんですが、その回答がある間もずっと飛ばし続けるということですよね。今も飛んでいるわけですよね、既に。それはそのまま、放置したままにしておくということなんですね、これは。


○政府参考人(鈴木久泰君) 設計上の問題等はやはり製造者でありますボンバルディア社がまずきちんとその対応を考えなきゃいかぬという問題でございます。
 我々、一々すべてのトラブルについてここはどうだと言うほどの権限を持ち合わせておりませんので、一般論としてそういう話を申し上げてボンバルディア社にきちっと対応を迫ったところ、一部の部品についてはそういう手当てがなされたということでございます。

 もちろん私どもとしては、今飛んでおる、日本で飛んでおる飛行機につきましては、エアラインとともに十分安全が担保できるようにきちっと整備なり検査をして飛ばしておるというところでございます。


○藤本祐司君 そうなると、整備をちゃんとやりますよという、そういう話に受け取ることができるんですが、実際に整備、このボンバルディアの機材だけではなくて、もうたくさん多様な機材が全日空さん、日本航空さん以外を含めて飛んでいることになるんだろうと思いますが、その整備体制というのが非常にそういう意味では次のステップでは重要な、当たり前ですが、重要なんだろうなというふうに思いますが、その整備体制自体が本当に大丈夫なのかというのは素人から見ると全く分からないんですよね。大丈夫だと言われて、ああそうですかと言うしかないんだろうというふうに思いますけれども、本当に大丈夫なのかなというところが非常に不安なところがございまして、また国際線に関して言えば、日本国内だけではなくてシンガポールとか中国とか、そういったところにも整備を出しているということになってくると、そこのところの日々、日常的なチェックが大丈夫なのかどうかということ。

 それで、もっと言ってしまうと、機材がどんどんどんどん複雑化していきますので、もう私なんかでも車を購入した、運転免許を取り始めた三十年ぐらい前だと自分で事前に整備して分かっていたんですが、今はもう全く分からなくて、何が故障なのか、何がいいのか悪いのかを分からないものだから、そのままパッケージで全部交換という形になってきてしまうと相当複雑になってくると。

 やはり整備士のいわゆる技能というのか、技術というのか、能力というのが相当高い中で機材が一杯あると、またそこでミスが生じやすくなってしまうんじゃないかなというふうに思うんですが、その整備の体制等、整備士の量の問題と質の問題なんですが、そこの辺りについては今どういう課題があるのか、あるいはどういう対応をされているのかということについてちょっとお聞きしたいんですけれども。


○政府参考人(鈴木久泰君) 先生おっしゃるように、航空機がどんどん進化する中で、それに対応した整備の在り方というもの、大変重要な問題だと私ども認識しております。

 各エアラインは、航空法の百四条に基づきまして、整備に関する事項につきまして整備規程というのを定めまして、国土交通大臣の認可を受けることになっています。この整備規程には、整備の間隔、内容、整備の実施体制、実施方法等に加えまして、整備士の教育訓練方法それから資格の管理方法等を定めることとなっておりまして、国土交通省としてはその規程につきまして、製造者が定めます技術的資料、マニュアルみたいなものでございますが、あるいは事業者の事業計画等を勘案しまして、安全上問題がないということを審査して認可しております。

 それから認可後の実施体制につきましても、立入検査を実施しておるところでありますが、特に、一昨年来、いろいろトラブルがありましたことを考えまして、航空局内に安全監査の専従部門を設置いたしまして、厳正な監視、監督を行っておるということでございます。

 それから、海外の整備工場などに、整備事業者に整備を委託している部分がございますが、これも私どもの認定事業場ということで認定をしておりまして、直接立入検査等も行えるような体制になってございます。


○藤本祐司君 素人目に考えると、いろんな種類の機材があると、メーカーのいわゆるマニュアルに従って恐らくチェックをする、整備をすることになるんだろうと思うんですけれども、余りにもたくさんの機材があると非常に複雑で、時にはやっぱり間違いを起こしやすくなるんじゃないかなというような考え方もできるのかなというふうに思うんですが、アメリカのサウスウエストとか今欧州の例えば中堅航空会社というのは、機材をどんと絞り込んで、絞り込んで、できるだけ部品はストックも少なくして、分かりやすく間違いのないように、あるいは定時性を保つというようなこととか、いろんなまたほかの理由もあろうかと思うんですけれども、そうやっていくことによって間違いが少なくなるという考え方もあるのかなと、できるのかなというふうに思うんですけれども。

 定期航空協会さんとしてその辺りの方向性、あるいは全日空あるいは日本航空としてでも結構なんですけれども、その機材の問題、絞り込んだ方がやりやすいとか、あるいは技能が追い付いていきやすいとか、その辺りのところもあろうかと思うんですが、どのようにお考えになって、実際にどう対応されているんでしょうか。


○参考人(山元峯生君) 整備体制の問題につきましては多分個社によって方針があると思いますので、定期航空協会としてかくあるべきだという方向性は持ち合わせておりません。ただ、ANAグループといたしましては、今先生がおっしゃいましたように、機種の数が少なくなればそれが即安全、品質の維持にダイレクトに結び付くかというと、そうでもないというふうに思っております。ただ、機種が多いのと機種を統一していくというところは、今おっしゃいましたように、部品の問題、それから訓練の問題、それからパイロットの飛行訓練の回数が減る問題、中長期的に見ればエアラインのコストの構造改革に一番資するものというふうに考えております。

 ただ、整備士につきましては、今局長からお話がありましたように、厳重な整備規程とそれから訓練の要領に基づきまして大体五年ぐらいで一人前になります。一機種導入いたしますと最低で十五年は機種はもちます。したがいまして、たくさんあるからといって年がら年じゅう機種間を訓練移行していって、その機種についてのスキルがたまらないんじゃないかということではございませんで、今言いましたような十五年という単位で中長期的な整備の人員計画、これを立てて我々も静々と養成しております。

 特に、二〇〇七年問題、シニアの大量退職が始まりますから、彼らが今まで培ってきたスキル、これをグループ内でやはり雇用延長制度とかこういうものを使いながらグループ内で活用して、後継者に技量の伝達を続けると、こういう努力もやっていこうと思っております。


