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2005年03月18日

総務委員会

162-参-総務委員会-7号 平成17年03月18日
○藤本祐司君 民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。
 質問に入ります前に、今、櫻井さんがお話があったことで一つだけ、事実だけお話しさせていただきたいと思いますが、公益法人の中でいろいろ調査研究機関があるということで、私もUFJ総合研究所にいたものですから、そういういろんな調査研究をやる環境にあったんですが、あるどこかの市、まあどこかとしておきますが、総合計画を作るという話があって、それで仕様が全部こう決まっているんです。例えば印刷費は、印刷はこういうカラーで何ページで何冊いるんだというので見積り合わせをしてくれといったときに我々、私どもとか、三菱とか野村とかそういうところが大体二千数百万で出したんですが、あるやはり財団法人、まあ当時、財団法人だったんですけれどもね、そこはもう一千万を切って出すんですよ。それは我々がもう完全に印刷費だけで一千八百万どこでも掛かるというのに、平然と一千万を切って財団が出してきて、挙げ句の果てに、いや、我々は赤字でも構わないんだみたいな話で、そういうところに持っていかれちゃうっていう物すごい民業圧迫というのがあって、そういうのが多分いろんなところで積み重なっているんじゃないかなというふうに思っています。私の質問ではなかったんですが、ついででしたのでお話しさせていただきました。

 まず、今日はe―Japan戦略のこととユビキタスネットについて質問させていただきます。

 先ほど麻生大臣が、これを進めていくと代々木のお弁当屋さんがなくなってしまうとか、いろいろ光と影の部分があるというお話があったかと思います。

 このe―Japan戦略自体、その目標値があって、三千万世帯で高速インターネット、一千万世帯に超高速インターネットの常時接続可能な環境をつくろうということで、もうこれは既に目標達成されたんだと思いますが、ただ、その中を見ると、やはり都市部にやはり集中している、都市、市ですよね。特に、過疎地とか地方へ行くとまだまだそれが七割とか七割五分とかということで、やはり都市間格差というか地域間格差が広がるということがある。それをやはり縮めていかなければいけないというのが一つの大きなテーマになってくるんじゃないかなというふうに思っています。

 この間の、前々回の総務委員会でも世耕さんが、世界経済フォーラムによると、日本のIT戦略、競争力が第八位になったという話がございました。八位というのは総合的なものでありまして、事項、項目によっては一位のものもあれば二位のものもあると。ただ、インフラの部分に関していうとまだ十六位という評価があったわけで、このインフラ、特に都市間格差を、地域間格差を縮めるということが正にそのインフラ整備の部分において順位を、競争力を上げるということになろうかと思いますが、そこにつきまして具体的な方策、考え方を教えてください。


○国務大臣(麻生太郎君) 藤本先生、お詳しいということだと思いますので、今言われた中で、調査のアイテムをずっと見ていただくと分かると思うんですが、公衆電話の普及率なんていうのがあれに入っていますでしょう、いわゆる順位を決めるときに。それから、いわゆる、何というの、電話回線によるインターネットなんていう、業界用語で言うナローバンドという部分ですよね。このナローバンドの話なんかというものを持ち込まれたって、これは、こっちはブロードバンドやっているんですから、ナローバンドの話なんかがアイテムの中に入れられたって、それは冗談言ってくれるなと。こんなものなんかこっちははなから相手にしていませんから。そうすると、そこは零点しか来ないわけです。そういったので、あれ内容を見ていただきますと、随分いろいろちょっと、ちょっとそれで順番決められても困っちゃうんだけれどもなと、正直、私ら思っている部分はあります、これは多分御存じなんだと思うんですが。

 そういった意味では、今私どもとして、今指摘のあったところで、あの出されました、資料が出ましたときと今と違ってどんなことをやっているかと言われれば、西暦二〇〇〇、電子申請・届出というものが可能な国の行政手続の割合というのは、二〇〇一年は一%なんです、あのとき、資料が作られましたとき。今は九六%になっておりますから、この次のところでいきますと、この部分は多分確実に大幅に変わる、点数が上がると思っております。

 それから、いわゆる文書の保存を電子化できるという、いわゆるe―文書法というのが四月から施行されますが、これも、何というの、評価がかなり大幅に上がってくるんだと思いますので。

 私ども、何となく世界の評判というのは私は余り気にならぬ方なんですけれども、世界の評判より実質の方がよっぽど大事だと思っていますので、現実問題として、田舎と地域の都市の差という方がこの種の国際的な評価なんかよりよっぽど大事なものだと私自身は思っているので、田舎の話をさせていただきますけれども、基本的に私はえらく、えらく田舎に、先ほど長谷川先生のお話に対してこだわりましたけれども、こだわってお答えを申し上げて恐縮だったんですが、例えばこの光ファイバーというものが、田舎に多分いたとします。そうすると、仮にだれかが、麻生太郎が倒れたと。医者が来る。救急車で来るのに四十分、そして搬送してしかるべき病院に運び込むのに更に四十分ということになりますと、合計、最低でも一時間半ぐらい掛かる計算になろうと存じます。そうすると、その隣のお医者経験者の方に聞いていただいたら分かりますが、血が一回ここで固まりますと、これ溶かすのに薬が要るんですよ、いろんな薬が、物によって。その薬を判断して注射をするということを医者は認めませんから、救命救急介護士はそれはできないんだ。医者が判断させるまでできないというルールになっております。

 そういうときに光ファイバーがつながっていると、救急車は、今新しい救急車はデジタルハイビジョンというものになってきますと、そのデジタルハイビジョンを積んだ救急車からその自宅につながっているオプティカルファイバー、光ファイバーにジャックする、接続すると、基本的にはそこで八百万画素以上のものでばんと見えることになる。そうすると、そこに、それを見た東北何とか病院という、どういう病院だか知りませんが、そこにいる櫻井先生というのがそれを見て、早い話が、藤本君、これはアトロピンを打て、何やらいろいろ薬があるんですが、それを打てと。それによってこれは溶けるからと言って打たせる、これは医事法どおりですから。そうすると、その人は四十分間搬送されてくる間に実はその薬が効いて血塊が溶ける。着いたときにはうまく通っていて、まあ酸素吸入当てるぐらいにしても、一日お休みになったら翌日御退院ということは、遠隔医療というものができ上がるようになりますと可能になる。

 田舎に逆に住みやすくなる、地方にいてもいいようになるということになっていくというように、私はユビキタスというのはそういう方向につながっていくべきものなんであって、何となく今いろいろな話が飛び交っていますけれども、具体的な例で申し上げれば、そういった方向にこの種の技術の進歩というのは使われてしかるべきものなんだと私自身はそう思っておりますので、この八位というのが、また先は、どの道、先は二位や一位には即なるんだと私自身はそう思っていますけれども、正直申し上げて、山がこれだけ多いんで、その部分が最後に残るところだとは思っていますけれども、かなりの部分は普及していき、それが結果として国民生活の利便に大いに供することを期待しております。


○藤本祐司君 今、麻生大臣がおっしゃったことが本当に理屈どおりできるか、後で櫻井先生にちょっと聞いてみますけれども。

 確かに光と影の部分がありまして、地域間格差というのがあって、それを是正しなければいけないと。それはインフラの問題だけではなくて、やはり人の問題というのもやはりあるんじゃないかなというふうに思います。やはり、ユビキタスネット社会というのを考えてみると、どんどんどんどんそれが東京一極集中してきて、東京を頂点とした国内網ができ上がるとか、あるいは情報関連技術を持った人、人材がやはり東京に集中してしまって、地域プロバイダーなんかが成り立たなくなってしまうということもあるんじゃないかなと。そうすると、ますます地域間格差というのは広がってくる。特に、人材面でその辺の格差を是正するということも考えなければいけないと思いますけれども、その辺について御見解をお願いします。


○国務大臣(麻生太郎君) すごく大事です。地方の方に人がいなくなっている大きな理由は、多分インフラが地方の方が少ないとか、いろんな意味で、コンテンツを考えるとき、内容を考えるときにそういったもののチャンスが少ないとかいろんな理由があるんだと思いますけれども、少なくともこの種の話は大いに東京に集中しております。

 そういった意味では、私どもとしてはICTの専門職の大学院の設立ということで、これは神戸と京都だと思いますが、これは正式にスタートをいたしております。ちょっとお待ちください、日にちまで、平成十六年四月に京都、今年四月に神戸でそれぞれ開校をすることになっておりますけれども、そういったものをやりましたり、もう一個御存じのように、これはただただ受けるだけとか送れるだけとかいうんではなくて、これは確実に影の部分のもう一つとしていわゆるハッカー、ハッキングの話が出てまいりますので、それに対応するためにはセキュリティーということになろうと思いますので、それの人材支援というもの、これがなかなかもうからない話ですから、全然、人を育てる、企業では育てないところでもありますので、こういったところに関しまして支援をしていきたいということで、この方向でも今新しい方向の人材活用ということで、こちらの支援やら何やら御指摘の点は大変大事なところだと私どもも考えております。


○藤本祐司君 もう一つ、影の部分ですが、影のことばかり言っていると前へ進まないので、本当は光の部分を進めていかないといけないということは十分承知の上でお話をお聞きしたいと思うんですが。

 前々回、山本政務官が電子タグで、デパートへ行くと、その物の食べごろとか産地とか、その辺が全部分かるというお話がありまして、非常にこれは便利で安心な仕組みだというふうに思っているんですけれども、それと別に、例えばそういうことをやってしまうと、すぐにその食べごろが分かる、まあ皆さん多分そうだと思いますが、例えばメロン、静岡県はメロンの産地ですからメロン挙げさせていただきますけれども、例えばメロンの食べごろなんというのは、こうちょっと後ろを見て、ちょっと押してみて、香りをかいでみて、つるがどうなっているか、枯れ具合で食べごろが分かると。まあ、大体人間、五感を使ってそういうふうに、今までは我々は、例えばスイカがどうだとたたいてみるとか、そういうふうにして動物的勘といいますか勘どころ、そういったところを、感性といいますかね、それをだんだん高めてきたということを我々経験しているんですが、正にこういうことが、便利になってきますとそういうことがなくなってしまうと。

 例えば、携帯電話があったときに、ほとんど計画性がなくなってしまうという話もありましたし、カーナビができると地図読めなくなっちゃうとか方向どこに今向いているか分からなくなっちゃうとか、そういういわゆる、まあ最近の言葉で言うと人間力の一つなのかもしれないんですが、そういうのが失われてしまうというか、という話もある。だからといってやめるという話じゃないんですけれども、この辺は行け行けどんどんでやっても、そういう部分があるので、逆にそういうところをフォローするということも必要なのかなと。

 これ、総務省がフォローするというか、例えば文科省でそういうところの教育だとかそういうこともやりながら、縦割りで考えるんではなくて、ユビキタスネット社会というのはこういうことがあるから、こういうマイナス面はどこかほかの横のネットワークを使ってフォローするというようなことも必要なんじゃないかなというふうに思っておるんですけれども、ちょっと御所見をお伺いします。


○国務大臣(麻生太郎君) 一番分かりやすい例で、ワープロができたおかげで漢字が恐ろしく駄目になった。習字が書ける、皆手紙はすべてワープロになって、日本語は、習字なんというものが時間量が減っていますし、何というのかしら、手書きを書くというのが、手紙が減ってiモード、Eメールになった等々、いろんなもので今言われたようなところがかなりほかにも一杯出てきているんだと思いますが、これをちょっと総務省で何とかしろと言われてもちょっとなかなか難しいところなんで、これは御本人一人一人の教養の、教養とか本人の自覚によらないかぬところなんだと思いますが、こういったことを、こんなことばっかりやっていると漢字が書けなくなりますよ、何でワープロ、何、転換、何、文字転換でどんどんやっちゃうと駄目になりますよとか、まあいろんな点は、私は、もう便利なものですからついついそっちに流されて、辞書を引くより何となくこれでやった方が早いなと思ったりするところも一杯あるんですけれども。

 そういった意味では、今言われたようなことは、まあこれだけ電気が明るくなったものですから、あの、昔のところでいえば何でしょうね、ラスコーの壁画なんて、あれ真っ暗の中でかいておるわけですからね。あれどうやってあのラスコーの壁画かけたんだよ、てんこの中のあれはどうやってかけたんだよと言われれば、多分ほとんど何にもない中であれかいているんだと思いますけれども、あれが今の普通の健常者でかけるかといえば多分かけないんだと思うんですね。お香のにおいをかいでぱっと当てるなんというのは、まあ利き酒ならともかくも、ちょっとお香のにおいをぱっとかぐって、あれ普通の人で皆できたそうですから。

 とても今は、電気がこれだけあって見えるようになったらできなくなってきているというような、やっぱり五感はかなり悪くなってきている部分があろうと思いますので、これは個々人でやっぱりきちんとして、そういった点はちゃんと注意しとかないかぬという喚起を促しておくということは大切なことだと存じます。


○藤本祐司君 正に、それはそのとおりだと思いますし、また日本の場合、伝統工芸といいますか伝統技術って、もうこれ触るだけで〇・一ミリの誤差が分かるとか、そういうのもどんどん機械化すると、ということもあるので、まあその辺は産業面でのフォローとかということが出てくるのかなというふうに思っています。ありがとうございました。