○藤本祐司君 整備の状況というのが一番大切な部分なのかなというふうに思いましたので、そこのところはしっかりやっていただかないといけないというふうに思っておりますが。

 先ほど、乗務員の、キャビンアテンダントの件で、いわゆるパイロット、キャビンアテンダントだけじゃなくてパイロットも訓練というのがまた必要なんだろうと思いますが、二〇〇四年の十一月の重大インシデントで、訓練が適切でなかったというふうに鉄道事故調査委員会の方から指摘されております。ちょっとこれは通告をしていなかったんですが、具体的にはどういう不適切な、訓練が適切でなかったと、どの点がどのように適切でなかったということだったんでしょうか。


○政府参考人(各務正人君) 基本的には、訓練マニュアルの中でこういった状況が発生するということについてのきちんとした情報伝達とそれに基づく訓練ということが制度の中で取り入れられていなかったということを指摘しているということでございます。


○藤本祐司君 情報伝達ということになれば、先ほど田村委員も御指摘ありましたとおり、パイロットがANAのパイロットでないということになってくる、それで乗務員ももしかしたらそういう形で外部委託してしまうということになると、日ごろの訓練ってどうやるのかなと。逆に言うと、一生懸命訓練してもコミュニケーションが取れない、チームワークが取れない中で本当にうまく動くんだろうかということは大変疑問なんですけれども、その点についての指導とかをしていかないといけないと思いますが、航空局長、どうお考えになりますかね、そういう点は。違う、他社の人が乗るということについて。


○政府参考人(鈴木久泰君) パイロットの訓練につきましても、各エアラインがそれぞれ運航規程を定めまして、その中できちっと計画を立てて、何時間置きとか、定期的な訓練、あるいは飛行機を乗り移るときに機種変更するための訓練、それから副操縦士から機長に昇格するための昇格訓練等をやっておるわけでありますが、その中できちっとなされるべき問題だと思います。

 ただ、この十六年のトラブルにつきましては、どうもこのボンバルディアの飛行機がきちっとスピードダウンしてから前輪を操作せないかぬものだったところを、ほかの飛行機で慣れておったせいか、速いスピードのうちに前輪の操作をして、前輪ががたがたいってしまったという、そういう状況のようでありますので、そこら辺の訓練が十分であったかどうかという問題があると思います。


○藤本祐司君 山元参考人にお聞きしたいんですが、先ほどの他社の乗務員が乗っているということで、いわゆる共同運航という話はありましたけれども、共同運航のときの乗務員同士のコミュニケーションあるいはチームワークというのは、ふだんからほかの他社と一緒になって訓練なんかはされているんでしょうか。


○参考人(山元峯生君) 共同運航で確かにグループの中に何社かエアラインがございます。ただ、そのエアラインの中のキャプテンと客室の中の客室乗務員とのコミュニケーション、これは便ごとに、例えばANAのパイロットが運航する便にエアーセントラルの客室乗務員がある日突然入ってきてというような混乗はやっておりません。エアラインごとに、エアーセントラルあるいはアンクネット、それぞれのパイロットを採用し、パイロットを養成し、客室乗務員を採用し、訓練をする。ですから、小さいながらも一つの運航会社としてのコックピットとキャビンのコミュニケーションというのはしっかり取れているというふうに思っております。


○藤本祐司君 もうちょっとその辺りを本当はお聞きしたいんですが、時間がなくなってしまいましたので、あと一、二点お聞きしたいのは、まず、この三月十三日の高知空港での事故を受けて、岡山空港事務所、これは県営空港でございますが、岡山空港事務所が緊急マニュアルを見直しているということのようでございますが、これと同じように、ほかのいわゆる県営空港、三種以下の空港になろうかと思いますが、こういうマニュアルを見直しをして再点検をしているという例はあるんでしょうか、航空局長。


○政府参考人(鈴木久泰君) 県営のいわゆる三種空港という地方管理空港につきましては、当該空港の設置管理者であります地方公共団体が飛行場手引書というのを定めまして、これを我々もいただいたり、あるいは定期的な検査でチェックをしたりということでやっておりますが、三月十三日の事故の後、そういう地方管理空港でマニュアルを見直したような動きがあるというのはまだ私ども承知しておりません。


○藤本祐司君 じゃ、今のところは岡山空港だけしか、まあほかやっているかもしれないけど、国交省として情報を把握しているのは岡山空港だけということでございますね。

 ちょっと時間がありませんので最後の質問にしたいと思うんですが、空港周辺のいわゆる医療緊急体制なんですね。これは、不幸にして何か問題が起きてしまって事故になってしまった、あるいは昨日も御前崎沖で実際に乱気流があって、これはJALだったと思いますけれども、キャビンアテンダントの方がたしか軽いけがをされたというのがニュースで報道されたんですが、いわゆる空港で着陸した後の救急医療体制、これについては総務省が平成十五年の十二月に、国土交通省に対して、地方公共団体が管理する空港等における救急医療体制の充実強化というのを指示をしたというのが行政評価の中で書いてございますが、指示をしたということになっておりますけれども、国交省としてはそれを受けて各地方公共団体に対してどういう指示をされたのかということが一点と。

 もう一つ、医師不足というのが言われているわけでございまして、人口当たりのお医者さんの数というのは東京辺りも非常に少なくなりますけれども、ただ、人口規模が多いので医者の数はあるだろうと。ただ、地方に行きますと、正に医師不足がある中で、本当に高知空港に降りて、確かに自信があってパイロットが降りたという、結果としてはそれがよかったのかもしれないんですが、それはたまたま結果論であって、よかったんですが、本当に地方空港に降りて大丈夫なのかと。仮に小さなけがであっても、それを応急処置なり救急医療しなきゃならない体制というのが本当に地方は整っているのかと、これだけ医師不足が言われている中で整っているのかということを考えると大変不安でならないんですね。

 これは、お医者さんのことは国交省の所管ではないということになろうかとは思いますけれども、やはり空港を整備をしている責任上、その辺りの情報管理はやはりきちっと把握しておかないといけないんだろうなというふうに思いますし、実際どこの空港に降りるかどうかというのは最終的にはパイロットなり航空会社の判断だろうということにはなるんだろうと思いますが、その辺りについてのやはり情報提供、医師、救急医療体制、消火体制、いわゆるバックアップ体制というものの情報というのは国交省が把握しているのか、把握しているものをどのように航空会社に伝えているのか、どういう課題があるのかということをちょっと取りまとめてお答えいただきたいと思います。


○政府参考人(鈴木久泰君) 地方公共団体の管理空港におきます緊急時の医療体制の問題でございますけれども、まずはその空港の管理者であります地方公共団体が確保するというのが原則でございますが、私どもとしても、国土交通省の防災業務計画という中で、空港管理者及び地方公共団体は、あらかじめ、空港管理者と医療機関、消防と医療機関及び医療機関相互の連絡体制の整備を図るとともに、医療機関の連絡・連携体制についての計画を作成するように努めるというのを定めておりまして、これに基づきまして各管理者に周辺の医療機関と十分連携を取りながら体制を取るようにお願いをしているところでございます。

 また、消防につきましても、一定の機材の大きさによりまして消防車を何台配置すべきかという基準を定めておりまして、高知空港の場合はボーイング767が飛んでおりますので三台配置してございますが、十分な体制を取るように努めておるところでございます。


○藤本祐司君 ちょっと時間が参りましたので、私の質問はこれで終わりにしますけれども、国交省としてそのような体制を取るように地方公共団体に言ってあるからいいという、そういうことではなくて、やはりほかの各省庁、厚労省なんかと、あるいは総務省なんかとも横の連携を取りながら、そこのところはちゃんと担保していかないといけないだろうし、もしここは危ないなと思うんであれば、余り体制がちゃんとしていないなというのであれば別の空港に切り替えるというような、そういう指導というのはやはり常にしておくべきだというふうに私は思っております。
 それを申し上げまして、私の質問を終わりにします。
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2007年03月29日

モーターボート競走法の一部を改正する法律案

166-参-国土交通委員会-7号 平成19年03月29日



○藤本祐司君 おはようございます。民主党・新緑風会の藤本でございます。

 法文についての質問と、あとちょっと全体の話をさせていただきたいんですが、経営につきましては今、小池委員から細かなところまでお話ありましたので、重複する部分につきましてはちょっと省略をして質問をしたいと思いますが。

 冒頭ちょっと、大臣が昨日の法律案の提案理由の中で説明があったのをちょっと読み上げますと、「モーターボート競走は、その売上げを通じ、船舶関係事業の振興を始めとした公益振興を行うとともに、地方財政の改善にも寄与しており、高い社会的意義を有しております。」と。「しかしながら、近年では、景気の低迷等を背景に長期的に売上げの低落が続いており、」という説明があったわけなんですが。

 一方で、政府、安倍総理は、イザナギ景気を日本の経済は超えていると、もう超えたんだというふうに結構声高に主張をされて自慢されているわけなんですが、そのイザナギ景気というのは四年九か月だったわけでありまして、それを超えたということで、もう既に五年を、二〇〇二年二月から五年を超えていることになるわけなんですが、昨日の提案理由で、景気の低迷を背景にということでいきますと、景気が近年ずっと低迷しているということの御認識でそう言われたのかなと。ちょっとそこのところのある意味矛盾があるような気がするんですが、ちょっとそこについてお聞きしたいと思います。



○国務大臣(冬柴鐵三君) いっとき、昭和二十七年は、公共事業振興に一兆七千億円を助成したと、そしてまた自治体の財政に三兆七千億円を繰り出したと。大変なことでございますが、それがバブル崩壊後どんどん、まあこれはバブルのピークの、平成二年、三年がピークだったわけですけど、それ以降本当にずっと低落して、先ほどの答弁もありましたように五十数%も下がっちゃったという状況の中で、それを指して低迷ということを申し上げたわけでございます。

 現在がどういう状況かということは、客観的な数字を見れば分かるように、日経平均株価が七千六百七円八十八銭から現在一万七千円台を回復しておりますので、それはその数字を見れば分かるような点ですけれども、それがこの競艇の売上げに結び付くかどうかということはまだ分かりません。

 我々は、経費を削減し、先ほど答弁したようにいろんな、施行者において、地方公共団体において工夫を重ねていただきまして、そして一般会計に繰り入れる金額が大きくなるように頑張っていただきたいというのが私の真意でございます。



○藤本祐司君 ただ、私が申し上げているのは、五年以上景気が回復基調になってきているということをイザナギ景気を超えたというふうに言っているので、ここがすぐに好転するということではないんでしょうが、この提案理由からいくと、景気が上向きになってきているので売上げも上向きになりますよということにつながってしまうわけなんですが、先ほど冨士原局長のお話をすると、ほかにもいろいろな理由があって、いわゆるレジャーの中で競艇事業というのが相対的に魅力が落ちてきているとか、レジャーの多様化とか、そういう中でというお話だということは認識できる、先ほどの答弁の中で認識はできるんですが。

 よく、こういう提案理由とか法案を読んでいくと等という言葉が使ってありまして、これ全部ひっくるめて「景気の低迷等を背景に」と、等に全部含まれるというふうに、多分どうにでも答弁ができるような、こういう説明になるというのが実は一番よく分からなくしている一つの原因なんだろうと、これがいわゆる官僚の書く文章なのかなというふうに私は思って、仕方がないんですけれども、普通、等というのを付けるときは二つ三つぐらい並べて等というのが普通正確なんですが、大体、こういう文章は一つあって等というのが、ここは多分改めていく方向でいかないと、聞く方側はこれ全くああそうなのかと単純に理解をしてしまうというふうに思いますので、これ、今後のこととして、是非そういうところは改めて分かりやすいようにしていただければなというふうに思うんですが。

 それと、売上げにつきましてはそういうことでどんどんどんどん落ちてきてもう一兆円を切ってしまったということでありますけれども、その一方で開催経費というのも、いわゆる売上げに対する開催経費、いわゆる収益率ということになろうかと思いますが、収益率も大分減って悪くなってきていて、軒並み悪くなってきていて、平成十八年の七月に出されましたモーターボート競走事業活性化委員会報告の中でもその開催経費の硬直化ということが課題として上がってきているわけで、そのときに、このモーターボート競走法の改正の国会提出までにこの辺りについては一定の方針を出すというふうに書かれているんですが、この辺りのいわゆる開催経費に関する硬直化への対策というのをこの間取られてきているのかどうか、そこについてお聞きしたいと思います。