 それでは、ちょっと話を変えまして、マスメディア集中排除原則のことについてちょっとお聞きしたいと思います。

 これは御承知のとおり、昨年の、昨年、西武鉄道の株主虚偽記載をきっかけとして、日本テレビの渡辺恒雄氏の所有株式のやはり実質的所有者は読売新聞グループ本社だったということの中で、総務省が各民放に対して報告義務を、報告させたと。そうしたら、この一月の十九日でしたか、発表によると、そのマスメディア集中排除原則の持ち株部分のところの違反が五十五社あったということでございます、それからこのマスメディア集中排除原則の問題が少し取り上げられたわけなんですけれども。

 お手元に配った二枚目の「マスメディア集中排除原則」という、こういう横の紙を見ていただくとお分かりのとおり、これは簡単に言ってしまうと三事業、新聞、テレビ、ラジオですね、これの兼営支配の禁止というのと複数局支配の制限を言っているわけでありまして、出資比率は、例えば放送対象地域が同じで重複するような場合は十分の一を超える議決権の保有を禁止していると、そして放送対象地域が重複しない場合は五分の一以上ですね、ここは以上の議決権保有を禁止すると。そして、役員規制も、五分の一を超える役員の兼務を禁止して、代表権を有する役員、常勤役員の兼務を禁止するというものであります。それにつきましてはもう一つの縦書きの「支配とは」というところで御説明してありますけれども、こういうことが簡単に言えばマスメディア集中排除の原則ということでございます。

 そこで、一つお聞きしますけれども、麻生大臣にお聞きします。そもそもこのマスメディア集中排除の原則の趣旨ですね。つまり、何ゆえこういうものが設けられて、これは一九五七年、五九年にその考え方が導入されていると思いますが、何ゆえこの原則が設けられて、期待される役割としてはどういうものがあるんでしょうか。


○国務大臣(麻生太郎君) 放送法は、御存じのように、元々、昭和二十五年にでき上がって、それ以後、三十四年、平成七年、平成十何年と何回か変遷をしてきているんだと思いますが。

 基本的には地方で、特にこれFM放送やら何やらが出て、地域にいろいろなメディアというものをやっていくときにいろいろ言われたんですが、地域のそういったメディアを育てないと、一本になったりみたり、まあ日本じゅう五つ、四つでばっと仕切られるというのはいかがなものかと。地域には地域のそういったものを育てないと、いわゆる民主主義として意見というものがまあ偏ったことになりかねない、偏る。そのためにはなるべく地方にいろんな意見を出すようにすべきということで、まあ一割ということで、一〇%ということで最初スタートしたのは、元々は排除、集中はして、特定のメディアに全部五〇%握られちゃうとか、隣の県も五〇%一社に握られちゃうとか、私のところでは西日本新聞が、福岡県も何県もない、全部押さえちゃうというようなことになるのを避けるというのが本来の目的だったと存じます。本来、目的を聞かれるんであればそうだと思います。


○藤本祐司君 つまり、マスメディア集中排除原則の中に、言論、情報の中央集権的な支配というのは排除して地域独自の放送を有するようにしましょうということと、もう一つは、当然、民主主義の根幹であります言論、報道の多様性と多元性というもの、そして言論、報道の自由市場の確保というのがそもそもの目的といいますか、趣旨だったんだろうというふうに思います。

 そして、ちょっと先ほどの話に戻りますと、一月十九日に五十五社の持ち株違反というのがあったわけでありまして、これは総務省さんが放送法に基づいて電波をこう、まあ電波法になりますかね、電波を割り当てるわけなんですけれども、そのときに免許を交付する、そして再交付するわけですが、そのときの多分、審査項目になっているはずなんですけれども、この五十五社という非常にたくさんの会社が、企業が違反をしていた、それはなぜ見付からなかったのか、その辺の原因の究明といいますか、その辺りは総務省としてなされているんでしょうか。


○政府参考人(堀江正弘君) 具体的な事務手続ないしは考え方でございますので、私の方から説明させていただきます。

 ただいまおっしゃいましたように、再免許に当たりましてはいろいろな書類を出していただくわけですけれども、株の所有関係でありますとかいろいろな書類を出していただきます。

 平成七年の一月に審査基準というものを改正いたしまして、一の者が有する議決権の扱いにつきまして、名義貸しや子会社保有の議決権についてもカウントすると。実質的にだれが持っているかと、こういう意味ですね。そういうものもカウントするという旨の基準を定めました。平成七年に改定したわけです。従来は明確でなかった他人名義の株式の保有や子会社を通じた間接支配の状況把握を可能とするということで、そういう改定をしたわけでございます。

 これによりまして、放送局の再免許の際には、他人名義による議決権の保有については、一〇%を超えるおそれのある場合について、申請者より調書の提出を求め、その確認を徹底することとしたわけでございます。

 しかしながら、私どもとしては、提出された書類を基にして審査をするということでございまして、これがちょっとおかしいじゃないかといいますともちろん聞きますけれども、立入検査とかそういうことをやるという権限ございません。したがいまして、提出された資料を基にしてずっと審査をしてきたわけでございます。

 しかしながら、先ほどおっしゃいましたように、昨年十一月以来の、まあ問題になりまして再点検いたしましたところ、いろいろなルール違反の事例が出てきたということでございます。

 そこで、なぜそういうことが起こったのかと、あるいは、どういう理由で会社の中でも徹底されていなかったのかというようなことを個別に会社の方から事情を聴取いたしました。そうしましたところ、大体大きく三つぐらいに理由といいますか、そうなった原因というのは分かれるかと思いますけれども、一つは、そもそもマスメディアの集中排除原則に対する正しい理解と認識が徹底されていなかったと、欠如していたということがございます。例えば、名義株と合算して判断されるということを十分認識していなかったという事例すら現れました。

 それから二つ目は、社内の管理体制に遺漏があったと。これは株の管理をしている系統と、例えば再免許等の許認可手続を担当している部門が違うといったようなことがございまして、株の管理をしている方から書類を渡してもらってそれをそのまま役所に出しているといったようなケースでありますとか、あるいは株主名簿と配当金の振込先を照合することを怠っていたとかといったようなことがございまして、一つの会社の中でも管理体制に遺漏があったというようなことがございます。

 それから三つ目として、その名義株の存在を知ることが容易でなかったと。先生、先ほどお配りになりました資料で二枚目に付いてございますけれども、一つの地域で、ある個人なり会社が二つの放送事業者に対して議決権を有する株を持つと、まあこういう事態になると。で、放送事業者側にとってみますと、例えば新聞社とします、株を持つ方がですね。で、私の会社の株をAという新聞社が持っているけれども、そのA社がほかのどこにどの程度持っているかということは実はよく分からないと。しかし、A社が別の会社について同じ地域で一〇%以上同じように持っていれば、一〇%を超えて持っていればそれはルール違反になってしまうというようなことがございますですね。その辺りは、会社としても必ずしも分からないというような状況もございます。

 それから、配当がそもそも行われていないような場合には、先ほど申しましたように、チェックの仕方がなかなか十分でないといったようなこと、まあいろいろございますけれども、いずれにしましても、こういうような事情でなかなか守られていなかった事例が出てきていると。

 私どもとしては、従来、そういうものを出されていた下で審査をしてきたわけですけれども、これはちょっとこういうケースがたくさん出てきたということを十分反省して、これからのやり方も改めなければいけないのじゃないかと、そういうように今は考えている次第でございます。


○国務大臣(麻生太郎君) 今のやつを全部足しますと五十五じゃなくて七十一になります、今の数字を全部足すと。今種類が全部違いますので、五十五社というのは下の三つを入れて五十五社、全部足しますと七十一社になると存じます。

 その上で、先生、これは基本的には強制調査権がありませんから、出されたものは一応信用せぬといかぬという話なんです。これが難しい。おまけにオーナー会社が新聞社ということになりますと、これは監督官庁がないということになりますので、それもまた話を難しくしております。それがまず具体的に出てこない一つです。

 で、もう一点は、多分もしそれ見られたら分かると思うんですが、先生の出身静岡、静岡は余りあれなんですけれどもね、これ田舎に行くほど多いんですよ。で、これはどうして田舎に行くと、鹿児島とか、鹿児島が田舎と言うと怒られるかもしらぬが、資本の絶対量が足りないんですよ。だから、そういったところに行きますと、資本家で一〇%の配当も来そうもないような株を持ってくれるやつがいないんですって。そうすると、結論、同じ人にみんなお願いに行かぬといかぬということになると、その人の会社じゃ持てないと。だから、ちょっとおまえ、これ名義だけで何とかしておけとかいうようなことになっていくというのが、これ経済の実態としてはありますので、その一〇%条項とかいうものは、これはもう一回ちょっと正直その地方については、県外だったら二〇にしていいとかいろいろ緩和しつつはあるんですけれども、この点につきましては具体的に、じゃ持てなかった場合はそこはつぶさにゃしゃあないということになりますので、そうするとその分だけ親会社が買うと。親会社というのはRKBだったり、もっと上に行けばTBSだったりすることになりますと、これまた、何だ元のもくあみじゃないかということになりますので、そこのところの考え方は、現実問題の経済力というか地域における資本というものと、ちょっと一回考えにゃいかぬかな。

 特に今、御存じかと思いますが、どんどんハイビジョンにしていきますと、新たに資本増、増資をやらぬととてももたぬということになっておりますので難しいところかなというので、これは検討せにゃいかぬところだと思っております。


○藤本祐司君 麻生大臣おっしゃるとおりですね、この辺の成り立ちというか、テレビ局の成り立ちを考えていくと、まあある意味理解できる部分があるんですが、そうはいっても原則としてそういうのは残っていて、最後に多分、放送法で一九八八年に放送法の中にこれは法定、法文として入っているんだと思いますけれども。それと、先ほど平成七年でその名義株という部分をチェックするようになったということですから、随分長い間放置されていたということだけはこれは事実だと思います。管理できない部分というのはあるんだろうとは思いますが、こういうこともあったという事実をやはり重く受け止めていただければというふうに思います。

 もう一つ、その役員規制違反というのがある。その一つの、先ほど支配の中に、五分の一を超える役員の兼務とかというふうに、代表権を有する役員の兼務というのをこれも禁止されているんですが、これ役員兼務違反というのはあったんでしょうか。


○政府参考人(堀江正弘君) 今回の違反事例は、いずれも出資制限の上限を超えた事例でございまして、役員規制に反する事例はなかったということでございます。


○藤本祐司君 そして、先ほど麻生大臣も正におっしゃっていたように、この新聞と放送とローカル局といいますかね、その辺のところが正に一体化してしまっているというところが一つの、まあ一つのやはり問題ではあろうかなというふうに思います。

 先ほど配付された、配付しましたこの例外規定というのがこの最後の一番下にあるんですが、ここは非常にこの原則の例外が多くて、正直言って私もこの集中排除原則、勉強すれば勉強するほど頭が混乱しちゃいまして、何が良くて何が駄目なのかというのを実は整理するのが非常に大変だったんですが、ここの例外規定を見ていただくと、例外として、同一地域で地上放送のテレビとAMラジオの兼営は認めると。これラテ兼営と言っているようなんですが、これは認めると。ただし、それに新聞が加わった場合の支配は認めないと。ただし、ただしで、またただしが多いんですけれども、これただし書で、ニュース又は情報の独占的頒布を行うことのおそれのないときは構いませんよという話があるわけなんですけれどもね。

 事実上、今おっしゃいました資本のこともあって、新聞社がテレビ局、ラジオ局の資本を持たなきゃならないということになると、各都道府県すべてですね、まあすべてなのかちょっと、私の県なんかは、静岡新聞社があって静岡放送があってSBSラジオと、これ全く同じグループなんですよ。こういうことがほかの都道府県でも一杯あるわけで、これはほとんどこのテレビ、AMラジオ、新聞の支配を認めないというのの例外のただし書で、独占的頒布を行うことのおそれがないものに全部当てはまってしまうんじゃないかなというふうに思っておりまして、その独占的頒布というのをどういう基準で、まあ判定基準がよく分からないと、もうすべてがオッケーになっているのに何でこんなものが残っているのかという素朴な疑問なんですが、その判定基準というのを教えていただきたい。


○政府参考人(堀江正弘君) ただいまおっしゃいましたように、いわゆる三事業支配ということに係るお話でございますが、中波とテレビとそれから新聞という三つのマスコミを、いわゆる法令用語で言います支配ということ、それを原則禁じているけれども例外があると、こういうお話でございます。で、その例外といいますのは、繰り返しになりまして恐縮ですけれども、その新しい局が開設されることによりまして、その一の者がニュース又は情報の独占的頒布を行うこととなるおそれがないときは、この限りではないとなっております。