○政府参考人(冨士原康一君) 開催経費の合理化につきましては、今回法律で措置をしております私人への委託を可能の道を開くというのが、これ一つの大きな要因でございます。これは法律が整備されなければ対応できないということでございますが、もう一方で、やはりその人件費を含めた諸費用の問題というのがございまして、これについては各施行者の間で相当大きなばらつきが見られると、これまでの経営努力にもかなりの差があるんではないかということはその検討会で指摘されてございます。

 したがいまして、そこのところは法改正、今回の法律提出前までにその施行者がしかるべく対策を、対応を取るようにという趣旨の提言が検討会でなされているということでございます。

 現状を申し上げますと、現にいろいろ、先ほど御説明申し上げました施行者協議会、統一組織でございますが、そこで全体の言わばその平準化といいますか、高いところの、比較的人件費負担の大きな施行者について是正を求める、そういう方向でいこうということを今施行者協議会が中心になって各施行者に対して指導を行っている、そういう状況でございます。



○藤本祐司君 同じ、一つの競艇場といいますか競走場で複数の施行者が入っている、にもかかわらず施行者ごとにその収益率というか、が違うというところは、いろいろその施行者の中の工夫というところに負っている部分があるのかなと思いますので、そこのところをきちっとやっていくことが全体の収益率を上げていくことになるんだろうというふうに思うんですが、収益率に関していうと、実は売上げがずっと下がってきている中で、十六年度から十七年度にかけてきゅっとこう上がっているんですね、収益率。そこのところの原因というのが何だと分析をされているんでしょうか。ずっと、軒並み平成十年度が四%だったものが次の年三・一、二・一、二・〇、一・八、一・四、一・三と下がって、十七年度にいくとまた二・〇に上がっているんですね。そこを、何か原因があるのかどうか、分かれば教えていただきたいと思います。



○政府参考人(冨士原康一君) 私ども調べたところは、やはりこの十六年度に非常に施行者全体の収益が悪化をいたしました。それに対応して措置をとったわけでございますが、その中心的な措置というのはやはり従事員賃金の抑制ということでございまして、この結果、平成十六年から平成十七年度にかけて従事員賃金の総額で四十億円の抑制が全体として行われているということでございます。それがやはり全体の収益を十六年度から十七年度にかけて改善させる非常に大きな要因になっているというふうに考えております。



○藤本祐司君 人件費の問題というのは非常に微妙なところで、下げて確かに収益率は短期的には上がるかもしれないけれども、働く意欲ということから考えると、単純に長期的、中期的にそれが続くかどうかというところは非常に分かりにくい、分からない、はっきりしないところがあろうかと思いますので、そこは逆に慎重にやっていただく中で収益率を上げるということの工夫をしていただければというふうに思っております。

 ちょっと具体的な条文のところで、今度、第三条、これは施行者の委託に関する規定のところで、三条に関しましてお聞きしたいと思いますけれども、舟券の発売事務など、これまでのいわゆるモーターボート競走会に加えまして他の地方公共団体と私人、民間ですね、に委託できるように定められているわけなんですが、他の地方公共団体への委託というのはちょっと具体的にどういうようなケースを想定されているのかどうか、施行者である自治体よりもほかの自治体に委託した方がよいというのはどういうことが考えられるのかどうかをちょっと教えてください。



○政府参考人(冨士原康一君) 最も想定されるのは場外発売場でございます。施行者である地方自治体以外の地方自治体が場外発売場を経営するというのはあり得るというふうに思っておりまして、そこに対して委託をする、券の発売あるいは払戻しの委託をするということが最も想定されるんではないかというふうに考えております。



○藤本祐司君 それでは、委託できる私人、いわゆる民間ですね、これは何か条件的に、こういう民間であればいいけど、こういう民間は良くないとか、何かそういうような決まりというか条件というかはありますでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) この条件については省令で定めるというふうに考えてございます。基本的には、言わばこういう公営ギャンブルに関して最もやっぱりいろいろ心配をされます暴力団関係がございます。ここのところには基本的には行っては困るということで、そこは相手先としては認めないということでございますし、あと、さらに詳細な部分は基本的には施行者が委託先と契約をすることになります。

 そこのときに不適切な事象が発生するような委託契約にならないように、そこは施行者を更に細かく、施行者に配慮をしていかなければならないということでございまして、どういうところに委託するのかということも含めて、施行者は透明性を持って委託をしなければならないということにしております。



○藤本祐司君 その中で、現行でいきますと、委託することができない事務というのが施行規則の中で決められているわけなんですけれども、今回のこの改正に当たって、いわゆる国土交通省令で具体的には定めるということになろうかと思いますが、この施行規則自体は今までの現行法を踏襲する、そこは変えないということで認識してよろしいんでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) 施行規則は改正をいたします。やはり基本的には法律を受けて施行規則はできておりますので、法律で手直しがあった部分については、当然それに伴う施行規則の改正を行わなければならないということでございまして、ただいまお話がございましたいわゆる委託に関する部分、これについては、いわゆる競走の実施事務を、施行者のみができるものと、それから競走会のみができるもの、さらには私人等に委託していいものという形で整理しながら規定を整備していくということでございます。



○藤本祐司君 現行法を基にしてちょっとお聞きしたいんですが、ここで施行規則の第一条の二で、これは委託することができない事務というのが七つ挙げられているわけなんですが、その中の一つで、施行者が委託できない事務として、「競走場内及び場外発売場内の秩序を維持すること。」というのがあるんですけれども、これ競輪とかオートレースはこの規定が入っていない、除外したということを聞いておりまして、もしそれを除外することになると、今の施行者が必ず責任を持つようになっていたわけなんですが、これを例えば私人、民間委託にすることができるようになってしまうと、いわゆる先ほどの場外発売場、これ自体もほぼ民営化的な形になってしまうんではないかと。その結果、施設所有者である、施設ですね、場外発売場の所有者である民間企業が管理施行者を排除して自由にやるようになってしまうんではないかということで、若干競輪場なんかでは問題が生じているというふうに聞いておるんですが、この規定はどのような扱いになるんでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) 今回の法改正に併せました施行規則の中では、この第一条の二第六号になります「競走場内及び場外発売場内の秩序を維持すること。」というのは私人に委託できることにいたします。

 ただ一方で、施行者はこの場内の秩序維持義務というのを別途法律で掛けられております。その実施のための命令を国土交通大臣ができるということになってございまして、したがいまして、私人に委託はしますけれども、競走場内の秩序維持についての責任は施行者が全面的に負っておるということでございます。したがって、その秩序維持、あるいは場内秩序の、委託されました私人のパフォーマンスについては施行者がしっかり責任を持ち、さらに、それで施行者が足りなければ私どもが命令を出してきちんと措置をさせるという、そういう整理でございます。



○藤本祐司君 最終的に施行者が責任をきちっと持つ、国土交通省がその指導をしていくということであれば、ある程度そこは担保できるのかなというふうには思うんですけれども。

 更に言うと、この委託でいいますと、例えば包括的な、一括で民間に委託化、委託するということを許すことに競輪とかオートレースは事実上なっているというふうな話も聞いておるんですが、このような場合、再委託とか再々委託とかということになってきますと、例えば省令の場合は、施行者はその委託先との関係においてはやはり効力というのは及ぶんですが、さらに、包括的な委託契約になって、再委託とか再々委託になってくると、この再々委託先との関係においてはこの効力が及ばなくなってくると、割と自由に何でもできてしまって、それに対して国土交通省なり施行者が、直接契約をしている施行者が物を申せなくなってしまうんじゃないかという、そういう懸念があるものですから、この包括的民間委託化ということは要するに丸投げ委託になるわけなんですけども、これを歯止めを利かすためにどういう形でされるか、そこのところはやっぱりきちっと担保しておかないといけないと思っておるんですが、いかがでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) ただいまお話ございました包括委託ということの言わば意味でございますが、厳密に申し上げますと、先ほど申し上げましたように、固有の事務がそれぞれございます。施行者が固有で、これは施行者がやらなければならないと、それと競走会でなければならない事務があり、したがって、包括委託、残りの事務を一括してだれかにさせるとすると、それが包括委託と。したがって、委託できる事務を包括して委託をするという趣旨で御説明を申し上げたらいいと思います。

 これは、モーターボートに限らずほかの公営競技でも同様に措置されているというふうに思いますけれども、基本的には、言わば委託先に対する制約が掛かっていない事務については、これを一括して委託するというのは制度上可能でございます。

 それで、じゃその責任関係が一体どうなるのかという御指摘であろうかと思います。基本的には、施行者と最初の委託者の間の契約関係によるというふうに思います。その委託関係、委託を受けた事務を更に委託、再委託を認めるのかどうかということも含めて、最初の委託契約の中できちんと整理してもらわなければならないということであります。

 ただ、いずれにしても、その再委託、再々委託をされた結果に対して責任は施行者が負っているということでございます。したがって、最終的には施行者がモーターボート競走の秩序を維持しなければならない、主催者として。それに対して私たち国土交通省は、その主催者たる責任は求めていくということでございます。したがって、再々委託された場合でも、きちんとその結果に対して施行者が物を言い、責任を取れるような形の委託契約というのを結んでいただくということになろうかというふうに思っております。



○藤本祐司君 まあ理屈としてはそういうことで分かるんです。いわゆる施行者と委託先との契約で、その契約の中に再委託条項とか、こういうことはやっていいとか悪いとか、再委託はそもそもいけないとか、多分、そういうことをやるとなると、そういう条項、多分入るんだろうと思うんですけれども、そうなると施行者の責任であるということは分かるんですが、逆に、この再委託条項がないあるいは再委託条項が非常に緩やかであるということで再委託、再々委託というのができるようになるということは、理屈上あるいは現実的には起こり得ることなのかなと思っておりまして、もっと言ってしまうと、いろんな利益隠しを下請の再委託先に付け替えるということもできるので、ちょっと頭働かしたら、悪知恵の働かすとそういうことができてしまうということなので、ここのところは、やはり起きないような何か歯止めは付けれないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) 言わば財務的な透明性といいますか、適正さというのをまずだれが監視するのかという問題ですが、まず、モーターボート競走の場合には、多分地元の議会とかそういうところがしっかりまずチェックを掛けるんだろうというふうに思っておりますけれども、その辺は先生の御懸念は私どもも理解できるところでありますので、今後施行者を、委託に出すときにはその辺も、十分その辺の懸念も配慮しながら対処をさせていただきたいというふうに考えております。



○藤本祐司君 普通の契約であればともかくとして、これ、本来であれば刑法で禁じられている賭博行為を地方財政に寄与するんだということで特例的に認めているものなので、それが民間に委託されてまた再委託されてということになると、事実上、賭博行為を民間ができるようになってしまうというのと同じものに、同等になってしまう可能性があるということを考えると、そこのところはかなり制限的にやっぱり進めておく必要があるのではないかなというふうに私は思っておりますので、是非そこのところはきちっと御検討いただいて対応をしていただければというふうに思っております。

 次の質問は第四条なんですが、先ほど小池委員からもありましたいわゆるボートピア、いわゆる場外舟券売場というんですか、場外発売場のことなんですが、これ、今回で場外発売場の設置の許可ができるように、許可することができるということに第四条の二でうたってあるわけなんですが、今まで現行法の中では、この場外発売場を設置することができる、ここのところのいわゆる法的根拠というのはどこにあったんでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) これまでの場外発売場の運用でございますが、基本的には、モーターボート競走法の実施に関して言わば国土交通大臣の確認という行為をしてきております。したがって、通常の許認可ということではなくて、その設置する諸条件にきっちり適合しているのかどうかという確認をさせていただいてきたというのがこれまでの状況でございます。

 それを今回は明確に許可を掛けることにいたしました。これは、従来と大きな状況の変化というのは、基本的には場外の発売場というのは施行者が責任を持ってつくるという整理でございます、従来は。したがって、その設置場所等について国土交通大臣がその適正性を確認するということで済んでいたというふうに整理してございますが、一方で、今回、私人に対して委託をできるということにいたします。そうしますと、私人が場外発売場を運営するということがあり得るということでございまして、そのときには、それがきっちり運営できるように、問題があったときには許可の取消しも含めて対応できるように法的に措置する必要があるというふうに私ども判断をいたしまして、今回新たに許可制度というのを設けることにしたということでございます。