 そこで、この独占的頒布を行うことのないおそれというとき、おそれがないときという場合でございますが、これは放送対象地域内の新聞の販売シェアでありますとか、あるいは同一放送対象地域内での放送局の数でありますとか、あるいはその他そういったものを総合的に勘案して運用してきているということでございます。例えば、ほとんどの地域では放送局は一つだけということはない状況でございますし、それから地域の新聞の販売シェアも相当高い地域は少なくございませんけれども、まあ全国紙、その他ローカル紙もございますので、そういったことを勘案しての結論ということでございます。


○藤本祐司君 要するに、こういう独占的頒布というののおそれはもう余り意味がないんじゃないかと、解決されてしまっているんだというふうに思うんですね。

 というのは、例えば民放の数、各都道府県の民放の数でいうと、じゃNHKはもうこれはあまねく全国にというのがあるわけですから、もう恐らくそれですべて映る話が前提です。民放でいうと、二社しかないところというのは徳島と佐賀県ぐらいで、大体あとはもうそれ以上あるわけなんですが、佐賀県なんかは、麻生大臣もお分かりのとおり、福岡の電波も入るし長崎の電波も入るので二社だって別に構わなくて、逆にもう本当にいろんな多元性があるし、いろんな多メディア多チャンネルになっているわけなので、この辺でもうこういうただし書と、あるいはこの第三項というもの自体がほとんど不要なものになっているんじゃないかなというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。大臣に、是非、大臣に御見解を。


○国務大臣(麻生太郎君) だれかがこの間、予算委員会でしたっけね、四十キロのスピード制限なんて何のためにくっ付いているんだと。あんなもの、だれも守っているやつおらぬやないかという御指摘があったので、あれは元々はマイルとキロと読み間違えたのが始まりだそうですけれども、言ってみりゃイギリスから入ったものですから、イギリスではマイルだったんですって。それが日本に入ったときにキロでやっちゃったもんだから、十八キロの差、あっ、十六キロの差が出たのが本当なんだとこの間ある偉い方から教えていただいたんですが、それはまあちょっと余談になりますけれども。

 今の話と同じように、やっぱりこれはそれなりに、これは全然なくてノーズロになって、ノーズロなんて品のないこといかぬですね。何も無制限になっちゃうとちょっといかがなものかということになると思いますので、今おっしゃるようにかなり形骸化している部分はありますけれども、これが全くなくなっちゃうとどうかなという感じもいたしますので、今御指摘の点は、十分に検討に値するところだと思っております。


○藤本祐司君 それと、やはり大手新聞とキー局、ローカル局の話なんですけれども、結局、全部系列化して今いるわけですよ。

 これは二つの意味で危険かなというふうに思っていまして、一つは、やはり新聞と放送が一体になっている。これは恐らく私の知る限り日本が特殊で、ほかのところ、アメリカにしてもこれ全く違うし、緩和の方向に行ってはいるものの、まだやはり新聞と放送は全く別物であるわけでして、ヨーロッパ行っても公営放送があそこは発達していて、逆に民放がなかなか発達しなかったということもある、成り立ちも違うのかもしれませんけれども。そういう意味で、新聞と放送が一体になっているというのはほとんど日本だけだと。

 先ほどおっしゃったように、資本の問題があって、新聞社ぐらいしか各地域で資本出してくれるようなところもなかったと。あるいは、テレビ局ができるときに、日本テレビができたときも、やはり朝日、読売、毎日の資本を元にして日本テレビが設立されたというような経緯、民放で一番最初ですからね、日本テレビは。そういうような経緯もあったということはあるんですが、やはりこれは新聞と放送、多元性の確保という点からは、やはりちょっと異常な状況になっているというのが一つと、もう一つ、先ほど麻生大臣が、新聞社に対しては総務省は全く何の、何を言う権利もないんだというお話があったんですが、逆に言うと、放送局に対しては免許を交付する立場にあるわけですので、逆に、それが新聞と放送局が一体になっていれば、結局、放送局に対して関与しているということは、ある意味間接的に新聞社に対して関与するということも考えられるわけですよね、可能性としては。ある考え方としては、そういう新聞社の関与というのを結局、放送局を通して新聞社に関与するというようなこともあり得るわけですよ。

 そして、キー局が実際にはローカル局へ出資もしているし、新聞社も、大手新聞社も、例えば読売新聞なんかでいくと四十数社、局へ出資をしているとか、こういうことで、もう本当に一体になってしまっているということというのが非常に異常な状況なんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、その件についていかがですか。


○国務大臣(麻生太郎君) 一つの新聞社の発行部数が六百万部、少年ジャンプを超えておりますから、その意味においては物すごく大きいですよ。クオリティーペーパーというのは普通、タイムで四十万部ぐらい、ワシントン・タイムズで三十数万部だと思いますけれども、それが大体クオリティーペーパーというものの基準なんだと思っております。ところが、日本の場合はオーダーが全然違って、六百とか七百とか一千万と公称になっておりますのは、そこからしてまず藤本先生、普通じゃないと思っております。それが一つ。

 それからもう一つは、やっぱり日本の場合は非常に縦に長い、地理的な条件もございますので、その意味もあって人口密度が非常に高い。アメリカの十一・五倍ということになりますので、それからいきますと、基本的にはメディアやら何やらが、山やら何やらが多いとはいえ、かなりな部分つながりやすいというところも二つ目の条件として、物すごく広いところで電波を飛ばす必要がないというところもありますので、一つのステーションを建てればばっと行きますので、かなりな部分は。そういった条件があって今言われたような状況になっているんだと思っておりますが、基本的には、今言われたように、民放五社とよく言われるような形だけに集約されてきている。まだ五社あるだけまだいいのかもしれませんけれども、五社もなくなって一社か二社になった方がよっぽど問題だと思いますが、五社もあるだけまだいいのかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、こういったものはかなり偏ったものに集中している。

 ただ、幸いにして新聞は、ちょっと静岡の事情は知りませんが、五大紙が一番になっているところは、九州じゃ熊本なら熊本日日、西日本新聞が福岡じゃ一番という意味で、やっぱり河北新報とか、いろいろな意味で、地方の新聞というのは五大紙、いわゆる朝、毎、読というものがその地域紙を超えて一位になっている県という方が少ないというのが実態だと思いますので、そこらは救いかなと思わないわけではありませんけれども、いずれにいたしましても、そういった地方紙の新聞を見ましても、論説を見ますと、郷土の配信が大体二、三日遅れで載っかっているというような傾向も多いような気がしますので、これはよほど各地の地方紙の方もそこらのところを意識して、論説を育てる等々の努力は、これは地方紙の方でしていただかない限りは、いわゆるそういったマスコミというものの衰退を招きかねぬ状況になりかねないと、私自身はそう思っております。


○藤本祐司君 静岡も静岡新聞が圧倒的なシェアを持っておるんですけれども、新聞はそうなんですけれども、じゃ、先ほど放送の話で、地域の独自の放送を育てるんだよというお話がありましたけれども、キー局とローカル局がこれまた結び付いちゃっているわけですよね。ある、いわゆる我々の地域、地元へ戻ってテレビを見ると、ほとんど東京のものが見れるわけですよ。要するに、地域の自主制作というものの番組というのは物すごい少なくて、実際にはこの地域独自の放送を育てることもできない。経済環境がそういうふうにさせているのかもしれないんですけれども。

 ですから、新聞は、各地域の新聞というのはシェアは高いんだけれども、放送に関していうと、我々は見ているのはほとんど東京で見ているのと同じものが九割程度だというふうに思っていますが、もし数字が分かれば教えていただきたいんですが、地域独自の番組のシェアといいますか、これはどのくらいでしょうか。


○政府参考人(堀江正弘君) 若干、一、二年データをさかのぼりますけれども、平成十五年の再免許の際に放送事業者から提出された書類によりますと、民間テレビ放送事業者が百二十七社、平均で一二・七%が自主制作番組の比率という具合になってございます。


○藤本祐司君 百二十七社で一二・七というのは、何かとってもいい数字、分かりやすい、一、二、七が全部並んでいますね。ということでありますけれども、本当に我々も、戻ると天気予報と地元のニュース以外はほとんど見たことがないという状況なので、その辺もやはり一つの問題点なのかなというふうに思います。

 もう最後にしますが、今日このようなお話をさせていただいたのは、実はユビキタスネット社会をつくろうということの中で、放送と通信の連携強化ということがあります。実際、我々ユーザー側から見ますと、放送と通信というのはもうほとんど区別を付けていないんじゃないかなと。どれが放送でどれが通信だということもほとんど、もう我々テレビなりあるいはインターネットを見ている、あるいはもうインターネット、テレビが一緒になっちゃっていますので、この辺が大分融合してきているんじゃないかなと。そこを論じること自体がもうナンセンスで、もう放送と通信は一緒なんじゃないかなという思いがあって、そして多メディア多チャンネル時代になってきている。その中で、実際にこのマスメディア集中排除原則というのを今のままで残しておいていいのか。もうちょっと緩和することも検討するような段階に入ってきているんじゃないか。あるいは、もうそれ自体なくしてしまうという考え方も、多メディア多チャンネルですから、あるんじゃないかなというふうに思っています。

 私が昭和三十二年、一九五七年生まれで、このときにこの考え方が導入されてきているんだと思いますが、ずっと、ですから私が今までテレビを見てきたものというのはほとんどそういう一体化した、新聞、テレビ、ラジオが一体化したものをずっと受け取ってきたんですが、今の時代はもう多メディア多チャンネルになっていますので、特に偏向された情報というのを受け取るということの方が難しくなっているような気がしてならないものですから、このマスメディア集中排除原則というのが本当にこのまま必要であるのかと、もう携帯電話、インターネットの普及とともに一つの転換点に来ているんじゃないかなというふうな思いが一つあるということです。

 さはさりとて、やはり新聞と放送というのはメディアの性格も違います。例えば、保存性があるとか消滅性が高いとか。我々の情報というのは、大体七割から八割は視覚で入ってくるもので判断をします。ですから、新聞で読むのとテレビの画像で見るのと、画像ですと七割、八割、そこの、見た瞬間に我々は情報を判断するということで、もうメディアの性格が違う。その違うものが全く同じ形で一体化されていくこと自体が本当にいいのかどうかということなんですね。その辺についてはやはりそろそろもう考える時期が来ていて、インターネット、ネット社会、ユビキタスネット社会になってくればますますこの転換点に立ったということを実感するわけですので、そこを考えなければいけないなという思いでございます。

 最後に、麻生大臣、その点について御見解をお聞きしまして、私の質問を終わりにします。


○国務大臣(麻生太郎君) ICTの進歩がここまで来ますと、どこからが情報でどこからが放送かというものは、今日では一方通行から少なくとも双方向、放送に関しても双方向ということが、デジタルハイビジョンなんていうことになりますと、そういったことになってきますと、放送と情報の区別はなかなかしにくいということになっていくのは間違いない。私も、そういった流れにおいてはそう思っております。

 しかし、現実問題としては、今言われたように、集中排除原則という点からいくと、だからますますそこのところはよっぽど集中やら何やらをきちんとしておかないと、気が付いてみたら、知らない間に更にずうっと資本が訳の分からないうちに広まっていて、特定の資本に全部押さえられていると。今のマスコミは、何もフジテレビに限らず、状況としては、私は、わんわんわんわん皆いろいろなことを言っておられますけれども、私に言わしたら、随分前から御指摘があったんじゃありませんと言いたくなるところが一杯ありますよ、正直なところ言って。ですから、そういった意味じゃ今のような形で特定なところに支配されないようなことにするという配慮は同時にしておかねばならぬ大事な点だと思っております。
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2004年11月18日

総務委員会

161-参-総務委員会-5号 平成16年11月18日
○藤本祐司君
 おはようございます。民主党・新緑風会の藤本でございます。
 私も同様に、この七月の選挙で当選をさせていただきました。この総務委員会では正に初めての質問でございまして、若干緊張しておりますが、頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします。
 昨日の参議院本会議で、私ども民主党・新緑風会の大塚耕平議員が、御自身の経験から御答弁のタイプといって三つに分けてちょっと説明をしてくださいまして、一つ目は、一つのタイプは、質問に対して明確かつ具体的にお答えするタイプ、これがタイプ一と。で、タイプ二というのが、詳細は未定で検討中ですと、これからやります、一生懸命頑張りますみたいな、そういうのがタイプ二だと。そば屋の出前持ちみたいに、いつ出ましたかと言ったら今出ましたみたいな、そういうのがタイプ二だという御説明がありまして、三つ目のタイプというのは、無意味な回答を繰り返すというタイプが、平然と繰り返すというタイプがあるということです。特に繰り返したからといって何の意味を持たない、明瞭さも付け加えないような同じことを繰り返すというのが三つ目という説明があったんですが、私は実はもう一つタイプがあるのかなというふうに思っていまして、それは質問をしても全然違った回答、その質問に答えてくれないというようなタイプがあるのかなというのが、この委員会、この委員会というか、この臨時国会でいろいろな答弁を聞いていて思ったわけなんですけれども、AはBですかと言ったら、いや、それはXはYですみたいな、そういう回答というのがあるのかなというふうに思うんですが、是非、麻生総務大臣、そして今日御答弁に立たれる政府の参考人の方にはこのタイプ一ということで、明確かつ具体的にお答えいただければ大変有り難いと思います。よろしくお願いします。
 まず、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案と、非常に法律というのは大体長いものだなというふうに思うんですが、これについて一つ御質問、基本的な御質問をさせていただきます。
 これは元々、中央省庁等改革基本法、平成十年の六月の施行だと思いますが、この中で審議会の整理及び合理化ということで基本的な考え方が示されて、あと、平成十一年四月の二十七日で閣議決定されました審議会等の整理合理化に関する基本的計画と、こういったものを踏まえていろんな懇談会とかワーキンググループをやっての結果だというふうに認識をしておるんですけれども、要するに六年間ここに至るまで掛かっているわけなんですが、その間、当然廃止された審議会、要するに休眠状態で動いていなかったというような審議会というのが百二十幾つかが廃止されたりとか、その整理合理化というのがなされているわけなんですけれども、ここまでに六年間掛かったというのは非常に私としては長いなというような印象があるんですけれども、ここまで掛かった間の経緯につきまして御説明いただきたいと思います。政府参考人の方で結構でございます。

○政府参考人(戸谷好秀君)
 先生お話しのとおり、中央省庁改革におきまして、国の審議会、いろいろな見直しが行われております。ただ、給与等につきましてその後もいろんな御議論ございまして、その流れの中で私ども検討を始めたわけでございます。
 国の審議会につきまして、意見聴取手続、国民や有識者の意見聴取手続の整備、多様化と、こういうものがいろいろ整備されまして、役割の重要度が変化しということを踏まえまして、府省の附属機関としての位置付けが明確になったという流れ、それから国会同意人事に関しまして、平成十四年に衆議院議院運営委員会の国会同意人事に係る審議会委員等の報酬等のあり方に関するワーキング・グループにおきまして、その報酬等の見直しについて提言が行われております。ただ、この衆議院の提言につきましては参議院の方にも何か御照会があったようでございますが、そこは参議院の方として特別な見解はいただかなかったというふうに思っております。
 これらを踏まえまして、私どもとして、特別職幹部公務員の給与につきまして、内閣官房長官主宰の有識者懇談会、約一年弱掛かりまして検討をいただいておりまして、本年三月末に報告書が取りまとめられましたので、これを具体化する法案を、一般職の給与勧告の動向と併せまして勘案して具体化したものが今回の法案でございます。中身につきましては、審議会の常勤等の俸給月額につきまして、委員長は外局長官クラス、委員は局長クラスに引き下げる等の見直しを行っているところでございます。

○藤本祐司君
 私も民間が長かったものですから、ちょっとどうしても民間の発想というか、民間の肌が、こう肌に染みているので、それとの違いというと、大体こういうのを整理合理化しましょうというと、大体今まで売上げが上がらなかったような部署をやめて集中投資するとか、いろんな形の中で人件費は削減しましょうというのが同時にほとんど行われる割には、結構やっぱり時間が六年も掛かっているのかなというのが正直なところではあったんですけれども、なかなかその辺は手続に掛かるんだろうということでの理解をするしかないのかなというふうに思っています。
 この基本的な考え方としては、こういう形で引下げということについては私は賛成なんですけれども、逆に引き下げられる方のサイドとしては若干モチベーションが低下するということも考えられるんじゃないかなというふうにも思っているんですけれども、当然その今までの審議の中で、審議というか会議の中で御議論をいただいていたんだろうと思いますけれども、その辺のモチベーションの低下ですね、手を抜かれちゃ困るとか、あるいは省庁があまたある、国会同意のもの以外にもたくさんあるわけなんですけれども、その審議会の中で、どうしても省庁にそのまま追随してしまえばいいやというぐらいの軽い気持ちで入られるようなこともあり得るのかもしれないなという。
 今回の給与の引下げは、国会同意人事といいますか、その八条の部分だけだということでございますけれども、そういう意味合いから考えると、モチベーションの低下ということについてはどのようにお考えになっているのかということについて、ちょっと総務大臣にお聞きしたいと思いますけれども。

○国務大臣(麻生太郎君)
 給与が下がったらモチベーションが下がるかという質問だと理解するんですが、普通下がるでしょうね。私は率直にはそう思いますよ。ある程度給与が下がると、何だということになるんだと思いますが、そういった意味で、私どもは、今回のあれは特に削減幅が大きいですもんね。一二%減というのは結構でかいですよ。今回の地方交付税総額一二%減とたまたま一二という数字が合っているような形になっていますけれども、一二%の減は大きい。退職金も約二〇%の減というのは、いずれも大きな金額のマイナスになっておりますので、ある程度の経過処置というのは、任期途中でそういうことになりますので、任用中に一方的に変えるというのは大きな問題になろうと思いますので、経過処置をそういった意味で設けさせていただいたんだけれども。
 まあなるべくこういったような俸給月額の引下げというのは、その人の職務の任期中に一方的にやるというのはなかなか、労働組合が付いているわけでもありませんし、そういった意味ではなかなかここのところのやり方を一方的にやるというのは、やり方としてはいかがなものかと思わないでもありませんけれども、しかし全体としては、先ほど二之湯先生からも御質問がありましたとおり、全体としてはそこが大いに関心を持たれ、休眠状態ではあるのではないか、効率が上がっていないのではないか等々、いろんな御意見を踏まえてやらせていただいておりますので、それなりに説明等々はさせていただかねばならぬところだと思っております。

○藤本祐司君
 麻生総務大臣がおっしゃるとおりで、この委員会、委員長の場合は年間で、もう本当に、たしか手当とかを含めると二百万ぐらい下がることになるんだと思います。委員の場合も月額でいうと百六十万円ぐらい下がりますから、期末手当とか退職手当とかを含めると、もう百、やっぱり二百万近くですか、に下がってくるんだろうなというところで、その辺も若干懸念はあるんだろうと。ただ、今のこの財政状況のことを考えれば、どうしても社会的要請を含めていくとこのような形になるのも仕方がないというか、その辺は御理解をいただかないといけないんだろうということで私も思っています。
 今、麻生総務大臣の御答弁の中で、やはり経過措置の話が出まして、これも社会通念上というのか、普通で考えれば、例えばこの十七年、平成十七年四月の一日に施行するということになると、その時点で給与が引き下げられるというのが一般的には考えられるんですが、今の御答弁でいくと、経過措置というのもやはりその辺のことを配慮してのことだというふうに思います。
 実際に、国会同意人事機関で常勤者というのが百二十三名のうち五十九名いらっしゃいます。五十九名いらっしゃって、平成十七年の三月までに任期を迎える方はわずか四人ですので、五十五名の方は結局、経過措置の中で担保されるということになってくるということなんだろうなというふうに思いますが、私もこのことの経過措置についてお聞きしようと思ったら、先に答えられてしまったので、ちょっとその話はここで終わりにいたしますけれども。
 それと、私、この問題を調べていくときに、審議会、国会同意人事機関以外の審議会とか委員会とか、いろんな名前が付いているものがありまして、それを調べていくと、どんどんどんどん訳が分からなくなってきてしまいまして、調べれば調べるほど、これがどうなっているのかというところの構造が非常に複雑で怪奇なものですから分からなくなってしまったんですが、ちょっとその辺の構造とかにつきまして少しずつ御質問させていただきたいと思います。
 まず、この十月の十八日に朝日新聞に審議会の在り方、審議会の中身についての指摘が掲載されたわけなんですが、その中の一つが兼職の問題なんですね。
 兼職については、審議会等整理合理化に関する基本的計画という閣議決定された、平成十一年四月の二十七日に閣議決定されたその基本計画で、兼職については次のような記述があります。つまり、委員がその職責を十分果たし得るよう一人の、一の、一人の者が就任することができる審議会等の委員の総数は原則として三とし、特段の事情がある場合でも四を上限とするという規定があるわけなんですが、たまたまといいますか、五つの委員会を掛け持ちしていた二名の方がいらっしゃったということで、朝日新聞が指摘をしたわけなんですけれども。
 実際、委員の方はこのぐらいの、こういう規定というのは余り多分知らないので、委員の方にはほとんど責任はないんだろうなというふうに思うんですが、それを選任したというか、選任している側の責任というのは全くないということは言い切れないんだろうというふうに思います。
 この指摘を受けて、私は、総務省の方でいろいろチェックをして指摘して修正をしたのかなと思ったらば、実際には内閣府大臣官房がこれについての対処をされているというようなことのようなんですけれども、そこで内閣府にお聞きしたいんですが、具体的に、この兼職五つ持っている方二名いらっしゃったわけなんですけれども、この方に対してはどういうチェックをして、どういう指示を出して、その結果、どうなったのかということをちょっと教えていただきたいと思います。

○政府参考人(中藤泉君)
 お答え申します。
 今御案内のように、新聞報道で、五つ兼職していた者が二名という報道がございました。これは七月一日現在でございますけれども、現状におきましてはこれは解除されているということで、その規定につきまして、のっとりまして適切に対処し、四以下と、最高限度ということで処理してございます。
 以上です。

○藤本祐司君
 適切に処理したということは、五つ兼職された方は一つか二つとか、こう数を減らして、五つ以上にはならないようにしたということの理解だと思うんですけれども、それは内閣府の方から指導されてその二人の方に対して、あるいはその二人を選任された委員会を所管する省庁に指導、指導なりなんなりをした結果なんでしょうか。

○政府参考人(中藤泉君)
 私ども内閣府の方で、兼職等も含めてデータベースを作っております。そういった中で、関係省庁からの情報提供も受けまして運用しているわけですが、そういった事実が分かりました時点で、各任命権者、省庁等とも相談をいたしまして、五つ兼職をしていた者につきまして、四つということで対応させていただいたと、こういうことでございます。

○藤本祐司君
 今、内閣府の方でデータベースを作られているというお話だったんですが、実は私もこの審議会について調べようと思って、まずこの審議会総覧というのを調べたんですが、これは総務省の行政管理局の方で出されているんですが、それで行政管理局の方にお聞きしたら、このデータベースは内閣府が作っているということだったものですから、ますます分からなくなってしまって内閣府にお聞きしたんですが、そのデータベースの中身、要するに、兼職については分かりましたと、ただそれ以外のことについてもデータベースではどういうことが、どういう項目でデータベースを作られているのかというのが一つと、もう一つは、各省庁で多分百、今百九ほど審議会とか委員会とかというのが、私的諮問機関とかそういうのは別にしてですけれども、あと分科会とか小委員会は別にして、あると思うんですけれどもね。その報告というのかな、データベースへ入力するその仕組みというか流れというのか、それをちょっと教えていただきたいんですが。

○政府参考人(中藤泉君)
 お答えいたします。
 内閣府のデータベース、審議会委員等兼職データベースと称しておりますけれども、内容につきましては、委員の氏名、性別、生年月日、現職審議会等の名称、任期年月日、任期満了日ということで、この運用につきましては各省庁において各任命権者によりまして選任された、それを内閣府の私どもの方にお寄せいただきまして、それで運用をしているということでございます。
 以上です。

○藤本祐司君
 氏名、性別、生年月日、その委員会の名称あるいは任期の開始と終了ということでございますので、この閣議決定されたその中身としては、委員の選任については、例えば任期、あるいは女性委員も十年以内に三〇%に高めるよう努めるとか、こういう努力目標があるわけで、あと高齢者についても原則として委員に選任しないという規定が設けられているわけなんで、そこら辺りもやはり内閣府の方でチェックをされているんでしょうか。

○政府参考人(中藤泉君)
 私ども内閣府といたしましては、今の先生が御指摘になりました中で申しますと、いわゆる高齢者あるいは兼職といったところはこのデータベースを活用して確認ということを行っております。そのほかのことにつきましては、これは関係各省庁において適合を、対応を願っていると、こういう現状でございます。

○藤本祐司君
 それでは、今のお話ですと、兼職と高齢者については内閣府の方で認識をされていてチェックをしていると、チェックをしているのかデータベースに入力しているだけなのかちょっと分かりませんが、をしているということでございますので、まず兼職についてお聞きしたいんですが、四つ目の兼職は、この閣議決定によると、特段の事由がなければ三つ以内というふうに決まっていると。
 今、四つ目のポスト、四つポストを、四つ兼職されている方というのは今、実は十六人いるんですね、十六人いらっしゃる。ポスト数で考えると、十六掛ける四ですから六十四ポストあるということなんですが、朝日新聞が七月一日現在で調べたときにはポスト数、五十二なんですね。六十四になって増えている。その一つの理由は、五つ兼職されている方が四つになったわけですから、そこで四つのポストが増えているというのはもうこれは当たり前なんで、これ八つ足すと結局、一人また四つのポストを兼職されている方が増えているという計算になります。
 三つ兼職されている方も実は調べると一人増えているということになるんですが、まあ細かいことはともかくとして、その実際に新聞の、朝日新聞なんかの指摘によって五つ兼職した二名を一個ずつ減らしたという、あと四つ兼職している人とか、その特段の事由があったんだろうということの中で、それほど指導もしているわけではないという意味では、ちょっと対症療法的な処理でしかないのかなというような気がしてならないんですが、そこまで、逆に言うと、内閣府の方で権限を持っていらっしゃるものなのかどうかということをちょっとお聞きしたいと思います。
 要するに、四つの特段の事由というのはどういうものなのかというところまで内閣府の方でチェックをするものなのか、これはもう各省庁にお任せしてしまうものなのか、現状をちょっとお聞きしたいと思います。