○藤本祐司君 場外舟券場、場外発売場というんですか、ボートピアですよね。これが、設置において今もいろいろ係争中とかあるいは住民との間の問題とか、いろんなところでもめているというふうに聞いておりまして、これは確かに普通に考えれば簡単に分かることなんですが、たばこのぽい捨てとかごみが増えるとか、駐車場の問題とか渋滞だとか治安の悪化とか、いろんなところでいろんな議論があって、係争中のところもあろうかと思うんですが、現時点でこれ、係争中あるいはもめている原因というのはつかんでいらっしゃるんでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) ちょっと通告がございませんでしたので、現在そういう状況になっているものが全体としてどのぐらいあって、どういう状況にあるのかというのはちょっと今持ち合わせてございません。



○藤本祐司君 それであれば、何かこの調整、自治体が自分のところ、要するに競艇場を持ってない自治体が、ほかの自治体の場所で場外発売場をつくるという、そのときにいろいろ何か問題が起きたときに、その調整というのはやっぱり施行者間でもうやってもらうしかないという、そういうことでよろしいんですか。



○政府参考人(冨士原康一君) 場外発売場をつくるに当たっては、当然、施行者とは違う自治体の管轄下にある地域につくるということになります。したがって、そのときにはやはりその地元で、場外発売場をつくるということについて地元の同意とそのための調整が必要だということでこれまで運用してきておりますし、今後ともそのようにやっていくということでございます。

 その同意をどういう形で取るかということでございますが、これは自治会でありますとかそれから当該自治体の長でありますとか、そういうその地域の自治に対して責任を持っている主体と調整をし、その同意を得ながら場外発売場を設置していくということになります。



○藤本祐司君 ボートピアを設置するときの地元の、こういう条件が整ったらボートピアを設置することを許可すると、今度許可することになるわけなんですが、許可の判断というのはどういう判断基準があるんでしょうか、ボートピア設置に関しての。



○政府参考人(冨士原康一君) 幾つかございます。一つは位置の問題でございまして、これは文教上又は衛生上著しい支障を来すおそれのない場所にするということでございます。それから、構造的な、あるいは設備の問題でございまして、構造、設備が入場者を整理するために適当なものであること、それから競走の公正かつ円滑な運営に必要な施設設備を有することというようなことでございまして、基本的には設備の問題であります。これは設備をきちんとしたものを持っていなければならない。それともう一つは場所の問題、その場所が文教上、衛生上著しい支障を来すおそれがないような、そういう場所に設置することということが設置の基準になります。



○藤本祐司君 場外発売場と別に、最近、原発の問題で高知県の東洋町なんかが、町長が勝手にやったといって結構もめたりしているんですけれども、それはもう御存じだと思いますが、この場外発売場の場合も、地元の町長がうんと、やろうと言えばそれで事足りることなんでしょうか。地元というか、設置場所の町長がと言う方がいいのかもしれませんが。



○政府参考人(冨士原康一君) 現在私どもが求めておりますのは、首長の同意、これは当然必要であるというふうに思っています。それから自治会の同意を求めております。自治会の同意を求めております。それから議会が反対でないことという三つを条件といたしまして、場外発売場の設置の確認を行ってきているところでございます。



○藤本祐司君 首長と自治会の、要するに設置場所の首長と自治会の同意と、それと議会が反対でないという、ちょっとそこのところが、何でここは議会の同意ではないのかというのがよく分からないところなんですが、これ今まで多分補助金で、補助金行政の一つの悪いところで、首長にくっ付いていればいいんだというオール与党体質というのを悪用しているようにしか思えないんですが、どうしてそこのところは議会の同意というふうに言っていないで、議会が反対決議を、反対していない、あるいはいわゆる消極的賛成だったらオーケーということになるんですけれども、なぜそういう、何かよく分かんないなというところですが、同意ではないのかなというところなんですが。



○政府参考人(冨士原康一君) 基本的には、その地域を代表しているのは首長であるという整理だと理解をしております。したがって、競輪とかオートレースは議会については一切設置を認めるときの判断要素としないという整理でございます。そういう意味では、議会について特段の配慮を競艇の場合にはさせていただいておるというふうに私どもは理解をしております。



○藤本祐司君 今言っているのは多分設置場所、例えばA市、B市とあって、A市につくろうと思えばA市の首長さんとか自治会長とか議会のことをおっしゃっているんですが、例えばその設置、一つのところに設置するにおいても、そこの市、町だけでいいのかと、ほかのところに影響は多分及ぶんだろうなというふうに思っておりまして、市町村合併の話が、議論が出てきたときには、基本的にはモータリゼーションが発達しているとか、交通インフラの整備が進んでいて、住民のいわゆる生活範囲というか、生活している生活圏というのが広がっているじゃないかと、だからひとつもうちょっと一体化していこうよというのも一つの理由としてはあったんだろうと思うんですが、それから考えると、設置する自治体だけではなくて、その周辺と言っていいのか近隣と言っていいのか、あるいはアクセス道路の動きとか人の流れとかいうことを考えると、影響を及ぼす地域というのは幾らでも出てくるというか、ほかにもあるんじゃないかと。

 よく地元のという言葉で、地元というのが、言っていますが、その地元というのは何をもって地元と言うのかというと、周辺の近隣近接市町村も含めて地元なのか、そこだけで地元なのかという議論になるんだろうと思うんですが、今の答弁を聞いていると、設置している設置場所の自治体だけを地元というふうにとらえているような気がして、もっと生活圏が広がっているということを考えると、より広い近隣の自治体の合意なのか理解なのか、そういったところも得る必要があるんだろうというふうに思って、そこが一つの許可基準にもなってくるのではないかなというふうに思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) 私どもとしては、基本的に地域で全く受け入れられないようなそういう場外発売場をつくってはならないというふうに思っています。したがって、言わばその影響を受ける範囲というのをどういうふうに設定するかという問題があるわけですけれども、当然大きな影響を受けるところについては、それに関係するところの意見というのは当然反映されるべきだというふうに思っておりまして、そういう意味では影響を受ける近隣地域まで含めてその設置のときの判断にはする必要があるというふうに考えております。