○政府参考人(中藤泉君)
 お答えいたします。
 この霞が関、審議会等委員データベースということで各省庁の協力も得ながら行っております。内閣府といたしましては、各この審議会等、それぞれ任命権者の責任においてなされるものであります。私どもといたしましては、そういった際、それぞれの任命権者が十分御認識なさるように、我々としては適切な閣議決定の運用がなされるようサポートしているところでございます。

○藤本祐司君
 そうすると、特段の事由の妥当性というのを各省庁で、各省庁、多分四番目の方が、四番目の省庁が特段の事由があるということで四つ目のポストを決められるんだろうというところで、結局、自作自演をされているだけになっているのかなというふうに思うわけなんですが、それではちょっと内閣府の方に最後、最後になるのかな、御質問させていただきたいんですが、高齢者の数というのを、要するに年齢、生年月日を把握されているということは、高齢者の恐らく数もチェックされているんだろうと思いますが、今百九たしかある審議会、この中で、高齢者の定義というのが何歳なのかということと、実際にその高齢者を委員として、されているような委員会が幾つあるのか、教えてください。

○政府参考人(中藤泉君)
 お答えいたします。
 現在百九、データベースに入っている百九で審議会等委員の数が千七百七十三人でございます。高齢者につきましては、一概には申せませんけれども、例えば七十歳以上ということで委員を見ますと、これは十六年十一月一日現在の数字でございますけれども、百六十五人ということになっております。

○藤本祐司君
 千七百七十三名中の百六十五人、約一割ぐらいが高齢者の方だということになっているんですが、原則として委員に選任した、お得意の原則としてとか特段の必要がある場合という言葉が全部いろんなところに付いているわけなので、それには該当するということなんだろうと思いますけれども、今のお話で、平成十六年一月一日現在というお話だったんですけれども、このデータベース、恐らくどんどんいつも更新しているんだろうと思うんですが、これ毎年一回しかこれはチェックできないものなんですか。この一番新しい直近の、今の時点ではこのデータベースでは分からない、そんなシステムになっているんでしょうか。

○政府参考人(中藤泉君)
 ただいま申しました数字は十六年の十一月一日現在でございます。

○藤本祐司君
 はい、分かりました。高齢者については分かりました。
 それでは、女性の比率を十年以内に三〇%に高めるということで閣議決定されているんですが、女性についての割合というのはこれは内閣府さんが把握されているんでしょうか、あるいは内閣官房という話も聞きますけれども、これはどっちがどっちか分からなくなっちゃうので、ちょっと該当するところでお答えください。

○政府参考人(土肥原洋君)
 審議会等の女性委員の割合についてでございますけれども、国の審議会等における女性委員の割合は、これは私ども、男女共同参画局で毎年調査、最近では毎年調査いたしているものでございますが、現在の調査、平成十五年の九月現在の調査でございますが、九月末現在でございますが、二六・八%というふうになってございます。
 国の審議会等における女性委員の登用につきましては、平成十二年八月に全閣僚で構成いたします男女共同参画推進本部におきまして決定いたしました、平成十七年度末までのできるだけ早い時期に三〇%を達成すると。こういう目標の達成に向けまして、政府一体となって取組を進めているところでございます。

○藤本祐司君
 今の二六・八%というのは、先ほどの千七百七十三名中二六・八%という理解なんでしょうか。それとも委員会が百九あって、百九のうちの二六・八%が三〇%以上の女性が達成しているという理解なんでしょうか。

○政府参考人(土肥原洋君)
 私どもの調査、昨年、平成十五年九月三十日現在でございますが、そのときでは委員の総数千七百三十四名でございまして、そのうちの四百六十五名が女性、二六・八%が女性と、こういう調査になってございます。

○藤本祐司君
 閣議決定のされたその文書を読みますと、「委員に占める女性の比率を府省編成時からおよそ十年以内に三〇%に高めるよう努める。」というんですが、これ私、ちょっと事前に調べたときには、全体の中の三割というのではなくて各委員会の中で三〇%に高めると。要するに、二十人の委員会であれば六人以上を目標とするということで理解をしていたんですけれども、そうなると、全体の中で、千七百三十四名の中の二六・八%という計算とやっぱり各委員ごとで三〇%に高めるというのはこれ全然違うものだと思うんですけれども、そういう意味では各委員会ごと、審議会ごとに三〇%というチェックは逆に言うとできていないと解釈していいんでしょうか。

○政府参考人(土肥原洋君)
 同じ調査でございますけれども、これは女性委員の割合が三〇%以上の審議会等は四十ございまして、全体の三九・二%、審議会等全体の三九・二%というふうな数字になっているところでございます。

○藤本祐司君
 そのほかで、いろんな規定があるわけなんですが、常勤委員についてなんですが、「委員は原則として非常勤とする。」ということになっていて、ただし、これもやっぱりただし書というのがあって、審議会の性格、機能等の云々によって特段の必要がある場合は常勤とすることができるということで、まあまた特段の必要性という言葉が出てきちゃうわけなんですが、これの常勤の委員の方というのは、その千七百七十三名ですか、今現在、のうちの何%ぐらいが常勤の方なんでしょう。まあ原則としては非常勤ということにはなっていますが、一応その辺りをお聞きしたいと思います。
 これは内閣府でしょうか。それとも、内閣府は常勤は分からないですね、ごめんなさい。

○委員長(木村仁君)
 どなたですか。

○政府参考人(戸谷好秀君)
 ベース千七百七十三のうち五十九人が常勤の委員というふうに把握しております。パーセントで、それは全体で三%ぐらいになりましょうか。

○藤本祐司君
 五十九名というのは、国会同意人事の中で常勤が五十九名ですから、その方だけで、あとは全部非常勤という解釈をしてよろしいということですか。

○政府参考人(戸谷好秀君)
 そのように承知しております。

○藤本祐司君
 それでは次なんですが、これがまた委員の選任について、これ人事のことですが、府省出身者、つまり委員会でその担当省庁の出身者の方というものは厳に抑制すると、府省出身者の委員への任命は厳に抑制するということが閣議決定で決まっているわけなんですけれども、これは当然その指針というのは審議会で中立的に客観的に活発な議論をやってもらおうということを意図しているはずではあるんです。つまり、省庁が所管する審議会にその出身省庁のOBが参加するということになると、どうしてももう最初から落としどころが分かって、それに道ができ上がっていてそのまんま進んでいくという、そういうことになってしまうということで、このようなルールが決まっているんだろうということではあるんですが。
 ここで、またちょっと一つお聞きしたいんですが、千七百七十三あるうち、前、朝日新聞が調べた七月一日だと、百五十人程度はその省庁の出身者であるというふうになっておりましたけれども、その真偽のほどと実際に官僚OBの数についてお聞きしたいと思いますが、これは、ですから内閣府なのか内閣官房なのかちょっと分かりませんが、該当するところで教えていただきたいと思います。

○政府参考人(千代幹也君)
 審議会におきます府省出身者についてのお尋ねでございますが、本年十一月一日現在で全府省の審議会等の委員は全体の千七百七十三名中百名、割合にいたしまして五・六%となってございます。

○藤本祐司君
 どうもありがとうございました。
 このように、ちょっと審議会の構造というのが、どこがどう把握しているのかというのが正直言って私もよく分からなくなってしまったんですけれども、実はお恥ずかしい話、一番最初調べようとしたら、この審議会総覧があるものですから明らかにこの総務省の行政管理局がやられているんだろうというふうに勝手に思い込んでいたんですけれども、先ほど申しましたとおり、内閣府の方でデータベースを作っていて、総務省の方では人事についてはノータッチであるということのようです。
 ただ、私も、それでは総務省の設置法をちょっと読んで、第四条第十号に総務省の所掌事務として、「行政機関の機構、定員及び運営に関する企画及び立案並びに調整に関すること。」というふうにきちっとうたってあるのと同時に、総務大臣は、その総務省の所掌事務のうち第四条第十号に掲げる、今読み上げた事務について関係行政庁に勧告することができるということであるので、この兼職の問題とかあるいはいろんな省庁の出身者が百人というお話ありましたけれども、五%とかいらっしゃるわけなんですけれども、その審議会の在り方ということについては、私は総務省の判断というか、その辺りの調整があってしかるべきなんじゃないかなというふうに思っていたんですね。行政、要するに行政を管理すると、その言葉どおり行政を管理するところですので、行政管理局、元々が行政管理庁からの流れで行政管理局がやるのが当然かなというふうに思っておったんですけれども、また私のこの解釈が間違っているのかどうかというところも含めてちょっと教えていただきたいと思ったところでございますが、麻生総務大臣が今いらっしゃらなかったものですから、ちょっとお答えいただきたいと思います。

○政府参考人(畠中誠二郎君)
 お答えいたします。
 審議会についての御質問でございますが、審議会というのはもちろん行政機関の一つでございまして、審議会を例えば設置したり改廃したりする場合は、それは私どもの行政管理局の所管になります。それから、先ほど先生がお触れになりました平成十一年の審議会等の運営に関する指針でございますが、この指針で先生もお触れになりました兼職とか女性委員の数とか役所のOBの数とかいうその人事に関する部分につきましては、内閣官房とか内閣府で御担当されている。その他の部分、例えば審議会の公開をどうするかというような議事運営にかかわる部分につきましては、私どもがフォローアップをしているという分担になっておるところでございます。

○藤本祐司君
 御説明はそういうことなんだと思いますが、先ほど申しましたとおり、総務省の設置法の中の第四条で各行政機関の調整とかそれをやるということになって、片っ方は法律でそのように決まっているわけなんですが、内閣府、内閣官房がその審議会の人事を管理するというところについての何か、ごめんなさい、これは教えていただきたいんですが、法的な根拠というのはあるんでしょうか。その人事に関してはこちら、それ以外はこちらということに対して、何か法的にこう法律で分かるような根拠というのがあれば教えていただきたいんですが。

○政府参考人(千代幹也君)
 内閣官房の場合は内閣法、それから内閣府の場合は内閣府設置法がございまして、基本的に各省庁にまたがることにつきまして総合調整的な機能というものが書き込まれてございますので、その中で対応しておると、かように考えておるところでございます。

○藤本祐司君
 それではちょっと私の解釈があれなのかもしれないんですが、その行政管理庁の時代ではその行政機関の機構、定員及び運営の総合調整を行うのは行政管理庁でやられていたという認識があったものですから、それを引き継いだ行政管理局がそれをやっているというふうに思っておったんですが、それは、じゃ間違いだということで解釈してよろしいんでしょうか。

○政府参考人(畠中誠二郎君)
 お答えいたします。
 私ども総務省の行政管理局で所管していますのは、先生が今おっしゃいました機構、定員の管理ですね、それから行政運営の総合調整等は私どもの方で所管しているということでございますので、先生の御指摘はそのとおりでございます。
 例えば、機構、定員に関しましては年々の各省からの御要求を、私どもの方で、言ってみれば審査させていただいて、できるだけシンプルな組織になるようにするとか、例えば行政運営の方でいいますと行政情報の公開ですね、できるだけ透明性を確保する必要がありますので、できるだけ行政情報の公開をやってくださいと、ということで行政情報の公開、保護なんかも所管しておりますし、先般のこの委員会で御審議いただいた個人情報の保護ですね、個人情報の保護、行政機関の個人情報の保護の問題につきましても私どもの方で法律を出させていただいて、その法律を所管しているということでございます。

○藤本祐司君
 情報の公開については、じゃ総務省の方でやられるということだと思います。
 この審議会、百九あると言っていましたけれども、実はそれ以上その下に部会とか小委員会とか、大臣、副大臣の私的諮問機関とかということを含めると物すごい数があって、これについては特に制限がないわけなんですけれども、要するに中身について、女性がどうのとか、そういうのは多分ないんだろうと思うんですけれども、その辺についてもやはり是非情報公開はどんどんしていただきたいなという思いでございます。幸いといいますか、来年になると情報公開法四年たちますので、情報公開法も改正に向けた検討会を今年の四月からやられていると思いますので、その辺りも含めてもっともっとその辺の情報公開、分かりやすく情報公開をしていただければと思います。
 今回、私がこの中にいたから、内閣府とか内閣官房がやっているとか総務省が何をやっているということで、この審議会についても何となく分かってきているところではあるんですけれども、実際に普通の方がこういうのは大体余りよく分からないというところがあると思いますので、この辺は分かりやすい情報公開を是非各省庁に対しても出していただいて、その選定理由とか、なぜその人を選定したのかという理由なんかも分かりやすく情報として公開をしていただきたいなというふうに思っております。
 次の質問に行きますが、その国会同意人事機関の話でありますが、この中に日本放送協会、NHKの経営委員会があります。このNHKの経営委員会については、この委員任命というのが国会同意人事になっていますので、我々国会議員も賛成、反対いろいろその辺をきちっと議論していかないといけないということの責任があるんだろうというふうに思っておりまして、最近の不祥事についても、きちっとその経営委員会の中身というのを情報公開をしていってもらわないといけないだろうし、選任する我々の方もその辺についてはきちっと責任を取っていかないといけないんだろうというふうに思っております。
 実際に、この不祥事の結果、受信料不払というのが三万件を超えるという、九月に三万件を超えるという事態になってきているんですけれども、その情報公開という点を考えると、NHK自体は情報公開法の適用から除外はされているんですが、この経営委員会は、国会同意人事であるということも含めて、是非情報公開を進めていかないといけないんだろうなというふうに思っているんですけれども、そのためにはそういうそれぞれの個々の経営委員会の方々がどういう発言をこの不祥事に対してされているのかということを明らかにしていかないといけないんだろうというふうに思っています。
 現状の経営委員会の方々の発言であるとかそういうものについては、公開の度合いというのはどういうふうになっていらっしゃるのか、教えてください。

○政府参考人(堀江正弘君)
 経営委員会は原則月二回、定例で開かれております。会議の模様につきましてはいわゆる議事録といいますか、そういうもので一定の期間後公表されておりますけれども、今までの公表のやり方につきましては経営委員の間でもいろいろな意見がございまして、もう少し分かりやすく公表の内容を改めるべきではないかということが最近におきましても議論されております。
 それで、まず時期としまして、五週間程度掛かっておったのをもう少し早く出すべきだということで、大体二週間ぐらいで公表できるようにすべきという方向で今やっておられます。それから、内容につきましても、ごらんになったことあるかとも思いますけれども、非常に議事案件、こういうものとかですね、主な意見がこうであるとかというような具合で、やり取り風という具合にはなっていないわけです、必ずしも。そこで、もう少し、執行部側が例えばこういう説明に対して委員の方からこういう意見があったというような形で、やり取りが言わばビビッドにもう少し分かりやすくなるように、そういう具合に改めるべきではないかというような方向の議論がされておりまして、その方向で改善されるものと私どもは考えております。

○藤本祐司君
 国会同意人事であるということで、この人は適している、適していないというのをこれから判断していかないといけないんだろうと思うんですけれども、そうなってきた場合、その公開の度合いというのも、度合いというか中身ですね、どなたがどういう発言をしたかという、要するに名前入りで公開をしていかないとその辺の判断が付かないんですが、そこら辺りの議論は今どうなっているんでしょうか。

○政府参考人(堀江正弘君)
 これは政府の審議会の場合でもそうだと思いますけれども、一般に議事の運営につきましては、その議事、言わば委員会といいますか、それを構成されている方たちがどういう具合にしようかということで決められるのが普通だと考えております。もちろん、原則として公開がいいとか、そういう政府全体の方針は行政機関の置かれている審議会についてはあるわけですけれども、個々の審議会について公開と、例えば議事録だけで公開とか、あるいは名前を出すのか出さないのか、委員AであるとかBであるとか、そういう形にしようとか、それは委員相互の間で決められるのが普通だということでございます。
 NHKの経営委員会の場合も、先ほどの改善の方向も経営委員の間で議論されましてそういう方向が出されたわけでございますが、いろいろな意見ございますので、更に改善の余地があれば委員の間でまた議論が行われるのではないかと思っております。

○藤本祐司君
 これは強い要望として、こういう不祥事が起きているときの経営者の判断というのが非常に大事になってくるんだろうと思いますので、多分いろんな意見、名前を出しちゃうとちゃんと率直な意見が出ないじゃないかというような話というのもきっと中ではあるんだろうなと想像は付くんですけれども、できるだけそういうところは、いや是非個別名とその発言というのが分かるように、堂々と発言すればいい話なんで、これはやましいことがなければちゃんと発言をして、私がこういったことをアピールすればいい話だと思いますので、是非名前を残していくという方針を貫いてといいますか、それを要望をしておきたいと思います。
 それでは次に、総務省の関連で実は、この会計検査院の報告の中でも実際にNHKで不正の部分というのが指摘されているんですが、総務省関連でも実は五十八億円ほどの改善事項の指摘があったわけです。これ、中身見ますと、悪質性というのは余りないのかもしれないんですが、ちょっとうっかりでは済まないような金額ですよね、五十五億とか五十六億とか。要するに、帳簿への記録が物品の現況を反映していないということでの五十六億円なんですけれども、実際これ見ると一つの単価、平均単価が、重要物品の単価が五百万とか六百万とか七百万とか八百万とか、非常に大きい数字で、これでちょっとうっかりしましたというのにしては金額が多過ぎると。我々なんかも、例えばそういうものに帳簿載せるような民間企業でもちょっとうっかりというのはあるんですが、うっかりの割には大きいなということをちょっと考えるわけなんですが、国民の皆さんから預かった貴重な税金であるわけなんで、もっとこの辺りは慎重に対応していただきたいと思います。
 これについての御所見と実際の対応、ポイントだけで、時間がありませんのでポイントだけで結構ですので、教えてください。お願いします。

○国務大臣(麻生太郎君)
 御指摘のありましたように、この十一月の九日の十五年度の決算検査報告におきまして、会計検査院から今お話のありましたような御指摘があっております。改善処置済みの事項といたしましては五十五億八千三百十万、内容は、今御指摘のありましたように、いわゆる廃棄された物品が記録されていたとか、それから管理替えされた物品が記載されていなかったとかいうようなものの積み重ねとはいえ、この種の話が積み重なって大きくなって続いておると思っております。
 また、アナログ周波数の変更対策業務は、これは御存じのように受信のアンテナ対策などというものをいろいろ、材料費が低減できるではないかという御指摘だと思いますんで、私もこれはそうだと思っておりますんで、これは割引率の話ですんで、こういった話はきちんとせにゃいかぬということで、これら二点につきましては既に指導文書をして処置済みであります。
 もう一つ、その不当事項として電気通信格差是正事業費補助金を、これは過大交付として一千六百九十五万円が指摘をされておりまして、現在、国庫へ返還させる処置を取っております。これは結構、ちょっと小千谷とかいろいろありますんで、なかなかちょっと難しいことは難しいとは思っておりますけれども、いずれにいたしましても、御指摘のあったところは誠に遺憾でありますんで、こういったことに関しましては省内関係部局に対しまして更に徹底した指導を図ってまいりたいと存じております。

○藤本祐司君
 分かりました。小千谷の方にも約百八十万ほどあって、それを国庫に返還させるかどうかという、この辺はちょっと微妙なところかなというふうに私も思っているところであります。
 こういう無駄遣いというのをやはり少なくしていかないといけないということはもう当たり前なんですが、この間、財務省がその地財計画で無駄遣いというのを、七兆円から八兆円あるよというような話があったわけで、その中で地方交付税を減額していこうじゃないかというのがその一環としてまた出てきていると。
 その三位一体の中でこういう議論というのが、税源移譲、交付税の問題とか、こういうところで出てきているわけなんですけれども、私も、その地方主権といいますか地域主権ということに向けて考えるときには、やはり財源だけの問題ではないけれども、当然、権限、それに裏打ちされた権限であるとか情報というのをどんどん移譲していかないといけないということの必要性というのを非常に高く思っておるわけなんですが、しかしその今の議論は、どの補助金の削減、どの補助金をどう削減するかということで、割とそういう部分に終始してしまっているんじゃないかなと。これは地方にとっては死活問題なんですが、ある意味各省庁にとっての死活問題というようにしか映ってこないというところも非常に一つの大きな問題点になっているんじゃないかなというふうに思います。
 この問題というのは二つの問題がありまして、要するに税金というかお金の問題、お金の量的な問題、それが少なくなってしまうという問題と、一般財源化してしまうとどう使われてしまうか分からないという問題と二つあるんだろうと思うんです。どう使われてしまうか分からないというのは、各首長なりとかのその裁量、自由裁量というか、その判断の中で、教育費、今まで教育費に使っていたものがほかのものに使われて箱物になってしまうんじゃないかという懸念があると。これが非常に大きいのかなというふうに思っています。
 大体、選挙があると、形に、目に見えるようなものを造っておくとそれで喜ばれるから箱物造ってこうやってきたというのが今までの流れだと。その流れを住民の方々も、また同じことをやってしまうんじゃないかというようなことでの、要するに信頼性というか、その辺りについての問題、疑念があるということも含めて、一般財源化してしまうとどうなっちゃうか分かんないというようなことになってしまうんじゃないかなというふうに思っています。
 ただ、よくよく考えますと、この辺りの政策というのを明確にきちっと訴えていけることができて、それが本当にその首長の選挙とかそういうところに役立っていくんであれば、その辺は不安というのはある程度解消はできるんだろうと。お金の財源の問題というのはなかなか解消するという、一気に解消するというのは難しいと思うんですけれども、政策をきちっと打ち出していくことで、そうした住民の方々が、何に使われるか分かんないよと、いつどういうふうに使われるか、もう全然我々の意見が反映できやしないんじゃないかという不安というのは解消されていくんじゃないかな、それが正に地方分権、地方主権の姿なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、総務大臣の御見解、ちょっとその辺りをお聞かせいただきたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君)
 御指摘のとおり、今回のいわゆる三位一体と言われるものの改革の趣旨というものは、今言われましたように、先ほど二之湯先生からも御指摘があっておりましたように、中央集権から地域主権型に国の形自体を変えようと試みて、平成五年から、法律ができました、地方分権一括法から数えましてもかれこれ四年という月日が流れておるんですが。
 今御指摘にありましたように、簡単に言えば地方を信用するかしないかということなんだと思うんですね。これは、信用できるような人もいりゃ信用できないのもいるじゃないかと言われたら、それはごもっともと、とぼけた市長もいりゃふざけた知事もいるじゃないかと言われりゃ、それもごもっともと言わざるを得ないわけです、我々としては、私どもとしては。それは全部が全部聖人君子で全部が全部有能なはずありませんから。それは選挙で次落としゃいいだけじゃないかということになったら、四年もむちゃされたらどうするとか。それはくめども幾らでも尽きないほど、幾らでも心配は出てくることは確かです。
 これは私どもは、言っておられる方々の気持ちは分からぬでもない。しかし、ある程度これは信用した上でやらないと、これはいつまでたっても、仕事を任されない限りは、三和にいらしたんだからそれくらいのことはお分かりでしょうけれども、任されないやつは伸びませんから、絶対に。だから、任されて初めて自分の能力は伸びてくるんだと思いますんで、私どもとしては、まずは任せるということは大事なところという大前提があります。
 次に、地方交付税法第二十条というのがあるんですが、その地方交付税法第二十条でいきますと、正確には二十条の二と書いてありますけれども、それを読んでいただきますと、簡単なことを申し上げれば、少なくとも交付団体に関しましては、例えば義務教育の話やら何やらで、これは教職員の給与に使わねばならぬといったものが、いつの間にか道路に化けた、橋に化けたというような話を、これは必ず後で、翌年は出ますから、そういった意味では、これ使っておらぬじゃないかといったときには、翌年、所管庁の方から総務省に承ると、その交付税ははがせる、翌年ははがすということができるというように書いてあります。
 これはいまだかつて抜いたことのない宝刀みたいなもんですが、これは、この法律ができました背景というのは、この義務教育が平衡交付金から補助金に替わっていったときにでき上がった法律でありまして、これがまだ今までのところはきちっと運用されておりますから、ここの法律を適用するような例はございません。
 今回初めてそれが使われるといったときに、私は、どうであろうかなと言われれば、ある程度の枠をきちんと、これちゃんとこれに使うのよというのをやられて、その後の中の、内容の使い方については、これは地方でいろいろやっても、いわゆる裁量範囲というのは増やして当然なんであって、何とか事細かに全部こうきちんというんじゃなくて、もっとというところは地方がなさる、大まかなところは筋で決めて、少なくともこの九九を覚えさせなきゃ駄目よぐらいのことはきちんと一応の段階決めにゃいかぬでしょうから、義務教育なんですから。そこらのところをきちんと決めて、先生の数やら何やらは、現実問題として、大体学校というのは分数のときと因数分解のときで落ちこぼれが出ることになりますんで、そのときに、この人らだけは十人学級、こっちは五十人学級でもいけるんだからいいじゃないかと。
 割り振りというのは、私どもは六十人学級で育った世代ですから、そこそこ大分違うんですけれども、まあいろいろその間して、また戻ったら、また元に戻して三十、三十とか、やり方はもっと自由にできるようにするというのは、地方の現場に立てば当然のことなんであって、それを細目どうのこうのというよりは、自由裁量にしてやった方がより実を上げるのではないかという地方の意見、現場の声というのは私はそれなりに正しいと思っております。
 そういった意味では、いろいろ御説がありますけれども、まずはそういった一応の縛りというものは必要だと思いますけれども、やらしてみた結果、それはむちゃくちゃなことになるととても思いませんし、事実、高等学校を見ていただければ、各県立高校というのはそんなに、自由であるにもかかわらず、そんなにむちゃくちゃな差があるとはとても思いませんので、私どもといたしましては、今地方から出されております案というものは、私どもの立場とすればこれは支持してしかるべきではないかと思っております。