○藤本祐司君 現実にはそうなっていないんじゃないかなというふうに思っておりまして、実際に今いろいろ問題になっているところが幾つかあって、そのところにも聞いてみますと、やっぱりそこの自治体の首長がいいと言った、議会が反対していないからといって申請をするというようなことも起こっているのが現状なんだろうと思いますので、そこのところ、例えば近隣の自治体の首長の意見書なり同意書なり、そこまで行くか分かりませんが、とにかくちゃんと聞いて話合いをしているんだよという何か証拠というものを付けた上での許可にしていかないといけないのかなと思っておりまして、その点についていかがでございますか。



○政府参考人(冨士原康一君) どういう形でそれを担保するかという問題は、それもケース・バイ・ケースでやるというのは非常に難しい判断だろうというふうに思います。

 ただ、やはり近隣の総スカンを食いながら運営するというのもいかがなものかというふうに思いますので、やはり近隣市町村を含む関係自治体の十分な理解というのは求めていただかなければならないというふうに思っております。



○藤本祐司君 大臣、この設置については国土交通大臣の許可ということになると思いますので、その許可を与えるときの一つの目安ということになるか基準にするかはありますけれども、やはりそこのところの近隣も含めた同意、理解というのが得られているんだということを是非許可するときの判断基準にしていただきたいと思うんですが、御所見いただけますでしょうか。



○国務大臣(冬柴鐵三君) 施行者は場外発売場外の適正管理に責任を持っているということは当然でありまして、そういうものを設置する場合にそれが守られるかどうかという判断のメルクマールですけれども、やはり、例えば私の地元にも非常に大きなモーターボートの競走場がありますが、しかし同一の市内でもそれによって非常に影響を受ける地域というのは限られているといいますか、ですから私は、その周辺の住民の方々が最も影響を受けるわけですから、そこの合意は取ってもらわなきゃいけないと思いますし、そして相当離れた地点についてまでそれを求めるというのはなかなか難しい。それを首長がそういうところの意見も聞きながら同意をされるということ以上に、交通が混雑するとかいうことになって、周辺まで広げるとこれは事実上大変そういうものを設置することが、まあ今回設置しようという方向でしているわけですけれども、大変困難になるんではないかというふうにも思います。

 したがって、今挙げたメルクマール、地域の住民の方々の御理解をいただく、御同意をいただく、それから首長が同意をする。そして、議会についてどうするかという問題ですけれども、議会は同意の決議をするかどうかということはこれは議会の自主性に任されて、実際問題そういう提案をされるのかどうか分かりませんし、そういう意味で、議会が積極的に反対をされていないというところまで射程に入れて今基準にしているわけでございますので、いましばらくこれをやって、なお紛争が多発するとか、あるいはまたやはりこういうところも考えなきゃいけないんじゃないかということが近い将来明らかになれば、それはそのときに考え直すこととして、今の段階ではこの程度かなという感じがいたします。



○藤本祐司君 分かりました。

 ちょっと時間がありませんので、次の質問に移りたいと思いますが。

 第十九条の関係でございますが、十九条というのは日本船舶振興会への交付金のところでございまして、今回、先ほどの御説明もありましたとおりトータル、全体として三・三%から交付金率が二・六二%へ下がると。これは累進課税的な形になりますので、余りもうかっていないところはもっと少ないということで、トータルでいうと二・六%で、約六十三億円の削減ということで、御説明をいただいたところによると赤字の施行者が黒字に転換できるんだよというお話でございますが、具体的に言いますと、平成十七年度の実績をベースで結構なんですが、この改正によって赤字施行者というのが、今六者あると認識しておりますが、これがどのぐらい減ることになるんでしょうか。何者ぐらいになるのか。



○政府参考人(冨士原康一君) 単純に十七年度に今度の新しい交付金率を当てはめて試算をしますと、六つのうち三つが黒字に転換をいたします。これは全く合理化をしないという前提でありますから。ただ、一方で、施行者には選手費の削減も含めて一層の合理化をしていくということで皆今努力をしているところでございますので、それを合わせますとやはり相当大幅な改善が得られるんではないかというふうに期待をしているところでございます。



○藤本祐司君 六者が三者ぐらいになるということであるわけなんですが、これがせっかく黒字化していく、あるいはもう少し工夫すれば黒字になるということの段階でまた逆に赤字に転落していってしまうというのは非常に問題が多いなということですので、そこのところは各施行者で努力をしていただくことになろうかというふうに思っておるわけなんですが。

 ところで当時、当時といいますか、日本船舶振興会の理事長、笹川陽平さんが理事長であったときの話なんですが、平成十四年度から十六年度の間で競艇躍進計画というのが推進されて、中小企業のいわゆる船舶事業の剰余金が約三百億ほどあって、これを競艇情報化センター経由で施行者に貸し付け、競艇事業の合理化と売上げの向上を目指す取組が行われ、これがさらに十七年、十八年度と継続されていて、その競艇情報化センターの事業報告書によりますと、平成十四年度から平成十七年度まで実施された貸付金とリースが三百四十億になっているという報告を受けているわけなんですが、この三百四十億というのは、補助金ではなくていわゆる貸付け、リースですので、将来的にはというか、戻ってくるお金なものですから、結局これは事業資金としてこういった三百四十億というものを運用していくことによって、むしろ施行者から拠出額というのをもっと減らすことも、あるいは拠出させなくてもいいという判断もできないかなというふうに思うので、その点につきましての御検討はいただいたんでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) この情報化センターは、今七百億を超えるような基金を持っております。そして、その基金をもって競艇の近代化を図っていこうという、あるいは情報化を推進しようということで事業をやっておるわけでございますが、一方で、やはり競艇場自身の老朽化でありますとか近代化の遅れというのが一方にあって、なかなかその辺を措置していかないと全体の近代化が進んでいかないという状況の中でこういう貸付けが行われ、実行されているということであります。これは基本的に、ある意味、非常に低利で貸し付けているわけでありますが、施行者は借りたら返さなきゃいけないということでございますので、直接、今回の交付金率に影響するというようなことではないのではないかなというふうに考えております。