○藤本祐司君
 麻生大臣の前半の部分についてなんですが、まあ要するに信用するかしないか、またその住民がその首長なり知事なり市町村長を信用するかしないかというところが非常に大きい問題なんだろうと思うんですが、実際、選挙を見ると、選挙制度である程度変わるんじゃないかなというふうに私は思っているんですね。
 というのは、御承知のとおり、昨年の公職選挙法の改正によって、政党はマニフェストを組む、マニフェスト、つまり政策集ですよね、期限とか予算とか、財源はどこからなのか、工程だとか、そういうものを一応政策集として出せるようにはなったんですが、地方の場合は、地方の選挙の場合はビラすら配れないという、文書図画をすら配れない、配布、頒布できないというのが選挙のとき、状況ですよね。
 だから、政策を訴えるにしても、細かくきちっとしようということにしても、それができないのが現在の公選法の問題としてあるんじゃないかと。それをやはりマニフェストとしてきちっと地方議会、首長も配れるようになれば、私はこの教育のこういう部分に対して幾ら幾ら使いますよと、あるいはほかのことに対してはこうですよと、どういう手法でやりますよというマニフェスト、マニフェストという言葉がいいか政策集という言葉がいいか分かりませんけれども、そういうものを配れるようになりさえすれば、多少なりともというか、かなりの部分で政策本位の選挙ができるようになって、この人はこういうことをやるんだということに、分かりやすくなるんじゃないかなと。
 まあ確かに、総務大臣がおっしゃるように、四年間うそついてやらなくなってしまったらそれまでですけれども、四年後に選挙があるということで考えれば、あるいはその住民の方と市町村長は基礎自治体の場合近いですから、住民の方、NPOの方がそのマニフェストに参加するというような形でやっていけばいいのかなと。
 もっとそういう形、仕組みを取り込めばいいんじゃないかなというふうには思っておりますけれども、その辺で、その公選法改正についての何か問題点があるのかどうかということを一つお聞きしたいのと、これは技術的な話ですが、総務大臣には、こういう考え方というのは総務省として積極的に進めていける話なのかどうかという御見解をお聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君)
 これは藤本先生御存じだと思いますが、この公職選挙法というのはほとんど議法ででき上がっていまして、総務省というのは単にそれを所管して、でき上がった法律を所管するだけでありまして、こちらがどうのと言うことは、これは選挙制度の話というのは、これは行政が立ち挟む、口を挟むようなところではない、基本的には。どうやって選挙するかという話で、もう元の元の話ですので、これは各党でよくやっていただかにゃいかぬところなんだと思うんですが。
 ただ、時代として、インターネットやら何やらいろんなものが随分昔に比べては変わってきたんだと、私どももそう思っております。あのルーズベルトという人がラジオを利用し、ケネディがテレビを利用し、盧武鉉がインターネットを利用してという、多分、後世、選挙の歴史から見たらそういったことになっているんだと思いますけれども、いずれにいたしましても時代とともに少し変わってきている、いくかなとは思っておりますけれども、これは各党でちょっとやっていただかぬと、私ども総務省でどうのこうのという話とは少し次元が違うと存じます。

○政府参考人(高部正男君)
 技術的な点について若干御説明させていただきますが、委員御案内かと思いますが、昨年の臨時国会でマニフェストが公選法に位置付けられているわけでございますが、これは政党等が発行するもの、国政に関する重要政策及びこれを実現するための基本的な政策というふうな位置付けでやられたものでございます。
 これを地方の首長選挙にやることについてどういう技術的な問題点があるかということなんですが、元々この位置付けが総選挙及び通常選挙という位置付けになっていますので、また政党等にということになっていますので、これを位置付けるとなりますと、首長の選挙のときにどういうふうに位置付けていくかということがまず一つ議論になろうかと思います。
 これに関連しては、無論、推進すべきという御意見を我々は拝聴したこともございますが、慎重なことを言われる方について言いますと、明確な、何といいますか、数値目標あるいは財源、これに至る手段ということになりますと、相当のスタッフがないと詳細なものはできないというようなことに関連して慎重な意見を述べられた方もおられたかと承知しております。
 それからもう一つは、これ位置付けるとなりますと、費用の点をどう考えていくかという点が問題になろうかと思います。総選挙あるいは通常選挙でマニフェスト配られましたけれども、詳細なものになりますと、一冊、それ相応の額をすると思いますが、例えば一冊五百円で例えば十万部というような量になりますと、これだけで五千万円というような数字になります。首長の選挙については法定選挙費用というのがございますので、これは通常、選挙人の規模によって違いますから、これは数千万円というような感じになっていると思いますので、費用の面をどう考えていくのか。あるいは、具体的に位置付けるとなってきますと、量的制限はどうするかといったような関連する技術的な問題が、技術的問題といいますか、整理すべき課題があるのではないかというふうに考えているところでございます。

○委員長(木村仁君)
 結論を急いでください。

○藤本祐司君
 分かりました、はい。
 これは我々の方にボールが投げられているということも十分承知をしておりますし、インターネットなんかはお金が掛からないんで、是非進めていきたいという思いでございます。
 どうもありがとうございました。質問を終わりにします。
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2004年10月29日

沖縄及び北方問題に関する特別委員会

161-参-沖縄及び北方問題…-3号2004年10月29日
○藤本祐司君
 民主党・新緑風会の藤本祐司でございます。榛葉議員に引き続きまして、幾つか質問させていただきたいと思います。   〔理事ツルネンマルテイ君退席、理事榛葉賀津也君着席〕
 私は、秋元議員と同じように、この七月の参議院の選挙で初当選をさせていただきました。ということで、委員会での質問も全くの今日が初体験ということでございますので、是非とも皆様方の温かい御協力をいただきたいと、そのように思っております。
 また、本日は三十分という、三十分弱ということですね、限られた時間でございます。そしてもう一つ、両大臣が御就任後初めてのこの委員会での委員会ということでございますので、基本的な考え方あるいは御認識につきまして確認を中心に質問をさせていただきたいと思っております。
 まず冒頭、質問させていただきます冒頭で、この台風の風水害そして新潟県中越地震で被害に遭われた方々、皆様方にお見舞いを申し上げますとともに、命を失った方々、そしてその御遺族の方々に対しまして御冥福を申し上げます。そして、イラクで拘束された香田さんのこの問題につきまして、早期の解決につきましては是非とも国が挙げて、政府挙げて取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 まず、私は沖縄についての質問をさせていただきたいと思います。
 また、私が今回沖縄北方の委員会に配属されたよということで地元に申し上げますと、ああ、沖縄北方、この特別委員会は、沖縄に関してはやはり基地の問題ともう一つは沖縄振興の問題なんだねという答えが返ってくるわけなんですが、ただ、沖縄振興といっても、まだまだ世間一般には、IT産業では頑張っているんだとか、あるいは金融特区の問題とか大学院大学の問題、こちらについてはいささか認識が非常に薄いなという感じはあります。
 やはり何といっても、沖縄というと最初に思い浮かべるのは、観光振興といいますか、観光リゾート産業をリーディング産業として沖縄を引っ張っていくということの認識の方が非常に強いんだろうというふうに思っております。
 基地の問題につきましては、今、榛葉議員の方から話がございましたので、私はちょっと観点を変えまして、沖縄振興、特に、まずは観光リゾートの振興について基本的な御認識と質問をさせていただきたいと思います。
 秋元議員は昭和四十五年ですか、六年ですか、に生まれたということですが、私が、本土復帰、沖縄が本土復帰あったときが私は中学生でございまして、ですから、そういう意味では結構覚えているところではあるんですけれども、それから三十年少したちまして、三次にわたる沖縄振興開発計画が策定、推進された結果、本土と、徐々にではありますけれども、格差が大分少なくなってきているということは言えるのではないかなというふうに思います。 ただ一方で、やはりまだまだ社会資本の整備というのは遅れている、あるいは基地の経済という特殊性があるということ、あるいは交通面で考えますと、やはり不利、離島であるという意味での不利な点があると。
 これは、飛行機に乗っていかなければいけないと、二時間半から三時間掛かるということで不利ということだけではなくて、この間の台風なんかで見てもらうと分かるとおり、台風があるともう飛行機が飛ばない、船が出ないということになって、那覇空港とか那覇がもうごった返しになってしまう。ホテルも取ろうにも取れなくなってしまうということ。空港の中でもうみんなが寝転がっているという、ああいう状況というのは、かなり心理的にも沖縄にあの台風の時期は行くのをやめようかなという思いをさせてしまうというような意味でかなりの不利な点があるんじゃないかなというふうには思っております。
 ただ、沖縄も経済的な発展を少しずつ遂げてきておりまして、今までのいわゆるキャッチアップ型の振興ではなくて、沖縄の特殊性、個性、特性、これを生かした形でのフロンティア創造型へと転換をしてきている、このような時期になってきているのではないかなというふうに思っております。その三次にわたる沖縄振興開発計画、そしてその後の沖縄振興計画、県の方でも観光振興計画を作られましたし、自立型経済の長期展望ということで、本当に本格的に自立型経済を目指して今沖縄は観光リゾート業をリーディング産業の一つとして振興を進めているということでございます。
 そこで、ひとつこの観光についてお聞きしたいんですけれども、観光リゾート業というのを私もずっと研究調査をやってきているわけなんですが、観光リゾート業の基本というのは、やはりその地域がどれだけ魅力を提供できるかということに尽きるわけであります。多少交通網が発達していない、ネットワークが悪くても、本当に魅力があるところであれば必ず人は行くというのが今世界の潮流でございます。
 例えば、アマングループというのがあるんですが、ここは、元々のコンセプトは、飛行場から二時間以上離れたところにリゾート地を造るという、それで大成功して、一人十万でも平気で払うと。こういうようなリゾート地があるわけで、飛行機で行かなければいけないとか時間が掛かるということだけで観光地は振興できないということではないと。本当の魅力を作っていくためにはどうしたらいいのかというところがやはり観光リゾートの基本であろうというふうに思っております。
 そして、小池大臣にお聞きしますが、就任後の記者会見で、観光で沖縄は数回訪れたことがあるというふうにおっしゃっておったというふうに記憶しておるんですけれども、仕事でなく、観光で行かれたとき、どういう行動といいますか、どういう活動を取られたか、ちょっとお聞きしたいと思います。○国務大臣(小池百合子君) 沖縄は、何と申しましても年間を通じて暖かいということで、寒がりの私にとりましては大変すばらしい地域であると思います。今年、ただ今年の夏は、稲嶺知事がお見えになったときも、最近は沖縄に避暑に、避暑に見えるということで、東京の方が暑かったようでございますけれども、いずれにいたしましてもとても暖かいと、そしてまた、すばらしい海岸があり海がある。
 私はダイビングはいたしませんけれども、やはりあのすばらしい環境がこの沖縄にはあるということに引かれるわけでございます。そして何よりも、首里城など独特の歴史、文化に触れるということも魅力の一つかと思います。世界遺産、そしてまた、ひめゆりの塔などを含めましての戦跡への訪問なども、これも私たちにとりましては大変実際に沖縄の歴史に触れるいい機会だとも思います。最近は、ゴーヤチャンプルなどというのは新橋辺りの飲み屋に行ってもあるという、別に確認したわけではないですけれども、大変人気のある沖縄料理ということでございます。 それから、最近、私の周りではリタイアした人たちが、ずっとこのまま住むより、今いるところに住むよりは、もう沖縄に移ろうかというような方々が、結構複数そういう声を聞いたりもするわけでございます。アメリカだったら、最後はフロリダに引っ越してなんていう、そういうデスティネーションが考えられますけれども、そういう位置付けも最近沖縄にも出てきているのではないかということでございます。
 いずれにしましても、私は沖縄担当大臣といたしまして、エコツアーを含めて、観光リゾート、この産業を沖縄の産業振興の柱に、もう既になっておりますけれども、これを更に推し進めたいと、このように考えております。

○国務大臣(小池百合子君)
 もうたくさんあり過ぎてまだ絞り切れていないので、これからしっかりと絞り込むようにしたいと、そのまた時宜を得ましたら御報告をさせていただいて、御相談も、大田先生からも是非とも推薦などいただいて、しっかりと行きたいと思っております。 ただ、できるだけ長期滞在ということをベースにできるような、そういう観光施設なども必要なのではないかなと、またそういったところも数多く増えてきているのではないかと思います。