○藤本祐司君 ちょっと事前の説明のときに、レクのときにちょっと教えていただいたんですが、それと別に、競艇振興センターというか、まあ名前がそういうものなのかどうか分かりませんが、そういったものが設置されて、施行者、せっかく六十三億円ほど負担軽減になったものの一部分が競艇振興センターなるものにまた拠出されて競艇事業の振興に使われるんだということを聞いておりますが、これ、また逆に、せっかく減ったものをもう一回拠出することによってまた赤字になってしまう施行者が増えてしまうのではないかという懸念と、今、先ほど申しました財団法人情報化センターとその振興センターの関係といいますか、それがどういう仕組みになっていくのかということを教えていただきたいと思います。



○政府参考人(冨士原康一君) ただいまの御指摘は、昨年、国土交通省が最初行いましたモーターボート競走の活性化検討会の中で議論されたものでございます。大きな方向としては、やはり合理化はもちろん必要であるけれども、いかにこれからモーターボート競走を時代に合わせた形で変化をさせ、客層を増やし拡大し、そして売上げを増やしていくかという、そこに大きな力を尽くさなければ競艇というのはやっぱり先行きが非常に暗いということでございます。

 それをまず行うべき主体というのは一体だれなんだろうということを考えますと、やはりこれは基本的には施行者でございます。これが、施行者が正に競走を主催しておるということでございますから、まずその施行者の力を一つにしなければやはり全国的な運動というのはできないということでございまして、その中から出てきたのが、まず施行者のほかには大きなメンバーとして競走会があるわけでございますが、そういう関係者が一丸となってそういう全国展開を図る、広域化を図るような推進主体をつくろうということでこの合意ができているわけでございます。それが、先ほど先生からお話がありました競艇振興センターという名前をそこに付けてやっていこうということでございます。

 じゃ、その財源はやっぱり必要であります、どこに求めるのかということで、これは実は最終的にまだどういう形でそのお金を負担していくのか、全体的な規模それからそれの個々の負担の在り方というのはまだ最終的に決まっておりません、まだ調整中でございます。この法律が通った後に最終的に決まっていくということだろうと思っておりますが、やはりある意味で施行者が主体となってやるべきことであるということからいけば、今回交付金率を削減した、それで浮いてくるお金というのは、やはりそういう前向きのところにまず活用するということを考えるべきだということで施行者の同意が基本的にできているというふうに承知をしております。全部を出しちゃうのか、あるいは施行者の経営状況を配慮した形でみんなで拠出を決めていくのかということについてはこれからの議論だというふうに承知をしておりますけれども。

 いずれにしても、ある意味、売上げの増進それからモーターボート競走の普及を図っていくという、その基本的な一義的なまず主体というのは施行者にあるべきだというふうに私ども思っておりますし、私どもも協力しますけれども、やはりその施行者がそういう全国的な組織をつくって、それをてこにして競艇の振興を図っていこうというところについては、私どもも全面的にそれをサポートしていこうというふうに思っておりますが、その資金については、その交付金の削減部分についてその一定部分はそこに振り向けて前向きの投資にしようということについて基本的な合意はできているというふうに聞いておりますが、さらにその詳細についてはまだこれからの議論なんだろうというふうに承知をしております。



○藤本祐司君 情報化センターとの関係は、そこのところ。



○政府参考人(冨士原康一君) 済みません。

 それで、その競艇振興センターは、基本的に、じゃ新しくつくるのかどうかという問題がございまして、これまで類似の業務を行ってきているところに行わせるのがいいんではないかということで検討されているというふうに承知しています。したがいまして、類似のことをやってきたのが情報化センターであるということからいくと、情報化センターを振興センターに衣替えをしていこうということだと思っております。



○藤本祐司君 情報化センターがこの競艇振興センターに替わって業務内容が変わると、若干ね、変わっていくことというふうな今の御答弁だと理解できるんですが、それであれば、先ほどおっしゃっていた、基金として七百億ぐらいがあるので、それを原資としてやってまず拠出を少なくするという方法もあるのかなとは思うんですが、これは多分、施行者がやることだという御答弁になってくるんだろうと思いますが、その辺りについてもやはり一度指導なり検討していただければというふうに思っております。

 ちょっと時間があと二分か三分しかなくなってしまいましたので、次の質問に移りたいと思いますが、今回の改正の柱で、財団法人日本船舶振興会と社団法人モーターボート競走会、これ、いわゆる指定法人化があるんです。この指定法人化もそうなんですが、もう一つは、構造を、モーターボート競走会といわゆる全国モーターボート競走会連合会、これ一元化して一つの指定法人にしようというのが一つの柱になっているんだろうと思うんですが。

 通常、いわゆる合併という形になるのか、吸収という形になるのか、ちょっとそこは言葉としてはいろいろあろうかと思いますけれども、単純に考えれば、幾つかあったものを一つのものに吸収してまとめてしまいますよということになると、役員、理事の方はそこで減ってくるだろうというふうにまずとらえるのが常識的だろうと思いますが、それとともに、そこの雇用、今働いている職員の方々の場合は、社団法人ですので、合併の規定というのは、いわゆる解散するか設立ということしか多分ないんだろうと。この雇用がどうなるのかなというところは、合理化、合理化という形で進めていくのか、あるいはちゃんと雇用は継承されていくものなのか、そこが多分、そこに勤めていらっしゃる方の場合は非常に今後の生活に大きな影響を与えることになろうかと思いますので、そこのところはどういうようにお考えになっていらっしゃるんでしょうか。



○政府参考人(冨士原康一君) このモーターボート競走会とそれから連合会の統合は来年の四月ということですが、これから一年かけてその準備をしていこうということでございます。

 ただ、現状を申し上げますと、全国十八競走会あるわけでございますが、十七年度、このうちの十競走会が赤字という状況でございまして、やはりここは相当思い切った対策を打つ必要があるということで、競走会の中でいろいろ議論をして、これはやっぱり一つの団体として再出発をするというのが多分一番最善の選択だという、その中で合理化、あるいは、一団体にしますとある意味この競走の質を上げることができる、審判員とかその辺の問題も含めてですね、そういうことも含めてやはり統合効果というのは非常にあるだろうということでそういう方向に踏み切ったということでございます。

 それで、御心配の雇用でございますが、正にその