○藤本祐司君
 実は私も沖縄が大好きでございまして、仕事でもよく行っておったんですが、昨年八月から今年二月に会社を辞めるまでの半年間の間に仕事を含めて十回行きました。一昨年はちょっと行けなかったんですが、その前の年は二十二回ほど行っておりまして、結構、沖縄も北から南までいろんなところを行ってきておるんですが。
 ある調査によりますと、今の小池大臣のお話と非常に重なるところですけれども、ネットアンケートをやりまして、魅力、沖縄の魅力は何かというふうに聞いたところ、七割の人が、やはりサンゴ礁など国内の他の地域では見られないきれいな海だというふうに答えているわけであります。次いで、南国ムードでのんびりできるとか、冬でも暖かいとか、そういうお話があって、それ以外は、やはり沖縄料理、沖縄独特の料理、そして、今日はちょっと喜納さんがいらっしゃいませんが、音楽、舞踊などの本土とは異なる伝統芸能というところが順番に上がってくるわけなんです。沖縄料理というと余りダイエット気にしなくていいという部分もありまして、たくさん食べていただいても健康にもいいなというところもあって、女性に大変人気があるというふうに思っておりますが、やはり何といってもこのサンゴなどのきれいな海というのが一番回答数が多いんですね。
 つまり、先ほど冒頭で、魅力がやはり観光の原点であるということを申し上げましたが、そのきれいな海、サンゴのある海、そういう海が少なくなってしまうと沖縄の魅力は半減していく、どんどんどんどん魅力がなくなってくるということになると思いますので、これを守るということがやはり一つ沖縄の振興には重要なポイントなんであろうというふうに思っております。
 そこで、ちょっと観点を変えて一つ質問をさせていただきますけれども、先ほどから辺野古の沖の問題がいろいろ質問として上がってきております。普天間の移設に伴いまして、辺野古沖に軍民共用空港の建設計画があるわけでございます。
 この辺野古の問題というのは、基地の問題というだけではなくて、やはり環境、そして今申しましたとおり、沖縄の魅力という点では観光という側面、この本当に三つの側面で考えていかなければいけない問題になってきている。非常に複雑で、恐らく小池大臣も相当悩まれる部分だろうというふうに思っておりますけれども、この地区は、御承知のとおり、絶滅の危機に瀕する可能性が非常に高いというジュゴンの生息海域の中心部にあるということでございます。そしてまた、この地域から北の方に行くと、北部の地域に行きますと、やはり同様に、山原の森に生息しているヤンバルクイナとかノグチゲラとか、こういったやはり絶滅危惧種というものがありまして、この沖縄の開発といわゆる環境とのバランスをどう考えていくのか、基地の問題と環境の問題をどうとらえていくのかということが大きな問題点になってくるんじゃないかなというふうに思っております。 この三種に関しましては、御承知のとおり、国際自然保護連合、IUCN、こちらからも勧告を受けておりまして、このIUCNというのは日本国政府も加盟されていますし、環境省としても加盟されているということでございますが、やはりこの沖縄の魅力というのは非常に希少性の高い自然資源というのが沖縄の魅力であるということになりますと、この問題、要するに国際自然保護連合の勧告、これについてどのようにお考えになられるのか。沖縄振興、観光で振興させる、あるいは基地としてバランスを取っていくということについて、この勧告をどのように受け止めていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。

○国務大臣(小池百合子君)
 基地か環境かという、どちらを取るのかなどといった、そういう観点からも大変難しい問題ではあろうかと思います。
 これは、基地を開発という言葉に換えると全国どこにでも発生をする問題かと思います。ですから、開発と、そして環境を守るという二つの問題を、これまでもいろんな事例がございます。
 その開発の部分で私たちの生活にとって必要な部分をどうして、どのようにして確保しつつ自然を守るかというような観点からも、これまでも環境調査、アセスなどがそのためにもしっかりと行われてきて、それによって開発を進めると同時に環境も守る、若しくはもう環境の方を優先して開発はしない、そしてまた、環境はもういいから開発だけでやると、これまでいろんなパターンもあったかと思います。
 いずれにいたしましても、私は、先ほど来お話出ておりますけれども、地域の住民の生活と自然環境に著しい影響を及ぼすことのないように最大限の努力を払いつつ、そしてまたしっかりと役割を果たしていかなければなりませんし、また、今御質問の中にもございましたけれども、山原の自然環境の保全ということに対しましても配慮をしっかりとしていかなければならないと、このように思っております。
 また、御質問の後半の方にございましたIUCN、国際自然連合の会議の方で環境アセスメント、この辺野古の問題を御指摘をされて、提案がされている、勧告案が提案されているということも、これも承知をいたしております。この内容についてはまだこれから更に精査をして、関係省庁ともよく相談をして対処してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、先ほど来、観光産業ということで沖縄の振興の一番大きな柱であるということは、ここは共通の認識であろうかと思います。また、委員がこれまでシンクタンクにおかれて御研究なさったことも十分参考にさせていただいて、その意味で環境の保全にはしっかりと努めてまいりたいと思っております。

○藤本祐司君
 先ほども説明ございましたが、この辺野古の沖では、今、環境、何といいますか、ボーリング調査ですね、正式に言うと現地技術調査ですか、これが進められているということでございますけれども、この事前調査自体に、事前調査自体をやること、つまり、ボーリングを六十三か所打ち込むということでやっているわけなんですけれども、この現地調査自体が環境に及ぼす影響というのは防衛施設庁の方では認識されているんでしょうか。

○政府参考人(河野孝義君)
 お答えいたします。
 私どもは、今、現地技術調査、これは護岸の構造を検討するために必要な基礎データを収集するものとしてやっておりますけれども、例えば内容としましては、ボーリング調査、これと、補完するものとしまして弾性波探査といいますか、音波を使った地盤の調査もやっております。
 こういったものがある程度環境に影響を及ぼすことも考えられますので、私どもは、この行為そのものが環境影響調査の対象とはなっていないとはいえ、地域住民の生活環境及び自然環境に与える影響を最小限にとどめることは非常に大切であるとの認識の下で、環境省などの助言を踏まえた作業計画を作成し、さらには沖縄県から示された環境配慮事項についても真摯に検討し、必要な措置を講じた上で本調査を行っているところでございます。

○藤本祐司君
 今、この環境事前調査については環境アセスの対象ではないというふうにおっしゃいましたけれども、これは対象ではないというのは、何か具体的な制度の中でのっとって、制度上これは対象ではないということで根拠があるわけなんでしょうか。

○政府参考人(河野孝義君)
 お答えいたします。
 環境影響評価法において、ボーリング機材を用い海底を削孔する今回のような行為は対象事業とされていないわけであります。

○藤本祐司君
 これは日本の政府、日本の中ではこれは制度上対象外ということになっているんですが、先ほどお話ししましたIUCN、こちらの中では、今、正式ではないにしろ、この事前調査についてもかなり影響があるので十分配慮するようにというような意見が出てきているということでございますけれども、この辺りは環境省として何か把握されていることはございますでしょうか。

○政府参考人(桜井康好君)
 お答えいたします。
 私ども環境省といたしましては、防衛施設庁に対しまして、ボーリング調査を含みますこの現地技術調査の実施に当たりまして、ジュゴン、海草藻場あるいはサンゴ等への影響をできるだけ回避、低減するよう助言をしてきたところでございまして、これを踏まえて適切に対処していただくということを期待しておるところでございます。
 また、先ほど大臣から答弁申し上げましたように、IUCNにおきましてそのような勧告案が提案されているということは承知をしているところでございます。

○藤本祐司君
 確かに、昨年の九月の十七日、環境省の方から、この現地技術調査の作業計画についての助言というのが防衛施設庁さんの方に出されているんだろうと思います。それで、環境省の方からはそのような指導というか、それがあるということで、これに対しては非常に評価をしたいなというふうに思っておるんですけれども、実際に、じゃちょっとここでお聞きしますけれども、実際にボーリング調査を始めて以降、いわゆるモニタリング調査、これは防衛施設庁並びにあるいは環境省の方で今もう既にやっているわけなんですけれども、それに対してのモニタリング調査は行っている、あるいは行う予定があるんでしょうか。防衛施設庁と環境省にお聞きします。

○政府参考人(河野孝義君)
 先ほども述べましたけれども、調査を実施するに当たりましては、作業計画を作成しまして、その中でも海底の状況等のモニタリングをしながら実施することとなっております。現実に海底の、潜りまして、昨年五月から六月に掛けて確認しております藻場等の海底の状況と、今回ボーリングで現地の位置確認等をやっておりますけれども、そういう比較しながら、先日にも中間報告として、昨日でございますけれども、ジュゴン、藻場等のはみ跡の調査等を公表しているところでございます。

○政府参考人(桜井康好君)
 先ほどお答えいたしましたように、私どもといたしましてはこの現地技術調査につきます助言をしてきたところでございますが、この実施につきましては事業者であります防衛施設庁さんにおいて、防衛施設庁において適切に対処いただくということで考えております。

○藤本祐司君
 是非、この観光面あるいは環境面という点では沖縄の海の資源というのが重要なものでございまして、これは沖縄だけのものではなくて世界の有数の資源でありますので、是非ともこれは徹底的にモニタリングをやって、そして事後評価も含めましてやっていただきたいというふうに思っております。
 それでは、次は北方、あと五分程度ですので、北方関連についてお聞きしたいと思います。
 九月二日、北方領土を小泉首相が海上から訪問したと、視察をなさったということで、非常に霧が多かったところでやられたようですけれども、私ども参議院の、私も視察の方に連れていっていただきまして、同行いたしまして、九月の十五日から十七日の三日間視察をしてまいりました。幸い、我々心掛けがいいものですから霧が晴れてよく見えた。よく見えまして、非常に有意義な視察であったというふうに思っておりますけれども、今まで小泉さんの前に、小泉首相の前に鈴木首相あるいは森首相がやはり視察に行かれたということでありますけれども、現地の方にお聞きしますと、やはり今まで行ったというだけで、その後のほとんど解決に結び付いていないということで、小泉首相の視察が二度あることは三度あるにならないように是非頑張っていただきたいというような話があったわけなんですけれども、町村外務大臣に、基本的なところで大変申し訳ないんですけれども、この北方四島の帰属そして返還について今後どのような形で交渉されていくのかということについてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(町村信孝君)
 先ほど榛葉議員にも申し上げましたけれども、北方領土問題、日ロ間の最大の課題と言ってよろしいかと思います。日ソ共同宣言が出て以降もう随分時間もたちました。私は、先ほど榛葉議員もお触れになられました、鈴木議員の話もされました。いろんな方々が御努力をされてきたと思います。歴代総理、当然のことでありますけれども、最近で言えば橋本総理も、また小渕総理も森総理もそれぞれの立場でそれぞれの工夫をされた。どういう工夫、どういう努力をされた、これは外交交渉のプロセスなものですから、なかなか公の文書で今こういうことを提案をしたとかこういうことをやったということを一つ一つが言えないのが、私自身も実はもどかしさを感じておりますが、外交交渉というのはそういうもののようでございます。 したがって、小泉総理も既にプーチン大統領とも会い、そして来年早々にはプーチン大統領が来るということを先般のサミットでも確認をしたと。それに向けて、一週間ほど前に、二週間前になりますか、我が方、田中外務審議官もロシアに訪れてそうした準備を始めております。十一月中旬にはAPECで再び両国首脳が会う、その後に多分ロシアの外務大臣も来る。そういうことの積み重ねの中で、次のプーチン大統領の訪日というものが十分な成果の上がるものにしたいということについては両国首脳が一致をしておりますので、そこで願わくば本当に積年のこの課題が一挙に解決できればこれにすぐる幸せはないと、こう思ってそれに向けて全力を、努力をしていきたい、傾けていきたいと、かように考えております。

○藤本祐司君
 国際法上のいわゆる法的拘束力がある一番近いものというのは、やはりその一九五六年の日ソ共同宣言だというふうに私は認識をしておるんですけれども、町村大臣としてはどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。

○国務大臣(町村信孝君)
 古くを言えば先ほどお話のあった下田条約ということになるわけでありますが、戦後の時点で申し上げるならば、今委員御指摘の一九五六年日ソ共同宣言が戦後の出発点であろうかと思います。

○藤本祐司君
 それでは、最後のちょっと質問でございます。
 それに関連いたしまして、そうであるならば、歯舞、色丹の二島の帰属問題はこの五六年の時点である程度もう解決済みであって、あとは返還の条件であると。あるいは、この択捉、国後の帰属問題を解決することが今後の交渉の大きな争点になるんだろうという解釈でよろしいんでしょうか。

○国務大臣(町村信孝君)
 平和条約というのは戦争状態の終結を確認すること、それから賠償請求権の処理をはっきりすること、それと領土問題の解決ということで、この共同宣言は、賠償請求権の問題というのはまず処理ができたと、それから戦争状態の終結。だから、一番目と二番目の条件はこの共同宣言で一応決着を見た。残る課題というのは正に領土問題の全面的な解決ということで、すなわち今委員御指摘の国後、択捉の帰属問題の解決が困難であったがゆえに平和条約まで行かなかったので、日ソ共同宣言という形で落ち着かざるを得なかったということであります。
 したがいまして、私どもの解釈は、正にこの国後、択捉の帰属問題ということについてロシア側と合意に至ればいいんだろうと、こう思っております。ロシア側がどういう言い方をするのか、これは時として少しずつ変化が出たりしているようでございますけれども、私どもはそのように考えて議論をしているところでございます。

○藤本祐司君
 それでは、これからロシアの国民世論というのを高めていかなければいけないし、我々日本の国民も本格的、本当に国を挙げて世論を高めていかなければいけないというふうに思っておりますので、私も全力を挙げて頑張っていきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。
 今日はどうもありがとうございます。
posted by 藤本祐司事務所 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ::: 国会会議録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする